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2020名古屋アミガサタケ事情

今年は思わぬ社会状況で春を迎えた。

どんなに世情が不安でも、春になれば新芽が膨らみ花は咲く。

そして春はアミガサタケの季節だ。

 

と言う訳で今年も何時ものシロを探索した。

シロAは例年より出足が早かった感じ。

暖冬だった影響なのかなぁ。

2020Fake  (3).JPG

2020Fake  (4).JPG

2020Fake  (2).JPG

 

 

一部には少し干乾びていた物も。

2020猪高B (3).JPG

残念・・・・・・

 

と、出足は良かったのだが、その後は不発。

タイミングが合わなかったのか、誰かに先を越されたかは不明。

 

 

 

昨年、奇跡的に復活の兆しがあったシロB。

今年は一切発生が見られなかった。

矢張り昨年は奇跡でしか無かったのかなぁ。

 

 

 

20m程の発生スポットの移動が見られたシロC。

今年も移動先の場所にて発生確認。

2020平和 (1).JPG

2020平和 (3).JPG

2020平和 (5).JPG

2020平和 (6).JPG

有り難い事だ。

 

だが、タイミングが合わなかった様で

乾燥気味の個体が多かった。

2020平和 (2).JPG

2020平和 (7).JPG

2020平和 (8).JPG

2020平和 (9).JPG

また来年に向けて胞子を撒いていておくれ。

 

そして今回も妙に鬱屈した個体が。

2020平和 (4).JPG

殆ど地面にめり込んでしまっている。

去年も同じ様に、地面にめり込んでるのがあったよなぁ。

この個体の胞子から発生した物はこうなってしまうのだろうか。

これはひょっとして、地下生菌に進化している途中とか???

いや、まさかw

 

移動元の場所は肉眼的には藪も回復して

土壌の乾燥も以前より治まった様に見えるのだが

発生は確認出来無かった。

2020平和 (10).JPG

矢張り見た目では判らない、

何かが変わってしまったのだろうなぁ。

 

 

 

例年、多くの発生を見ているシロE。

今年も発生を確認。

2020牧野 (1).JPG

2020牧野 (2).JPG

 

だが、一番の発生スポットには周辺で伐採された枝が山積みに。

2020牧野 (5).JPG

2020牧野 (6).JPG

この下で人知れず発生して居るのかなぁ。

うーむ残念。

この枯れ枝が今後どのようにシロに影響を与えるのだろうか。

要経過観察だなぁ。

 

周辺の笹藪は切り払われてしまっていた。

2020牧野 (4).JPG

笹藪の中も発生ポイントだったのだが

伐り払われた所為か、今年は発生を確認出来無かった。

来年はどうなるかなぁ。

 

 

 

昨年、環境が激変してしまったシロF。

2020神蔵寺 (1).JPG

此処はもう、回復出来無いだろうなぁ。

 

この桜の木が回復してシロの環境が整うには

少なくとも10年以上の面月が必要だろうなぁ。

2020神蔵寺 (2).JPG

その時まで当方が生きていられるかどうか・・・・・・(;´Д`)

 

 

 

その他のシロD、G、Hは一度しか見回りに行けず、

その時に発生の確認が出来無かったので今年は無し。

新たなシロの開発は今年も不発だった・・・・・・

 

 

 

それでも何だかんだで40本程度は収穫出来た。

2020収穫 (2).JPG

2020収穫 (3).JPG

2020収穫 (1).JPG

 

例によってネグラマーロに貢ぎ物w

2020お裾分け.JPG

ブラック系のアミガサタケなので敷き紙を黒くしてみたw

 

イケメンシェフによる珍しい北イタリア料理が楽しめるネグラマーロ。

コロナ禍が治まったら皆様是非お越し下さい(^-^)

(食べログのページ→こちら

 

 

すぐに使わない分は乾燥保存に。

虫食いのある物、形の良く無い物は

昨年の乾燥保存品と合わせて調理に。

2020調理 (1).JPG

 

細かく切って。

2020調理 (2).JPG

 

オリーブオイルで炒める。

2020調理 (3).JPG

 

生クリームと牛乳を加えて。

2020調理 (4).JPG

 

パスタに絡める。

2020調理 (5).JPG

映えを意識してブロッコリースプラウトをトッピング。

(゚д゚)ウマー

季節の楽しみだなぁ♪

 

 

来年の春も、こうやってアミガサタケを楽しみたい物だ。

当方もそうだが、皆様もどうぞご無事で。

 


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| 子嚢菌類 | 00:05 | comments(12) | - | pookmark |
焙烙

こちらはホウロクタケ。

20200331hourokutake (21).JPG

20200331hourokutake (1).JPG

20200331hourokutake (9).JPG

広葉樹の枯れ木に発生する硬質菌だ。

このキノコも東大阪時代には見た事が無かったのだが

名古屋転居後には普通に遭遇する様になった。

 

ホウロクタケには他の硬質菌には無い、大きな特徴がある。

上掲画像でも少し見えているが、傘表面の主に根元に近い部分に

艶消しの白〜灰褐色の小さなこぶ状の物が生じるのだ。

20200331hourokutake (18).JPG

20200331hourokutake (2).JPG

 

質感で言えばアイシングクッキーの

アイシング(砂糖衣)部分に似ている。

                         Coockpadのゆぅこさんのレシピより引用

なので、ややもするとホウロクタケは美味しそうに見えてしまうw

 

そのアイシング部分の色・形・大きさの個体差はとても大きい。

そしてホウロクタケ本体の色の個体差もとても大きい。

以下、その差異の様子を列挙。

 

この個体は全体に落ち着いた灰褐色でアイシング部分がとても大きいので

何処か高級な焼き菓子の様に見えてしまう。

20200331hourokutake (4).JPG

20200331hourokutake (19).JPG

和三盆の風合いもあるので高級な落雁とか?

 

こちらは枯れ木の頂部から発生して居て丸くなっている為に

それこそ焼き菓子みたいだ。

20200331hourokutake (26).JPG

 

こちらはアイシング部分が傘の縁に近い部分に集中している。

20200331hourokutake (6).JPG

こんな風になる事もあるのだなぁ。

 

こちらは暗褐色の個体。

20200331hourokutake (24).JPG

縁の部分は黄褐色だ。

 

こちらは暗灰褐色。

20200331hourokutake (20).JPG

アイシングとのコントラストがよりお菓子っぽい。

 

こちらは褐色が中心の個体。

20200331hourokutake (23).JPG

コーヒー風味のお菓子かな?

 

こちらは傘部分が赤褐色だ。

20200331hourokutake (7).JPG

キャロット風味かな?

 

こちらは黄褐色。

20200331hourokutake (14).JPG

きなこ味?もしくはマンゴー風味?

 

こちらは赤褐色のグラデーション。

20200331hourokutake (27).JPG

カフェオレ風味?

 

こちらは暗褐色。

20200331hourokutake (12).JPG

20200331hourokutake (13).JPG

完全にチョコ風味だろうなぁ。

 

こちらはアイシング部分が傘と殆ど同色なので目立たない個体。

20200331hourokutake (3).JPG

 

こちらはアイシングが少しあるのでホウロクタケと判断しやすい。

20200331hourokutake (17).JPG

 

こちらはアイシング部分が僅かしか無い個体。
20200331hourokutake (22).JPG

 

こちらもアイシング部分がほんの僅かしか見当たらない。

20200331hourokutake (25).JPG

他の硬質菌にも見えてしまうがこれもホウロクタケだと思うなぁ。

 

傘の裏側はこんな感じ。

20200331hourokutake (10).JPG
20200331hourokutake (11).JPG

大きめの管孔が綺麗にひしめき合っている。

 

時としてこの様に迷路状になる事もある由。

20200331hourokutake (15).JPG

20200331hourokutake (16).JPG

模様として面白いなぁ。

 

こちらは古くなって朽ちている個体。

20200331hourokutake (28).JPG

アイシング部分が何とか確認出来るので、

これもホウロクタケで良いと思う。

 

さてこのホウロクタケ。

硬いので当然食べられない。

また、毒でも無い様だし、他の硬質菌に様に薬効も特に無い様だ。

なのでこれ以上書くべき記事が特に無いのが残念だ。

尚、『北陸のきのこ図鑑』によると胞子の形状が違う

「マルミノホウロクタケ」と言う近縁種があるとの事。

また、『日本産菌類集覧』によると

「アケボノホウロクタケ」と言うキノコもある由。

顕微鏡を持たない当方には勿論その区別は出来無い。

 

 

所でこのホウロクタケ。

漢字で書くと「焙烙茸」となる。

では「焙烙」って何?

 

今、「焙烙」を画像検索すると、この様な物がhitする。

houroku1.jpg

                           amazonの優美さんのサイトより引用

これはゴマや豆、茶葉などを炒る為の道具だ。

 

これをコンロなどの火に掛け、中の物を炒るのだ。

houroku2.jpg

                            楽天 茶屋葉桐さんのサイトより引用

近年ではコーヒー豆を炒る道具としても知られている。

自分で好きに炒り具合を調製したいマニアには必携の道具だ。

だが、これは本当は「手焙烙」と言う名称の道具。

 

本来の「焙烙」とは素焼きの薄い皿の事だ。

houroku11.jpg

                         amazonの滝田商店さんのサイトより引用

これも物を炒る為の鍋で、鉄製のフライパンが無かった時代には

広く家庭で使われていた、と言う。

 

近年では深い蓋とセットにして蒸し焼き用の炮烙鍋として

使用される事もある由。

slide_0.jpg

                                ジモティー京都版より引用

この画像の物は釉薬が掛かっているが

元々は上述の様に素焼きの皿の事を「焙烙」と言うのだ。

恐らくこのキノコのマットな質感で大きな褐色系の子実体の様子を

素焼きの皿に見立てたのだろう。

 

こちらの個体は丸いから余計に焙烙っぽいかと。

20200331hourokutake (26).JPG

色合いが素焼きらしく無いのは残念だけど。

 

『日本産菌類集覧』によると

安田篤によりこのキノコが新種登録されたのは1922年との事。

だが「ホウロクタケ」の名が安田の命名として

記載されたのは1955年となっている。

安田篤は1924年に逝去しているので

その31年後に論文が発表されたと言う事になる。

安田が1922年に「ホウロクタケ」と命名したのだが

その論文発表前に体調を崩し、そのまま逝去した為に

別の人が安田の論文を31年後に代理で発表した、と言う事なのだろうか。

うーむ、良く判らない・・・・・・

 

と、それはともかく1922年と言えば大正11年。

鉄のフライパンが日本の一般家庭で普通に使われる様になったのが

何時からなのかは調べても解らなかったのだが

恐らくは戦後の事だろう。

大正時代にはまだ家庭には出回ってなかったと考えても

多分間違いはないだろう。

となると、当時は焙烙が普通に使用されていたと考えられる。

素焼きの皿の様な色合いと質感のキノコを

ホウロクタケと命名しても

説明不要で誰にでも通じたのだろう。

 

だが、100年近く経って生活環境は変わってしまった。

今の時代、皿状の焙烙を物を炒る為の道具として使っている人は

殆ど居ないだろう。

手焙烙を使っている人もかなりの少数派と言えるだろう。

ホウロクタケを知っているキノコマニアで

焙烙の意味を知っている人となると更に少数になると思われる。

時代が変わると命名の意味合いが通じなくなる事もあるのだよなぁ。

今後、そう言うキノコが更に増えるのかもなぁ。

 

以前、クジラタケの記事で同じ様な事を書いた(→こちら)。

クジラタケも安田篤により1918年に命名されたとの事。

安田の感性が今の時代には理解され難くなった、

と言う事になるのだろうなぁ。

どちらも似た外見のキノコなのも運命と言うか因果と言うか。

大正は遠くになりにけり、と言った所だろうか。

 

 

因みに、クジラタケとホウロクタケ。

外見だけで言えば個体によってはかなり見分けが付き難い事がある。

なので、クジラタケの記事にホウロクタケが混じっていたり

この記事の中にクジラタケが混じっている可能性も無きにしも非ず。

もしそうだったとしたら平にご容赦を・・・・・・

m( _ _ )m

 


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| 多孔菌科 | 00:05 | comments(0) | - | pookmark |
ダイダイ

ある日の事。

何時もの公園を歩いているとこんなキノコが目に入った。

20200229daidaitake (5).jpg

これは硬質菌の何かだな。

でもカワラタケでは無いなぁ。

全体に厚みが感じられず、かなり薄いみたいだから

まばらに生えた、形の悪いチャウロコタケとかかな?

 

チャウロコタケは広葉樹の枯れ木に群生する硬質菌。

東大阪時代には殆ど遭遇した事が無かったのだが

名古屋周辺では頻繁にお目に掛かる。

20200229chaurokotake (1).JPG

20200229chaurokotake (2).JPG

この様に大量に群生して居る事が多いのだが

場合によってはまばらに生える事もある。

これもそうなのかもなぁ。

 

近寄って裏側を見てびっくり!

20200229daidaitake (4).JPG

20200229daidaitake (3).JPG

何と綺麗な黄橙色!

 

因みにチャウロコタケの裏側はこんな感じ。

20200229chaurokotake (3).JPG

全く違う事が判る。

これはチャウロコタケでは無くて多分ダイダイタケだ。

 

ダイダイタケも広葉樹の枯れ木に発生する硬質菌だ。

上掲画像の様に、表から見ると良くある硬質菌に見えるが

裏側の鮮やかな橙色が特徴のキノコ。

図鑑的にはアジアを中心に発生する普通種、との事だが

当方は初めて見た。

 

普通種と言う割には掲載されている図鑑もかなり少ない。

食用は勿論、毒でも無く薬効成分も無い様なので

取り上げる価値のないキノコ、とされてしまっているのかも知れない。

その為か、webでの情報も多くない。

2020年2月時点で

"ダイダイタケ"で検索してもhitするのは100件弱(→こちら

旧学名の Hymenochaete xerantica (→こちら)、

現学名の Inonotus xeranticus でも同様だ(→こちら)。

 

「普通種」なのにこの情報量。

つまり、世界的に興味を持たれていないキノコと言えるだろう。

なのでどんなに検索しても

図鑑に掲載されている以上の情報は得られなかった。

当方も「ダイダイタケに遭遇した」以上の情報は特に無い。

 

 

さて、このダイダイタケ。

裏側の鮮やかな橙色から命名されたのは明らかだろう。

「色名+タケ」とはまた大雑把な判りやすい命名だなぁ。

で、ふと気になった。

他にも「色名+タケ」の和名のキノコはあるのかな?

 

実は以前にもそのキノコは記事にした事はある。

それは「ヒイロタケ」だ。

070529-000501-ヒイロタケ (6).JPG

ヒイロタケも一目瞭然、「緋色」のキノコだ(当該記事→こちら)。

 

他にアカタケと言うのもある。

20200229akatake (1).JPG
20200229akatake (2).JPG

アカタケは図鑑によると北方系のキノコとの事。

名古屋に生えていたこれはDNA的には別種かも知れないが

外見的にはアカタケにしか見えなかった。

 

他にどれくらいあるのだろうか、と気になったので

日本産きのこ目録2020』を元に調べてみた。

キノコの和名の一覧をシラミ潰しに見て

「色名+タケ」を抽出した結果、29種類あった(50音順)。

     ※「色名+タケ」のみを抽出(漏れはあるかも知れません)

      「オオ」等の修飾語や他の言葉が含まれている物は除外

      手持ちの画像がある物は逐次差し込んだ

 

アカタケ(上掲)

アカネタケ
ウグイスタケ

ウスクレナイタケ

ウスズミタケ

エビタケ

カバイロタケ

キツネタケ

070705-130529-キツネタケ.JPG

クサイロアカネタケ

クリタケ

クロガネタケ(色名からかどうかは不明)
コウバイタケ

コガネタケ

コケイロタケ

サクライロタケ

サクラタケ

20200229sakuratake (1).JPG

20200229sakuratake (2).JPG

シュタケ

ソライロタケ 

ダイダイタケ(上掲)

ニッケイタケ

nkitk (5).JPG

ヒイロタケ(上掲)
フジイロタケ
ブドウタケ

ベッコウタケ

ミドリタケ

ムラサキタケ

モエギタケ
レンガタケ
ワカクサタケ

20200229wakakusatake (2).JPG

 

 

因みに、以下のキノコは除外した。

 

アイタケ:キノコシーズンの合間に生えるの意で色名では無い
カレバタケ:枯葉に生えるの意で色名では無い

キハツダケ:ルールから外れる

ベニタケ:種名では無い

オウバイタケ:「黄梅の色」の意だが「黄梅色」と言う色名は無い

カラスタケ:「烏羽色(からすばいろ)」はあるが「烏色」は無い

イタチタケ: 同様の理由

ムササビタケ: 〃
チシオタケ: 〃
ニシキタケ: 〃
ネンドタケ: 〃
ヤケイロタケ: 〃
ヤケコゲタケ: 〃
ヤニタケ: 〃
ヤミイロタケ: 〃


ボタンタケ:牡丹ではなく釦

フジタケ:由来不明

 

 

抽出してみたら結構あったなぁ。

軽く考えて探し始めた事を後悔したよ・・・・・・

でも、そうなると他のパターンのも探してみたくなると言う物。

例えば他にキノコの代表的な括りで言うと「〜ガサ」もある。

そこで「色名+ガサ」を抽出してみた所、9種類あった。

 

 

アクイロガサ
ウコンガサ
ウスムラサキガサ
オレンジガサ

シュイロガサ

ダイダイガサ

070601-015029-ダイダイガサ (26).JPG

ハダイロガサ
ヒイロガサ

20200229hiirogasa.jpg
ヒスイガサ


 

更についでに。

「タケ」「ガサ」に比べると一多くないが

キノコの名前の括りとしては他に「シメジ」もある。

スーパーなどではブナシメジが、

以前はヒラタケが「シメジ」の名で売られていたりもする。

シメジは「占地」の意で、本来は地面に群生するキノコを指すが

多くの種類のキノコ和名に使用されている。

「色名+シメジ」を抽出した所、14種類あった。

 

ウスムラサキシメジ
オウドシメジ

キシメジ

20200229kishimeji.jpg
クロシメジ
コガネシメジ→現和名:タモギタケ

サクラシメジ

20200229sakurashimeji.jpg
シロシメジ

ダイダイシメジ 

ネズミシメジ

ハイイロシメジ
ハダイロシメジ
バライロシメジ

ミドリシメジ 
ムラサキシメジ

 

尚、以下の物は除外した。

 

アイシメジ:キシメジとシモフリシメジの中間の見た目だから

クロズミシメジ:色名では無い
スミゾメシメジ: 〃

 

 

更に「イグチ」もある。

イグチは傘の裏側がスポンジ状のキノコの総称で

ハナイグチが中でも良く知られた和名だろう。

「色名+イグチ」を抽出してみた所、7種類あった。

 

アヤメイグチ
ウグイスイグチ

キイロイグチ

20200229kiiroiguchi.jpg
クリイロイグチ

クロイグチ
コゲチャイグチ

ダイダイイグチ

20200229daidaiiguchi (2).JPG

20200229daidaiiguchi (3).JPG

 

 

更についでに。

ベニタケ科で多くのキノコに使用されている名称に「ハツ」がある。

「色名+ハツ」で抽出すると23種類あった。

 

アカハツ
ウグイスハツ
ウコンハツ
ウスズミハツ
ウスチャハツ

ウスハイイロハツ
ウスフジイロハツ
ウスボタンハツ
ウスムラサキハツ
ウスモモハツ

カバイロハツ
カレバハツ
キイロハツ

キツネハツ
キチャハツ

クサイロハツ
クロハツ

シュイロハツ
シロハツ

20200229shirohatsu.jpg

ツチイロハツ

ハダイロハツ
バライロハツ

ヤマブキハツ

レモンハツ

 

 

 

以下の物は除外した。

クサハツ:臭いハツの意で色名では無い

チシオハツ:血潮は色名では無い

 

 

 

 

ダイダイタケとダイダイガサ、

ヒイロタケとヒイロガサは

名前は似てるけど形も何も全く違うキノコだから

ややこしいよなぁ。

「ダイダイ」は他に

ダイダイイグチもダイダイシメジもあるんだなぁ。

ダイダイハツがあればコンプリートだなw

 

それにしても色名を命名の基準にしたキノコは

思ったより多かった。

軽い気持ちで調べ始めたのだが

こんな大変な事になるとは思わなかった(-_-;) 

しかも、色名の種類の多い事。

命名者の苦労が偲ばれる。

 

だがサクラとかコウバイとかウスクレナイとか

ウスモモとか色合いの良く似た感じの微妙な色名も少なくない。

アカタケとヒイロタケとシュタケとアカネタケ、

ミドリタケとモエギタケとワカクサタケ、

オレンジガサとダイダイガサ、

シュイロガサとヒイロガサ等は

聴いただけでは色がどの様に違うのか想像も出来無いしなぁ。

その辺、何とかならない物かなぁ。

まぁ、どうしようも無いか・・・・・・

 

今後も新たに色名のある和名が付けられるキノコが

どんどん出て来るだろう。

これからの命名者も大変だろうなぁ。

 

ひょっとしたら今迄使われていない色名、例えば

利休鼠タケ(リキュウネズタケ)」とか

鉄納戸タケ(テツナンドタケ)」とか

一斤染カサ(イッコンゾメカサ)」とか

秘色シメジ(ヒソクシメジ)」とか

空五倍子色カサ(ウツブシイロカサ)」とか

憲房色タケ(ケンボウイロタケ)」

なんて聞いただけでは色目の判らない名前のキノコが

出て来るかも知れないよなぁ。

 

当方が命名者になれるのならば、そう言うキノコを発見してみたいな♪

 

 


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赤団子を求めて 番外篇その4

シツコク書いているが、当方は竹の赤団子病の事を追い求めている。

それに付随し、色々な竹の病気の事も調べている。

そうして竹の事を常に気にしていると、別の物が目に入る事もある。

今回は菌類とは関係ないのだが、そんな話をば。

 

 

2019年5月の事。
日常の買い物をしてバイクで何時もの道を走行中、
ふと目にした光景にちょっとした違和感があった。
それはとある住宅の竹の生け垣(A地点とする)。

A-shikenya 190518 (1).JPG
一見、何の変哲の無い生垣なのだが妙な質感があった。


それはこの部分。

A-shikenya 190518 (2).JPG

A-shikenya 190518 (3).JPG

これはひょっとして・・・・・・
 
これは竹の花だ。
A-shikenya 190518 (4).JPG

 

一見、花には見えないのだが雄しべが垂れているのが見える。

 

これは竹の花なのだ。


竹の花は60年に一度とも100年に一度とも
言われているくらいに滅多に咲かない。
その為、「竹の花が咲くと不吉だ」との言い伝えもある。
そして、花が咲くとその竹は枯れてしまうと言う。


この生垣の竹を良く見ると稈が黒い。

A-shikenya 190518 (6).JPG
これは「黒竹(クロチク)」と言う品種の様だ。
 


こちらは別の場所の生け垣(B地点とする)。

B-ohmori 200122 (1).JPG

其処に数本の竹が。


この竹にも花が咲いていた。

B-ohmari 190425 (3).JPG

B-ohmari 190425 (2).JPG

B-ohmari 190425 (1).JPG

 

ちょっと判り難いが雄しべも見える。

B-ohmari 190425 (5).JPG

B-ohmari 190425 (6).JPG
この竹も稈が黒いので黒竹の様だ。


ひょっとして同じ庭師さんの手による生垣で
元は同じ竹から株分けされたものだったりして。
それとも、まさか黒竹に取って2019年は開花期で、
世界中で一斉に開花しているのだとか??? 

 

こちらはまた別の場所の黒竹。

C-meitoku (1).JPG

C-meitoku (2).JPG

こちらは花は咲いていない様子。
となると世界中で一斉開花、と言う事では無かった様だ。
 
検索した所、世界中で一斉にと言う訳ではなかったが
2019年はあちこちで黒竹の花が咲いていた様で
各々地域のニュース等で取り上げられていた模様。

 

・100年に1度の珍現象 小松島で竹の開花 

          2019年4月23日徳島新聞

 

・120年に一度しか咲かない…「竹の花」が開花 

 “珍現象”を専門家に聞いた 

          2019年5月18日FNNビデオPost(神戸にて)

 

・竹にも「花」が咲くこと、知っていましたか?

 開花は「数十年に1度だけ」 

          2019年3月30日佐賀県有田町の情報

 

報道されたもの以外にもblogや動画等、SNSに多くの情報があった。

 

それによると黒竹を含む淡竹(ハチク)、マダケの開花は120年に一度の由。
あまりにもスパンが長すぎるので
竹の一生を最初から最後まで観察をする事が不可能な為、
「120年」と言うのも推測の域を出ない、との事。
何れにせよ、竹の開花を見ずに一生を終える人も多いと言える訳だ。

それを目撃出来たのは幸運かも知れない。

 

とは言え、外見的にはとても地味なので気付かない人が殆どだ。

なので買い物帰りの人も普通に通り過ぎるし

A-shikenya 190518 (10).JPG

 

学校帰りの学生さんも通り過ぎる。

A-shikenya 190518 (8).JPG

 

勿論、車は気付けないで通り過ぎる。

A-shikenya 190518 (12).JPG

今後、もう見られないかも知れない現象が

今ここにあるのですよー

折角だから見て置くべきですよ。

だから何?と言われたらそれまでだが。


 
こちらはA地点の2020年1月の様子。

A-shikenya 200122 (1).JPG

A-shikenya 200122 (2).JPG

A-shikenya 200122 (3).JPG
別の種類の竹も混在している為に判り難いのだが
少なくとも黒竹から緑色の葉が出ている様には見えない。
黒竹は枯れてしまった様に見える。

 

こちらはB地点。

B-ohmori 200122 (2).JPG

B-ohmori 200122 (3).JPG
こちらは一部に緑色の葉が見える。
こちらは枯れてはいない様だ。


「竹は一度花が咲くと枯れてしまう」と言うのは間違いなのだろうか。

 

実は、竹には「一斉開花」と「部分開花」があるとの事。

「一斉開花」はその名の通り竹藪の全ての竹が
一斉に開花し一斉に枯れてしまうだが、
「部分開花」は一部の竹が開花するのだが枯れる事は無い、との事。
それで言うとA地点は一斉開花、
B地点は「部分開花」と言う事だったのだろうか。

 

A地点は枯れてしまったのだとしたら生垣の入れ替えが必要だろう。
B地点は枯れはしなかった物の
竹の花の部分は残っているので
異様な質感がそのままになってしまっている。
生垣の価値としてはかなり落ちてしまった、と言えるだろう。


「竹の花が咲くと不吉だ」との言い伝えは
そのあまりのスパンの長さの為に
竹の生活サイクルを人間が捕らえきれないと言う
不安を原因としている、と言うのが大きいと言われているが
実際この様に、その形や色艶が不変であると信じていた竹が
花が咲く事によって価値を失ってしまう、と言う
現実的側面もあるのかも知れないなぁ。

 


こちらは三重県某所のマダケの竹藪。

mie 190516 (1).JPG

mie 190516 (2).JPG

この画像では伝わり難いのだが竹藪全体が異様な雰囲気だった。

 

良く見ると、こちらは竹の花が咲いた後に全体が枯れている様子。

mie 190516 (3).JPG

mie 190516 (4).JPG

mie 190516 (5).JPG

mie 190516 (6).JPG

花の様子からすると、結構前に咲いた物の様子。

移動中に発見し、ゆっくり撮影している時間が無かったのと
竹林自体が道と水路を隔てた向こう側にあったので
近寄って撮影する事が出来無かった為に
画面では殆ど表現出来ていないのが実に残念なのだが、
一角の竹が全面的に枯れている、と言うのは
本当に異様な光景だった。
 

沢山の竹が枯れる、と言うので言うと

天狗巣病が大規模に発生した最末期・痕跡の状態、と言う場合もある。

                  ※天狗巣病に関しての記事→こちら

tengusu 190603- (1).JPG

B-ohmari 190425 (7).JPG

tengusu 190603- (2).JPG

だが、それとはまた違う雰囲気だった。

 

当方がその時に感じた言葉は

天狗巣病の痕跡は「枯れた状態」、

開花後の竹のそれは「死んだ状態」だった。

同じやんけ!と言われたら返す言葉も無いのだが

とにかく当方はそう感じてしまったのだから仕方無い。

昔、某TV番組で開花後の竹藪の事を

「死後の世界の様だ」と表現した人が居たのだが

当方も正にそう思った。

 

 

 

さて、上掲の竹の開花の画像を見て疑問に思った方もおられるかも知れない。

花は咲いてるけど実は生ってないの? と。

実はマダケ類・ハチク類の多くは

開花しても実は生らないのだと言う。

そして枯死するのだが、生き残った一部の地下茎から発芽して

やがて竹藪は回復する、との事。

それなら何の為に何十年も掛けて開花するのだろうかなぁ。

良く判らないや。

 

中には結実せず、生き残った部分も無く完全に枯れてしまった為に

絶滅した種もあるのだとか。

本当かなぁ・・・・・・

ますますもって訳が判らない。

とにかく竹はまだ謎の多い植物なのらしい。

 

因みにマダケ類・ハチク類は滅多に結実しないと言うが、

笹類は結実する場合が多いらしい。

こちらは2013年に京都市内で撮影した物。

kyoto 130505 (3).JPG

細かい種類は判らないが、笹が開花していた。

 

そして結実している部分もあった。

kyoto 130505 (1).JPG

kyoto 130505 (2).jpg

黒いツヤのあるのが結実部だ。

こんなぼけた画像しかないのがとても残念だ。

 

この笹も部分開花の様でごく一部で結実しているだけだったが

これが一斉開花ですべて結実した場合、

その実の量は地域全体で考えるとかなりの物になるだろう。

この実は栄養価が高く、虫害も受けにくい為に

その昔は穀物として貯蔵されていた、との事。

 

そんな栄養価が高い物は当然野生動物も好んで食する。

突然大量に発生した高栄養のエサを野ネズミが食べ

養分を蓄えた親ネズミは子ネズミを大量に生み育てる。

やがて増殖したネズミはエサを求めて田畑を荒らすようになる。

その為、大飢饉となってしまう・・・・・・

風が吹けば桶屋が、的な話ではあるが

「竹の花が咲くと不吉だ」と言うのはそう言う所からも来た、

との説もあるとの事。

 

とにかくまぁ、珍しい現象が起きると

思わぬ所に影響が及ぶのだなぁ、と言うお話。

それはともかく、今後も竹の事には色々と注目して行きたい。

 

 

 

※過去記事も併せてお読み頂けましたら幸いです
 アーカイブス→
こちら

 

 


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三河黒網足猪口 その4

2019年の7月の事。

暑くなって来ると、今年もこのキノコが顔を出した。

190713mkwkramasigc (1).JPG

それはミカワクロアミアシイグチ。

愛知県の地名を冠したキノコだ。

このキノコについては何度も記事にしている。

     ※アーカイブスはこちら

 

ミカワクロアミアシイグチには

「柄の網目が二重構造だ」と言う大きな特徴がある。

柄に網目のあるイグチの仲間は多いが

深い網目の下に更に網目が見えると言う独特な構造があるのだ。

そして、その状態には個体差がとても大きい。

当方はそれが気になっているので

ミカワクロアミアシイグチに遭遇すると

その網目具合を観察せずには居れないのだ。

 

こちらは上掲画像のミカワクロアミアシイグチの柄のアップ。

190713mkwkramasigc (2).JPG

深い網目がくっきりとしており、その中に下部の網目が伺える。

 

こちらの大きめの個体はどうか。

190716mkwkramasigc (1).JPG

 

こちらもかなり網目がくっきりとしている。

190716mkwkramasigc (2).JPG

 

こちらはどうか。

190716mkwkramasigc (3).JPG

 

深い網目がくっきりしている。

190716mkwkramasigc (4).JPG

 

こちらは別の個体。

190716mkwkramasigc (5).JPG

やや細めの柄だが網目はくっきりとしている。

 

こちらはまた別の個体。

190716mkwkramasigc (6).JPG

太めの柄にとても深い網目が見て取れる。

 

以上は7月13日と16日にH公園で遭遇した物。

全体的に柄は太く、網目は狭く深い様に思う。

 

 

以下は7月17日と20日にO緑地で遭遇した物。

190717mkwkramasigc (1).JPG

190717mkwkramasigc (5).JPG

こちらはやや細めの柄だが網目ははっきりくっきり。

 

こちらも同じく。

190717mkwkramasigc (6).JPG

190717mkwkramasigc (7).JPG

 

こちらは太短い柄だった。

190717mkwkramasigc (8).JPG

190717mkwkramasigc (9).JPG

190717mkwkramasigc (10).JPG

網目は広いが比較的深い。

 

こちらも柄は太い。

190720mkwkramasigc (1).JPG

190720mkwkramasigc (2).JPG

だが網目は広くて浅い。

 

この場所で発生するミカワクロアミアシイグチの柄の網目は

H公園の物に比べると広い様だ。

そして深い物と浅い物がある模様。

 

こちらは同じO緑地に8月に発生して居た物。

190819mkwkramasigc (3).JPG

柄は太短く、網目はとても広く浅くなっている。

 

 

以下は9月5日にO緑地にて遭遇した物。

前日の大雨を受けて幾つもまとまって発生していた。

190905mkwkramasigc (7).JPG

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190905mkwkramasigc (3).JPG

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190905mkwkramasigc (5).JPG

190905mkwkramasigc (6).JPG

どれも柄はやや太め〜細めで網目はあまり深くない様だ。

 

 

当方が今迄見て来た所、

ミカワクロアミアシイグチの発生は夏〜秋なのだが

7月と9月の2回のピークがある様に感じている。

そして、7月には柄の太いタイプが、

9月には柄のやや太め〜細いタイプが多く発生している様に感じている。

また、柄の太いタイプには網目が狭く深い系統と広く浅い系統があるが

柄の細いタイプは網目の深い浅いは分かれてはいない様だ。

 

その事を更に確認すべく探索をしていたのだが

今年の夏は雨の降り方が異常で

台風の大雨以外は極端な日照りが続いた為に

9月5日以降はミカワクロアミアシイグチには遭遇出来無かった。

残念・・・・・・

また来年、観察を続けねば。

 

因みに、柄の太い細い、網目の深い浅いが単なる個体差なのか

DNA的に別種なのかどうかは不明。

まぁ、将来的には幾つかの種類に分かれるのかもなぁ。

当方が知らないだけで

既にそういう研究がなされているのかも知れないけれど。

 

 

 

さてイグチ類はヒポミケス菌に寄生される事が多いのだが

ミカワクロアミアシイグチは耐性があるのか

寄生されている個体を見る事は少ない。

2019年はこの↓画像の物を含め、数個体にしか遭遇出来無かった。

190819mkwkramasigc (1).JPG

190819mkwkramasigc (2).JPG

その点もまた来年も観察したい所。

 

ミカワクロアミアシイグチは寄生菌を寄せ付けずに

老熟した後は溶けて消失する事が多い様だ。

190717mkwkramasigc (3).JPG

190717mkwkramasigc (4).JPG

こんな状態の物に毎年遭遇している。

 

ただ、今年はこんな場面に初遭遇。

190717mkwkramasigc (2).JPG

老成した個体を食べているダンゴムシ♀とオオセンチコガネ(多分)。

 

オオセンチコガネは通常は獣糞や動物の死骸を食料としているのだが

腐ったキノコを食べる事もある由。

獣糞・死骸・腐ったキノコの共通点となると

細菌などによって処理された有機物、と言う事になるのかな?

それにしても、ミカワクロアミアシイグチは猛毒キノコなのだが

こうやって食べる生物もいるのだなぁ。

猛毒の河豚の卵巣がぬか漬けされる事によって無毒の珍味になる様に

ミカワクロアミアシイグチの猛毒成分が

細菌によって無毒化されているのかどうかは不明。

当方は食べて確認する気は無いよw

 

 

と、それはともかく。

来年以降もミカワクロアミアシイグチは色々と観察して行く所存。

今後も是非生えて来て下さいな。

 


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