4月ともなると春のキノコはちゃんと出て来てくれた。
その一つがオオセミタケ。
冬虫夏草不毛の地と言われる名古屋地域だが
このオオセミタケだけはとても発生が多い。
オオセミタケだけで毎年百枚以上は撮影しているが
中々これ!と言うのが撮影出来無い。
セミ生冬虫夏草の場合、普通のキノコの撮影と違って
地上部の子実体だけでなく
地下の寄主の部分も写さないと全体像を写した事にならないのだ。
特に、地上部は小さくて地味で目立たないので
それだけでは絵として面白くないのだ。
例えば、密生している場所を撮影してもこんな様子。

矢印を付けてもやっぱり良く判らない。

なので、地下の寄主を含めて撮影したくなるのだ。
だが、地上部と地下部を上手く写す事はとても難しい。
例えばこの個体。

掘ってみたら、地下部が意外に長く
寄主を写す事が出来無かった。


出来たら寄主が地下に埋まっている状態で撮影したいのだ。
結局この個体は、全体を取り出さないと寄主を撮影出来無かった。
こちらの個体は柄が長過ぎて
掘り出しを断念せざるを得なかった・・・・・


こちらの個体は、柄が長過ぎた上に
途中でギロチンしてしまった物。



地下では柄がどの様に伸びているのか判らず
木や草の根、石等が邪魔をしている事が多い。
それを退かそう、取り除こうとしていて
こうやってうっかり切断してしまう事も少なくない・・・・・・
こちらの個体も、地下部分が思いの外長く、
しかも途中でギロチンしてしまった・・・・・・


こんなもやしみたいな柄もちょっと珍しいかも。
こちらの個体は柄の長さは適度だったのだが
地下で寄主の方向が良くなかった物。

これでは何だか判らない。

掘り出してクリーニングした所、
仰向けだった事が判った。

それはそれでちょっと珍しいと思う。
こちらの個体。

ちょっと掘っただけで寄主が見えた。
これは行けるか???

だが、寄主は横倒し状態だった。

寄主の形がはっきりと判る状態で
撮影出来無かったから今イチだった・・・・・・
こちらの個体は柄が地中で妙にカーブしていたので
そこがちょっと残念。


これはこれで悪くないんだけどねー
この2本の子実体は別々の物かと思って掘り出したら
一つの寄主から2本出ていた個体だった。


しかも仰向けで、頭の方と、尻の方の2箇所から出ていた。
これは面白い生え方だけど、
寄主が地中にある状態では上手く撮影出来無かった。
残念。
それにしても、これ!と言う画像が中々撮影出来無いなぁ。
図鑑に載っている伊沢正名さんの画像は矢張りさすがだよなぁ。
あれに至るまでに、どれだけの数を撮影したのかなぁ・・・・・・
さて、この個体。

ちょっと掘ると寄主の姿が見えて来た。

これは良い感じだ。
寄主を露出させた状態で慎重にクリーニング。

寄主も横向きで、セミの幼虫だと言う事がとても良く判る。
うん、これは良いなぁ♪
こう言う画像が欲しかったのよ。
掘り出して本核的にクリーニング。

足を破損する事も無く、ほぼ完璧に掘り出せた。
柄がもうちょっと長い方が
尚バランスが良かったかも知れないけど
それは贅沢と言う物。
良い感じの画像と、綺麗な標本。
やっと揃えられて嬉しい(・∀・)♪
でも、それはそれとして、より良い画像を
撮りたくなってしまうのがマニアの性(さが)と言う物。
なので、その後も探索と掘り取りを継続中。
地上部の形が良くて、
掘りやすそうな場所に生えている個体を見付けると
取り敢えず掘ってみている。
と、先日の事。
例によってオオセミタケを掘っていたら
「何やってるの?」と声を掛けられた。
見ると、小学5年生?と思われる少年の姿。
公園の斜面でしゃがんで作業をしていると
怪訝な目で見られる事は多かったが
こんな風に声を掛けられたのは初めてだった。
どう答えた物か、ちょっと考えてしまったが
「ちょっと珍しいキノコを探しているんよ」
と、先に掘り出した物を見せて
「こうやってセミの幼虫から生えてるんよ。
この時期にだけ出るんよねー」
と正直に答えた。
すると少年は「僕もやりたい!」と言い出した。
ほぅ、これは面白い。
こんな事を言い出す人は初めてだ。
折角ならやらせてみよう。
道具を渡し、「此処にあるよ」と教える。
すると早速掘り始めた。

が、其処は子供の事。
慎重に掘る、等と言う事はしない。
あっと言う間にギロチンをしてしまう。
もっと周囲から丁寧に掘らないと、と指導をするが
それでも矢張り作業が雑。
当然寄主も破壊されてしまう・・・・・・

この場所は発生が多いとは言え、貴重なオオセミタケ。
そんな次から次に破壊されては堪らない・・・・・・(;´Д`)
しかも、掘ったら掘りっ放しだし。
其処で、もっと丁寧に周りから掘り始める事、
掘った穴はきちんと埋め戻す事を指導。
すると、やっと綺麗に掘り取れた様子。

少年はその後も幾つか掘り取った。
もっと掘りたそうにしていたが、
折角の貴重な発生坪をあまりザクザクと荒されてもアレだ。
当方がこのままこの場で探索を続けると
この子も掘らずには居れないだろうから
今日は引き上げる事にした。
少年は、自分の掘り取った物を当方にくれた。
なので、お礼を言って立ち去った。
実はこの少年が、のちに冬虫夏草の研究の
世界的権威となる◎◎◎◎氏だ、となったら面白いのだけどなぁw
生まれて初めて見た冬虫夏草を気味悪がらない所か
掘り出すのを楽しんだのだ。
その素質は十分にあるのではと。
それはともかく、この少年が今後
冬虫夏草やキノコ、広く菌類に興味を持ってくれたら嬉しいなぁ。
お望みならば特訓しますよん( ̄∀ ̄)














































































































