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ツノシメジの事 その2「試食篇」

以前、ツノシメジの事を記事にした(→こちら)。

その時に

 今度遭遇出来たら食べてみたいと思わないでも無いような気が
 しないでも無い、みたいな・・・・・・

と〆た。

 

ヨーロッパでは食キノコとして扱われており

日本でも食べた事のある人がいる、と言う事で

積極的に食べたいと言う訳では無いけれど

機会があったら食べてみても良いかなぁ、程度の

軽いお茶濁し程度の気持ちで書いたのだ。

 

その後、友人が信州でツノシメジに大量に遭遇した。

当方の話から食キノコと判断し、食べてみた、との事。

因みに、友人はツノシメジには初遭遇の由。

毎年徘徊しているシマで初遭遇と言う事なのだから

矢張りツノシメジの発生は全国的に増加しているのかも知れないなぁ。

 

で、友人によると美味しいキノコの由(→こちら)。

blogには書かれていないが、煮ると良い出汁は出る物の

ツノシメジ自身はフニャフニャで出汁ガラ状態になってしまうので

炒める等、油を使った料理にした方が良い、との事だった。

 

で、大量に収獲したとの事で、一部を送ってくれた。

それがこれ。

tnsmj171031 (1).JPG

とても大きな物ばかり。

最大の物で傘径12〜3cm。

当方が飛騨で遭遇していたのは精々5〜6cmだったので

その点でまずびっくり!

さすがキノコ王国信州だなぁ。

 

で、早速調理を。

取り敢えず、一部を食べやすい大きさに切る。

tnsmj171031 (2).JPG

 

それを炒める。

tnsmj171031 (3).JPG

 

まずはパスタで食べる事に。

予想だにしなかったツノシメジの大きさに気を取られて

撮影をするのをうっかり忘れてしまったのだが

ショウゲンジも同時に送られてきていたので

そのショウゲンジとベーコン、ホウレンソウを加え、

牛乳でブルーチーズを溶かしてクリームソース風に。

インスタ映え?を意識してブロッコリースプラウトをトッピング♪

tnsmj171031 (5).JPG

ツノシメジの傘の毛羽が黒々としていてちょっとグロいw

恐る恐る食べる事に。

で、味は?

 

 

 

 

 

 

 

美味い!!

 

実に美味しい!!

 

 

 

 

 

 

味の事を文字だけで表現する事は

グルメレポーターでも無い当方にはまず不可能なのだが

シイタケやポルチーニとも違う、甘味すら感じる様な旨味がある。

確かに歯応えは弱いのだが

グニャグニャで気持ち悪いと言う程軟らかな訳でも無いので

当方はそれほど気にならなかった。

 

一緒に入れたショウゲンジもそれなりに美味しかったのだが

はっきり言って比べ物にならないくらいツノシメジの方が美味しかった。

いやー、これは意外だった。

友人から美味しいとは聞いていたが、こんなに美味しかったとは。

こんな美味しいキノコがつい最近まで知られていなかっただなんて。

 

 

翌日になっても腹具合、体調には特に変化は無かった。

少なくとも友人達と当方にとっては毒キノコでは無い様だ。

 

前夜の残りのツノシメジ、今日は別の料理で食べてみようかな。

青梗菜とニンジン、豚バラ肉で中華風の炒め物にしてみた。

tnsmj171031 (4).JPG

比較の為にシイタケも入れてみた。

さてお味は。

 

 

 

 

 

 

 

美味い!!

 

矢張り美味しい!!

 

 

 

 

 

 

中華でも合うなぁ、

ツノシメジは油系料理で食べるべし、と言って良いだろう。

一緒に調理したシイタケと食べ比べてみた。

シイタケは勿論美味しい。歯応えもある。

だが、味だけで言えば

ツノシメジの方が断然美味しい、と当方は感じた。

しっかりした歯応えを望む人には物足りないかも知れないが

ツノシメジはそれを補うほどの美味しさがあると思う。

とにかく、これだけは言える。

 

ツノシメジは美味しい!

 

 

 

 

ただ、これは当方の個人的な感想だ。

他の人が皆そう思うかどうかは判らない。

また、ツノシメジが本当に安全な食キノコかどうかもまだ判らない。

他の人には何らかの中毒症状を起こす、と言う可能性もある。

 

更に言えば、日本に発生しているツノシメジが

1種類だけかどうかも判らない。

友人が信州で採取したツノシメジが

たまたま安全だっただけなのかも知れないのだ。

当方が飛騨で遭遇したツノシメジと同一種である保証も無い。

 

実際の話、この9月に発刊されたばかりの

『青森県産きのこ図鑑』 工藤伸一著 アクセス21出版刊 によると

青森で発生しているツノシメジは色が全体に薄く

「今後同一種か詳細な検討が必要である」と記載されている。

掲載画像を見ると確かにアイボリー〜淡褐色で

当方の知るツノシメジにはとても見えない。

そして、青森ではツノシメジを食べた人はまだいない様だ。

 

この記事はあくまでも当方の体験記だ。

読者の皆様にツノシメジを食べる事をお勧めしている訳では無い。

この記事を読んだから、とツノシメジを食べた為に

何らかの健康被害が出たとしても当方には責任は取れない。

思わぬ被害を生まない為には安易に食べるべきでは無いだろう。

 

 

 

 

今後当方がツノシメジに遭遇したら

採取してモリモリ食べるけどね( ̄∀ ̄)

 

 


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| キシメジ科 | 00:05 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
巾着

とある初夏の日。
キノコ仲間と共に岐阜県各務ヶ原の森林公園でキノコ探索をしていた。
その場所はとてもキノコ向きな環境で、あちこちに色々なキノコがあった。
何かを見付けると一斉にしゃがんで撮影を始めてしまう為に、
駐車場から50m位を進むのにも1時間くらい掛かる程だった。

 

そんなこんなで山道を歩き始め、ふと道の脇の水路に目をやる。
その水路は底も側壁も木の板で作られており
中に入ってしゃがめる程の幅と深さ。
板は結構腐朽が進んでいた様で幾つかのキノコが生えていた。
その中にとても小さな、直径4〜5伉の白い丸い物があった。

kinchakutake (2).JPG

 

丸くて白いキノコ、となるとホコリタケの仲間がまず頭に浮かぶ。
これもその辺りかなぁ、と推定し、取り敢えず撮影。

森蔭の中の水路の側面なのでとても暗く、
当方のカメラの性能と、当方の撮影技術ではこれが精一杯。

kinchakutake (4).JPG

 

トリミングして更にアップ。

kinchakutake (3).JPG

見た感じ幼菌だろうし、こんなに小さいと種類の判別は難しい。

周りには更に小さな丸い物が。

直径1mmも無いのもある。

それこそ発生初期の物なんだろうなぁ。


ホコリタケの仲間は種類は多いのに図鑑にはあまり載っていない。
多分「正体不明菌」として処理せざるを得ないだろうなぁ。

なので、簡単に撮影しただけで終わらせようと思ったのだが
何となく、それこそ本当に何となく、その中を見てみたくなった。

 

白くて丸いキノコ、と言う事で

単純にホコリタケの仲間を思い浮かべたのだが

所謂「腹菌類」の仲間には様々なタイプのキノコがある。

また、「塊菌目」と言う一群のキノコもその名の通り、丸い塊のキノコで

世界3大珍味のトリュフもその中の一つだ。

どれも丸い塊のキノコ、と言う特徴は共通している。

なので、外見だけでの判別はとても難しいが

中の様子を見ればある程度は種類の範囲を狭められるかも知れない。

 

近くを見ると、色が淡い褐色になった個体があった。
色が違うから成菌なのだろうなぁ。
それを手に取り、指で裂いてみた。

kinchakutake (1).JPG
すると、小さな豆みたいな物が出て来たのでびっくり!
すっかりホコリタケの仲間だと思い込んでいたので
まさかこんな物が出て来るとは全くの予想外。


気を付けて周囲を見ると、

袋が破れて中の豆が外にこぼれている個体もあった。

kinchakutake (5).JPG

 

 

こう言う豆状の物、と言えばチャダイゴケの仲間が真っ先に思い浮かぶ。
チャダイゴケの仲間はカップの中に豆が詰まった形が特徴のキノコだ。
こちらはハタケチャダイゴケ。

hatakechadaigoke (5).JPG

hatakechadaigoke (3).JPG
幼菌の段階では蓋がされた状態。

 

成熟すると蓋が破れ、中の豆が見えて来る。

hatakechadaigoke (4).JPG

hatakechadaigoke (2).JPG

この豆状の物は小粒塊(ペリジオール)と言い、中に胞子が詰まっている。
雨粒がこのカップを直撃すると、その衝撃で小粒塊が外に飛び出し
それによって胞子を飛散させている。

 

成熟しても直径5伉度のとても小さなキノコ。

だが、画像の様に群生する事が多いので発生すると結構目立つ。

hatakechadaigoke (1).JPG

 

こちらは小粒塊を飛ばし終わってカップが萎れた状態。

hatakechadaigoke (6).JPG

これだけの群生で、全ての小粒塊を飛ばし終わったのだから

この周辺は小粒塊だらけだったのだろうなぁ。

物が小さいし、色も黒いので気付かなかったのだけど。

 

以前、とある場所でチャダイゴケに水を垂らし小粒塊を飛ばす、

と言う実験に立ち会った事がある。
その結果、小粒塊は物によっては

50〜60cm離れた場所の物に張り付いていた。

その障害物が無かったら1mは飛んでいたかもなぁ。

 

50〜60cmと言うと大した距離では無いと思うかも知れないが

元は直径5伉度のキノコから発射された

直径2mmにも満たない様な小粒塊なのだ。

キノコ本体の大きさの100倍の距離は飛んだ訳だ。

これはかなり凄い事だと思う。

 

実はチャダイゴケはカップの形状が
雨粒の衝撃によって小粒塊を上手く遠くに飛ばす様な、
絶妙な形状をしているのだとか。

何故、どうして、そしてどうやってそう言う風に進化したのだろうかなぁ。
本当に不思議で仕方無い。

 

 

と、話はずれたが、小粒塊と言う同じ特徴があるので
恐らくチャダイゴケに近い仲間なのだろうなぁ。
その線で調べてみよう。

 

で、色々調べた結果、

「キンチャクタケ(巾着茸)」もしくはその近縁種、と言う事が判った。
「巾着」とは今で言えばポーチに当たるのだろうか。
小銭や薬等の小物を入れて持ち歩く為の、日本古来の布の袋だ。
恐らく小粒塊を小銭に見立てたのだろう。
風流でユーモアの利いた命名だと思う。

 

名前が判明してから見たら

山渓刊の『日本のきのこ』に載っていたので逆にビックリしてしまった。
全然気付かなかったなー
そう言えばこんなの載ってたっけなぁ。
説明文を良く読んでいなかったのと
画像だけを見て、もう少し大きいキノコだと勝手に思い込んで居たのもあって
各務ヶ原で遭遇したこのキノコと
図鑑のこれが結びつかなかったよ。
もっとちゃんと読み込まないとダメだなぁ……

 

さて、この「キンチャクタケ」。
チャダイゴケと違って小粒塊を飛ばす事はしない由。
成熟すると袋が破れ、昆虫などに食害される事によって
胞子を飛散するのだとか。
雨や風で飛ばされたりもするのだろうかなぁ。

 

ただ、この「キンチャクタケ」は垂直面に発生していたので

この様に下に落ちるだけだ。

kinchakutake (6).JPG

あまり「飛散」はしていないなぁ。

でも、これが昆虫などに食害されて

胞子があちこちに運ばれる訳なのだろうなぁ。

 

考えてみれば、最初にこの「キンチャクタケ」が

この場所に発生する事になったのも

昆虫か何かによって最初の胞子が此処に運ばれて来た訳なのだろうし。

だから小粒塊を殊更に遠くに飛ばさなくても

良いのかも知れないよなぁ。

 

そうなると、少しでも胞子を遠くに飛ばそうと

涙ぐましい努力をしている多くのキノコ達の

立つ瀬が無いかも知れないけれど。

まぁ、キノコそれぞれで胞子の飛散方法が違っている様に

胞子の性質や構造もそれぞれ違っているだろうから

一概には言えないのだろうけれど。

 

 

所で、この「キンチャクタケ」。

2002年の京都府のレッドデータブックでは

「絶滅寸前種」とされている(→こちら)。

その選定理由は

「小型のため発見するのが困難で情報が不足している」との事。

確かに小さいから中々見付け難いだろうなぁ。

 

所が2015年版では「要注目種」となっている(→こちら)。

改定理由として

「稀産ではあるが、発生基質・環境とも減少要因はない。

 積極的に絶滅寸前種に挙げる要因に欠ける。」

との事。

これもつまり

「小型のため発見するのが困難で情報が不足している」

からなのだろうなぁ。

今回は板に発生していたので見付ける事が出来たが

落葉の中の落ち枝に生えていたら見付けられた自信は無い。

今後も注意はして行く積りだけれどね。

 

 

で、小型のため発見するのが困難で情報が不足している、と言う

この「キンチャクタケ」。

その為、web上での情報もとても少ない。

国内のサイトの画像検索で出て来るのも

2017年9月29日現在、上掲の京都府レッドデータベースと

「旭川きのこの会」のサイト(→こちら)くらいしか無い模様。

当方のこのblogが3件目になるのだと思われる。

これはちょっと自慢したくなるなぁw

 

まぁ、キンチャクタケの事を検索しようとする人が

日本中でどれ位居るのかは判らないけれど。

 


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| チャダイゴケ科 | 00:06 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
アミウズ その2

こちらはウズタケ。

uz-shkw (1).JPG

uz-shkw (4).JPG

uz-shkw (3).JPG

ヒダが同心円状なのがとても印象的。
岐阜県荘川村で遭遇。

 

以下、画像をズラズラ列挙し、ダラダラと記述。

 

  ウズタケに関しては何回か記事にした事があります(アーカイブス→こちら)。

  若干内容が被ってしまいますが、画像は新しい物なので

  その点はご容赦下さい。

  m( _ _ )m

 

 

この場所での遭遇は3回目。
2010年に初遭遇し、翌年も同じ場所で遭遇。
それ以来ご無沙汰だったが今年は6年振りの遭遇。

だが、根元を見ると、昨年発生していたと思しき残骸が見える。

uz-shkw (2).JPG
当方とはタイミングが合わなかっただけで
発生はし続けていたみたいだなぁ。
当方がこの場所を訪れるのは年に1〜2回だから
タイミングが合わないのは仕方無い。
むしろ、こうやって何回も遭遇できるのは奇跡的と言えるだろう。

 

この場所のウズタケは御覧の通り華奢だ。
ウズタケはニッケイタケ、オツネンタケの近縁種との事。
ニッケイタケはこの通り、薄い華奢なキノコ。

nkitk (5).JPG

nkitk (4).JPG

nkitk (3).JPG

nkitk (1).JPG

nkitk (2).JPG
オツネンタケも同様なので(画像検索の結果→こちら)、
その近縁種のウズタケが華奢なのは当然かも知れない。

だが、図鑑に掲載されているのは割とガッシリしている感じ。
ウズタケが掲載されている図鑑自体多くは無いのだが
画像検索で出て来る物もそう言うのが多い(画像検索の結果→こちら)。

 


図鑑によると、ウズタケの発生は稀との事だが
当方の普段のフィールドにもウズタケが頻繁に発生しているポイントがある。
其処のウズタケがこちら。

uz-itk (15).JPG

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この個体はガッシリした感じなので図鑑の物に近い。


ただ、此処に発生する個体は同心円状のヒダでは無く、管孔状の部分が多い。

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仮にこれを「名古屋Aタイプ」と呼ぶ。

 

 

同じポイントだが、少し離れた場所に発生しているのはこのタイプ。

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妙にゴツゴツした感じで、不定形な事が多い。

柄が短い為に地面を這う様に発生している。

 

そして傘裏はこちらも網目が多い。

uz-itk (3).JPG

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こちらは「名古屋Bタイプ」と呼ぶ事にする。

 

 

以前も書いたが、「ウズタケ」は分類学的には

「アミウズタケ」の一変種との事。
傘裏が管孔状(網目状)の「アミウズタケ」が本来の姿で
それが何故か同心円状のヒダに変化したのが「ウズタケ」の由。
なので、このポイントに発生している物は

「アミウズタケ」と言うべきなのだろう。
尚、山渓カラー名鑑『日本のきのこ』によると
ヨーロッパにはアミウズタケが、日本と北米にはウズタケが多い由。
と言う事は、このポイントは「ヨーロッパ的」とでも言うべきか。


「名古屋Aタイプ」は、華奢さの点では違うが
柄があって傘が逆三角形に広がっている漏斗型、と言う点では
先の「荘川タイプ」と似ているかも知れない。
だが、「名古屋Bタイプ」はあまりにも形が違っている。
柄は殆ど伸びず、地面を這う様に傘が広がっている。
その形も類円形では無く、不定形だ。

地面と傘裏は殆ど接触しているので、

胞子の飛散には役立っていない様に思える。

実際、枯葉に埋もれて発生している為に傘裏が枯葉に癒着してしまっている。

uz-itk (4).JPG
こんなに地面に近くては昆虫などの食害は不可避だろう。
実際、この様にヒダが食い荒らされて

殆ど無くなってしまっている物もあった。

uz-itk (8).JPG

画像では判り難いが、網目が見えない部分は

全て食害を受けて管孔及びヒダが消失してしまっている。
逆に、菌食生物に食害される事によって
胞子の飛散を手伝って貰う様に進化しているのか、とさえ思えてしまう。

 


さて、2016年の転居に伴い、当方の観察範囲が変化した事により
新たなウズタケの発生ポイントの発見も出来た。
それがこちら。

uz-obt-E (1).JPG

最初に見た時はサルノコシカケ系の何かが
斜面の埋もれ木から生えているのかと思った。
で、傘裏を見たらウズタケのそれだったのでビックリしてしまった。

uz-obt-E (2).JPG
見事な同心円。
網目部分は全くと言ってよい程見当たらない。
今迄とは違うので、これを「名古屋Cタイプ」と呼ぶ事にする。

 

 

その近くにあったこちらの個体。

uz-obt-E (5).JPG
これは所謂「ウズタケ」の形。


傘裏はこんな感じ。

uz-obt-E (4).JPG

綺麗な同心円。

 

こちら別の個体。

uz-obt-E (5).JPG

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古い個体の所為かカビで埋まってしまっているが
それでも同心円と網目は確認出来る。
こちらは「Aタイプ」なのかもなぁ。


もう一つ、別のポイントも発見。
こちらはかなり小さな個体。

uz-hgsym (1).JPG

uz-hgsym (2).JPG
これはもしや???と思って裏を見たらウズタケだと判った次第。
破片的な小さな個体だったが、同心円だけでなく網目部分も確認出来る。
地面に這う様になっていた点からすると「Bタイプ」なのかもなぁ。

それにしても名古屋東部はウズタケの一大発生地帯なのだなぁ。

 


さて、以上の荘川・名古屋A〜Cの4種類のタイプ。
ヒダの形が特徴的なので、どれも「ウズタケ」と言う事になってしまうが
本当にこれは全てDNA的に同じなのだろうか。
荘川タイプは名古屋タイプに比べるとあまりにも華奢だ。
そして名古屋タイプと比べると、傘表面の質感が全く違う。

 

荘川タイプにはニッケイタケ同様、絹の様な質感がある。

uz-shkw (4).JPG

 

こちらはニッケイタケ。

nkitk (4).JPG

良く似ているなぁ。

 

対して名古屋タイプはどれもゴツゴツとした凸凹があり
しかもそれはマットな質感。

uz-itk (15).JPG

uz-itk (1).JPG


どちらかと言う、全体の雰囲気はアズマタケを思わせる。

azmtk (1).JPG

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azmtk (4).JPG


AタイプとCタイプは「アミウズタケ」と「ウズタケ」の差かも知れないが
Bタイプは「地面を這う生え方」の特徴から
それともまたちょっと違う様に感じる。

外見だけで見ると、とても同じ「ウズタケ」とは思えない。

 

つまり、ウズタケがアミウズタケの一変種である様に
ニッケイタケの近縁種以外にも
例えばアズマタケ辺りの一群の中に
傘裏が同心円状になってしまう種があるのでは無いだろうか。

外見だけで観察するに、どうしてもそうとしか思えない。

 

まぁ、顕微鏡もDNA解析器も持たない当方には
これ以上の事は判らないし、調べようも無い。
こうやって疑問を並べ立てる事しか出来無いのだ。

 

ウズタケ専門の研究者、と言う人がいるのなら、

それを是非解明して頂きたい。
その為なら当方手持ちの各標本を提供しますので。
当方はそれが判明すればスッキリして、それだけで満足ですので。
例え、それで新種が判明しても献名などして頂かなくても結構ですのでw

研究者様、どうぞよろしくお願い申し上げますです (-人-) ナム〜

 

当方が知らないだけで、既に解明済みならスミマセン・・・・・・

 

 


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| 多孔菌科 | 00:10 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
2017年名古屋ヤマドリタケモドキ事情

7月になり、名古屋はそろそろヤマドリタケモドキの季節。

だが、名古屋は空梅雨。

ソワソワヤキモキしていたのだが、少し雨が降ったのを受けて

期待して何時ものシロに出向く。

 

すると、アカヤマドリが出迎えてくれた。

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だが、これは中が虫に喰われてそうな予感。

なのでスルーする事に。

 

こちらは新鮮そう。

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虫にも全く喰われておらず、良い感じ♪

 

こちらはどうか。

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これも大丈夫そう。

 

こちらは何故かイナバウアー状態。

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育ち過ぎなので、これもスルー。

 

こちらは誰かが蹴り倒した様だ。

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断面を見ると妙にスカスカ。

画像では全く判らないが、中をアリが動き回っていた。

どうやらアリの巣にされてしまった様子。

 

虫に喰われたのは当たり前に良く見るが

アリの巣にされたのは始めて見たなぁ。

キノコは数日したら枯れてしまうのだが

そうなるとこの巣はどうなってしまうのだろうかなぁ。

 

こちらは中々大きな個体。

akymdr170713 (4).JPG

断面画像を撮り忘れてしまったが、とても良い状態だった。

 

結局、大小3本を収獲。

akymdr170713 (6).JPG

 

うち2本をつかって調理。

オリーブオイルで炒めて生クリームを投入。

 

美味しいパスタの完成。

ワインがとても良く合う。

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味付けを殆どしなくても、とてもコクも旨味も出てて(゚д゚)ウマー

 

 

さて、こちらはヤマドリタケモドキ。

これは育ち過ぎだなぁ

ymdrtkmdk170710 (1).JPG

中はどうせ虫に喰われてグズグズだろうからスルー。

 

こちらは見た目良い感じ。

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だが、中はグズグズ状態。

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小さな蛆虫がピンピン跳ねていた。

(∩;゚皿゚)ヒイィィィッッッ!

 

傘の方もあまり良い感じでは無かったので収獲出来ず。

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こちらも良さげな感じだが

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ダメだった。

外見からだけでは判断が難しいなぁ。

 

こちらの個体は柄の上をたくさんのアリが這っていた。

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画像だけでは判り辛いので動画で。

根元に多くのアリが集中している。

これも上掲のアカヤマドリみたいに

柄の中がアリの巣にされてしまったのかもなぁ。

なのでスルー。

 

こちらは育ち過ぎな上に、ひび割れていた。

ymdrtkmdk170710 (9).JPG

ymdrtkmdk170710 (10).JPG

シイタケみたいで面白いけど、収獲はせず。

 

こちらも良さそうな感じ。

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断面もきれい。

なので勿論収獲。

 

去年、大型の個体をたくさん発生させていた場所。

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今年は御覧の様子。

出る気配も無い感じ。

 

実はこのシロ近くにこんな物が出来ていた。

ymdrtkmdk170710 (15).jpg

周囲で始まった工事の現場事務所のプレハブ。

シロその物を直撃した訳では無いのだが

人も車も多く行きかう様になったので環境が変わってしまったのだろう。

 

このシロはもうダメなのかなぁ。

だとしたらとても残念だ。

工事が完了してプレハブが撤去されたら復活するかなぁ。

是非復活して欲しいなぁ。

 

 

収獲したヤマドリタケモドキはスライス。

ymdrtkmdk170710 (16).JPG

 

パスタにしなかったアカヤマドリ1本と共に乾燥。

ymdrtkmdk170710 (17).JPG

シーズンは始まったばかりなので今後に期待♪

 

 

だが、その後も雨は降らず。

暫くして、例の豪雨のあった時に

名古屋でも結構降ったのだが、

アカヤマドリもヤマドリタケモドキも全く出なかった。

 

あれだけの降雨を受けても皆無、と言うのが不思議。

タイミングが合わなかったのだろうなぁ。

雨が降らないとキノコは生えないが

雨が降ったからと言って生える訳でも無い。

そのキノコが「雨が欲しい!」と思った時に

ちょうど降ってくれないとダメなんだなぁ。

当たり前と言えばそうなんだけど、

タイミングが全てなんだよなぁ。

本当にキノコは難しいなぁ。

 

 

結局、今年の収穫は上記の3本ずつのみ。

ネグラマーロへ生ポルチーニをお裾分け出来無かったのは残念だった。

シロの今後も気になるが、また来年を期待しよう。

 

キノコヌシ様の御加護をひたすら祈りますです。

(-人-)ナム~

 

| イグチ科 | 00:23 | comments(8) | trackbacks(0) | pookmark |
ツノシメジの事

2005年の事。
岐阜山中でキノコ探索をしていた際に
こんなキノコを見つけた。
tsunosimeji2003.JPG

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毛羽だった鱗片がとても顕著な中型のキノコ。
その前年、この近くでヌメリスギタケモドキを
採取していたので、
外見から初見ではスギタケの仲間かな、と推定した。

腐朽木から発生するスギタケの仲間は主に

 ハナガサタケ 
 スギタケ 
 スギタケモドキ 
 ヌメリスギタケ 
 ヌメリスギタケモドキ 
がある。

残念ながら当方には手持ちの画像が無いので

リンク先でご覧頂きたいが、外見的にはどれもとてもよく似ている。

更に、良く似た未知種もある、との事なので

その辺りなのかなぁ、と見当を付けた次第。

 

こちらはヌメリスギタケモドキの老菌。

numerisugi-old.JPG

傘の鱗片が良く見える。
この様な訳で、褐色で鱗片の顕著なキノコ、と言えば
スギタケの仲間がすぐに思い至る。
でも、それにしては鱗片と言うより「毛羽立ち」て感じだし

その量もとても多いなぁ。
色も濃いし、スギタケの仲間にありがちなヌメってる感じも無いし。
まぁ、乾燥気味で鱗片の感じが変わってるのかもなぁ、と
疑問に思いながらも取り敢えず採取。

帰宅後、瓶詰めにするべく水煮に。
だが、多くのスギタケの仲間なら出る筈のヌメりは一切出ない。
どうやらこれは別種のキノコのようだ。
だが、正体がまるで判らない。
それらしいキノコを図鑑で見つけられない。
なので廃棄処分に。
後学のために保存して置くべきだったかも知れないが
その時の状況もあったので仕方ない。
それにしても何て種類だったのか、気に掛かるなぁ・・・・・・

 


それから何年も経った頃、
ネットで何かを検索していた時に
例の謎のキノコそっくりの画像を偶然見つけた。
それが「ツノシメジ」だった。
(Googleの画像検索結果→こちら


ツノシメジはスギタケの仲間では無く、実はキシメジ科。
キシメジ科はツルっと、またはヌラっと、
もしくはスラっとした外見のキノコが多いが
この様な、そこそこ大きいのに
こんなにも激しく毛羽だったキノコはとても珍しい。

「ツノシメジ」と言う和名は

この顕著な毛羽立ちを「ツノ」に見立てたのだろう。


ツノシメジの事を予め知って居ないと
スギタケの仲間に間違えるのは仕方無いと言えるだろうなぁ。

因みに、日本で知らない人は居ないだろう、あの「マツタケ」も

キノコマニアで知らない人はいないだろう「ナラタケ」も

キシメジ科だ。


ツノシメジとスギタケの仲間とは分類学的には近い訳では無い。
即ち、

 

 担子菌門ハラタケ綱ハラタケ目モエギタケ科スギタケ属
 担子菌門ハラタケ綱ハラタケ目キシメジ科ツノシメジ属

 

の様に違っている。
「科」が違う、と言う事は人間を中心に考えると

同じ霊長目の括りではあるが
キツネザルやメガネザルくらい離れている、と言う事になる。

猿に顔や雰囲気の似た人間は少なくないが

実際には全く別の生き物な訳で

取り敢えず、キノコの見た目程には近く無い、と言う事で。

 


日本で最初にツノシメジの発生が報告されたのは
1989年との事で、比較的新しいキノコと言える。
近年は発生報告が多い、との事で
それがそのまま、環境の変化等によって
発生量が増加した事を意味しているのか、
又は、近年は当方の様なキノコマニアが多くなったので
このキノコに遭遇する人が以前より増えただけ、なのかは判らない。

ただ、全国的に見て発生の多い種類では無い様だ。
「"ツノシメジ"」で検索しても658件。
学名の「"Leucopholiota decorosa"」でも2230件だ。

                      (何れも2017年6月30日現在)
これは情報がかなり少ないキノコ、と言えるだろう。
その為か、掲載されている図鑑も極めて少ない。
当方の知る限りでは

 

 『見つけて楽しむ きのこワンダーランド』

        大作晃一・吹春俊光著 山と渓谷社刊

 『追補 北陸のきのこ図鑑』 池田良幸著 橋本確文堂刊

 

そして今年(2017年)5月28日に発刊されたばかりの

 

 『検証キノコ新図鑑』 城川四郎著 筑波書房刊

 

の3冊のみだ。


発生環境は『検証キノコ新図鑑』によると

 

 北米、欧州、日本の冷温帯上部〜亜寒帯域に分布が知られている。
 日本では長野、栃木、岐阜などの各県のシラカバなど広葉樹倒木に発生。
 まれ。

 

との事。
当方がこのツノシメジに遭遇したのは
岐阜山中、1000m地帯のシラカバ倒木上だったので記述と良く合致する。

上掲の3書では食毒不明、となっているが
ヨーロッパでは食用にされている由。
日本では食べた人はいないのか、と思ったら

白川渓一郎氏の「きのこギャラリー」と言うサイトでは
『食味:☆☆』となっていた(→こちら)。
やはり食べられるようだ。

尚、平成26年6月1日刊の『追補 北陸のきのこ図鑑』では
ツノシメジは所属科未確定となっていたのだが
平成29年5月28日刊の『検証キノコ新図鑑』ではキシメジ科となっている。
その数年の間に研究が進んだ訳なのだなぁ。

因みに学名の Leucopholiota decorosa。

 Leucopholiota は「leuco(白い)+pholiota」。

pholiotaはスギタケ属の属名。

「pholis(ウロコ)+otos(耳)」で

スギタケ属の外観からその学名が充てられたのだろう。

で、スギタケ属は胞子が茶色なのだが

ツノシメジは胞子が白色なので「白いスギタケ」と表現された様だ。
decorosaは「美しい」の意味との事。
この褐色の毛羽の派手なキノコが「美しい」とは思えないが
decorosaがデコレーションと同根の言葉なのだとしたら
「毛羽で派手に着飾っている」と言う意味合いなのかも知れないなぁ。

 

 

その後、暫く遭遇は無かったのだが
2014年と

tsunoshimeji2014 (1).JPG

tsunoshimeji2014 (2).JPG

tsunoshimeji2014 (3).JPG

tsunoshimeji2014 (4).JPG

 

2015年にツノシメジに連続して出逢った。

tsunoshimeji2015 (1).JPG

tsunoshimeji2015 (2).JPG

tsunoshimeji2015 (3).JPG

tsunoshimeji2015 (4).JPG

やはり近年は発生が増えているのだろうかなぁ。
それにしても相変わらず毛羽毛羽しいキノコだ。

高地にしか発生しないキノコ、との事なので中々その機会は無いが
今後も色々と観察して行きたいと思う。
今度遭遇出来たら食べてみたいと思わないでも無いような気が
しないでも無い、みたいな・・・・・・

 

 

※続編があります。よろしければお読み下さい→こちら

 


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| キシメジ科 | 00:04 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
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