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ツノシメジの事

2005年の事。
岐阜山中でキノコ探索をしていた際に
こんなキノコを見つけた。
tsunosimeji2003.JPG

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毛羽だった鱗片がとても顕著な中型のキノコ。
その前年、この近くでヌメリスギタケモドキを
採取していたので、
外見から初見ではスギタケの仲間かな、と推定した。

腐朽木から発生するスギタケの仲間は主に

 ハナガサタケ 
 スギタケ 
 スギタケモドキ 
 ヌメリスギタケ 
 ヌメリスギタケモドキ 
がある。

残念ながら当方には手持ちの画像が無いので

リンク先でご覧頂きたいが、外見的にはどれもとてもよく似ている。

更に、良く似た未知種もある、との事なので

その辺りなのかなぁ、と見当を付けた次第。

 

こちらはヌメリスギタケモドキの老菌。

numerisugi-old.JPG

傘の鱗片が良く見える。
この様な訳で、褐色で鱗片の顕著なキノコ、と言えば
スギタケの仲間がすぐに思い至る。
でも、それにしては鱗片と言うより「毛羽立ち」て感じだし

その量もとても多いなぁ。
色も濃いし、スギタケの仲間にありがちなヌメってる感じも無いし。
まぁ、乾燥気味で鱗片の感じが変わってるのかもなぁ、と
疑問に思いながらも取り敢えず採取。

帰宅後、瓶詰めにするべく水煮に。
だが、多くのスギタケの仲間なら出る筈のヌメりは一切出ない。
どうやらこれは別種のキノコのようだ。
だが、正体がまるで判らない。
それらしいキノコを図鑑で見つけられない。
なので廃棄処分に。
後学のために保存して置くべきだったかも知れないが
その時の状況もあったので仕方ない。
それにしても何て種類だったのか、気に掛かるなぁ・・・・・・

 


それから何年も経った頃、
ネットで何かを検索していた時に
例の謎のキノコそっくりの画像を偶然見つけた。
それが「ツノシメジ」だった。
(Googleの画像検索結果→こちら


ツノシメジはスギタケの仲間では無く、実はキシメジ科。
キシメジ科はツルっと、またはヌラっと、
もしくはスラっとした外見のキノコが多いが
この様な、そこそこ大きいのに
こんなにも激しく毛羽だったキノコはとても珍しい。

「ツノシメジ」と言う和名は

この顕著な毛羽立ちを「ツノ」に見立てたのだろう。


ツノシメジの事を予め知って居ないと
スギタケの仲間に間違えるのは仕方無いと言えるだろうなぁ。

因みに、日本で知らない人は居ないだろう、あの「マツタケ」も

キノコマニアで知らない人はいないだろう「ナラタケ」も

キシメジ科だ。


ツノシメジとスギタケの仲間とは分類学的には近い訳では無い。
即ち、

 

 担子菌門ハラタケ綱ハラタケ目モエギタケ科スギタケ属
 担子菌門ハラタケ綱ハラタケ目キシメジ科ツノシメジ属

 

の様に違っている。
「科」が違う、と言う事は人間を中心に考えると

同じ霊長目の括りではあるが
キツネザルやメガネザルくらい離れている、と言う事になる。

猿に顔や雰囲気の似た人間は少なくないが

実際には全く別の生き物な訳で

取り敢えず、キノコの見た目程には近く無い、と言う事で。

 


日本で最初にツノシメジの発生が報告されたのは
1989年との事で、比較的新しいキノコと言える。
近年は発生報告が多い、との事で
それがそのまま、環境の変化等によって
発生量が増加した事を意味しているのか、
又は、近年は当方の様なキノコマニアが多くなったので
このキノコに遭遇する人が以前より増えただけ、なのかは判らない。

ただ、全国的に見て発生の多い種類では無い様だ。
「"ツノシメジ"」で検索しても658件。
学名の「"Leucopholiota decorosa"」でも2230件だ。

                      (何れも2017年6月30日現在)
これは情報がかなり少ないキノコ、と言えるだろう。
その為か、掲載されている図鑑も極めて少ない。
当方の知る限りでは

 

 『見つけて楽しむ きのこワンダーランド』

        大作晃一・吹春俊光著 山と渓谷社刊

 『追補 北陸のきのこ図鑑』 池田良幸著 橋本確文堂刊

 

そして今年(2017年)5月28日に発刊されたばかりの

 

 『検証キノコ新図鑑』 城川四郎著 筑波書房刊

 

の3冊のみだ。


発生環境は『検証キノコ新図鑑』によると

 

 北米、欧州、日本の冷温帯上部〜亜寒帯域に分布が知られている。
 日本では長野、栃木、岐阜などの各県のシラカバなど広葉樹倒木に発生。
 まれ。

 

との事。
当方がこのツノシメジに遭遇したのは
岐阜山中、1000m地帯のシラカバ倒木上だったので記述と良く合致する。

上掲の3書では食毒不明、となっているが
ヨーロッパでは食用にされている由。
日本では食べた人はいないのか、と思ったら

白川渓一郎氏の「きのこギャラリー」と言うサイトでは
『食味:☆☆』となっていた(→こちら)。
やはり食べられるようだ。

尚、平成26年6月1日刊の『追補 北陸のきのこ図鑑』では
ツノシメジは所属科未確定となっていたのだが
平成29年5月28日刊の『検証キノコ新図鑑』ではキシメジ科となっている。
その数年の間に研究が進んだ訳なのだなぁ。

因みに学名の Leucopholiota decorosa。

 Leucopholiota は「leuco(白い)+pholiota」。

pholiotaはスギタケ属の属名。

「pholis(ウロコ)+otos(耳)」で

スギタケ属の外観からその学名が充てられたのだろう。

で、スギタケ属は胞子が茶色なのだが

ツノシメジは胞子が白色なので「白いスギタケ」と表現された様だ。
decorosaは「美しい」の意味との事。
この褐色の毛羽の派手なキノコが「美しい」とは思えないが
decorosaがデコレーションと同根の言葉なのだとしたら
「毛羽で派手に着飾っている」と言う意味合いなのかも知れないなぁ。

 

 

その後、暫く遭遇は無かったのだが
2014年と

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2015年にツノシメジに連続して出逢った。

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やはり近年は発生が増えているのだろうかなぁ。
それにしても相変わらず毛羽毛羽しいキノコだ。

高地にしか発生しないキノコ、との事なので中々その機会は無いが
今後も色々と観察して行きたいと思う。
今度遭遇出来たら食べてみたいと思わないでも無いような気が
しないでも無い、みたいな・・・・・・

 


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| キシメジ科 | 00:04 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
キクバナイグチはややこしい

こちらはキクバナイグチ。

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傘の赤い色と、大きなひび割れを菊の花に見立てた命名の由。
日本らしい優雅な名前と言えるだろう。
キクバナイグチに付いては以前にも記事にした事がある(→こちら)。
一部、画像が重なるが、その点はご了承願います。


当方がフィールドとしている名古屋東部では
このキクバナイグチの発生を良く見掛ける。
以前住んでいた東大阪では17年で一回しか遭遇出来無かったのだが
名古屋東部では毎年必ず何回も遭遇している。
名古屋東部はキクバナイグチに取ってとても暮らしやすい環境なのだろう。

発生が多いからか、個体差も大きい様だ。
以下、色々な画像をズラズラダラダラと列挙。


先にも書いたが、キクバナイグチは傘のひび割れが特徴的だが
幼菌の時代には更に大きな特徴がある。
それがこちら。
kkbnigch2017 (5).JPG
傘の縁に当たる部分が長く発達しており
この様にタートルネックのセーターの様になるのだ。

 

それが成長と共に広がり、

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次第に裂けて行く。


成菌になると、この様に周りを取り巻くフリンジになる事もある。

kkbnigch2017 (23).JPG

 

kkbnigch2017 (12).JPG

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個体によっては表皮がめくれて
傘の内部・管孔の裏側を露出する事も少なくない。

kkbnigch2017 (6).JPG

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当方が見た範囲では大きな個体がこうなりやすい様に感じた。

 

また、色の個体差も大きい。
図鑑に載っているのはこの様に綺麗な赤色だが

kkbnigch2017 (27).JPG


時としてこの様に赤褐色や

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カーキ色に近い物や

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kkbnigch2017 (30).JPG

 

色だけを見たら

とてもキクバナイグチに見えない物もある。


実は当方が東大阪で遭遇した唯一の個体も
この様にあまり赤く無かった為に最初は判断に迷ったのだった。

kkbnigch2017 (1).jpg

 

更に大きさの個体差もかなりある。
当方が遭遇するのは傘径5cm程度の物が多いのだが

kkbnigch2017 (33).JPG
時として15cmにもなる個体もある。

kkbnigch2017 (25).JPG

 

こちらは大きさもそうだが
傘の中心部がウィルスか何かに寄生されたらしく
異形のキノコになっていた為に一瞬何か判らなかった。

kkbnigch2017 (3).JPG

 

この様にキクバナイグチはとても変異が大きい。
本当にこれは全て「キクバナイグチ」なのだろうか。
実際には幾つかの種類に分類されるべきなのかもなぁ。

 

・・・・・・と思っていたら2015年にキクバナイグチを
「キクバナイグチ」「コガネキクバナイグチ」

「ヒビワレキクバナイグチ」の3種に分ける研究報告が発表されていた由。

※『オニイグチ類とキクバナイグチ類の菌類で発見された新種とその形態的特徴 佐藤博俊


DNAや顕微鏡的な判別法は此処では置いて
肉眼での差異の記述を以下に抜粋引用する。


キクバナイグチ(B. emodensis (Berk.) Singer)の形態的特徴
 傘は直径6〜14cm,

 表面は厚い(3mm 以下の)圧着した赤紫色の鱗片で被われ,

 傘の端 からしばしば膜状の鱗片が垂れ下がる.

 鱗片の隙間から白色の肉が露出する.

 鱗片は生育段 階に伴い,薄い黄褐色に退色する.

 柄は長さ6〜18cm,直径10〜20mm で,全体的にローズレッド,

 頂部が黄色を呈することもある.

 菅孔は最大18mm で黄色からマスタード色を呈する.

 孔口は最大1mm で菅孔と同色を呈する.

 傘の肉は,中心部分で最大15mm,白色を呈する.

 子実体はすべての部位において,傷つけると直ちに青変するが,

 傘の肉と管孔において特に変色性が強い.
 

コガネキクバナイグチ(B. aurocontextus Hirot. Sato)の形態的特徴
 傘は直径6〜12cm,表面は赤紫色の小鱗状の細かい鱗片で被われ,

 傘の端からしばしば膜状の鱗片が垂れ下がる.

 鱗片の隙間からは鮮やかな黄色の肉が露出する.

 鱗片の色彩は生育が進んでもほとんど色あせない.

 柄は長さ6〜16cm,直径8〜16mm で,全体的にワインレッド〜赤紫色,

 頂部が黄色を呈することもある.

 管孔は最大15mm で黄色からマスタード色を呈する.

 孔口は最大1mm で管孔と同色を呈する.

 傘の肉は,中心部分で最大15mm,薄い黄色を呈する.

 子実体はすべての部位において,傷つけると直ちに青変するが,

 傘の肉と管孔において特に変色性が強い.

 

ヒビワレキクバナイグチ(B. areolatus Hirot. Sato)の形態的特徴
 傘は直径4〜10cm,

 表面は薄い(1mm 以下の)圧着した赤褐色の鱗片で被われ,

 傘の端からしばしば膜状の鱗片が垂れ下がる.

 鱗片の隙間から白色の肉が露出する.

 鱗片は生育段階に伴って黄褐色に退色する.

 柄は長さ6〜14cm,直径8〜18mm で,

 上半分は薄いクリーム色で下半分はワインレッドを呈する.

 菅孔は最大15mm で黄色からマスタード色を呈する.

 孔口は最大1mm で菅孔と同色を呈する.

 傘の肉は,中心部分で最大12mm,白色を呈する.

 子実体はすべての部位において,傷つけると直ちに青変するが,

 傘の肉と管孔において特に変色性が強い.

 

識別形質
 これら3種を識別する上では,肉眼形質と顕微鏡形質の両方が有用である.
 まず,コガネキクバナイグチは,傘の肉が黄色を呈するので,
 傘の肉が白色を呈するキクバナイグチとヒビワレキクバナイグチから

 容易に区別することができる.
 また,ヒビワレキクバナイグチはキクバナイグチの区別はより難しいが,
 前者の方が傘表面の鱗片が薄く,

 柄の色が淡いことに着目すれば区別が可能である.
 (中略)
 従来,これらの形態形質は形態種キクバナイグチの

 種内変異として扱われてきたが,
 それぞれの種を特徴づける重要な形態形質であることが分かってきた.


因みに、3種ともに共通している管孔の変色性がこちら。

 

 

上記の識別点を勝手に簡略化するとこうなるだろう。

 

「コガネキクバナイグチ」=傘のひび割れ部分が黄金色
             褪色しないので色が鮮やか

 

「キクバナイグチ」=傘のひび割れ部分が白色
          褪色する事がある
          傘の鱗片が厚い

「ヒビワレキクバナイグチ」=傘のひび割れ部分が白色
              褪色する事がある
              傘の鱗片が薄い
              キクバナイグチに比べると柄の色が淡い

 

それを元に上掲画像も含めて手持ちのキクバナイグチ画像を検証してみる。


こちらは傘の肉が黄金色に見えるので
「コガネキクバナイグチ」なのだろう。

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この様に「ウドちゃん状態(前回の記事参照)」になるのは

コガネキクバナイグチの大型個体の特性なのだろうか。

 

 

こちらは傘肉が白く、鱗片が厚いので「キクバナイグチ」だろう。

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こちらは鱗片が薄いので「ヒビワレキクバナイグチ」か。

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当方は、大きさの点で「オオキクバナイグチ」とでも名付けられる物が
あるかと予想して居たが、それは無かった様だ。
大きさの違いはただの個体差だった模様。
うーむ、そうだったのか・・・・・・

 

さて、上掲画像を含め、

当方が今迄撮影して来た【キクバナイグチ】を俯瞰した所、
「キクバナイグチ」

「コガネキクバナイグチ」

「ヒビワレキクバナイグチ」の3種は
ほぼ同じ程度の割合で発生して居る様に感じた。
これがこの3種全体の生態なのか、名古屋東部だけの現象なのかは不明。

 

 

上掲画像でもそうなのだが、ついつい傘のひび割れに気を取られて

柄を写していない画像も多かったので

キクバナイグチかヒビワレキクバナイグチか

判然としない物も少なく無かった。反省。

今迄発生が多い為に、

ややもすると見過ごして来た【キクバナイグチ】なのだが
今後は柄の様子も含め、もっと注意して行かないとならないなぁ。

 

 

ややこしいシリーズをまとめてみました→こちら

 


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| イグチ科 | 00:07 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
2017名古屋アミガサタケ事情

と言う訳で今年もアミガサタケの春がやって来た。
キノコ者に取っては春は桜では無く、アミガサタケなのだ。

なので今年もシロ巡りをして来た。

 

 

まず、シロA。

此処は数年前から発生が激減してしまった場所。

今年もかなり少なかった。

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それでも何とか6本を収獲。

来年はどうだろうかなぁ・・・・・・

 

 

そしてシロB。

此処は長らく安定発生して居たのだが

昨年はゼロだったのでビックリしてしまった場所。

今年はどうか!?

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少ないながらも発生はしていた。

ありがたやありがたや。

 

でも、此処は何故か奇形の個体の発生の多い場所。

今回も発生して居た。

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amigasa2017B-kcz (2).JPG

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何故こんなにも折れ曲がるのだろうか。

以前、ふざけて「マガリアミガサタケ」「オジギアミガサタケ」

と命名したのだが、本当に尋常じゃない曲がり方。

謎だ。

それを含めて5本収獲。

 

 

 

 

以前はとても大きな個体を多数輩出して居たシロC。

amigasa-heiwa-5.JPG

伐採された藪も復活し、今年は期待したのだが矢張りゼロ。

このシロは完全に死滅してしまったのかなぁ。

うーん、残念だ。

引き続き来年も期待はしてしまうけれど。

 

 

 

 

2013〜4年に柄が異様に太い個体(アシデカアミガサタケと勝手に命名)

を発生させていたシロD。

amigasa-nittai-2.JPG

それ以来此処ではアミガサタケの姿を見る事が出来無かったのだが

今年は3年振りに発生を確認。

ただ、1本のみで、しかも残骸。

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「アシデカ」の面影は残っていた。

少しはシロが回復してきているのだろうか。

来年も期待してしまうなぁ。

 

 

 

そして、トウモロコシの様な特徴的な個体を発生させているシロE。

今年も多数発生してくれていた。

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此処の個体は縦長で網目もきれいだ。

 

そして、恐らく厳密には種類が違うと思われる別の個体。

上掲の物と比べると大きいし(10cm程)

網目の形と柄の質感が違う。

amigasa2017E-mkn (9).JPG

 

こちらは大きさは上掲の物と変わらないが

アミガサ部分の形と網目の形が違っており

柄の質感も違っている。

amigasa2017E-mkn (3).JPG

柄の質感はすぐ上の画像の物と似ているが

アミガサ部分の構造が全く違っているので、更に別種だろう。

 

こちらはアミガサ部分は上掲の3個体と似ているが

大きさと柄の質感が違っている。

amigasa2017E-mkn (13).JPG

単純に大型化しただけとも思えないので、これも別種かもなぁ。

 

こちらは網目部分が明らかに違う。

amigasa2017E-mkn (10).JPG

ヒロメノトガリアミガサタケに近い系統だろうか。

狭い範囲なのだが、幾つもの種類のアミガサタケが発生している様だ。

何だかんだで30本は収獲出来た。

ありがたやありがたや。

 

そして此処にも「オジギアミガサタケ」が幾つも。

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上二つと、下の一つは明らかに種類が違う。

大きさもそうだが、柄の質感が全く違うのだ。

シロBの2本の「オジギアミガサタケ」も種類が違う様だった。

なので、「曲がる系統のアミガサタケ」がある、と言う訳では無くて、

何らかの外部要因で曲がってしまう、と言う事なのだろう。

 

当方は東大阪時代、何百本ものアミガサタケを収獲して居たが

この様な変形の個体には一度も遭遇した事が無かった。

ネットで色々人の収穫したアミガサタケ画像を見ても

こう言うのはのは見た事が無い。

まぁ、他の皆様はこう言う奇形の個体は

気味悪がって撮影も収獲しないだけなのかも知れないけれど。

と、それはともかく、名古屋東部にはアミガサタケを変形させてしまう

何がしかの普遍的な要因があるのかも知れないなぁ。

何にせよ、当方にはそれを調べる術は無いし

どっちにしても収獲して食べてしまうので関係無いのだけどw

 

 

 

4年前に発見したシロF-a。

此処も段々数は少なくなって来てしまったが

それなりに発生してくれていた。

当初は乾燥気味だったので

頭が乾燥して委縮した個体が多かったが

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その後の雨を受けて立派な個体も発生してくれた。

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何とか10本程は収獲出来た。

ありがたや〜

 

すぐ近くで、超大型の個体を発生させていたシロF-b。

昨年は周囲の伐採木の集積場になってしまってたのだが

今年は伐採竹の集積場になってしまっていた。

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この場所は年間を通じて何かの集積場になってしまう事が多い。

地面が落ち付かない為か、

今年もアミガサタケの発生を見る事は出来なかった。

残念。

 

 

 

小さなアミガサタケがスギナと覇権を争っていたシロG。

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今年はタイミングが合わず、観に行く事が出来無かった。

残念。

 

 

 

 

こちらはシロH。

5年前に色々と伐採されて環境が変わった為に

諦めてそれ以降は観に行ってなかったのだが

今年久し振りに行ったら少し発生してくれていた。

環境が回復して来たのだなぁ。

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小型の物ばかり6本を収獲。

来年も期待してしまう♪

 

 

 

と言う訳で、今年も桜の時期に走り回って

何とか50本程度は収獲出来た。

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キノコヌシ様、有難う御座居ました。

(-人-) ナム~

 

 

例によってネグラマーロへお裾分け。

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当方はパスタかクリーム煮にするくらいしか思い付かないのだが

鯛とハンバーグ、と言う

意外な組み合わせの料理の付け合わせにして食べた由。

さすがプロの料理人は違うなぁ。

そんなイケメンシェフが腕を振るう北イタリア料理の店「ネグラマーロ」。

名古屋へお越しの折には是非どうぞ!(→食べログのページへ

 

 

 

 

さて、今年は既存のシロの巡回の合間に、新たなシロの探索もしていた。

昨年転居して以来、アミガサタケが生えそうな場所が無いか探索をし

目星を付けていたのだが、新たなシロの発見はならなかった。

うーむ、残念。

来年もチャレンジをしよう。

 

キノコヌシ様、これからも是非よろしくお願い申し上げますです。

(-人-) ナム~

 

 

 

 ※マコモタケの記事に追記しました。

  最後段ですが、お読み頂けましたら幸甚です(→こちら)。

 


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| 子嚢菌類 | 00:53 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
赤団子を求めて 番外篇その2

4月は当方が定点観測をしている場所の赤団子の甘露の分泌の時期だ。

毎年、当方はそれを楽しみにしていた。

が、2016年の4月は引っ越しの準備で追われてしまっていた為に

その観察が出来無かった。

残念無念・・・・・・

 

一段落をした5月下旬、その場所に行った所、赤団子が幾つも確認できた。

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きと4月は甘露を分泌して居たのだろうなぁ。

今年はその様子を観察したいものだ。

 

だが、昨年は別の収穫もあった。

5月末に岐阜県御嵩町に出向いた際に

赤団子の発生している竹林に遭遇出来たのだ。

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中々立派な個体。

甘露もさぞ分泌して居たのだろうなぁ。

 

6月中旬、同じ御嵩町だが別の場所でも赤団子に遭遇。

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溝を挟んだ向こう側の竹林だったので接写が難しい。

固まって発生していた1本を撮影したが、これでは判らないなぁ・・・・・・

 

思い切りズームして何とか判別できる状態で撮影成功。

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枝を無理矢理手繰り寄せて何とか接写にも成功。

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これも中々に立派な個体。

 

同日、更に別の場所。

此処にも赤団子が。

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これも中々の個体。

御嵩町の赤団子は、名古屋市東部の物に比べると

大きな個体になる傾向にある様だ。

うーん、ちょっと羨ましいw

 

 

所で、赤団子を探すべく竹林を探索して居ると

他の竹類寄生菌に目が行く事も多い。

なので、2016年に目に付いた、赤団子以外の竹類寄生菌を以下に。

尚、天狗巣病に関しては別記事で触れているので省略。

 

こちらはスス病。

sasasusu1703 (1).JPG

sasasusu1703 (2).JPG

この様に葉の表面を黒いスス状の物が覆っている。

スス病は毎年、少なからず遭遇して居たのだが

2016年のこの場所は特に目立っていた様だ。

スス病の当たり年だったのだろうかなぁ。

まぁ、アブラムシ等の分泌物などを餌に、カビが葉の表面に広がる物なので

厳密な意味での「寄生菌」とは違うけれど。

 

 

こちらは「竹の黒穂病」。

Ustilago shiraiana と言う菌が寄生する事で

枝の先端が徒長し、黒い粉状の胞子を形成する物。

takekurobo1-1703 (1).JPG

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ちょっと不気味かも。

色と言い質感と言い、ススっぽい。

こちらこそ「スス病」と言いたくなるなぁ。

まぁ、この黒い粉単独でなく

黒い粉が穂先で形成される点に着目して

「黒穂病」と名付けられた訳なのだろうけど。

 

で、何時も赤団子を観察している場所で

黒穂病もちょくちょく見掛けてはいたのだが

2016年はその発生量が例年に無くとても多かった。

中には1本の竹の殆どが黒穂病に罹患して居るのもあった。

こちらがその枝の一本。

takekurobo1-1703 (5).JPG

垂直方向に伸びている穂先は全て黒穂病の物。

 

健全な枝と比較。

takekurobo1-1703 (4).JPG

その違いが一目瞭然かと。

あんな密生して居るのは初めて見たなぁ。

 

こちらは御嵩町の、とある竹。

tengu-kurobo-1703 (1).JPG

この様に天狗巣病がかなり進行して居たのだが

その中の一枝に黒穂病が。

tengu-kurobo-1703 (2).JPG

tengu-kurobo-1703 (3).JPG

名古屋東部の黒穂病に比べると穂が小さい。

これは天狗巣病に先に寄生されていたからなのかなぁ。

天狗巣病は小さな葉を密生させる病気だ。

いくら黒穂病が穂を徒長させると言っても

元が天狗巣病のため小さかったので、これが精一杯、と言う事かと。

 

この場所には赤団子もあったので

竹類寄生菌の坩堝、寄生菌天国だったのかも知れないw

 

以下は余談と言うか、脱線。

先に書いたが、黒穂病の胞子は見るからにススっぽい。

この黒さと、粉の細かさは絵具とかに使えそうに思える。

実は、この「竹の黒穂病」では無いが

実際に塗料として使用されている黒穂病がある。

それはマコモ(真菰)に

Ustilago esculenta が寄生して発生する「マコモの黒穂病」で、

その黒い胞子を昔は眉墨やお歯黒の材料として使われていた、との事。

また、「古び粉」「マコモ墨」の名で

漆などの工芸品に古色を出したり、陰影を強調する為の顔料として

現在でも使用されているらしい(中でも鎌倉彫の「マコモ蒔き」が有名)。

墨汁の様な真っ黒では無く、セピアを帯びた独特の色合いが出る由。

 

「マコモの黒穂病」がその様に工芸材料として定着し

「竹の黒穂病」がそうならなかったのは

生成される胞子の量と、全体の発生量との関係なのだろうなぁ。

その昔、マコモは水辺や湿地帯に広く普通に繁茂して居たので

「マコモの黒穂病」の収穫は比較的容易に出来たのでは無いだろうか。

マコモその物がかなりの量があった訳だから

「マコモの黒穂病」も発生数も結構あった筈だしね。

 

因みに各々の学名は

「竹の黒穂病」= Ustilago shiraiana、

「マコモの黒穂病」= Ustilago esculenta 。

属名の「Ustilago」は「ustilo(焼く)」+「ago(導く)」の複合語の由。

「焼く事によって導かれた物」と言う事で

「炭」や「スス」を表しているのだろう。

つまり Ustilago は

「スス状の胞子を作る病菌属=黒穂病菌属」と言う意味になる。

種名の shiraiana は恐らく日本の植物病理学、菌学のパイオニア、

白井光太郎氏への献名で、それ以外の意味は無いだろう。

一方、マコモの黒穂病 esculenta は「食べられる」の意。

実は中国台湾など東アジアでは黒穂病に罹患して肥大した若いマコモを

「マコモタケ」「真菰筍」「茭白」の名で食用にしている由。

ただ、「黒穂病」と言いながら、肥大するのは穂先では無く根元の部分。

甘みとシャキシャキとした食感が特徴の高級食材、との事。

日本では大部分が輸入品だが

一部では栽培して特産品としている(→楽天の販売ページ)。

 

所で、wikipediaによるとマコモタケは

「古くは万葉集に登場する」とあるが、

全国農業改良普及支援協会のサイトには

「古くから日本に自生しているものは、食用には適しません」

「食用の栽培種として、中国などから導入し

改良された系統が栽培されています」とある(→こちら)。

これは一体どう言う事なのだろう。

マコモタケは万葉の時代から輸入(乾燥品?)されていたのだろうか。

それとも、万葉の時代は日本在来種のマコモタケを食べていたのだが

中国産に比べると美味しく無かった為に

次第に取って替えられた、と言う事なのだろうか。

うーむ、謎だ。

実はマコモタケの事を正面から取り上げた

菌食の民俗誌 ─マコモと黒穂菌の利用─

と言う書籍があるのだが当方は現在未読。

その答えが書いてあるのかどうか、近いうちに読んでみたいと思っている。

 

尚、どちらのマコモタケも成熟すると黒い胞子を充満させ

マコモ墨になる、との事。

───────と、脱線は此処迄。

 

 

さて、今年もそろそろ赤団子の甘露の季節だ。

今年はちゃんと観察もしたいし、味わいたい。

そして、新たな場所で赤団子やその他の寄生菌にも遭遇したい物だ。

 

 

 


※4/30追記
『菌食の民俗誌 ─マコモと黒穂菌の利用─』を読んだ。
当方が知りたかった
「日本でも万葉の時代にマコモタケを食べていたのか」
の明確な答えは書かれていなかった。
だが、wikipediaの記述が間違いなのだろう事が判った。
矢張り全国農業改良普及支援協会のサイトの
「古くから日本に自生しているものは、食用には適しません」
「食用の栽培種として、中国などから導入し
改良された系統が栽培されています」
が正しかった様だ。
『菌食の民俗誌 』にも同様の記述があった。
つまり、近年中国から輸入されるまで
「マコモタケ」は日本には無かったのだ。
そもそも「マコモタケ」の名称自体、
中国から輸入するにあたって名付けられた物なのだ。
だから万葉の時代に「マコモタケ」を食べている訳が無いのだ。

ただ、マコモの若芽を食べる文化は日本には元々あったらしい。
稲作文化が導入されるまではマコモは重要な食料だった、との事。
更にマコモは古代より生活や宗教儀式で使われていた。
その多くは稲藁に取って替わられたが、
今でも古式に則った儀式ではマコモで作られた祭祀具が使われる。
お盆の時に供えられる牛や馬も、元々はマコモで作られていた。
祭祀具は祭祀を執り行うに当たり、その都度作られる。
その時にマコモが繁茂地から刈り取られて来るのだが
時期によっては葉の束の中心に新芽が潜んでいる。
それを食べる文化は日本には古くからあったのだ。
そして、それは栽培種では「マコモタケ」になる、正にその部分なのだ。
恐らく、その為に両者が混同されたのだろう。
実際、wikipediaのその部分は「古くは万葉集に登場する」とあるだけで
「マコモタケ」がどの様に登場しているのか、の具体的な記述は無い。
当方は未見なのだが、恐らくマコモの新芽を食べる旨の記述なのだろう。
そもそもその時代に「マコモタケ」は無かったのだ。
なので、「マコモタケ」の段落に万葉集の事を記述するのは
間違いと言えるだろう。

 

 

 


※過去記事も併せてお読み頂けましたら幸いです
 アーカイブス→こちら


 


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ゴムゴムゴム

以前、当方のキノコ画像が『ザ・鉄腕DASH』で使われる事に、

とのお知らせをした(→こちら)。

何枚かの画像を送ったのだが、実際に使われた画像は以下の2枚。

 

ヒイロタケのコレ↓と

hiirotake (10).JPG

 

オオゴムタケのコレ↓。

oogomutake170228 (2).JPG

 

放映された時間は各々2秒ずつ程度だったが

当時、当blogのアクセスは一時的に増えた。

あくまでも本当に一時的にw

 

で、ヒイロタケの事は何回か書いていたのだが

オオゴムタケの記事は別の場所に書いていて

このblogには無かった事に後で気付いた。

オオゴムタケの画像は後に別の番組で使われたし

『鉄腕DASH』が海外に配信される事も決まったそうなので

今更ながらにオオゴムタケの記事を書く事にした。

当時、オオゴムタケの事を知りたくて

当blogに来て頂いた方々には実に申し訳ありませんです・・・・・・

因みに、画像がどれだけTVで使われても

画像使用料などは一切ありませんです、ハイ。

 

 

さて、こちらがオオゴムタケ。

夏~秋、朽ちた木から発生する。

oogomutake170228 (25).JPG

およそキノコには見えない形と質感。

 

こちらの画像ではビロウド状の表皮の質感と

口縁部の毛の様子が良く判る。

oogomutake170228 (28).JPG

キノコには見えないよなぁ。

 

こちらは朽ちた枯れ枝に並んで発生していた物。

oogomutake170228 (26).JPG

ドラムセットが並んでいるようにしか見えないw

 

その10日後の様子。

oogomutake170228 (27).JPG

色が黒ずみ、柄の部分が少し萎んでいる。

 

こちらは別の個体。

oogomutake170228 (29).JPG

柄がかなり萎み、所謂「キノコ型」に見える。

 

こちらの個体は更にしぼんだのか

円盤部分も凹んでいる。

oogomutake170228 (30).JPG

oogomutake170228 (31).JPG

 

オオゴムタケの名は、その弾力のある質感による。

oogomutake170228 (33).JPG

全体が固いゼラチン質で、とても弾力があるのだ。

 

この様にムギュ!と握っても、まず潰れない。

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それもオオゴムタケのキノコらしく無い所の一つ。

内部のゼラチン質の画像は上にもあるが、詳細は後程。

 

 

とにかく知らなければ、まずキノコには見えない。

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イソギンチャクか何か、別の生き物みたいだよなぁ。

 

14日後の様子。

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かなり萎んでいる。

 

その9日後の様子。

oogomutake170228 (10).JPG

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更に萎み、黒くなった上に干乾びて来た。

 

その12日後。

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溶けてしまい、痕跡を残すのみに。

 

 

枯葉の隙間から何かが覗いている!?

oogomutake170228 (13).JPG

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葉を除けてみるとオオゴムタケの幼菌だった。

これも何か別のブツに見えてしまうなぁ・・・・・・

 

 

2日後。

oogomutake170228 (15).JPG

膨らんで来た。

 

その12日後。

oogomutake170228 (16).JPG

先端が開いて来た。

 

その9日後。

oogomutake170228 (17).JPG

先端は開ききった模様。

これはこじんまりとした個体だったのだなぁ。

 

 

こちらの画像には2つの個体が。

oogomutake170228 (18).JPG

 

左下の個体を見て行こう。

oogomutake170228 (19).JPG

まだ若い感じ。

 

2日後。

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円盤が開いて色も重厚な感じに。

 

その6日後。

oogomutake170228 (21).JPG

円盤は完全に開き、柄の部分は萎んで来ている。

もうこれ以上は膨らまないのだろうなぁ。

 

試しに切ってみる。

oogomutake170228 (22).JPG

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中はこのようにゼラチンの塊みたいになっている。

円盤の部分は胞子を生み出す「子嚢」という器官が

ぎっしりと並んでいる。

それをゼラチン質の部分が支えているのだ。

その支える役目をする為の組織が

何故ゼラチン質である必要があるのかは不明。

他のキノコみたいに菌糸の塊で十分だと思うのだけどね。

わざわざゼラチン質にするからには何かの理由はあるのだろうけど。

 

因みに、成菌に叩くなどの刺激を与えると

その子嚢から胞子が噴出されるのが見られる。

光を上手く反射させないと判らない様な

僅かで、一瞬の反応なのだが

それを見るのは中々に楽しい♪

だが、当方の技術では撮影する事は無理だった・・・・・・orz

 

 

さて、このゼラチン質部分は食べられる。

oogomutake170228 (1).JPG

oogomutake170228 (2).JPG

 

口当たりの良くない外皮を剥いて、さっと茹でる。

oogomutake170228 (3).JPG

 

それを冷やして蜜をかける。

oogomutake170228 (4).JPG

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美味しいデザートの出来上がり♪

 

実はゼラチン質部分は無味無臭だ。

だから、それこそゼラチン固めた物と殆ど変わらない。

何も言わず、この状態で出されたら絶対にキノコだとは判らない。

色さえ良ければ普通にデザートの食材として使えるだろう。

当方はメープルシロップを掛けたが、黒蜜なら色も気にならないかもなぁ。

それにしても実に不思議なキノコだ。

 

『鉄腕DASH』では味付けをしない状態で食べていたが

「甘味をつければゼリーだね」と感想を述べていた。

美味しく食べて貰えなかったのは残念だった。

 

 

所で、オオゴムタケによく似たキノコに

「ゴムタケ」と言うのがある。

それがこちら。

gomutake170228 (1).JPG

gomutake170228 (2).JPG

gomutake170228 (3).JPG

画像だけでは違いが判り難いが、一番の差異は、その大きさ。

オオゴムタケは直径7cmに及ぶ事もあるが

ゴムタケは2〜4cm。

 

それに表皮の質感が全く違う。

オオゴムタケはこの様↓に毛が密生しているのだが

oogomutake170228 (28).JPG

 

ゴムタケはザラザラした質感で、毛は生えていない。

gomutake170228 (4).JPG

その為、表皮を剥かずに、そのまま茹でれば食べられる。

 

こちらもメープルシロップで。

gomutake170228 (5).JPG

食感は殆ど変わらなかった。

因みに、両種ともシロップを掛ける以外に

酢の物、和え物にして食べるレシピもある由。

 

 

これ程よく似ている両種だが、分類学的にそんなに近い訳では無い。

分類で言うと

オオゴムタケは

  子嚢菌亜門−盤菌綱−チャワンタケ目−オオゴムタケ属

ゴムタケは

  子嚢菌亜門−盤菌綱−ビョウタケ目−ゴムタケ属

この様に「目」から違う種類だ。

「他人の空似」と言えるだろう。

 

「目」が違う、と言う事は動物で考えると

「哺乳類(哺乳綱)」と言うくくりが同じだけで

人間とそれ以外の動物くらい離れている、と言える。

つまり、「田中邦衛とラクダが似ている」とか

「オードリー若林とカワウソが似ている」レベルなのに

食べてみたら味が一緒だった、と言う事になる。

まぁ、無味無臭のゼラチン質、となれば

味が変わらないのは当然かもしれないが。

 

因みに、両種のゼラチン質部分が

細胞レベルでどう違うのか、実は全く同じなのか、は不明。

その点に言及した資料を見付ける事は出来無かった。

尚、両種は同じ様に枯れ木に発生するが

ゴムタケは腐朽のあまり進んでいない枯れ木に、

オオゴムタケは腐朽の進んだ枯れ木に発生する、と言う違いがある。

 

 

さて、名古屋市東部の某神社境内の某所は

オオゴムタケの一大発生ポイントだった。

上掲のオオゴムタケ画像で、食べた個体以外はその場所で撮影した物。

幾つも並んで生えている様子は中々に壮観だった。

だが、その場所は整備されてしまい、見る影も無くなってしまった。

もう其処ではオオゴムタケの発生は望めないだろう。

せっかく面白いキノコなのに勿体無い。

 

発生できる環境を残して、発生しやすいように整備して

採取した物は標本にしたりパネル展示して

「TOKIOも食べたオオゴムタケ!」とかやれば

大勢の人が押しかけて神社もウハウハになれたかも知れないのになー

オオゴムタケを食べるのを「神事」として執り行えば

食品衛生法にも引っ掛からないだろうし、

特別御祈祷でそれなりの金額も取れるだろうし。

 

全国からジャニーズファンが来ただろうにね。

そう言う意味でも勿体無かったよw

 

 


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