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ゴムゴムゴム

以前、当方のキノコ画像が『ザ・鉄腕DASH』で使われる事に、

とのお知らせをした(→こちら)。

何枚かの画像を送ったのだが、実際に使われた画像は以下の2枚。

 

ヒイロタケのコレ↓と

hiirotake (10).JPG

 

オオゴムタケのコレ↓。

oogomutake170228 (2).JPG

 

放映された時間は各々2秒ずつ程度だったが

当時、当blogのアクセスは一時的に増えた。

あくまでも本当に一時的にw

 

で、ヒイロタケの事は何回か書いていたのだが

オオゴムタケの記事は別の場所に書いていて

このblogには無かった事に後で気付いた。

オオゴムタケの画像は後に別の番組で使われたし

『鉄腕DASH』が海外に配信される事も決まったそうなので

今更ながらにオオゴムタケの記事を書く事にした。

当時、オオゴムタケの事を知りたくて

当blogに来て頂いた方々には実に申し訳ありませんです・・・・・・

因みに、画像がどれだけTVで使われても

画像使用料などは一切ありませんです、ハイ。

 

 

さて、こちらがオオゴムタケ。

夏~秋、朽ちた木から発生する。

oogomutake170228 (25).JPG

およそキノコには見えない形と質感。

 

こちらの画像ではビロウド状の表皮の質感と

口縁部の毛の様子が良く判る。

oogomutake170228 (28).JPG

キノコには見えないよなぁ。

 

こちらは朽ちた枯れ枝に並んで発生していた物。

oogomutake170228 (26).JPG

ドラムセットが並んでいるようにしか見えないw

 

その10日後の様子。

oogomutake170228 (27).JPG

色が黒ずみ、柄の部分が少し萎んでいる。

 

こちらは別の個体。

oogomutake170228 (29).JPG

柄がかなり萎み、所謂「キノコ型」に見える。

 

こちらの個体は更にしぼんだのか

円盤部分も凹んでいる。

oogomutake170228 (30).JPG

oogomutake170228 (31).JPG

 

オオゴムタケの名は、その弾力のある質感による。

oogomutake170228 (33).JPG

全体が固いゼラチン質で、とても弾力があるのだ。

 

この様にムギュ!と握っても、まず潰れない。

oogomutake170228 (32).JPG

それもオオゴムタケのキノコらしく無い所の一つ。

内部のゼラチン質の画像は上にもあるが、詳細は後程。

 

 

とにかく知らなければ、まずキノコには見えない。

oogomutake170228 (6).JPG

oogomutake170228 (7).JPG

イソギンチャクか何か、別の生き物みたいだよなぁ。

 

14日後の様子。

oogomutake170228 (8).JPG

oogomutake170228 (9).JPG

かなり萎んでいる。

 

その9日後の様子。

oogomutake170228 (10).JPG

oogomutake170228 (11).JPG

更に萎み、黒くなった上に干乾びて来た。

 

その12日後。

oogomutake170228 (12).JPG

溶けてしまい、痕跡を残すのみに。

 

 

枯葉の隙間から何かが覗いている!?

oogomutake170228 (13).JPG

oogomutake170228 (14).JPG

葉を除けてみるとオオゴムタケの幼菌だった。

これも何か別のブツに見えてしまうなぁ・・・・・・

 

 

2日後。

oogomutake170228 (15).JPG

膨らんで来た。

 

その12日後。

oogomutake170228 (16).JPG

先端が開いて来た。

 

その9日後。

oogomutake170228 (17).JPG

先端は開ききった模様。

これはこじんまりとした個体だったのだなぁ。

 

 

こちらの画像には2つの個体が。

oogomutake170228 (18).JPG

 

左下の個体を見て行こう。

oogomutake170228 (19).JPG

まだ若い感じ。

 

2日後。

oogomutake170228 (20).JPG

円盤が開いて色も重厚な感じに。

 

その6日後。

oogomutake170228 (21).JPG

円盤は完全に開き、柄の部分は萎んで来ている。

もうこれ以上は膨らまないのだろうなぁ。

 

試しに切ってみる。

oogomutake170228 (22).JPG

oogomutake170228 (23).JPG

中はこのようにゼラチンの塊みたいになっている。

円盤の部分は胞子を生み出す「子嚢」という器官が

ぎっしりと並んでいる。

それをゼラチン質の部分が支えているのだ。

その支える役目をする為の組織が

何故ゼラチン質である必要があるのかは不明。

他のキノコみたいに菌糸の塊で十分だと思うのだけどね。

わざわざゼラチン質にするからには何かの理由はあるのだろうけど。

 

因みに、成菌に叩くなどの刺激を与えると

その子嚢から胞子が噴出されるのが見られる。

光を上手く反射させないと判らない様な

僅かで、一瞬の反応なのだが

それを見るのは中々に楽しい♪

だが、当方の技術では撮影する事は無理だった・・・・・・orz

 

 

さて、このゼラチン質部分は食べられる。

oogomutake170228 (1).JPG

oogomutake170228 (2).JPG

 

口当たりの良くない外皮を剥いて、さっと茹でる。

oogomutake170228 (3).JPG

 

それを冷やして蜜をかける。

oogomutake170228 (4).JPG

oogomutake170228 (5).JPG

美味しいデザートの出来上がり♪

 

実はゼラチン質部分は無味無臭だ。

だから、それこそゼラチン固めた物と殆ど変わらない。

何も言わず、この状態で出されたら絶対にキノコだとは判らない。

色さえ良ければ普通にデザートの食材として使えるだろう。

当方はメープルシロップを掛けたが、黒蜜なら色も気にならないかもなぁ。

それにしても実に不思議なキノコだ。

 

『鉄腕DASH』では味付けをしない状態で食べていたが

「甘味をつければゼリーだね」と感想を述べていた。

美味しく食べて貰えなかったのは残念だった。

 

 

所で、オオゴムタケによく似たキノコに

「ゴムタケ」と言うのがある。

それがこちら。

gomutake170228 (1).JPG

gomutake170228 (2).JPG

gomutake170228 (3).JPG

画像だけでは違いが判り難いが、一番の差異は、その大きさ。

オオゴムタケは直径7cmに及ぶ事もあるが

ゴムタケは2〜4cm。

 

それに表皮の質感が全く違う。

オオゴムタケはこの様↓に毛が密生しているのだが

oogomutake170228 (28).JPG

 

ゴムタケはザラザラした質感で、毛は生えていない。

gomutake170228 (4).JPG

その為、表皮を剥かずに、そのまま茹でれば食べられる。

 

こちらもメープルシロップで。

gomutake170228 (5).JPG

食感は殆ど変わらなかった。

因みに、両種ともシロップを掛ける以外に

酢の物、和え物にして食べるレシピもある由。

 

 

これ程よく似ている両種だが、分類学的にそんなに近い訳では無い。

分類で言うと

オオゴムタケは

  子嚢菌亜門−盤菌綱−チャワンタケ目−オオゴムタケ属

ゴムタケは

  子嚢菌亜門−盤菌綱−ビョウタケ目−ゴムタケ属

この様に「目」から違う種類だ。

「他人の空似」と言えるだろう。

 

「目」が違う、と言う事は動物で考えると

「哺乳類(哺乳綱)」と言うくくりが同じだけで

人間とそれ以外の動物くらい離れている、と言える。

つまり、「田中邦衛とラクダが似ている」とか

「オードリー若林とカワウソが似ている」レベルなのに

食べてみたら味が一緒だった、と言う事になる。

まぁ、無味無臭のゼラチン質、となれば

味が変わらないのは当然かもしれないが。

 

因みに、両種のゼラチン質部分が

細胞レベルでどう違うのか、実は全く同じなのか、は不明。

その点に言及した資料を見付ける事は出来無かった。

尚、両種は同じ様に枯れ木に発生するが

ゴムタケは腐朽のあまり進んでいない枯れ木に、

オオゴムタケは腐朽の進んだ枯れ木に発生する、と言う違いがある。

 

 

さて、名古屋市東部の某神社境内の某所は

オオゴムタケの一大発生ポイントだった。

上掲のオオゴムタケ画像で、食べた個体以外はその場所で撮影した物。

幾つも並んで生えている様子は中々に壮観だった。

だが、その場所は整備されてしまい、見る影も無くなってしまった。

もう其処ではオオゴムタケの発生は望めないだろう。

せっかく面白いキノコなのに勿体無い。

 

発生できる環境を残して、発生しやすいように整備して

採取した物は標本にしたりパネル展示して

「TOKIOも食べたオオゴムタケ!」とかやれば

大勢の人が押しかけて神社もウハウハになれたかも知れないのになー

オオゴムタケを食べるのを「神事」として執り行えば

食品衛生法にも引っ掛からないだろうし、

特別御祈祷でそれなりの金額も取れるだろうし。

 

全国からジャニーズファンが来ただろうにね。

そう言う意味でも勿体無かったよw

 

 


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| 子嚢菌類 | 00:09 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
毒あり 毒無し その2

こちらはシロテングタケ。

shirotengu2016 (1).JPG

shirotengu2016 (2).JPG

転居先の近くの里山に幾つも発生していた。

 

シロテングタケは以前にも記事にしたことがある(→こちら)。
その時にも書いたが
シロテングタケは本州の中北部に多く分布する毒キノコだが
東北北部のごく一部地域で発生する物は無毒の為、食用にされている由。
マツタケの様な香りがするので保存してマツタケの代用品として
正月に吸い物として供されている、との事。

 

名古屋東部はこのシロテングタケに取って

居心地の良い場所の様で頻繁に発生している様子。

更にこの場所は余程合っている環境なのか

とても多くの個体が発生して居た。

shirotengu2016 (5).JPG

 

こちらでは列をなして発生して居た。

shirotengu2016 (7).JPG

shirotengu2016 (8).JPG

大きな菌輪の一部なのかも知れないなぁ。

 

前回も書いたが、シロテングタケの大きな特徴の一つに

放射状に避けたツバの残骸が

傘の周辺にカーテン状に垂れ下がる、と言うのがある。

 

傘が開く前はこの様に全体が覆われているが

shirotengu2016 (3).JPG

 

傘が開くと共に、まず柄から剥がれる様に裂け

shirotengu2016 (6).JPG

 

やがて放射状に裂け始める。

shirotengu2016 (4).JPG

 

そしてこの様に垂れ下がる。

shirotengu-14.JPG

因みに、こちらは前回の記事からの引用。

今回の場所ではタイミングの問題だったのか

個体差なのかは不明だが

この様な状態に垂れ下がっている個体は見られなかった。

 

 

先にも書いたがシロテングタケはマツタケのような香りがする、との事。

前回シロテングタケに遭遇した際に
うっかりその匂いを嗅ぐ事をしていなかった。
その後、良い状態のシロテングタケに遭遇出来なかった為に
匂いの確認をすることが出来ず、悶々としていた。
それが2016年、この場所で状態の良いシロテングタケに遭遇できたのだ。
これで匂いを嗅がずに居れようか。

 

で、その匂い。
いわゆる菌臭では無い、揮発的な香り。
マツタケの芳香臭に確かに似ている。

これで毒キノコで無いのなら
マツタケの代用品にするのは当然と言えるだろう。

 

所で当方、マツタケにそれ程思い入れは無い。

マツタケの芳香にも特別な感情は無い。

実を言うと「良い香り」とは思えないのだ。

欧米人からするとマツタケの芳香は「靴下のすえたニオイ」と感じる由。

当方は其処までの臭気とは感じないが

その表現に「あぁ、成程」と納得は出来る。

当方は見た目は完全な日本人のオッサンだが

嗅覚に関しては欧米人的なのかも知れないw

なので、マツタケの芳香が好きで堪らない人からしたら

シロテングタケのニオイは「マツタケと全然違うやんけ!」

となるかも知れないが

あくまでも当方には「同じ方向性の臭気」と感じられた次第。

ただ、北東北の産地のシロテングタケはもっと強烈なニオイらしい。

前回の記事でも紹介したサイトに

その辺りの事が詳細に書かれている(→こちら)。

このニオイの違いは種類が違う事による差異なのか

地域差もしくは個体差なのかは不明。

 

さて、北東北ではこのキノコを塩蔵保存し

塩抜きして正月の吸い物に供する、との事だが
それでは塩抜きしてから調理する際に
かなり香りが抜けてしまうだろう。
なので当方は水煮にする事にした。

 

手頃な物を収獲。

shirotengu2016 (9).JPG

 

柄の部分を接写。

shirotengu2016 (10).JPG

この見た目も何となくマツタケぽいかも。

 

泥の付いた表皮を剥いてみる。

shirotengu2016 (11).JPG

白色が綺麗。

 

輪切りにしてみるとこんな様子。

shirotengu2016 (12).JPG

かなり虫に喰われている。

シロテングタケは虫に取って美味しいキノコの様子。

うーむ、これでは使えないなぁ。

 

仕方無いので傘の部分のみを使う事に。

shirotengu2016 (13).JPG

 

暫く煮立たせる。

shirotengu2016 (14).JPG

 

火が通ると色合いが変わった。

shirotengu2016 (15).JPG

 

手頃な空き瓶に入れ、水煮の瓶詰めの完成。

shirotengu2016 (16).JPG

shirotengu2016 (17).JPG

これなら香りはそれなりに保存される筈だ。

 

さて、このシロテングタケ。
先にも書いたが無毒なのが確認されているのは北東北の一部のみで
それ以外の場所で発生している物は死亡例のある猛毒キノコとの事。
名古屋で発生している物も猛毒である可能性は高い。


だが、恐らくそれを実際に確認した人はいないと思われる。
だから無毒で食べられる可能性も否定できない。

マツタケの気分が味わえるこのキノコ。
先にも書いたが当方はマツタケに特に思い入れは無いので
その香りを味わいたいとはそんなに思わない。
なので、どなたかこれを試食していただけないだろうか。
これが当たり(中り)でも外れでも
菌学の貴重なデータになる事は間違い無し!


ご希望の方にこの瓶詰めを進呈しますので是非ご一報を。

 


 
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| テングタケ科 | 00:05 | comments(6) | trackbacks(0) | pookmark |
三河黒網足猪口 その2

私事だが、今年の5月に引っ越しをした。

同じ名古屋市内だが、より郊外へと転居したのだ。

その為、探索フィールドも以前とは別の場所になった。

9年にわたり、探索・観察を続けた場所を離れるのは

寂しい物はあったが

新たな場所でキノコを探すのもとてもワクワクする事だ。

 

そんな訳で新たに探索する事となった場所に

このキノコが沢山生えていた。

161225mkwkramasigc (1).JPG

161225mkwkramasigc (11).JPG

161225mkwkramasigc (25).JPG

それはミカワクロアミアシイグチ。

ちょうど一年前にも記事にした事がある(→こちら)。

 

この場所はミカワクロアミアシイグチの一大発生坪だった様だ。

こちらは押し合いへし合いで生えている2本。

161225mkwkramasigc (5).JPG

161225mkwkramasigc (6).JPG

 

こちらはちょっとした菌輪なのだろうか。

161225mkwkramasigc (26).JPG

結構密集して生えていた。

 

ミカワクロアミアシイグチは暗い場所に

艶消しの黒い個体を発生させるので撮影するのが中々に難しい。

例えばこちらの個体達。

161225mkwkramasigc (21).JPG

普通に撮影するとこんな感じで

クロアミアシイグチと言いながら

昨年遭遇した個体に比べると褐色に近いのだが

大きさの比較で千円札を置いて撮影した所

161225mkwkramasigc (22).JPG

千円札に露出が合ってしまった為に

キノコが真っ黒で殆ど見えなくなってしまった。

実際にはこんなに暗く無かったのだけどなぁ。

 

 

所で、ミカワクロアミアシイグチの大きな特徴は

「二重の網目模様」と言われる柄の網目具合だ。

こちらは前回の記事でUPした物。

mkwkramasigc (6).JPG

最初に遭遇したミカワクロアミアシイグチの柄がこれだったのだが

此処まで顕著で深い網目はこの個体意外に遭遇した事が無い。

これはちょっと珍しいタイプだったのかもなぁ。

 

なので、今年遭遇したミカワクロアミアシイグチの柄を

幾つかピックアップしてみる。

 

撮影していてちょっと触ったら

傘がポロリと取れてしまったこの個体。

161225mkwkramasigc (15).JPG

161225mkwkramasigc (7).JPG

 

柄の部分を拡大。

深い網目が良く判る。

だが二重になっているのかどうかは良く判らない。

 

こちらの個体。

161225mkwkramasigc (9).JPG

161225mkwkramasigc (10).JPG

これも二重かどうかは判らない。

 

こちらの個体。

161225mkwkramasigc (12).JPG

161225mkwkramasigc (13).JPG

ちょっと判り難いが

網目の底に、更に網目がうっすら見える部分がある。

 

こちらの個体。

161225mkwkramasigc (28).JPG

161225mkwkramasigc (29).JPG

全体に網目が浅いが、これも何となく二重の部分が見える。

 

グラウンドの片隅に並んで発生して居た個体。

161225mkwkramasigc (32).JPG

これも結構色が薄いなぁ。

 

こちらの個体。

161225mkwkramasigc (33).JPG

161225mkwkramasigc (34).JPG

これも全体に網目が浅い。

二重になっている様には見えないなぁ。

 

こちらの個体。

161225mkwkramasigc (35).JPG

161225mkwkramasigc (36).JPG

こちらも網目が浅いが

何となく二重構造ぽく見える部分がある。

 

それにしてもこの個体は色が薄い上に

紫がかっているなぁ。

これではヘタしたらムラサキヤマドリタケに見えてしまうかも。

 

で、こちらはムラサキヤマドリタケ。

網目が浅い。

161225mrskymdr-1 (1).JPG

161225mrskymdr-1 (2).JPG

 

こちらのムラサキヤマドリタケは更に浅い。

161225mrskymdr-2 (1).JPG

161225mrskymdr-2 (2).jpg

こうやって比べると網目の違いが判るなぁ。

 

ついでに他のイグチの網目と比較。

こちらはセイタカイグチ。

網目の顕著なイグチの一つ。

161225sitkigc (1).JPG

161225sitkigc (2).JPG

明らかに違うなぁ。

 

こちらはキアミアシイグチ。

161225kamasigc-1 (1).JPG

161225kamasigc-1 (2).JPG

どっちらかと言うとセイタカイグチに近い感じ。

 

こちらのキアミアシイグチの場合。

161225kamasigc-2 (1).JPG

161225kamasigc-2 (2).JPG

どちらかと言えばムラサキヤマドリタケに近い感じだ。

浅いタイプのミカワクロアミアシイグチに似てるとも言える。

これがキアミアシイグチの個体差なのか

実はDNA的には別種なのかは不明。

 

こうやって比べるとミカワクロアミアシイグチの

網目が、二重構造以外にも特徴的なのが判る。

網目の稜線の形が他のイグチに比べると

丸みを帯びた平ら、と言った感じなのだ。

稜線の形はイグチのそれ、と言うより

アミガサタケに近い気がする。

更に、柄の上部と下部は縦線が強く浮き出る傾向にある様だ。

これはイグチの網目としてはかなり特異なのでは無いだろうか。

 

その網目は幼菌の内から観察出来る。

こんなまだ若い個体でも

161225mkwkramasigc (24).JPG

161225mkwkramasigc (19).JPG

その特徴が出ている。

 

こんな発生初期の幼菌でもその網目が判る。

161225mkwkramasigc (17).JPG

161225mkwkramasigc (20).JPG

この特徴さえ押さえれば

今後はミカワクロアミアシイグチを

他のキノコと間違える事は無いだろう。

 

それにしてもミカワクロアミアシイグチの

一大発生坪を見付けられたのは嬉しかった。

まだまだ謎の多いこのキノコ。

今後もこの場所の観察を続けて行きたい物だ。

 


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異形のキノコ その2

※グロい画像もありますのでご注意を

 

野外で観察をしていると色々なキノコに出逢う。
色々な種類、と言うのは勿論だが
同じ種類のキノコでも、同じ形をしていない場合が多い。
種類にもよるが、キノコは個体差が結構大きく、
実際には図鑑通りの外見を呈していない事の方が多いかも知れない。
中には、極端に形が違っている為に、何のキノコか判断に迷う事もある。
 

と、これは前回「異形のキノコ」のタイトルで書いた記事の書き出し。

キノコは発生して居る環境要件によって様々な影響を受ける為に

図鑑に載っている様な「典型的な形」にならない事が多い。

中には本当に奇妙な形になる事が少なく無い。

 

例えばこちら。

ymdrtkmdk-monjiro (1).JPG

ymdrtkmdk-monjiro (2).JPG

ヤマドリタケモドキの柄が割れて剥がれてしまっている。

恐らく成長途中で空気が乾燥してしまい

その為に表面がヒビ割れ、成長と共にそれが大きくなって

この様に剥がれてしまったのだろう。

 

キノコの表面にヒビが入る事は少なく無いが

この様に大きく捲れるのは多くは無いと思う。

まるで木枯らし吹き荒ぶ野道を行く股旅物の渡世人みたいだ。

木枯し紋次郎のロケ地より引用)

そう言えば股旅物のドラマや映画って見なくなったなぁ。

今も残ってるのは大衆演劇の舞台くらいかもなぁ。

「股旅物」と言う言葉自体、聞かなくなったし。

今の若い人はその言葉自体知らないだろうなぁ。

「またたび物」の音だけだと

「猫のオヤツ」か何かと思われかねないかもなぁ。

 

 

 

こちらもヤマドリタケモドキ。

ymdrtkmdk-dkbk (1).JPG

一見、普通の状態に見えるが。

 

裏側、管孔部分がちょっと妙な感じ。

ymdrtkmdk-dkbk (2).JPG

 

良く見ると不自然なほどにデコボコ。

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ymdrtkmdk-dkbk (4).JPG

台所のスポンジみたいになっている。

 

もしくは、巨大竜巻が表れる前兆と言われる乳房雲か。

大気現象〜乳房雲(マンマ)から引用)

不穏な感じはむしろこっちかな。

 

それにしても何故こんな形になったのだろう。

全面的にきれいなデコボコになっている点からすると

虫やナメクジに食べられたと言う訳では無いだろうしなぁ。

ウィルスか何かに感染して正常な発育が出来無くなったのかなぁ。

何分、初めて見た状態の物だから想像すら出来無い。

この時、ヤマドリタケモドキは幾つも見たのだが

こんなんなってたのはこの個体だけだったし。

ひょっとして、標本として保存しておくべき

貴重な物だったのかも知れない……???

 

 

 

フィールドでキノコを見付けた時、

遠目で「あれは〇〇かな?」と予想してから近付くのだが

時々予想が出来無い物に出逢う事がある。

こちらもその一つ。

beniiguchi-drdr-veil (4).JPG

遠目で見て「キノコ?キノコか?キノコなのか???」と

それが何か全く想像すら出来無かった物。

 

近付いて見たら、

ベニイグチからベールが垂れている状態の物だった。

beniiguchi-drdr-veil (3).JPG

beniiguchi-drdr-veil (2).JPG

古くなったキノコが溶けてドロドロになる事は良くあり

フィールドでもちょいちょい見掛ける。

だが、こんな風に柄と傘の形は残っているのに

管孔の部分だけ溶けて

しかもそれが綺麗にベール状になって流れているのは初めて見た。

 

それにしても見れば見る程奇妙な状態だなぁ。

色々な条件が上手く重なってこう言う風になったのだろうなぁ。

beniiguchi-drdr-veil (1).JPG

beniiguchi-drdr-veil (6).JPG

beniiguchi-drdr-veil (8).JPG

この禍々しさは「悪魔の花嫁」てイメージか。

色々な想像を掻き立てられてしまう。

 

 

 

こう言う思いもよらない、不思議な形の物と遭遇出来るので

フィールド探索は止められないなぁ♪

 


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スミレ!スミレ!スミレ!

前々回の日記で

「来年も是非スミレホコリタケに逢いたい物だ」

と言う事を書いた(→こちら)。

以前、当方の記事を読んで頂いたgorosukeさんから

名古屋ではスミレホコリタケの発生は7月と9月、と

コメントで教えて頂いていたので

年内にはもう発生は無いだろうな、と思っていたのだ。

 

だが実はそのすぐ後に、幾つもの場所で

幾つものスミレホコリタケに遭遇していた。

 

まずは9/12、前回も発生した場所に更に発生した物。

sumire0912OMH-A (2).JPG

前回もそうだったが

当方が見付けた時点で既に何者かに齧られていた。

チャコウラナメクジ?が食事中だが、

ナメクジがこんなにダイナミックに食べる訳では無い。

暴食のヨトウムシでも此処まではしないだろう。

歯型が顕著に見える点からすると、齧歯類なのだろうなぁ。

近くに公園はあるが、リスが住んでいるとも思えない。

となるとネズミなのだろうかなぁ。

この地域のネズミはそんなに飢えているのだろうか。

それとも、スミレホコリタケは

そんなにも美味しいのだろうかなぁ・・・・・・

 

取り敢えず、手元で経過観察をする為に掘り取る事に。

sumire0912OMH-A (3).JPG

が、小さな個体だったのでこじんまりと掘り取ろうとしたら

根元の土が完全にバラけてしまった。

菌糸を殆どちぎり取った形になってしまったなぁ。

これは今後生育出来るのか、ちょっと不安・・・・・・

 

取り敢えず、ペットボトルを切って植木鉢にして

其処に植える。

sumire0912OMH-A (4).JPG

育ってくれれば良いなぁ・・・・・・

 

ライトの下で裏側を撮影。

sumire0912OMH-A (5).JPG

齧った歯型が良く判る。

 

3日後。

sumire0912OMH-A-3aft (1).JPG

sumire0912OMH-A-3aft (2).JPG

全体に色が変わって来た。

 

4日後。

sumire0912OMH-A-4aft (1).JPG

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一部が黒ずんで来た。

 

6日後。

sumire0912OMH-A-6aft (1).JPG

sumire0912OMH-A-6aft (2).JPG

黒い部分が広がって来た。

だが、変化は此処で止まってしまった。

掘り取りに失敗して、殺してしまったのだろうかなぁ。

 

 

こちらは9/14、矢張り同じ場所で見付けた物。

sumire0914OMH (1).JPG

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先の物よりかなり大きかった様だが

こちらはより激しく齧られている。

矢張りそんなにも美味しいのだろうなぁ。

 

翌日の様子。

sumire0914OMH-1aft.JPG

全体的に変色して来た。

この個体は変化の度合いが大きい様だ。

 

2日後。

sumire0914OMH-2aft.JPG

更に全体が変色して来た。

 

3日後。

sumire0914OMH-3aft.JPG

既に成熟してる感じ。

 

4日後。

sumire0914OMH-4aft.JPG

胞子の飛散が始まった。

 

5日後。

sumire0914OMH-5aft.JPG

引き続き飛散中。

 

6日後。

sumire0914OMH-6aft.JPG

周囲がちょっと紫色に。

 

7日後。

sumire0914OMH-7aft.JPG

その前夜の豪雨を受けて胞子はすっかり流され

基部を残すだけになっていた。

 

 

こちらは矢張り同じ場所に9/16に発生して居た小さな物。

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これも例によってネズミ?に齧られている。

 

1日後。

sumire0916OMH-1aft.JPG

一回り、大きくなっている。

 

2日後。

sumire0916OMH-2aft.JPG

齧られた穴が更に深くなっている以外は

特に変化は感じられない。

 

3日後。

sumire0916OMH-3aft.JPG

突然全体が変色した。

 

4日後。

sumire0916OMH-4aft (1).JPG

sumire0916OMH-4aft (2).JPG

胞子が飛散し始め、周りを紫色にしていた。

 

5日後。

sumire0916OMH-5aft.JPG

その前夜の豪雨を受け、胞子は全て流され

基部だけになってしまっていた。

 

 

こちらは矢張り同じ場所に9/18に発生して居た物。

この場所は本当にスミレホコリタケのシロなんだなぁ。

この時期は毎日雨だったので

特に発生が多かったのかも知れない。

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やや大きめの個体だ。

 

1日後。

sumire0918OMH-1aft (1).JPG

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成長と共に穴は広がり、イナバウアー状態に。

 

2日後。

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sumire0918OMH-2aft (2).JPG

sumire0918OMH-2aft (3).JPG

更に成長と共に穴が広がっている。

色の変化が出て来始めた。

 

3日後。

sumire0918OMH-3aft (1).JPG

sumire0918OMH-3aft (2).JPG

更に色の変化が進む。

 

と、此処で4日間、旅行で不在に。

で、7日後。

sumire0918OMH-7aft (1).JPG

sumire0918OMH-7aft (2).JPG

すっかり老熟し、胞子を飛散して居た。

 

飛んで15日後。

sumire0918OMH15aft (1).JPG

sumire0918OMH15aft (2).JPG

すっかり基部だけになってしまっていた。

 

 

こちらは菌友T氏がSNSに上げていた画像。

これもどうもスミレホコリタケぽいなぁ。 

sumire0919OBT (0).jpg

発生場所は当方の家からもそう遠く無い場所だった。

これはもう観に行かねば!

 

大体の場所を教えて貰い、翌日の9/19、早速現場に。

これも中々の大きさ。

sumire0919OBT (3).JPG

が、既に変色し切っていた。

T氏が先の画像を撮影してからは中一日。

結構な大きさなのにあっと言う間の変化。

変色の具合(成熟具合)の個体差は結構大きいのだなぁ。

 

周囲を探すと幾つも残骸があった。

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此処も一大発生坪だったのだなぁ。

 

 

同日、某河川敷にて。

symire0919YADA (1).JPG

実はその前日。電車に乗って居て

車窓から陸橋下の河川敷を見ていた所、

草地に白い塊が幾つも見えたのだ。

河川敷だから何かキノコが生えてるかもなぁ、

と思いながら見ていたら、

本当にキノコが生えていたのでビックリしてしまった。

 

車窓から見れたのはホンの一瞬だったのだが

あれはスミレホコリタケに違いない、と確信出来た。

なので翌日、バイクでその河川敷まで出向いて確認した所

本当にスミレホコリタケだった次第。

symire0919YADA (2).JPG

symire0919YADA (3).JPG

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前日は白く見えていたのだが一日で成熟してしまったのだなぁ。

 

発生ポイントを俯瞰すると菌輪になっている様だった。

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画面に入り切らなかったのだが

他の場所にもスミレホコリタケ発生していたので

直径10mくらいの輪にはなって居たと思う。

 

それにしても、この現場に到る迄に道のりで

5匐瓩の河川敷を走りながら見ていたのだが

この場所以外にはキノコを見付ける事は出来無かった。

勿論、バイクで走りながら見る事の出来る範囲なので

隈なく見る事は不可能だが

それでもこの場所にしかキノコが生えているのを

見付けられなかったのは不思議だ。

この場所は余程キノコ向きな環境だったのだろうかなぁ。

 

折角なので記念に一つ持ち帰る事に。

symire0919YADA (6).JPG

白い表皮が所々残っているのがオシャレ(・∀・)♪

 

試しにナイフで剥いてみた。

symire0919YADA (7).JPG

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矢張りたった一日で完全に成熟している。

成熟のスピードは個体によって本当にまちまちなのだなぁ。

 

動画でも撮ってみた。

陸橋を渡る電車の音も入っているので

キノコマニア兼鉄オタの人にはお得な動画かもw

 

と言う訳で、長年追い求め、乞い求めていたスミレホコリタケに

今年は幼菌成菌老菌残骸を含めてイキナリ20個近くに遭遇する事が出来た。

当たり前と言えば当たり前だが、ある所にはあるもんだなぁ・・・・・・

 

 

さて、最初のスミレホコリタケ。

6日経っても胞子は成熟せず、その後も色の変化は止まってしまっていた。

sumire0912OMH-A-6aft (2).JPG

やはりコイツは死んでしまっていた様だ。

上掲の例から言って子実体の膨張が終われば

大体1日、少なくとも3日もあれば成熟し、胞子を飛散し始める様だ。

生きていればあっと言う間に老化して朽ち果ててしまうが

死んでいると変化が止まり、その形を留める。

当たり前と言えば当たり前だが、生命は儚いなぁ・・・・・・

 

それにしても今年は沢山のスミレホコリタケに出逢えた。

図鑑にも殆ど載っておらず発生の多く無い珍菌、との話だが

ある所にはこんなにもザラザラとあるんだもんなぁ。

良い場所に引っ越して来たのかも知れないw

 

 

所で、上掲画像で判る様に

ウチのすぐ近所以外で発生して居たスミレホコリタケには

何かに齧られた痕跡は無かった。

ウチの周辺は餌に恵まれていないから

スミレホコリタケが発生すると

待ってました!とばかりに食べてしまうのかなぁ。

それともウチの近所で発生したスミレホコリタケは

食べずにおれない位にとても美味しいのだろうか。

謎だ・・・・・・

 

 

 

今年の発生はさすがに終わっただろう。

また来年、是非またスミレホコリタケに出逢いたい物だ。

 

キノコヌシ様、どうぞよろしくお願い申し上げます。

(-人-) ナム〜

 


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