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アミウズ その3

ウズタケは図鑑によると発生の少ないキノコ、との事。

だが名古屋東部には毎年発生して居るポイントがある。

その場所で今年も発生を確認。

本当にこのポイントはウズタケに取って住みやすい環境なのだなぁ。

 

因みに前回書いたウズタケの記事は2017年(→こちら)。

こちらは2018年に発生していた物。

uzutake2020 (6).JPG

uzutake2020 (8).JPG

このポイントに発生するウズタケは不定形の物ばかりだ。

 

裏側はこの様にウズタケの特徴を現している。

uzutake2020 (7).JPG

 

だが、枯葉や木の実を巻き込んでグロとも言える様相。

uzutake2020 (11).JPG

uzutake2020 (9).JPG

uzutake2020 (10).JPG

こんなに色々な物を巻き込んでグシャグシャの状態で

キチンと胞子の散布が出来るのかどうか、心配になってしまうよ。

 

 

こちらは同じ場所で2019年に遭遇した物。

uzutake2020 (2).JPG

uzutake2020 (1).JPG

知らなければとてもキノコには見えない。

 

裏側は更に混沌としている。

uzutake2020 (5).JPG

uzutake2020 (3).JPG

uzutake2020 (4).JPG

最早何が何だか判らない、と言った感じ。

当方は此処がウズタケの発生ポイントだと言う事を知っているから

これもウズタケなのだろうと推察出来るけど。

それにしてもあまりにもアバンギャルドだ。

ウズタケ界の前衛の最先端で、あまりにも突き抜け過ぎて

キノコの面影すら無くなってしまった、と言った所だろうか。

若い芸術家にあり勝ちな独りよがりみたいな物か。

このウズタケがそう言うつもりなのかどうかは判らないけれど。

 

 

こちらは2020年に遭遇した物。

同じ敷地内だが先の2点とは少し離れた場所。

uzutake2020 (12).JPG

uzutake2020 (13).JPG

この場所に発生するウズタケは比較的図鑑掲載画像に近い。

先の2点がああも異形になるのは局所的な環境の影響なのだろうかなぁ。

 

裏側の渦模様も割りと綺麗。

uzutake2020 (14).JPG

虫に喰われて渦が消えている部分もあるが。

 

所でこの個体、採取したらこの様に柄が地中で横に伸びていた。

uzutake2020 (15).JPG

これはまさか地下茎みたいになっていて、

他の個体と繋がっているのか???

 

と一瞬色めき立ったのだが、勿論そんな事は無かった。

たまたまこんな形になってしまっただけらしい。

 

 

更に別の場所にはこんな物が。

uzutake2020 (20).JPG

パッと見、何が何だか判らなかった。

 

近寄って手にして見ると、こんな様子。

uzutake2020 (22).JPG

uzutake2020 (21).JPG

uzutake2020 (19).JPG

ウズタケを木の若苗が貫いていて

その部分だけが取り残された状態になっていたのだ。

 

自然の状態で、その部分だけが綺麗に取り残されるとは思えない。

人為的にこうなったと考えざるを得ないよなぁ。

ウズタケに取り囲まれてしまった木の若苗の保護の為だったら

ウズタケを全て撤去するよなぁ。

わざとこの部分だけを残してる、と言う事になるよなぁ。

何故だ???

謎だ。

面白がってこう言う風にしたのかなぁ・・・・・・

 

所でこの同じ場所で8年前にこんなウズタケに遭遇して居る。

uzutake2012 (1).JPG

uzutake2012 (2).JPG

この時は笹の一枝が貫いていた。

まぁ、そう言う事もあるよなぁ、と受け流していたのだが

同じ場所で同じ状況のウズタケが発生する、と言うのも不思議だ。

この場所のウズタケは枝とかを傘に巻き込むのが仕様なのか?

実は「マキコミウズタケ」と言う新種とか???

んなアホなw

 

と、ふと疑問に思った。

キノコが成長する際に硬い物を巻き込んでしまう事はままある。

例えばこのコフキサルノコシカケ?は

金網のフェンスを巻き込んで成長してしまっている。

oominokohuki (1).JPG

 

oominokohuki (2).JPG

金網は硬い上に、押しても動かないので

こうやって巻き込みながら成長せざるを得ないだろう。

 

だが、木の若苗や笹の一枝は硬い物では無い。

ちょっと押せばしならせて追いやる事は出来る。

だが、ウズタケはそうしなかった。

しならせて追いやる事はせずに包み込んでしまったのだ。

 

成長の仕方を考えると

傘が成長して広がって行く時に何か障害物に当たっても

それを押しのけようとはせずに

接触点はそのままにして周りが成長・伸長する事によって

結果的にその障害物を取り込んでしまう、

と言う事になるのだろうなぁ。

 

柔らかいキノコ・軟質菌ならともかく、

硬質菌でそう言う成長の仕方をするのが不思議な気がする。

逆に、軟質菌で傘が障害物を取り巻いて成長した物は

見た事が無い様に思う。

軟質菌の場合は障害物を押しやるか、

障害物に負けて自分が変形してしまっているか、の

どちらかだった気がするなぁ。

 

とすると、軟質菌と硬質菌では

「傘が大きくなる」と言う現象に於いて

成長の仕組みが違う、と言う事になるのだなぁ。

まぁ、確かに組織そのものが違うのだから

子実体の伸長のメカニズムが違うのは当然かも知れないけれど。

 

因みにこちらはカイメンタケ。

このカイメンタケも周辺の柔らかい葉を取り込んでしまっている。

少なくともある種の硬質菌はそう言う成長をしやすい、

と言う事なのかも知れないなぁ。

上掲のウズタケ画像で、枯葉や木の実を巻き込んでいるのも

その所為なのだろうなぁ。

 

 

さて、そこで考えた。

そんな動かしやすい物でさえ取り込んでしまうのならば

何かを其処に置いてキノコに取り込ませる事も出来る筈だ。

例えば、美少女やヒーロー系のフィギュアを置いておけば

そのフィギュアをキノコがぐるりと取り囲んだ状態で

成長するのではないだろうか。

となると「キノコに取り込まれて〇〇ピーンチ!」

なオブジェが出来るかもw

 

まぁ、作ってみたいのは山々だが

これから成長するであろう若い硬質菌を見付けるのは

中々に難しい。

そして、森の中にフィギュアを置いておいて

硬質菌が成長するまでその場に置かれている可能性は

かなり低いだろう。

子供や、その趣味の人が持って行ってしまうか

森の管理者にゴミとして処分されてしまうのがオチだ。

その制作にはかなりの困難を極めそうだ。

 

とは言え、機会があったらチャレンジしてみたいなぁ。

何時そのチャンスに邂逅出来るか判らないから

その為のフィギュアを毎日持ち歩く、と言うのも

中々にハードルの高い行為ではあるけどね・・・・・・

 

 

※過去記事・関連記事も併せてお読み頂けましたら幸いです
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| 多孔菌科 | 00:05 | comments(2) | - | pookmark |
焙烙

こちらはホウロクタケ。

20200331hourokutake (21).JPG

20200331hourokutake (1).JPG

20200331hourokutake (9).JPG

広葉樹の枯れ木に発生する硬質菌だ。

このキノコも東大阪時代には見た事が無かったのだが

名古屋転居後には普通に遭遇する様になった。

 

ホウロクタケには他の硬質菌には無い、大きな特徴がある。

上掲画像でも少し見えているが、傘表面の主に根元に近い部分に

艶消しの白〜灰褐色の小さなこぶ状の物が生じるのだ。

20200331hourokutake (18).JPG

20200331hourokutake (2).JPG

 

質感で言えばアイシングクッキーの

アイシング(砂糖衣)部分に似ている。

                         Coockpadのゆぅこさんのレシピより引用

なので、ややもするとホウロクタケは美味しそうに見えてしまうw

 

そのアイシング部分の色・形・大きさの個体差はとても大きい。

そしてホウロクタケ本体の色の個体差もとても大きい。

以下、その差異の様子を列挙。

 

この個体は全体に落ち着いた灰褐色でアイシング部分がとても大きいので

何処か高級な焼き菓子の様に見えてしまう。

20200331hourokutake (4).JPG

20200331hourokutake (19).JPG

和三盆の風合いもあるので高級な落雁とか?

 

こちらは枯れ木の頂部から発生して居て丸くなっている為に

それこそ焼き菓子みたいだ。

20200331hourokutake (26).JPG

 

こちらはアイシング部分が傘の縁に近い部分に集中している。

20200331hourokutake (6).JPG

こんな風になる事もあるのだなぁ。

 

こちらは暗褐色の個体。

20200331hourokutake (24).JPG

縁の部分は黄褐色だ。

 

こちらは暗灰褐色。

20200331hourokutake (20).JPG

アイシングとのコントラストがよりお菓子っぽい。

 

こちらは褐色が中心の個体。

20200331hourokutake (23).JPG

コーヒー風味のお菓子かな?

 

こちらは傘部分が赤褐色だ。

20200331hourokutake (7).JPG

キャロット風味かな?

 

こちらは黄褐色。

20200331hourokutake (14).JPG

きなこ味?もしくはマンゴー風味?

 

こちらは赤褐色のグラデーション。

20200331hourokutake (27).JPG

カフェオレ風味?

 

こちらは暗褐色。

20200331hourokutake (12).JPG

20200331hourokutake (13).JPG

完全にチョコ風味だろうなぁ。

 

こちらはアイシング部分が傘と殆ど同色なので目立たない個体。

20200331hourokutake (3).JPG

 

こちらはアイシングが少しあるのでホウロクタケと判断しやすい。

20200331hourokutake (17).JPG

 

こちらはアイシング部分が僅かしか無い個体。
20200331hourokutake (22).JPG

 

こちらもアイシング部分がほんの僅かしか見当たらない。

20200331hourokutake (25).JPG

他の硬質菌にも見えてしまうがこれもホウロクタケだと思うなぁ。

 

傘の裏側はこんな感じ。

20200331hourokutake (10).JPG
20200331hourokutake (11).JPG

大きめの管孔が綺麗にひしめき合っている。

 

時としてこの様に迷路状になる事もある由。

20200331hourokutake (15).JPG

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模様として面白いなぁ。

 

こちらは古くなって朽ちている個体。

20200331hourokutake (28).JPG

アイシング部分が何とか確認出来るので、

これもホウロクタケで良いと思う。

 

さてこのホウロクタケ。

硬いので当然食べられない。

また、毒でも無い様だし、他の硬質菌に様に薬効も特に無い様だ。

なのでこれ以上書くべき記事が特に無いのが残念だ。

尚、『北陸のきのこ図鑑』によると胞子の形状が違う

「マルミノホウロクタケ」と言う近縁種があるとの事。

また、『日本産菌類集覧』によると

「アケボノホウロクタケ」と言うキノコもある由。

顕微鏡を持たない当方には勿論その区別は出来無い。

 

 

所でこのホウロクタケ。

漢字で書くと「焙烙茸」となる。

では「焙烙」って何?

 

今、「焙烙」を画像検索すると、この様な物がhitする。

houroku1.jpg

                           amazonの優美さんのサイトより引用

これはゴマや豆、茶葉などを炒る為の道具だ。

 

これをコンロなどの火に掛け、中の物を炒るのだ。

houroku2.jpg

                            楽天 茶屋葉桐さんのサイトより引用

近年ではコーヒー豆を炒る道具としても知られている。

自分で好きに炒り具合を調製したいマニアには必携の道具だ。

だが、これは本当は「手焙烙」と言う名称の道具。

 

本来の「焙烙」とは素焼きの薄い皿の事だ。

houroku11.jpg

                         amazonの滝田商店さんのサイトより引用

これも物を炒る為の鍋で、鉄製のフライパンが無かった時代には

広く家庭で使われていた、と言う。

 

近年では深い蓋とセットにして蒸し焼き用の炮烙鍋として

使用される事もある由。

slide_0.jpg

                                ジモティー京都版より引用

この画像の物は釉薬が掛かっているが

元々は上述の様に素焼きの皿の事を「焙烙」と言うのだ。

恐らくこのキノコのマットな質感で大きな褐色系の子実体の様子を

素焼きの皿に見立てたのだろう。

 

こちらの個体は丸いから余計に焙烙っぽいかと。

20200331hourokutake (26).JPG

色合いが素焼きらしく無いのは残念だけど。

 

『日本産菌類集覧』によると

安田篤によりこのキノコが新種登録されたのは1922年との事。

だが「ホウロクタケ」の名が安田の命名として

記載されたのは1955年となっている。

安田篤は1924年に逝去しているので

その31年後に論文が発表されたと言う事になる。

安田が1922年に「ホウロクタケ」と命名したのだが

その論文発表前に体調を崩し、そのまま逝去した為に

別の人が安田の論文を31年後に代理で発表した、と言う事なのだろうか。

うーむ、良く判らない・・・・・・

 

と、それはともかく1922年と言えば大正11年。

鉄のフライパンが日本の一般家庭で普通に使われる様になったのが

何時からなのかは調べても解らなかったのだが

恐らくは戦後の事だろう。

大正時代にはまだ家庭には出回ってなかったと考えても

多分間違いはないだろう。

となると、当時は焙烙が普通に使用されていたと考えられる。

素焼きの皿の様な色合いと質感のキノコを

ホウロクタケと命名しても

説明不要で誰にでも通じたのだろう。

 

だが、100年近く経って生活環境は変わってしまった。

今の時代、皿状の焙烙を物を炒る為の道具として使っている人は

殆ど居ないだろう。

手焙烙を使っている人もかなりの少数派と言えるだろう。

ホウロクタケを知っているキノコマニアで

焙烙の意味を知っている人となると更に少数になると思われる。

時代が変わると命名の意味合いが通じなくなる事もあるのだよなぁ。

今後、そう言うキノコが更に増えるのかもなぁ。

 

以前、クジラタケの記事で同じ様な事を書いた(→こちら)。

クジラタケも安田篤により1918年に命名されたとの事。

安田の感性が今の時代には理解され難くなった、

と言う事になるのだろうなぁ。

どちらも似た外見のキノコなのも運命と言うか因果と言うか。

大正は遠くになりにけり、と言った所だろうか。

 

 

因みに、クジラタケとホウロクタケ。

外見だけで言えば個体によってはかなり見分けが付き難い事がある。

なので、クジラタケの記事にホウロクタケが混じっていたり

この記事の中にクジラタケが混じっている可能性も無きにしも非ず。

もしそうだったとしたら平にご容赦を・・・・・・

m( _ _ )m

 


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| 多孔菌科 | 00:05 | comments(0) | - | pookmark |
赤富士

こちらはニクウスバタケ。

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広葉樹の枯れ木に発生するキノコだ。

多くの場合、画像の様に多数が重なる様に発生して居る。

 

漢字で書くと「肉薄葉茸」。

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傘の裏はヒダでも管孔でも無く、薄葉状の突起が密に並んでいる。

なので「肉色の薄葉茸」との事。

 

「肉色の」と言いながら、褪色しやすい種類の様で

フィールドではとても肉色には見えない個体群を

見掛ける事も少なくない。

2019nkusbtk (6).JPG

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とても肉色には見えないよなぁ。

 

そして、基物である材上に背着的に広がっている事も多い。

2019nkusbtk (3).JPG

同じニクウスバタケでありながら色と形の個体差がとても大きい。

それが発生環境による物なのか系統差なのか、

実はDNA的には別種なのかは勿論当方には判らない。

 

実際の話、これ↓と

2019nkusbtk (1).JPG

2019nkusbtk (5).JPG

これ↑が同じキノコだとはパッと見は信じられないよなぁ。

もっとも、当方は図鑑との絵合わせで同定しているだけなので

「これは絶対同じニクウスバタケだ!」と断言は出来無いのだけど。

 

背着的な広がりが垂直方向の時には上掲画像の様な形状になるが

水平方向に広がった時にはまた別の形状になる事が多い。

こちらはまるでバラの花の様な形になっている。

2019nkusbtk (10).JPG

因みに右側に見えるのはカワラタケ。

この枯れた切り株の中で勢力争いを繰り広げている模様。

 

 

こちらは傘状にならずに、ただただ平らに広がっている状態。

2019nkusbtk (11).JPG

 

2019nkusbtk (12).JPG

上を向いた不完全な薄葉状の突起が全面的に形成されている。

この不完全な薄葉はこれからちゃんとした薄葉になるのだろうか。

ちゃんとした薄葉になったとして、上下逆になるのだが

それでも胞子飛散は可能なのだろうかなぁ。

謎だ。

 

こちらは同じ場所で10か月後に発生して居た物。

2019nkusbtk (14).JPG

2019nkusbtk (13).JPG

少し立体的になっている。

これなら薄葉がちゃんと形成されそうに見える。

こうやって成長するからには胞子の飛散が可能なのだろうなぁ。

 

こちらはその2年後の様子。

2019nkusbtk (21).JPG

2019nkusbtk (20).JPG

2019nkusbtk (19).JPG

かなり立体的な広がり方をする様になっていた。

傘の形成としては不完全だが、

こちらの方が胞子の飛散と言う点では

最初の物と比べるとかなり改善されている様に思える。

この3年程で、このニクウスバタケは此処の切り株の平面上で

どの様に成長すれば胞子を飛散しやすくなれるかを勉強した、

と言う事なのだろうかなぁ。

 

 

さてこのニクウスバタケ。

材上の広い範囲に大量に発生する事が少なくない。

こちらはそんな実例。

一本の立ち枯れの木全体をニクウスバタケが覆っていた。

2019nkusbtk (30).JPG

2019nkusbtk (31).JPG

2019nkusbtk (32).JPG

とてもじゃないが一枚の画像には収まり切れなかった。

 

こちらもその一例。

大きな切り株全体を大量のニクウスバタケが覆っていた。

2019nkusbtk (27).JPG

2019nkusbtk (26).JPG

ちょうど雨上がりだったので肉色がとても鮮やか。

まるで赤富士みたいに綺麗だった。

 

実はこの切り株は以前からニクウスバタケが発生していた。

こちらは赤富士状態の一年前の様子。

2019nkusbtk (23).JPG

全体的に薄く広くにニクウスバタケが分布している感じ。

 

こちらは赤富士状態の一年後の様子。

2019nkusbtk (28).JPG

赤富士以前の状態と比べると

ニクウスバタケの密度が低くなっている様に見える。

 

この切り株には何年も前からニクウスバタケが発生して居たのだろう。

そして切り株の中で年々勢力を広げていたと思われる。

あの年は余程ニクウスバタケ的に条件が良かったのだろう。

切り株の中をニクウスバタケの菌糸で充満させた時に

タイミング良く大雨が降ったので傘を爆発的に大発生させ

その結果「赤富士」になったのだろうなぁ。

 

あれだけ大発生した、と言う事は

この切り株でのニクウスバタケが吸収できる養分は

もう取り尽してしまったのかも知れない。

一年後の状態はそれを伺わせる。

だとしたら今後はどんなに雨が降っても

もう赤富士は見れない可能性が高い。

当方は運が良かったのかも知れないなぁ。

正に僥倖。
 

 

所でニクウスバタケについては

以前にも記事を書いた事がある(→こちら)。

その時にも書いたが、カワラタケの発生している枯れ木に

クワガタムシの幼虫が生息している、と言うのだが

中でもニクウスバタケの発生して居る枯れ木には

オオクワガタが生息している可能性が高いのだと言う。

その為「赤いカワラタケを探せ」と言うのが

オオクワマニアの間での秘伝、との事。

ニクウスバタケとカワラタケは別物だが

重なり合う様に多数の傘を発生させている、と言う点で

両者は良く似ている。

 

「赤いカワラタケ」と言う意味では

ヒイロタケの方が分類的には近いのだが

当方の知る限りカワラタケやニクウスバタケに比べると

傘の発生させ具合ではヒイロタケは密度が低い(→こちら)。

外見的にはニクウスバタケの方が

よりカワラタケに近く感じるだろう。

オオクワマニアにしたらニクウスバタケの分類的位置など関係無い。

見た目で判り易ければ「赤いカワラタケ」で十分なのだ。

 

で、その為なのか、カワラタケなどが発生して居る枯れ木が

派手に粉砕されている場面に遭遇する事がたまにある。

名古屋の里山にオオクワが居るとは思えないのだが

それでもクワガタの仲間が居る事を期待して

材を破壊して探しているのだろう。

 

この赤富士の切り株がクワガタマニアに

破壊されない事を切に願うなぁ。

出来る事なら、また鮮やかな赤富士を見てみたいものだ。

 

 

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薄葉

ある日のこと。
近所の住宅街の中の小さな神社を散策。
何かキノコが生えてないかなぁ。
だが土壌が整備されすぎていてキノコ的には今一つ。
住宅街だし場所的にはまぁ、こんなもんか。

帰ろうとふと脇に目をやると
丸太を積み上げた物が。
年始の篝火やお焚き上げ用の薪なのだろうなぁ。
と、それに何かキノコが生えているのが見える。
kgnusbtak (1).JPG
カワラタケかな?
いや、ちょっと違う感じだ。
でも、それ系の硬質菌だなぁ。


この手の物は種類が多いのだが外見の似た物、

同じ種類でも個体差が大きく外見だけでは判別の難しい物が多い。
これも種不明として処理せざるを得ないかなぁ。
でも一応撮影しておこうかな。

 


まずは上から撮影。

kgnusbtak (2).JPG

やっぱりカワラタケぽいけどちょっと違うなぁ。
念のために裏側も撮影しておこう。
裏側の様子が種の決め手になる事もあるしね。

で、裏側を見る。

kgnusbtak (3).JPG

kgnusbtak (10).JPG

kgnusbtak (4).JPG

と、これは!!!?

硬質菌にありがちな管孔状ではない。

板状の鍾乳石の様な物がびっしりと並んでいる。
こういう形状の物を「薄葉状」(または「ヘラ歯状」)と言う。
しかも鮮やかな黄金色。
これは恐らく「コガネウスバタケ」だろう。

コガネウスバタケは発生が多くないからなのか
発生していても目立たないからなのか
掲載されている図鑑もwebでの情報も少ない。
掲載されている図鑑でも、
あまり目立たない様な扱いをされている。
こんな綺麗な黄金色なのになぁ。

その薄葉。
本当に綺麗だよなぁ。
視点を変えると次々に違う同心円が見えてくる。

kgnusbtak (5).JPG

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kgnusbtak (9).JPG

kgnusbtak (12).JPG

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まるで指紋みたいだw

 

ん?同心円???

図鑑を見てもwebを見ても
コガネウスバタケの薄葉は同心円状とはなっていない。

掲載されている数少ないキノコ図鑑でも

 

 『日本のきのこ』

   ── 放射状に並ぶ薄葉状の突起

 『続原色日本新菌類図鑑』

   ── ほぼ放射状に並ぶ薄葉状の突起をそなえ、

      しばしば長い溝状〜迷路状の網目を作る

 『YAMA-KEI Field Books きのこ』

   ── 不規則でひだに近い迷路状〜網目状

 

となっている。  

 

念の為に画像検索をしてみると、

薄葉が同心円状になっている画像は無い様だ。(→こちら

となると、このキノコはコガネウスバタケとは違うのか?

薄葉が同心円状に並ぶ近縁種があるのだろうか。

それとも、個体差の範疇でたまたまこうなっしまったのだろうか。

顕微鏡を持たない当方にはこれ以上探りようが無い。

うーむ・・・・・・

 


考えたら大概のキノコは
同心円状に組織が広がって大きくなって行くのだから
ヒダに当たる薄葉の部分が
同心円状に分布・整列している方が自然な気がする。

逆に言えば多くのキノコのヒダが
放射状に並んでいることの方が不思議だ。
当方が追い続けているウズタケ等、同心円状のヒダのキノコが
発生の少ない珍菌である事が逆に不思議だ(ウズタケまとめ→こちら)。


キノコにとってヒダを同心円状で無く
放射状に配置させることの方が得な理由が何かあるのだろうなぁ。

それは恐らく、その方が省エネなのだろう。

何故そうなのかは良く判らないのだが。

 


先に書いたがこの丸太。
篝火やお焚き上げ用の薪なので

恐らく今度の正月には燃やされてしまうだろう。
この謎のコガネウスバタケ?も
恐らく燃やされてしまうのだろう。

今後、またこのキノコに遭遇出来たら

薄葉がどう並んでいるのかを確認したい。

また、これはコガネウスバタケだ!と確信出来るキノコにも遭遇したい。
更に、他の薄葉状の傘裏を持つキノコが
どの様な配列になっているのかを、ちゃんと確認したいと思う。

 

 


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アミウズ その2

こちらはウズタケ。

uz-shkw (1).JPG

uz-shkw (4).JPG

uz-shkw (3).JPG

ヒダが同心円状なのがとても印象的。
岐阜県荘川村で遭遇。

 

以下、画像をズラズラ列挙し、ダラダラと記述。

 

  ウズタケに関しては何回か記事にした事があります(アーカイブス→こちら)。

  若干内容が被ってしまいますが、画像は新しい物なので

  その点はご容赦下さい。

  m( _ _ )m

 

 

この場所での遭遇は3回目。
2010年に初遭遇し、翌年も同じ場所で遭遇。
それ以来ご無沙汰だったが今年は6年振りの遭遇。

だが、根元を見ると、昨年発生していたと思しき残骸が見える。

uz-shkw (2).JPG
当方とはタイミングが合わなかっただけで
発生はし続けていたみたいだなぁ。
当方がこの場所を訪れるのは年に1〜2回だから
タイミングが合わないのは仕方無い。
むしろ、こうやって何回も遭遇できるのは奇跡的と言えるだろう。

 

この場所のウズタケは御覧の通り華奢だ。
ウズタケはニッケイタケ、オツネンタケの近縁種との事。
ニッケイタケはこの通り、薄い華奢なキノコ。

nkitk (5).JPG

nkitk (4).JPG

nkitk (3).JPG

nkitk (1).JPG

nkitk (2).JPG
オツネンタケも同様なので(画像検索の結果→こちら)、
その近縁種のウズタケが華奢なのは当然かも知れない。

だが、図鑑に掲載されているのは割とガッシリしている感じ。
ウズタケが掲載されている図鑑自体多くは無いのだが
画像検索で出て来る物もそう言うのが多い(画像検索の結果→こちら)。

 


図鑑によると、ウズタケの発生は稀との事だが
当方の普段のフィールドにもウズタケが頻繁に発生しているポイントがある。
其処のウズタケがこちら。

uz-itk (15).JPG

uz-itk (14).JPG

この個体はガッシリした感じなので図鑑の物に近い。


ただ、此処に発生する個体は同心円状のヒダでは無く、管孔状の部分が多い。

uz-itk (17).JPG

uz-itk (16).JPG

仮にこれを「名古屋Aタイプ」と呼ぶ。

 

 

同じポイントだが、少し離れた場所に発生しているのはこのタイプ。

uz-itk (1).JPG

uz-itk (11).JPG

uz-itk (9).JPG

uz-itk (6).JPG

妙にゴツゴツした感じで、不定形な事が多い。

柄が短い為に地面を這う様に発生している。

 

そして傘裏はこちらも網目が多い。

uz-itk (3).JPG

uz-itk (10).JPG
こちらは「名古屋Bタイプ」と呼ぶ事にする。

 

 

以前も書いたが、「ウズタケ」は分類学的には

「アミウズタケ」の一変種との事。
傘裏が管孔状(網目状)の「アミウズタケ」が本来の姿で
それが何故か同心円状のヒダに変化したのが「ウズタケ」の由。
なので、このポイントに発生している物は

「アミウズタケ」と言うべきなのだろう。
尚、山渓カラー名鑑『日本のきのこ』によると
ヨーロッパにはアミウズタケが、日本と北米にはウズタケが多い由。
と言う事は、このポイントは「ヨーロッパ的」とでも言うべきか。


「名古屋Aタイプ」は、華奢さの点では違うが
柄があって傘が逆三角形に広がっている漏斗型、と言う点では
先の「荘川タイプ」と似ているかも知れない。
だが、「名古屋Bタイプ」はあまりにも形が違っている。
柄は殆ど伸びず、地面を這う様に傘が広がっている。
その形も類円形では無く、不定形だ。

地面と傘裏は殆ど接触しているので、

胞子の飛散には役立っていない様に思える。

実際、枯葉に埋もれて発生している為に傘裏が枯葉に癒着してしまっている。

uz-itk (4).JPG
こんなに地面に近くては昆虫などの食害は不可避だろう。
実際、この様にヒダが食い荒らされて

殆ど無くなってしまっている物もあった。

uz-itk (8).JPG

画像では判り難いが、網目が見えない部分は

全て食害を受けて管孔及びヒダが消失してしまっている。
逆に、菌食生物に食害される事によって
胞子の飛散を手伝って貰う様に進化しているのか、とさえ思えてしまう。

 


さて、2016年の転居に伴い、当方の観察範囲が変化した事により
新たなウズタケの発生ポイントの発見も出来た。
それがこちら。

uz-obt-E (1).JPG

最初に見た時はサルノコシカケ系の何かが
斜面の埋もれ木から生えているのかと思った。
で、傘裏を見たらウズタケのそれだったのでビックリしてしまった。

uz-obt-E (2).JPG
見事な同心円。
網目部分は全くと言ってよい程見当たらない。
今迄とは違うので、これを「名古屋Cタイプ」と呼ぶ事にする。

 

 

その近くにあったこちらの個体。

uz-obt-E (5).JPG
これは所謂「ウズタケ」の形。


傘裏はこんな感じ。

uz-obt-E (4).JPG

綺麗な同心円。

 

こちら別の個体。

uz-obt-E (5).JPG

uz-obt-E (6).JPG

uz-obt-E (7).JPG

uz-obt-E (8).JPG

古い個体の所為かカビで埋まってしまっているが
それでも同心円と網目は確認出来る。
こちらは「Aタイプ」なのかもなぁ。


もう一つ、別のポイントも発見。
こちらはかなり小さな個体。

uz-hgsym (1).JPG

uz-hgsym (2).JPG
これはもしや???と思って裏を見たらウズタケだと判った次第。
破片的な小さな個体だったが、同心円だけでなく網目部分も確認出来る。
地面に這う様になっていた点からすると「Bタイプ」なのかもなぁ。

それにしても名古屋東部はウズタケの一大発生地帯なのだなぁ。

 


さて、以上の荘川・名古屋A〜Cの4種類のタイプ。
ヒダの形が特徴的なので、どれも「ウズタケ」と言う事になってしまうが
本当にこれは全てDNA的に同じなのだろうか。
荘川タイプは名古屋タイプに比べるとあまりにも華奢だ。
そして名古屋タイプと比べると、傘表面の質感が全く違う。

 

荘川タイプにはニッケイタケ同様、絹の様な質感がある。

uz-shkw (4).JPG

 

こちらはニッケイタケ。

nkitk (4).JPG

良く似ているなぁ。

 

対して名古屋タイプはどれもゴツゴツとした凸凹があり
しかもそれはマットな質感。

uz-itk (15).JPG

uz-itk (1).JPG


どちらかと言う、全体の雰囲気はアズマタケを思わせる。

azmtk (1).JPG

azmtk (2).JPG

azmtk (3).JPG

azmtk (4).JPG


AタイプとCタイプは「アミウズタケ」と「ウズタケ」の差かも知れないが
Bタイプは「地面を這う生え方」の特徴から
それともまたちょっと違う様に感じる。

外見だけで見ると、とても同じ「ウズタケ」とは思えない。

 

つまり、ウズタケがアミウズタケの一変種である様に
ニッケイタケの近縁種以外にも
例えばアズマタケ辺りの一群の中に
傘裏が同心円状になってしまう種があるのでは無いだろうか。

外見だけで観察するに、どうしてもそうとしか思えない。

 

まぁ、顕微鏡もDNA解析器も持たない当方には
これ以上の事は判らないし、調べようも無い。
こうやって疑問を並べ立てる事しか出来無いのだ。

 

ウズタケ専門の研究者、と言う人がいるのなら、

それを是非解明して頂きたい。
その為なら当方手持ちの各標本を提供しますので。
当方はそれが判明すればスッキリして、それだけで満足ですので。
例え、それで新種が判明しても献名などして頂かなくても結構ですのでw

研究者様、どうぞよろしくお願い申し上げますです (-人-) ナム〜

 

当方が知らないだけで、既に解明済みならスミマセン・・・・・・

 

 

※過去記事・関連記事も併せてお読み頂けましたら幸いです
アーカイブス→
こちら

 


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| 多孔菌科 | 00:10 | comments(0) | - | pookmark |
コロ?
こちらはクジラタケ。
kujiratake (8).JPG
kujiratake (9).JPG
広葉樹の枯れ木に発生する菌で
全国的に分布している菌、との事。
が、このキノコも名古屋ではしょっちゅう遭遇しているのに
東大阪では滅多に出逢えなかった種類だ。

発生が多いだけあってか個体差も大きい様子。
先の画像はかなり白かったが、こちらは褐色系。
kujiratake (7).JPG

褐色と白色で環紋が鮮やかなタイプ。
kujiratake (5).JPG
kujiratake (6).JPG

灰褐色と白色の環紋のタイプ。
kujiratake (24).JPG

白色、淡褐色、灰褐色での環紋のタイプ。
kujiratake (32).JPG

こちらは斜めになった倒木に階段状に発生していた。
kujiratake (31).JPG
UFOの編隊に見えなくもない様な。


その一つを取ってみる。
kujiratake (19).JPG
kujiratake (20).JPG
kujiratake (21).JPG

断面も白色。
kujiratake (25).JPG

裏側は管孔がきれい。
kujiratake (22).JPG
kujiratake (23).JPG

群生しているのにも結構出会う。
kujiratake (29).JPG
kujiratake (30).JPG
これはまだ幼菌だから
成長した時には壮観になるだろうなぁ。

こちらは成長の様子。
とある年の3月15日。
kujiratake (3).JPG

5月20日の様子。
kujiratake (4).JPG
成長はかなりゆっくりなのかな。
その後の様子を撮影して居ないので
経過観察が中途半端なのは残念。

こちらはかなり老菌。
kujiratake (10).JPG
kujiratake (11).JPG

老菌に群がるキノコムシの仲間。
kujiratake (12).JPG
集合ホルモンでも出ているのか
この一つの老菌にだけ群がっていた。

こちらは別の老菌。
kujiratake (27).JPG
美味しい処は食べ尽されたのか虫の姿は無かった。

約一か月後の様子。
kujiratake (28).JPG
雨に晒されてヘタって来ている。

こちらも別の老菌。
kujiratake (15).JPG

完全にボロボロ。
kujiratake (14).JPG

裏返すとこんな感じ。
kujiratake (17).JPG
間も無く消失してしまうだろう。
こんなになる迄に食べ尽される、と言う事は
クジラタケは菌食性昆虫に取って
とても美味しいキノコ、と言う事なのだろうなぁ。


処で当方が最初に遭遇したクジラタケがこれ。
kujiratake (1).JPG
kujiratake (2).JPG
某神社に放置されていた伐採木に発生していた。
この個体がずんぐりむっくりした、厚みのある物だったので
当方は長い間、クジラタケは他の多くの猿の腰掛けの様に
分厚いキノコを発生させる種類なのだと思いこんでいた。
だが、その後多くのクジラタケを観察したり図鑑等を見る内に
それは刷り込みによる当方の勘違いなのだ、と言う事が判明した。
上掲の数々の画像を見ても判る様に
クジラタケは元々はあまり厚くないキノコを
発生させる事の方が多い種類の様だ。



所で、何故このキノコは「クジラタケ」なのだろう。
鯨と言えば、黒い大きな塊をイメージするが
このキノコはどう見ても白い。
白鯨をイメージした、と考えるのも無理があるし
そうならば「シロクジラタケ」とでも言うべきだろう。
そもそも「クロクジラタケ」と言うキノコは無いしなぁ。
因みに『日本産菌類集覧』によると命名者は安田篤氏で、1918年の事の由。

以前、別の場所でこの疑問を呈した所、
それに対して思わぬ意見が寄せられた。
曰く「鯨の皮=コロをイメージしてるのでは無いか」。

今では高価で珍しい食材で、スーパーで見ることはまず無いが
昔は「コロ」と呼ばれる鯨の皮を加工した食材が普通に売られていた物だ。
鯨の皮から油脂分を搾り取った後の、
いわば絞り滓を油で揚げた物、との事で
廃物利用でもあり、日本が世界に誇る
「勿体無い精神」の表れの産物、と言えるだろう。
安価でカサが大きかった事もあって
昔々の当方の学生時代、おでん種として重宝もされた。
因みにその当時、「コロ」は「オバケ」とも呼ばれていたと記憶していたが
今調べてみると「コロ」と「オバケ」は別物の由。
「コロ」は皮付きの皮下脂肪の部分。
「オバケ」は尾鰭の部分、との事。
当方の記憶違いか、当時の大阪府南部では混同されていたのかもしれない。

で、そのコロ。
こうしてみると確かに似ている。
koro (2).jpg
GIGAZINE2013年12月31日の記事より引用


クジラ屋店長の気まぐれブログから引用

kujiratake (18).JPG
kujiratake (4).JPG
kujiratake (26).JPG
色合いや質感が似ていると思うが、どうだろうか。

安田氏の命名当時、クジラのコロはありふれた食材だった筈だ。

 白っぽいマットな質感の塊
  ↓
 コロ=クジラ

のイメージの連想は説明不要だったのだろう。
だが100年近く経った今、
日本の食を取り巻く状況はすっかり変わってしまった。
若い人達の中にはクジラを口にした事が無い人の方が多いだろう。
現代では「クジラタケ」は意味が中々通じない名前になってしまった様だ。
クジラは今後益々日本の食卓から遠ざかるだろうしなぁ。

キノコの事を知ろうと思った時に
命名された当時の社会情勢、文化の状況まで
考慮に入れなければならなくなってしまったのだなぁ。
探せば他にもそう言うキノコがあるのだろうなぁ。
今、普通に呼んでいるキノコでも
将来その意味が判らなくなるキノコもあるのかも知れないよなぁ・・・・・・


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| 多孔菌科 | 16:15 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
前衛絵画
こちらはチャウロコタケ。
chauroko (3).JPG
chauroko (4).JPG
chauroko (5).JPG
各種の広葉樹の枯れ木に長径3〜4cm程の茶色の傘を
魚の鱗のようにびっしりと発生させる事が多い為に
その様に名付けられたのだろう。

このキノコも東大阪時代には全く見かけなかったのだが
名古屋では毎年何処かで必ず遭遇している。
名古屋の環境はチャウロコタケに取って、かなり居心地が良い様だ。
あまりにもしょっちゅう遭遇するので
小規模の発生状況ならばスルーしてしまう程だ。

チャウロコタケは、はっきりとした環紋が特徴的だ。
上掲の画像の個体では判り難いが
数種の色を交えた鮮やかな環紋の個体になる事が多い。
chauroko (6).JPG
chauroko (7).JPG

こちらは古くなった個体が色褪せた事によって
環紋がより露わになった物。
chauroko (8).JPG

多くはびっしりと子実体を発生させるのだが
時としてこの様に閑散とした状態の個体群もある。
chauroko (1).JPG
何か、とても貧相で可哀想に見えてしまうなぁ……


同じ様にびっしりと発生するキノコにカワラタケがある。
こちら↓がカワラタケと呼ばれ


こちら↓がウロコタケと呼ばれるのは
chauroko (5).JPG
色合いの関係もあるだろうが
各々の個体の厚みの違いがあるからだと思われる。

カワラタケも厚さ1〜2mm程度の薄いキノコだが
チャウロコタケはそれよりも更に薄い0.5〜1mmだ。
その薄さと、薄さから来る縁の鋭さが魚の鱗を連想させるのだろう。
各個体のうねりの大きなカワラタケに比べて
チャウロコタケはうねりが小さく全体に平らで
より鱗っぽい事も関係しているかもなぁ。

試しにチャウロコタケの一枚をむしり取ってみる。
表側。
chauroko (9).JPG

横から薄さを。
chauroko (11).JPG
っても、これではちょと判り難いなぁ。

こちらは裏面。
chauroko (10).JPG
裏側にも環紋がある。
表面に比べると薄い色合い。


先にも書いたが
チャウロコタケの各個体は3〜4cm程度の物が多いが
時としてとても大きな個体になる事がある様だ。
こちらは切り株全体に発生していた個体群。
chauroko (12).JPG

上から見たらこんな感じ。
chauroko (14).JPG
長径7〜8cmの大きな個体が多く
中には複数の個体が癒着していて10cmを超えている物もあった。
余程栄養状態が良かったのだろうなぁ。

こちらはすぐそばにあった倒木から発生していた個体群。
chauroko (15).JPG
こちらも大きな個体ばかりだった。

先の個体群の一部を拡大してみる。
chauroko (13).jpg
この画像だけを見たらキノコには見えないかもなぁ。


円形のヤツはメノウの断面みたいだし
Argentina003.jpg
(アルゼンチン産のメノウ)
(ailoveiさんのサイト『世界の最も美しい鉱石・鉱物』より引用)

全体で見ると前衛抽象絵画みたいだ。
20150603085908.jpg
滋賀県立近代美術館公式blogより引用)
frank-stella-1.jpg
(『アート×現場』サイト内、「アートの視点」より引用)
(どちらもフランク・ステラの作品)

もっとそっくりな絵画があった様な気もするが思い出せない……


ローマ帝国の政治家・哲学者・詩人、
ルキウス・アンナエウス・セネカの言葉に
「すべての芸術は自然の模倣に過ぎない」、
手塚治虫の『火の鳥』の中のセリフに
「人間の作ったものは、すべて自然の模倣に過ぎない」があるが
こう言うのを見ると正にそうだなぁ、と思わされてしまうなぁ。


ただ、これは芸術作品では無いので時間と共に朽ち果ててしまう。
こちらは約4か月後の様子。
chauroko (17).JPG
chauroko (16).JPG
冬場だからかなり形は残っているが、全体に萎びた感じだ。
これも遠からず、完全に消滅してしまうだろう。

今回はたまたまこの光景に遭遇出来たので
「前衛絵画みたいだ」と愛でる事が出来たが
こう言う「決定的瞬間」はあちこちで発生しているのだろうなぁ。
これからも可能な限り、そう言う光景に出逢いたい物だ。

勿論それは、ただの自己満足でしか無いのだけど。


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| 多孔菌科 | 00:43 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
その名はヒイロタケ
こうしてblogを書いていると
色々な方が見に来て下さる。
中には語句検索でこのblogに辿り着かれた方も居り
どんな語句でこのblogにhitしたのかを見るのも楽しい物だ。

で、件数は多く無い物の毎年必ずあるのが
「桜の木 赤いキノコ」の語句。
恐らくそれはヒイロタケを検索していたのだろう。

ヒイロタケは広葉樹の枯木に発生するキノコで
名前の通り全体が綺麗な赤橙色〜緋色の為
遠目でもとても良く目立つ。
hiirotake (1).JPG
hiirotake (2).JPG
hiirotake (3).JPG
当方が見る限り、桜の木に発生している例がとても多い。

こちらは名古屋市東部の某貯水池の桜の木。
hiirotake (13).JPG
hiirotake (14).JPG
こんな感じで良く目立つ。

他にも、とある神社の御神木?の大枝に
びっしりと発生していて枝全体が赤く見えたのがあったのだが
車で走行中に見掛けた物だった為に、
画像を撮る事が出来無かったのは残念だった。

東大阪時代には在住17年で2度しか遭遇出来なかったのだが
名古屋では毎年必ず何度も遭遇している。
名古屋はヒイロタケに取ってとても居心地の良い場所の様だ。

だが、今までヒイロタケの事を当方は
簡単な内容しか書いて来なかった。
その所為か「桜の木 赤いキノコ」の語句で検索すると
何故かこぶ病の記事(→こちら)がhitしてしまう。
期待を持って開いたら、さぞがっかりされた事だろう。
そこで、改めてヒイロタケの事をちゃんと書いてみようかと。


先に書いたが、ヒイロタケは良く目立つ赤いキノコだが
その色合いは個体差が大きい。
こちらは赤橙色の個体。
hiirotake (24).JPG

その3週間後の様子。
hiirotake (26).JPG
幼菌の時よりは若干赤みが強くなっている。

こちらは別の個体。
hiirotake (8).JPG
名古屋ではこんな感じの色合いの個体が多い様だ。

こちらは赤味の強い個体。
hiirotake (17).JPG
hiirotake (18).JPG
裏側は更に鮮やかな赤。

こちらはやや沈んだ色合い。
hiirotake (10).JPG
ちょっと古くなった個体だろうか。

こちらは更に沈んだ色合い。
赤錆色とでも言うべきか。
hiirotake (27).JPG
hiirotake (28).JPG
古い個体なので沈んだ色になったのだろうなぁ。


こちらは成長の様子を。
hiirotake (4).JPG
hiirotake (5).JPG
アベマキ?の丸太に点々と生えだした所。

その18日後の様子。
hiirotake (9).JPG
かなり傘が広がっている。
この先を観察出来無かったのは残念。


ヒイロタケはカワラタケと同様に
多数重なって発生するのが普通なのだが
時には妙な生え方をする。
こちらは樹皮の表面に背着的に広がっていた個体。
hiirotake (6).JPG
hiirotake (7).JPG
管孔が普段とは真逆の向きになるのだが
胞子の飛散には影響無いのだろうかなぁ。

こちらは普通に生えていた個体の足元に
背着的に広がっていた個体。
hiirotake (11).JPG
こちらは胞子の飛散には影響無さそうだなぁ。


ヒイロタケとよく似たキノコにシュタケがある。
そちらは朱色のキノコ、と言う事になっているが
表から見ただけではヒイロタケと区別が付かない。
肉眼的に差異があるのは孔口の大きさ。
ヒイロタケは一見しても判らないくらい孔口が小さいが
hiirotake (19).JPG
hiirotake (12).JPG
シュタケは孔口がかなり大きい(→こちら※かなり古い個体の様子)。
ただ、webで検索しても
ヒイロタケとシュタケは混同されている様で
シュタケとされていてもヒイロタケに見える個体の画像もある。

もう一つの肉眼的判別法としてヒイロタケに比べて
シュタケの方が子実体の厚みがある、と言うのだが
当方が揚げた画像を見ても厚みの個体差もかなり大きい様だ。
それが環境による変化なのか、系統差による物なのか、
またはDNA的には別種になるべき物なのかは判らない。
因みに、ヒイロタケは南方系、シュタケは北方系との事。
残念ながら当方はまだシュタケに遭遇した事は無い。


ヒイロタケは子実体だけでなく菌糸も赤い様子。
こちらはヒイロタケの生えていた枯れ枝の断面。
材がヒイロタケの菌糸で赤くなっている。
hiirotake (25).JPG
取り残された部分をよく見ると
黒い線で囲まれている様になっている。
これは恐らく、この部分は別の菌が入っていて
ヒイロタケとの境界線争いが
この黒い線となって見えているのだと思う。


さてこのヒイロタケ。
古くなると色は褪せてしまう。
こちらはやや褪せ始めた状態。
hiirotake (21).JPG

更に褪せた状態。
hiirotake (23).JPG
hiirotake (22).JPG
白く色が抜けた部分が環状になっている。

色の白い部分が増えて来た。
hiirotake (30).JPG
hiirotake (15).JPG

更に白くなり、赤い部分が環状に残っている。
hiirotake (29).JPG

殆ど全体が白くなってしまった。
hiirotake (20).JPG
赤い痕跡があるのでヒイロタケの老生体だと判るが
それが無かったら別種のキノコとして
判断してしまっていたかも知れない。

こちらは褪色の3段階が並んでいる。
hiirotake (16).JPG
ヒイロタケの枯死後の経過を一望出来るなぁ。
標本として持ち帰りたかったけど
丸太が重くて断念・・・・・・

因みに、ヒイロタケを煎じて飲むとガンに効く、と
何処かで見た記憶があるのだが真偽の程は不明。
また、出汁取りに使える!?ともあったが、それも不明。



所で、オオクワガタマニアの間で言われている秘伝に
「オレンジ色のカワラタケを探せ」と言うのがある、との事だが
此処で言われている「オレンジ色のカワラタケ」とは
ヒイロタケの事では無くニクウスバタケの事。
ニクウスバタケを上から見るとヒイロタケとよく似ているが
nikuusubatake (1).JPG
nikuusubatake (2).JPG
裏側を見ると全然違う。
この状態から「肉色の薄歯茸→ニクウスバタケ」と
命名されたのだろう。
ニクウスバタケについては以前に
簡単な記事を書いた事がある(→こちら)。



さて、これでヒイロタケを調べようとして
このblogに来られた方にはご満足ご納得頂けたでしょうか。
もしよろしければまた覗きにいらして下さいませ。
(^−^)


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| 多孔菌科 | 00:01 | comments(5) | trackbacks(0) | pookmark |
有精と無精
こちらの画像はヒラフスベ。
hirafusube2015 (1).JPG
hirafusube2015 (2).JPG
hirafusube2015 (3).JPG
かなりの老菌の個体。
周囲の幹に胞子が飛散・付着しているのが確認出来る。
2011年9月5日に撮影。

ヒラフスベに関しては何回か記事にした事がある。
  ・手抜きの逞しさ
  ・マスタケはややこしい
  ・マスタケは美味しい
ヒラフスベはサルノコシカケ(多孔菌)の仲間だが
有性生殖をするとマスタケ(もしくはアイカワタケ)になり、
無性生殖をするとヒラフスベになる。
有性世代のマスタケ(もしくはアイカワタケ)の時は
他の多孔菌の仲間と同様、個体下面から胞子を飛散させるのだが
無性世代のヒラフスベの時は
成熟すると個体全体が胞子(分生子)の塊になるのが特徴だ。
その特徴ゆえに、以前ヒラフスベは
ホコリタケの仲間に分類されていた時代もあったのだとか。


こちらは17日後、9月22日の様子。
hirafusube2015 (4).JPG
hirafusube2015 (5).JPG
hirafusube2015 (6).JPG
hirafusube2015 (7).JPG
一部の残骸を残して殆ど分生子は飛散してしまった模様。

根元を見ると塊が落ちていた。
hirafusube2015 (9).JPG
hirafusube2015 (10).JPG
一体、どれだけの数の分生子が飛散されたのかは判らないが
こうやって勢力拡大を目指しているのだよなぁ。


名古屋市東部の某神社のこの樹木(樹種不明)には
毎年ヒラフスベが発生している。
以前の記事にも書いたがヒラフスベは食べられる。
発生したての個体を天ぷらにすると絶品の由(→こちら)。
だが、収穫のタイミングが難しい。
以前、収穫→試食した際には採り頃を過ぎてしまっていた様で
全然美味しくなかった。
一度、ちゃんとした物を食べてみたいなぁ。


2013年10月17日。
様子を見に行くとかなり新しい個体が。
hirafusube2015 (11).JPG

試しに一つ、もぎ取ってみる。
hirafusube2015 (12).JPG
hirafusube2015 (16).JPG
内部を見たら、かなり粉っぽい感じ。
これは完全に採り頃を過ぎているのだろうなぁ。

こちらの個体はどうかな。
hirafusube2015 (13).JPG
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こちらはまだ新しい感じ。
食べれるかな?
取り敢えず収穫してみた。

帰宅後、早速調理。
hirafusube2015 (17).JPG

一口大にスライス。
hirafusube2015 (18).JPG

今回は手抜きして素揚げにしてみた。
hirafusube2015 (19).JPG
hirafusube2015 (20).JPG

で試食。
hirafusube2015 (21).JPG
うーん、矢張り採り頃を過ぎていたので不味い。
残念。
残り共々、廃棄処分。
勿体無い&申し訳無い。
それにしても採り頃が難しい。


2014年10月3日。
更に様子を見に行った所、
またヒラフスベが発生していた。
本当にこの場所は毎年発生するのだなぁ。
hirafusube2015 (22).JPG

しかも、それこそ発生したての様で
今迄の個体とは質感が違う。
hirafusube2015 (23).JPG

試しにもぎ取ってみる。
hirafusube2015 (25).JPG
hirafusube2015 (24).JPG
内部は真っ白。
正に発生初期の模様。
これこそ採り頃か???
取り敢えず収穫する事に。

帰宅後、早速調理を。
hirafusube2015 (26).JPG

一口大にスライス。
hirafusube2015 (30).JPG
はんぺんみたいに真っ白。
でもジャガイモの様な質感。

今回はちゃんと衣を付けて天ぷらに。
hirafusube2015 (27).JPG
hirafusube2015 (29).JPG

早速試食。
hirafusube2015 (28).JPG
トロッとした歯触り。
マスタケと良く似ているなぁ。
矢張り丁度採り頃だった様だ。
良かった良かった♪

だが、当方としてはマスタケの方が美味しく感じた。
食感は良く似ていたが
旨みがヒラフスベにはあまり感じられなかった。
マスタケを先に食べていなかったら
それなりに美味しく食べれたのかも知れないが
比べてしまうとマスタケの圧勝だなぁ。

有性生殖と無性生殖で、こんなにも差が出てしまうのだなぁ。
鶏の卵でも有精卵の方が美味しい、と言う話があって
本当かどうかは不明だし、実際には違いは無い、とも言うが
マスタケとヒラフスベの場合は
明らかに有精物の方が美味しいと言えると思う。
勿論、環境条件の違いによる個体差の可能性もあるけれど。


残りのヒラフスベ。
捨てるのも勿体無いので加工する事に。
取り敢えず煮てみた。
hirafusube2015 (31).JPG

すると、生クリームの様なねっとりとした細かな泡が湧いて来た。
hirafusube2015 (32).JPG

そのまま煮続けると、細かな泡が消えて、普通の泡になった。
hirafusube2015 (33).JPG
何かの物質が熱で変化したのだろうなぁ。
何が何にどう変わったのかは勿論判らないが。

火が通った所で引き揚げ、布巾で水気を取る。
hirafusube2015 (34).JPG

味噌をまぶす。
hirafusube2015 (35).JPG
名古屋なので八丁味噌w

4〜5日後、取り出して味噌をぬぐう。
hirafusube2015 (36).JPG
ヒラフスベの味噌漬け。
酒の肴になりそう♪



と、思ったのだが、矢張り旨みに乏しかった。
味噌を浸透させても今一つ。
思った程、美味しくならなかった。
うーん、残念。
当方的にはヒラフスベは食キノコ候補からは外さざるを得ない。
まぁ、ヒラフスベにしたら
立候補もしていないのに勝手に落選させられて、
何勝手な事言うてんねん!かも知れないけど。


こちらは3日後、10月6日の様子。
hirafusube2015 (37).JPG
hirafusube2015 (38).JPG
前回収穫しなかった個体がかなり成長している。

折角なので画像を並べてみた。
左が10月3日、右が10月6日の様子。
hirafusube2015 (39).jpg
3日でかなり成長するのだなぁ。
因みに、一番上の個体が
逆に小さくなっている様に見えるのは
その一部をもぎ取って収穫したから。

当方はヒラフスベを収獲する事はもう無いだろう。
今後は成長・成熟して分生子を飛散させる様子の
観察だけをして行こう。
勿論、その方がヒラフスベの望みだろうしね。

また今年もこの場所でヒラフスベに遭遇したい物だ。



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アミウズ

当方が拘っている
幾つかのキノコの一つがウズタケだ。
ウズタケとは傘裏のヒダが
同心円状をしていると言う珍しいキノコ。
外見が地味な上、発生も稀な為、掲載されている図鑑も多くない。
ウズタケに付いては以前にも書いた事がある(→こちら)。

発生が稀、との事だが
名古屋東部のとあるフィールドは発生坪の一つのようで
ほぼ毎年、発生を確認している。

今年の9月にもそれらしきキノコが発生していた。
uzutake2014 (1).JPG

此処はウズタケの良く発生している場所なので
ウズタケで良いと思うのだが、念の為に傘裏を確認せねば。
uzutake2014 (2).JPG

しかしこれは中々の大きさだ。
uzutake2014 (8).JPG
uzutake2014 (9).JPG
この感じは矢張りウズタケっぽい。

が、裏返して良く見てみたら同心円状では無く
全体に網目状だった。
uzutake2014 (3).JPG
以前の記事にも書いたが
ウズタケにはヒダが同心円状にならず、網目状になるタイプがある。

だが、中には同心円と網目を混在させる事もあるとの事。
実際に前回の記事で扱った個体は一部が網目状になっていて
同心円と網目が混在しているタイプだった。
uzutake20120910-4.JPG
uzutake20120910-3.JPG

で、今回の個体。
上掲画像の様に様に全面的に網目状だった。
つまり、このキノコは「アミウズタケ」と言う事になる。

ただ、ウズタケとアミウズタケは個体差の範疇で
同一種として扱われる事もある、との事で
例えば『北陸のきのこ図鑑』では
「(アミ)ウズタケ」と表記し
ウズタケとアミウズタケを別種にはしていない。
因みに学名ではアミウズタケは Coltricia montagnei。
別種扱いにした場合のウズタケの学名は
Coltricia montagnei var. greenii と
C. montagnei のバラエティ(変種)の一つである、
と言う扱いになっている。

山渓カラー名鑑『日本のきのこ』によると
ウズタケ(アミウズタケ)は北半球に広く分布するが
ヨーロッパではアミウズタケが多く
日本と北米ではウズタケが多い、との事らしい。
と言う事は、名古屋のこの発生坪は
ヨーロッパ的、と言う事になるのかもなぁ。

ヒダが同心円状である筈のウズタケに取って
ヒダが網目状になる事が
先祖帰りになるのか、進化に当たるのかは不明との事。
どちらにしても、このフィールドの個体は
正にその狭間で揺れている状態の物なのだなぁ。


と、こちらの個体。
黒い地面に黒い物体なので判り難いが
古びたキノコがある。
uzutake2014 (12).JPG
同じフィールドとは言え
先ほどの個体を見つけた場所とは割と離れている地点で遭遇。
ふと見たら足下に転がっていた。
uzutake2014 (13).JPG

ヒダの様子を見ると綺麗な同心円状。
uzutake2014 (14).JPG
だが、かなり古い個体の様子。
雨に晒されてきた所為で砂まみれ。

今までこの辺りでは
ウズタケの発生は確認出来無かったが
雨や風で何処からか転がり落ちて来たのだろう。
何せ地味なキノコの事。
地面と枯れ葉に紛れて目立たない事この上無い。
良くぞ気付いた物だと自分で自分を誉めたい。
それにしても、まるで当方に拾って貰う為に
この場所に転がり出て来たみたいだ。
当方は、この場所のウズタケヌシ様には
気に入って頂けているのかも知れないなぁ。


と、こちらの個体。
uzutake2014 (6).JPG
uzutake2014 (7).JPG
先の「アミウズタケ」があった場所の近くに
発生していた個体。
まだ発生初期の様で、とても小さい。
幅も精々3cmと言った所。

こちらの個体もすぐ近くにあった物。
uzutake2014 (4).JPG
uzutake2014 (5).JPG
こちらも直径が2僂△襪どうか。

この個体はウズタケ・アミウズタケ、
どちらに成長するのだろうか。
観察して行こう。

約一か月後、様子を見ると全く成長していない。
uzutake2014 (11).JPG
uzutake2014 (10).JPG
それ所か、干からびてしまっているでは無いか。
この時期、そんなに乾燥が続いた訳でも無かったのだけどなぁ。
成長できずに枯れてしまった様子。

キノコには往々にしてこう言う事がある。
この個体がウズタケ・アミウズタケどちらに成長したのかを
確認出来なかったのは残念だ。
また次の機会があれば是非観察したい物だ。

このヨーロッパ的?な坪で発生する個体達が
ヨーロッパ風に染まってしまうのか
はたまた日本風で巻き返すのか。
今後の発生状況の観察が欠かせない。
このままウズタケヌシ様には好かれ続けたい物だw
 

 

※過去記事・関連記事も併せてお読み頂けましたら幸いです
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