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2017名古屋アミガサタケ事情

と言う訳で今年もアミガサタケの春がやって来た。
キノコ者に取っては春は桜では無く、アミガサタケなのだ。

なので今年もシロ巡りをして来た。

 

 

まず、シロA。

此処は数年前から発生が激減してしまった場所。

今年もかなり少なかった。

amigasa2017A-itk (2).JPG

amigasa2017A-itk (3).JPG

amigasa2017A-itk (1).JPG

それでも何とか6本を収獲。

来年はどうだろうかなぁ・・・・・・

 

 

そしてシロB。

此処は長らく安定発生して居たのだが

昨年はゼロだったのでビックリしてしまった場所。

今年はどうか!?

amigasa2017B-kcz (7).JPG

amigasa2017B-kcz (6).JPG

少ないながらも発生はしていた。

ありがたやありがたや。

 

でも、此処は何故か奇形の個体の発生の多い場所。

今回も発生して居た。

amigasa2017B-kcz (1).JPG

amigasa2017B-kcz (4).JPG

amigasa2017B-kcz (2).JPG

amigasa2017B-kcz (3).JPG

何故こんなにも折れ曲がるのだろうか。

以前、ふざけて「マガリアミガサタケ」「オジギアミガサタケ」

と命名したのだが、本当に尋常じゃない曲がり方。

謎だ。

それを含めて5本収獲。

 

 

 

 

以前はとても大きな個体を多数輩出して居たシロC。

amigasa-heiwa-5.JPG

伐採された藪も復活し、今年は期待したのだが矢張りゼロ。

このシロは完全に死滅してしまったのかなぁ。

うーん、残念だ。

引き続き来年も期待はしてしまうけれど。

 

 

 

 

2013〜4年に柄が異様に太い個体(アシデカアミガサタケと勝手に命名)

を発生させていたシロD。

amigasa-nittai-2.JPG

それ以来此処ではアミガサタケの姿を見る事が出来無かったのだが

今年は3年振りに発生を確認。

ただ、1本のみで、しかも残骸。

amigasa2017D-ntz (1).JPG

amigasa2017D-ntz (2).JPG

「アシデカ」の面影は残っていた。

少しはシロが回復してきているのだろうか。

来年も期待してしまうなぁ。

 

 

 

そして、トウモロコシの様な特徴的な個体を発生させているシロE。

今年も多数発生してくれていた。

amigasa2017E-mkn (8).JPG

amigasa2017E-mkn (7).JPG

amigasa2017E-mkn (1).JPG

此処の個体は縦長で網目もきれいだ。

 

そして、恐らく厳密には種類が違うと思われる別の個体。

上掲の物と比べると大きいし(10cm程)

網目の形と柄の質感が違う。

amigasa2017E-mkn (9).JPG

 

こちらは大きさは上掲の物と変わらないが

アミガサ部分の形と網目の形が違っており

柄の質感も違っている。

amigasa2017E-mkn (3).JPG

柄の質感はすぐ上の画像の物と似ているが

アミガサ部分の構造が全く違っているので、更に別種だろう。

 

こちらはアミガサ部分は上掲の3個体と似ているが

大きさと柄の質感が違っている。

amigasa2017E-mkn (13).JPG

単純に大型化しただけとも思えないので、これも別種かもなぁ。

 

こちらは網目部分が明らかに違う。

amigasa2017E-mkn (10).JPG

ヒロメノトガリアミガサタケに近い系統だろうか。

狭い範囲なのだが、幾つもの種類のアミガサタケが発生している様だ。

何だかんだで30本は収獲出来た。

ありがたやありがたや。

 

そして此処にも「オジギアミガサタケ」が幾つも。

amigasa2017E-mkn (5).JPG

amigasa2017E-mkn (6).JPG

amigasa2017E-mkn (4).JPG

amigasa2017E-mkn (2).JPG

amigasa2017E-mkn (11).JPG

amigasa2017E-mkn (12).JPG

上二つと、下の一つは明らかに種類が違う。

大きさもそうだが、柄の質感が全く違うのだ。

シロBの2本の「オジギアミガサタケ」も種類が違う様だった。

なので、「曲がる系統のアミガサタケ」がある、と言う訳では無くて、

何らかの外部要因で曲がってしまう、と言う事なのだろう。

 

当方は東大阪時代、何百本ものアミガサタケを収獲して居たが

この様な変形の個体には一度も遭遇した事が無かった。

ネットで色々人の収穫したアミガサタケ画像を見ても

こう言うのはのは見た事が無い。

まぁ、他の皆様はこう言う奇形の個体は

気味悪がって撮影も収獲しないだけなのかも知れないけれど。

と、それはともかく、名古屋東部にはアミガサタケを変形させてしまう

何がしかの普遍的な要因があるのかも知れないなぁ。

何にせよ、当方にはそれを調べる術は無いし

どっちにしても収獲して食べてしまうので関係無いのだけどw

 

 

 

4年前に発見したシロF-a。

此処も段々数は少なくなって来てしまったが

それなりに発生してくれていた。

当初は乾燥気味だったので

頭が乾燥して委縮した個体が多かったが

amigasa2017Fa-zzz (4).JPG

amigasa2017Fa-zzz (2).JPG

 

その後の雨を受けて立派な個体も発生してくれた。

amigasa2017Fa-zzz (7).JPG

amigasa2017Fa-zzz (6).JPG

amigasa2017Fa-zzz (5).JPG

amigasa2017Fa-zzz (1).JPG

何とか10本程は収獲出来た。

ありがたや〜

 

すぐ近くで、超大型の個体を発生させていたシロF-b。

昨年は周囲の伐採木の集積場になってしまってたのだが

今年は伐採竹の集積場になってしまっていた。

amigasa2017Fb-zzz.JPG

この場所は年間を通じて何かの集積場になってしまう事が多い。

地面が落ち付かない為か、

今年もアミガサタケの発生を見る事は出来なかった。

残念。

 

 

 

小さなアミガサタケがスギナと覇権を争っていたシロG。

amigasa2014-ch-1.JPG

今年はタイミングが合わず、観に行く事が出来無かった。

残念。

 

 

 

 

こちらはシロH。

5年前に色々と伐採されて環境が変わった為に

諦めてそれ以降は観に行ってなかったのだが

今年久し振りに行ったら少し発生してくれていた。

環境が回復して来たのだなぁ。

amigasa2017H-ggljj (4).JPG

amigasa2017H-ggljj (3).JPG

amigasa2017H-ggljj (2).JPG

amigasa2017H-ggljj (1).JPG

小型の物ばかり6本を収獲。

来年も期待してしまう♪

 

 

 

と言う訳で、今年も桜の時期に走り回って

何とか50本程度は収獲出来た。

amigasa2017 (3).JPG

amigasa2017 (2).JPG

amigasa2017 (1).JPG

キノコヌシ様、有難う御座居ました。

(-人-) ナム~

 

 

例によってネグラマーロへお裾分け。

amigasa2017 (4).JPG

当方はパスタかクリーム煮にするくらいしか思い付かないのだが

鯛とハンバーグ、と言う

意外な組み合わせの料理の付け合わせにして食べた由。

さすがプロの料理人は違うなぁ。

そんなイケメンシェフが腕を振るう北イタリア料理の店「ネグラマーロ」。

名古屋へお越しの折には是非どうぞ!(→食べログのページへ

 

 

 

 

さて、今年は既存のシロの巡回の合間に、新たなシロの探索もしていた。

昨年転居して以来、アミガサタケが生えそうな場所が無いか探索をし

目星を付けていたのだが、新たなシロの発見はならなかった。

うーむ、残念。

来年もチャレンジをしよう。

 

キノコヌシ様、これからも是非よろしくお願い申し上げますです。

(-人-) ナム~

 

 

 

 ※マコモタケの記事に追記しました。

  最後段ですが、お読み頂けましたら幸甚です(→こちら)。

 


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| 子嚢菌類 | 00:53 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
ゴムゴムゴム

以前、当方のキノコ画像が『ザ・鉄腕DASH』で使われる事に、

とのお知らせをした(→こちら)。

何枚かの画像を送ったのだが、実際に使われた画像は以下の2枚。

 

ヒイロタケのコレ↓と

hiirotake (10).JPG

 

オオゴムタケのコレ↓。

oogomutake170228 (2).JPG

 

放映された時間は各々2秒ずつ程度だったが

当時、当blogのアクセスは一時的に増えた。

あくまでも本当に一時的にw

 

で、ヒイロタケの事は何回か書いていたのだが

オオゴムタケの記事は別の場所に書いていて

このblogには無かった事に後で気付いた。

オオゴムタケの画像は後に別の番組で使われたし

『鉄腕DASH』が海外に配信される事も決まったそうなので

今更ながらにオオゴムタケの記事を書く事にした。

当時、オオゴムタケの事を知りたくて

当blogに来て頂いた方々には実に申し訳ありませんです・・・・・・

因みに、画像がどれだけTVで使われても

画像使用料などは一切ありませんです、ハイ。

 

 

さて、こちらがオオゴムタケ。

夏~秋、朽ちた木から発生する。

oogomutake170228 (25).JPG

およそキノコには見えない形と質感。

 

こちらの画像ではビロウド状の表皮の質感と

口縁部の毛の様子が良く判る。

oogomutake170228 (28).JPG

キノコには見えないよなぁ。

 

こちらは朽ちた枯れ枝に並んで発生していた物。

oogomutake170228 (26).JPG

ドラムセットが並んでいるようにしか見えないw

 

その10日後の様子。

oogomutake170228 (27).JPG

色が黒ずみ、柄の部分が少し萎んでいる。

 

こちらは別の個体。

oogomutake170228 (29).JPG

柄がかなり萎み、所謂「キノコ型」に見える。

 

こちらの個体は更にしぼんだのか

円盤部分も凹んでいる。

oogomutake170228 (30).JPG

oogomutake170228 (31).JPG

 

オオゴムタケの名は、その弾力のある質感による。

oogomutake170228 (33).JPG

全体が固いゼラチン質で、とても弾力があるのだ。

 

この様にムギュ!と握っても、まず潰れない。

oogomutake170228 (32).JPG

それもオオゴムタケのキノコらしく無い所の一つ。

内部のゼラチン質の画像は上にもあるが、詳細は後程。

 

 

とにかく知らなければ、まずキノコには見えない。

oogomutake170228 (6).JPG

oogomutake170228 (7).JPG

イソギンチャクか何か、別の生き物みたいだよなぁ。

 

14日後の様子。

oogomutake170228 (8).JPG

oogomutake170228 (9).JPG

かなり萎んでいる。

 

その9日後の様子。

oogomutake170228 (10).JPG

oogomutake170228 (11).JPG

更に萎み、黒くなった上に干乾びて来た。

 

その12日後。

oogomutake170228 (12).JPG

溶けてしまい、痕跡を残すのみに。

 

 

枯葉の隙間から何かが覗いている!?

oogomutake170228 (13).JPG

oogomutake170228 (14).JPG

葉を除けてみるとオオゴムタケの幼菌だった。

これも何か別のブツに見えてしまうなぁ・・・・・・

 

 

2日後。

oogomutake170228 (15).JPG

膨らんで来た。

 

その12日後。

oogomutake170228 (16).JPG

先端が開いて来た。

 

その9日後。

oogomutake170228 (17).JPG

先端は開ききった模様。

これはこじんまりとした個体だったのだなぁ。

 

 

こちらの画像には2つの個体が。

oogomutake170228 (18).JPG

 

左下の個体を見て行こう。

oogomutake170228 (19).JPG

まだ若い感じ。

 

2日後。

oogomutake170228 (20).JPG

円盤が開いて色も重厚な感じに。

 

その6日後。

oogomutake170228 (21).JPG

円盤は完全に開き、柄の部分は萎んで来ている。

もうこれ以上は膨らまないのだろうなぁ。

 

試しに切ってみる。

oogomutake170228 (22).JPG

oogomutake170228 (23).JPG

中はこのようにゼラチンの塊みたいになっている。

円盤の部分は胞子を生み出す「子嚢」という器官が

ぎっしりと並んでいる。

それをゼラチン質の部分が支えているのだ。

その支える役目をする為の組織が

何故ゼラチン質である必要があるのかは不明。

他のキノコみたいに菌糸の塊で十分だと思うのだけどね。

わざわざゼラチン質にするからには何かの理由はあるのだろうけど。

 

因みに、成菌に叩くなどの刺激を与えると

その子嚢から胞子が噴出されるのが見られる。

光を上手く反射させないと判らない様な

僅かで、一瞬の反応なのだが

それを見るのは中々に楽しい♪

だが、当方の技術では撮影する事は無理だった・・・・・・orz

 

 

さて、このゼラチン質部分は食べられる。

oogomutake170228 (1).JPG

oogomutake170228 (2).JPG

 

口当たりの良くない外皮を剥いて、さっと茹でる。

oogomutake170228 (3).JPG

 

それを冷やして蜜をかける。

oogomutake170228 (4).JPG

oogomutake170228 (5).JPG

美味しいデザートの出来上がり♪

 

実はゼラチン質部分は無味無臭だ。

だから、それこそゼラチン固めた物と殆ど変わらない。

何も言わず、この状態で出されたら絶対にキノコだとは判らない。

色さえ良ければ普通にデザートの食材として使えるだろう。

当方はメープルシロップを掛けたが、黒蜜なら色も気にならないかもなぁ。

それにしても実に不思議なキノコだ。

 

『鉄腕DASH』では味付けをしない状態で食べていたが

「甘味をつければゼリーだね」と感想を述べていた。

美味しく食べて貰えなかったのは残念だった。

 

 

所で、オオゴムタケによく似たキノコに

「ゴムタケ」と言うのがある。

それがこちら。

gomutake170228 (1).JPG

gomutake170228 (2).JPG

gomutake170228 (3).JPG

画像だけでは違いが判り難いが、一番の差異は、その大きさ。

オオゴムタケは直径7cmに及ぶ事もあるが

ゴムタケは2〜4cm。

 

それに表皮の質感が全く違う。

オオゴムタケはこの様↓に毛が密生しているのだが

oogomutake170228 (28).JPG

 

ゴムタケはザラザラした質感で、毛は生えていない。

gomutake170228 (4).JPG

その為、表皮を剥かずに、そのまま茹でれば食べられる。

 

こちらもメープルシロップで。

gomutake170228 (5).JPG

食感は殆ど変わらなかった。

因みに、両種ともシロップを掛ける以外に

酢の物、和え物にして食べるレシピもある由。

 

 

これ程よく似ている両種だが、分類学的にそんなに近い訳では無い。

分類で言うと

オオゴムタケは

  子嚢菌亜門−盤菌綱−チャワンタケ目−オオゴムタケ属

ゴムタケは

  子嚢菌亜門−盤菌綱−ビョウタケ目−ゴムタケ属

この様に「目」から違う種類だ。

「他人の空似」と言えるだろう。

 

「目」が違う、と言う事は動物で考えると

「哺乳類(哺乳綱)」と言うくくりが同じだけで

人間とそれ以外の動物くらい離れている、と言える。

つまり、「田中邦衛とラクダが似ている」とか

「オードリー若林とカワウソが似ている」レベルなのに

食べてみたら味が一緒だった、と言う事になる。

まぁ、無味無臭のゼラチン質、となれば

味が変わらないのは当然かもしれないが。

 

因みに、両種のゼラチン質部分が

細胞レベルでどう違うのか、実は全く同じなのか、は不明。

その点に言及した資料を見付ける事は出来無かった。

尚、両種は同じ様に枯れ木に発生するが

ゴムタケは腐朽のあまり進んでいない枯れ木に、

オオゴムタケは腐朽の進んだ枯れ木に発生する、と言う違いがある。

 

 

さて、名古屋市東部の某神社境内の某所は

オオゴムタケの一大発生ポイントだった。

上掲のオオゴムタケ画像で、食べた個体以外はその場所で撮影した物。

幾つも並んで生えている様子は中々に壮観だった。

だが、その場所は整備されてしまい、見る影も無くなってしまった。

もう其処ではオオゴムタケの発生は望めないだろう。

せっかく面白いキノコなのに勿体無い。

 

発生できる環境を残して、発生しやすいように整備して

採取した物は標本にしたりパネル展示して

「TOKIOも食べたオオゴムタケ!」とかやれば

大勢の人が押しかけて神社もウハウハになれたかも知れないのになー

オオゴムタケを食べるのを「神事」として執り行えば

食品衛生法にも引っ掛からないだろうし、

特別御祈祷でそれなりの金額も取れるだろうし。

 

全国からジャニーズファンが来ただろうにね。

そう言う意味でも勿体無かったよw

 

 


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| 子嚢菌類 | 00:09 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
さよなら菌類
私事だが、この度引っ越しをした。
と言っても名古屋市内での移動。
それまでは賃貸ながら一軒家だったのだが
今度は公団住宅の一室だ。
今後、年齢的にどんどん衰えて行く一方なので
これからはこじんまりとした生活をして行こう、と言う事で
築40年の公団の一室に転居する事になったのだ。
ただ、終の家にするからには部屋の造作には拘りたかったので
大幅に改装し、自分達で床壁天井全てペンキ塗りをした。
落ち着いた渋い造りになった筈。

さて、引っ越しとなると
それまで住んでいた地域の菌類ともさよならをする事になる。
庭の様な物はあったし
ガレージは湿度が高く、すぐにカビが生えたりしたが
キノコ的にはあまり恵まれない家だった。

それでもリンゴの赤星病の冬胞子は毎年発生していた。
hikkoshi (1).JPG
hikkoshi (2).JPG
だが、残念ながら近隣から夏胞子を探し出す事は出来無かった。
それだけは心残りだ。


近所の神社のオオミノコフキタケ(コフキサルノコシカケ)。
見に行く度に厚みを増していた。
こちらは最初に遭遇した時の状態。
kofuki-N-080723-2.JPG
こちらは4年後の状態。
hikkoshi (3).JPG
hikkoshi (4).JPG
どこまで厚みを増して行くのか楽しみだった。

だがある日突然こんな状態に。
hikkoshi (5).JPG
神社側の手によって取り去られてしまった様子。
御神木に生えていても「御神菌」にはなれなかったのだなぁ。
残念だ。
取り去られたキノコがどうなったのかも不明。
捨てたり焼却したのだったら欲しかったw


キノコ的には不毛の地だった旧居だが
唯一、旺盛に発生したキノコがこれ。
hikkoshi (6).JPG
hikkoshi (7).JPG
ある年、オリーブの鉢植えに発生したキツネタケの仲間。
こんなに生えたのもこれ一度きりだったけどね。


そして、転居もあと一週間、と迫ったある日。
庭の掃除をしていた所、発見したのがこれ。
hikkoshi (8).JPG
hikkoshi (9).JPG
風雨に撃たれて崩壊してしまった簾を
庭の隅に放置して居た物から生えていた。
とにかくとても小さい。
大きな物でも直径2mmも無い位。
hikkoshi (10).JPG
当方のカメラではこれが精一杯。

これはチャワンタケの仲間(盤菌類)だなぁ。
盤菌類はとても種類が多く、更に外見の似た物が多い。
加えて盤菌類を扱っている図鑑も少なく
扱われていても掲載されている種類も少ない場合が殆どだ。
なので、Discomaniaさんのサイトにお世話になる事に。
その情報量に於いて、このサイトを超える物は無いのではないだろうか。
当方が追い続けている赤団子病の件でも大変お世話になった。
なので盤菌類の事を調べたい時は何時もこのサイトを頼りにしている。

で、絵合わせで調べた所、
Lachnum sp. no.6(シロヒナノチャワンタケ属菌の不明種)と
特徴が良く似ている。
発生する基物も合致しているので
恐らくLachnum sp. no.6、
もしくはその近縁種、と言う事で良いだろう。
※「no.6」はDiscomaniaさんのサイト内での整理番号です
  実際の学名と関連がある訳ではありません


この家での最後のキノコが
初遭遇のシロヒナノチャワンタケ属菌だった訳だなぁ。
キノコ的には恵まれない家だったけど
こうやって人知れず生えていてくれたのだなぁ。
これで本当に「さよなら、この家の菌類」だ。

旧居の菌類とはさよならだが
新居の菌類とはこんにちわをしたい物だ。
新居は庭こそ無いが、緑地公園は近い。
敷地内にはカイヅカイブキはあるので
赤星病の冬胞子にはまた出逢えるかも知れないし。
また新たな菌類との遭遇を楽しみにしたい。



所で、旧居は収納場所もスペースも結構余裕があった。
其処に住んでいた4年の間に
いい気になって膨張増長してしまったキノコ関係の書籍・資料と
キノコの標本の扱いをどうするか苦悶中・・・・・・(;´Д`)



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| 子嚢菌類 | 00:02 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
2016名古屋アミガサタケ事情
と言う訳で今年も春がやって来た。
春と言えば桜。
桜と言えばアミガサタケだ。
桜がまだ殆ど咲いていない頃に少しシロ巡りをしてみた。


コーン型のアミガサタケを発生させていたシロE。
2年前に落ち葉の集積所となって
大量の落ち葉で埋め尽くされた為に発生を見ず、
昨年は落ち葉が腐葉土化して土壌環境が変わった影響か
それまで見掛けなかった
妙に大きな個体を発生させていたのだが
今年はどうか。

落ち葉はさらに腐葉土化が進み、良い感じに。
と、今年もコーン型のアミガサタケが発生して居た。
160322mkn (5).JPG
160322mkn (6).JPG
ただ、ここのコーン型アミガサタケにしてはやや小振り。
例年なら傘部分が大きくて網目が緻密で、
それこそトウモロコシの様な形の↓
amigasa-makino-3.JPG
アミガサタケになるのだがなぁ。

コーン型では無い感じの物も発生して居た。
160322mkn (8).JPG
だが、去年の様なバカでかい物は無かった。

と、足元にトンネルの開いた物が。
160322mkn (1).JPG
これは珍しい。

と、手にしてみたら、ただ虫に喰われてただけだった。
160322mkn (3).JPG
うーん、残念w

こちらはアミガサタケの懸崖作り???
160322mkn (2).JPG

これも虫に喰われてただけだったw
160322mkn (7).JPG
先のトンネルのと言い、これだけ大胆に喰うのは
ヨトウムシだろうなぁ。

こちらはやや控え目ながら
矢張りヨトウムシに喰われた様子。
160322mkn (4).JPG
こんなちょっとしか食べて無いのは
コイツは美味しく無かったのかなぁ。
それとも、さっきたらふく食べたので
これは食後のデザート代わり、またはお口直しだったのかな?

このシロEは大量の落ち葉の腐葉土化が進んだ為か
昨年とは発生して居る物が少し変わった様子。
来年はどうなるのか、今から楽しみだ。
なんだかんだで7本の収穫。
まだちょっと早かったかなぁ。



同日、シロFーaとF−b。
此処は2年前に発見した新しいシロ。

小〜中型を多く発生させていたFーbは
今年もポツポツと発生して居た。
160322jzj (1).JPG
160322jzj (2).JPG
160322jzj (3).JPG
160322jzj (4).JPG
だが小型のが多いかな。

中にはこんなやる気の無いヤツも。
何かとてもダルそうだw
160322jzj (5).JPG
柄が折れてるのでは無くて根元から折れ曲がっている。
発生初期は真っ直ぐ立っていた筈だろうに
どうしてこうなった・・・・・・

なんだかんだで10本収獲。
160322mkn (9).JPG
かなり小型のも採ってしまったなぁ。

そして超巨大な物を発生させていたFーa。
今年はこんな状態。
160322jzj (10).JPG
周囲の伐採木の集積所になってしまっていた。
これでは今年の発生は望めないなぁ・・・・・・
キノコが生えるような場所は世間的には「遊休地」な訳で
こんな扱いになってしまうのは仕方無いよなぁ。
来年以降どうなってしまうのか、要経過観察。


初日は計17本の収穫。
160322amigasa-ALL.JPG
まずまずかな。

比較的綺麗な形の物が揃ったので
例によってネグラマーロにお裾分け。
160322osusowake.JPG
いやぁ、今年もお裾分けが出来て良かった。
平日でも満席になる事の多いネグラマーロ。
名古屋へお越しの際には是非 (・∀・)つドゾー♪

残りはパスタにする事に。
160331amigasa-cook (1).JPG
160331amigasa-cook (2).JPG

キャベツを加えて生クリームで(゚д゚)ウマー
160331amigasa-cook (3).JPG
見た目はちょっとアレだけどw


こんな感じで幸先の良いスタートだったのだが
その後、バタバタとしてしまって
中々探索の時間が取れなかった。
また、当方がアミガサタケ探索の
目安にしている近所の桜の咲き具合と
実際のアミガサタケの発生のタイミングが
合わなかった様で
その木の桜の咲き具合を見てシロ探索をした時には
既にアミガサタケの旬を逃してしまった様だ。
こんな事もあるのだなぁ。
今年は春先に寒暖差が激しかった影響かなぁ。


例年多くの収穫が出来ていたシロA。
矢張り出遅れた感じ。
160406itk (1).JPG
これは収穫時期を過ぎてしまってるなぁ。

それでも何とか収穫出来た物も2本あった。
160406itk (2).JPG
160406itk (3).JPG

だが、こんな物もあった。
160406itk (4).JPG
完全に時機を逸してしまっていたのだなぁ・・・・・・

先にも書いたが、
このシロは多くのアミガサタケを発生させていた。
だが今年はさっぱりだった。
当方が出遅れただけだったらこの画像の様な
萎びた物を幾つも見掛けても良い筈だ。
だが、それもこれを含め2本しか無かった。
今年は元々発生が少なかったからなのか
それともこのシロが誰かに見付かってしまい
先を越されてしまったからなのか。
一体どっちなんだろうなぁ。
来年は何とか時間を作って確認したい物だ。


2週間後のシロE。
足元のやたら太い、大きめの物が発生していた。
160406mkn (1).JPG

そして矢張り小振りのコーン型アミガサタケも。
160408mkn (2).JPG

そして矢張りヨトウムシに喰われたであろう物も。
160408mkn (1).JPG

こちらは何故か泥まみれの物。
網目がすっかり泥で埋まってしまっている。
160406mkn (2).JPG
何故こんな事になってしまったのかは謎。

そしてこんな物も。
160408mkn (3).JPG
この場所も旬を逃してしまった様だなぁ。


何とか9本を収獲。
160406amigasa-ALL.JPG
今年はこれで打ち止めだなぁ……



長い間、超大型の物↓を多数輩出して居たのだが

去年1本も発生を見なかったシロCは
今年も全く発生を確認出来無かった。
外見的には藪が茂っていて適度に日陰で
良い環境の様にも見えるのだが
地面を見ると妙に乾燥していた。
かつて、藪が伐り払われた時は
日光に晒されていても地面は湿った感じだったのだが
藪は回復したのに地面は逆に乾燥してしまっている。

実はシロCの上の方で木が何本か切り倒されていたのだが
その事で土壌の水分状況が変わってしまったのかもなぁ。
だとしたらこのシロはもう消滅してしまった、と言う事か。
うーむ、残念。


一昨年、10数本の「アシデカアミガサタケw」を収獲した物の
amigasa-nittai-2.JPG
去年は収穫ゼロだったシロDは今年も一本も発見出来ず。
当方が荒らしてしまったから、
もう発生が出来なくなってしまったのかなぁ。
このシロはそれ程までに脆弱だった、と言う事かもなぁ。
だとしたら申し訳無い事をしてしまった・・・・・・
来年以降も期待はしてしまうけど。


そして、「マガリアミガサタケw」が多く発生し
安定的に収穫が続いていたシロB。
B-morel (5).JPG
magari-120416-1.JPG
昨年は数本しか収穫出来無かったのだが
今年は発生の確認が出来無かった。
見た目的には環境が変わった様には見えないのだけど
何かが変わってしまったのかなぁ。
それとも矢張り当方が原因なのか・・・・・・


一昨年発見したシロG。
小さなアミガサタケがスギナと覇権を争っていた?場所。
amigasa2014-ch-1.JPG

昨年は発生を確認出来無かったのだが
今年も同じく確認出来無かった。
スギナに負けてしまったのかなぁ。
まぁ、タイミングが合わなかっただけかも知れないけどね。



と言う訳で、今年はタイミングの問題もあったが
全体に発生が少なかった様子。
見た目では判らない、
何かの環境が変わってしまったのだろうかなぁ。
当方が荒らしてしまった事だけが原因とは思いたくない。
実際、他の色々なキノコの発生具合も
当方が名古屋に転居した7年前と比べると
微妙に変わってきている感じもするしなぁ。
あくまでも個人的な感覚だし
ただの自己弁護かも知れないけれど。

とにかく、今年もアミガサタケを
食べる事が出来たので良かったよ。
来年も旬の食材として味わいたい物だ。
キノコヌシ様、雨の神様、
是非ともどうぞよろしくお願い申し上げますです。

(-人-) ナム〜


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| 子嚢菌類 | 00:14 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
2015名古屋アミガサタケ事情
と言う訳で今年も名古屋にアミガサタケの季節が来た。
今年は桜の時期にかなり雨も降ったので
大きく期待をしてシロ巡りをした。


最初に発生の確認を出来たのは
昨年発見したシロF。
昨年、大物が発生していたシロFーaには
今年も矢張り大物が発生していた。
F-morel (1).JPG
F-morel (2).JPG
とにかくゴツイ。

中〜小物が多数発生していたシロF−bには
昨年より少ないながらも矢張り中〜小物が発生していた。
F-morel (3).JPG
F-morel (5).JPG
F-morel (12).JPG

取り敢えず、これくらいの収獲。
F-morel (6).JPG
まずまずかな。

シロFーaの個体と並べてみる。
F-morel (7).JPG
とにかく大きさが違うから面白い。

シロF−aとFーbの違いと言えば周辺の樹種相。
どちらも桜はあるが、
F−aはヒノキの周辺、
Fーbはツツジの植え込みの中になっている。
その差が発生する種類の違いになるのだろうなぁ。

ふと見ると、地面に這いつくばって居る様に
生えている個体が。
F-morel (8).JPG

一つを掘り出す様にして取り上げてみる。
F-morel (9).JPG
妙に丸まった形に変形してしまっている。
一体何がどうなってしまっているのか。
何か不憫な気になってしまったので
収獲せずに元の場所に戻した。


次に同日、シロB。
此処は毎年安定的に発生しているシロだ。
B-morel (4).JPG
A-morel (4).JPG
A-morel (5).JPG
B-morel (1).JPG

が、思った程は生えていなかった。
B-morel (2).JPG
B-morel (3).JPG
まぁ、こんなもんかな。

此処は「マガリアミガサタケ」のシロでもある。
矢張り今年も大きく折れ曲がった個体が。
B-morel (5).JPG
安定してるなぁ。

と、こちらの個体。
手前のは傘の部分が殆ど無くなっている。
B-morel (7).JPG
カタツムリやナメクジが食べたにしてはあまりにも大規模。
こう言うのは恐らくヨトウムシに食べられたのだろうなぁ。
実は今回、収穫したアミガサタケの中に
ヨトウムシが入っていたのが幾つかあったのだ。
アミガサタケはヨトウムシにとっても美味しいのだろう。
 

8日後。
昨年、枯葉に分厚く埋められていた為に
アミガサタケの発生が望めなかったシロE.
これは昨年の様子。
amigasa2014-mk.JPG
で、こちらは今年の様子。
E-morel (1).JPG
枯葉はかなり腐葉土と化していた。

見ると幾つか発生が。
E-morel (7).JPG

E-morel (10).JPG
此処の個体は相変わらずトウモロコシ型だ。

と、妙な大きな個体が。
E-morel (2).JPG

取り上げてみると柄がやたらにゴツイ。
E-morel (3).JPG
E-morel (4).JPG
大量の枯葉が腐葉土になった為に
栄養を十二分に受けた結果だろうか。

こちらの個体は同じく柄がゴツイが
傘の網目が荒く、他の個体とは様子が違う。
E-morel (5).JPG
E-morel (6).JPG

そんな個体が他にも幾つか。
E-morel (9).JPG
多分、トウモロコシタイプとは種類が違うのだろう。

大きな個体は何故かどれも柄が極端に曲がっている。
E-morel (12).JPG
E-morel (13).JPG
それも不思議だなぁ。

一昨年、このシロを見つけた時には
生えていなかったタイプの種類が今回は発生していた。
大量の腐葉土で土壌環境が変わった影響なのだろうか。
来年以降、どうなって行くのか、要経過観察。



そして同日。
こちらはシロA。
A-morel (1).JPG
A-morel (4).JPG
A-morel (5).JPG
こちらも少ないながらも発生。
が、物陰みたいな場所にチョロッとあっただけ。
誰かにこのシロが見付かってしまったのかなぁ。
だとしたら残念だ。
まぁ、当方が文句を言う筋合では無いけどね。


所で、毎年大きな個体を幾つも収獲していたシロC。
今年は何故か一本も出て居なかった。
期間中に何回も偵察していたので
誰かに先を越されてしまった訳では
無いと思うが、今年はゼロ。
雨が少なくて地面が乾燥していた年でも
数本は収獲出来ていたのだが、今年はゼロ。
こちら↓は一昨年の収穫の様子。
amigasa-heiwa-5.JPG
15冂教蕕ザラだったのだけどなぁ。

伐り払われた周囲の藪が復活し
肉眼では昨年よりアミガサタケ向きな環境に見えたのだが
目に見えない部分で何か大きな変化があって
生える事が出来なくなってしまったのだろうか。
一体、地下で何が起きているのか。
謎だ・・・・・・

因みに、大きな個体が発生していたこのシローCは
桜の木の近くにスギが生えている環境。
ひょっとしたら大型アミガサタケとスギ・ヒノキは
何か関係があるのかも知れないなあ。
取り敢えず、どちらも要経過観察。


そして、傘の部分に対して
妙に柄の大きな個体が発生していたシローDも
今年はゼロだった。
因みにこちら↓は一昨年の収穫の様子。
amigasa-nittai-2.JPG
元々あまり量は多くないシロだったが
此処もゼロとはなぁ・・・・・・
矢張り名古屋の地下で何かが起こっているのだろうか……


アミガサタケとスギナの
熾烈なせめぎあいを演じていた(?)シローGも
今年は発生を確認出来無かった。
こちら↓は昨年の個体。
amigasa2014-ch-1.JPG

スギナに負けてしまったのかなぁ。
此処も要経過観察。


最初に「今年は桜の時期にかなり雨も降った」と書いたが
実際には桜がかなり咲いてから=
アミガサタケの発生時期になってから連日の雨だったので
雨のタイミング的には少し遅かった事になる。
もう1〜2週間ほど早めに降っていてくれたら
アミガサタケ的には良かったかもなぁ。
発生が少なかったのはそれも一因かと。

ただまぁ、アミガサタケからしたら
今迄気ぃ良く生えていたのに
当方がそのシロを見付けてしまったが為に
楽園を踏みにじられ荒らされた事になるのだ。
当方はアミガサタケからしたら侵略者なのだ。
生えたくなくなるのも、
生えたくても生えられなくなるのも当然だろう。
発生が少なかった一番の原因はこれだろうなぁ。
いや、申し訳無い事をした。
とは言え、矢張り来年も収獲を期待してしまうよ。


それでも何だかんだでそれなりに収獲。
その中で、傘部分のアミの形状、
傘部分の全体的な形状、
傘部分と柄の繋がり方等を観察して
少なくともこれくらいの種類には分けられるかな、と。
morel-var.JPG
勿論、DNA的にどうかは不明。

毎年、「マガリアミガサタケ」は少なくないが
今年は曲りどころか変形・奇形としか
言い様が無い個体が多かった気がした。
morel-strenge.JPG
中には奇形すぎて収獲しなかった物もあったし。
矢張り名古屋の地下で何かが起きつつあるのだろうか……
(∩;゚皿゚)ヒイィィィッッッ!

と、それはともかく、きれいなのを見繕って
今年もネグラマーロにお裾分けが出来た。
morel-present.JPG
段々予約の取り難い店になりつつあるネグラマーロ。
イケメンシェフによる北イタリアの郷土料理が
お値打ちで堪能できますので
名古屋へお越しの際には是非ドゾー(→たべログ)。

大部分は乾燥保存へ。
一部を生で調理。
morel-cook1.JPG
細かく切ってパスタに。
今回はブロッコリーと共に生クリームで。
morel-cook2.JPG
(゚д゚)ウマー


また来年もアミガサタケに再会出来たら良いなぁ。
そして、今年は叶わなかった新たなシロの発見もしたい。
それはつまり、新たに侵略の被害者を増やす、
と言う事になってしまうのだけどね・・・・・・


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| 子嚢菌類 | 00:13 | comments(9) | trackbacks(0) | pookmark |
ヘタ
2009年8月の事。
栗東市の某神社の境内の大きなクスノキで
こんな物に遭遇。
hetatake2009 (1).JPG
hetatake2009 (2).JPG
hetatake2009 (3).JPG
丸でコールタールの様な塊。
何だこれは???

こんな感じのキノコと言えばクロコバンタケがある。
クロコバンタケはクヌギ、コナラ等の枯木の樹皮下に発生し
成熟すると樹皮を丸く突き破り黒い子実体を露出させる、
と言う不思議な生態のキノコだ(→こちら)。

樹皮下に黒い子実体を形成させるキノコ、と言うと
以前「ニマイガワ」について記事を書いた事がある(→こちら)。
「樹皮下に形成される」「表面は黒いブツブツ」
と言う点で似ており
実際、検索をするとニマイガワをクロコバンタケと
混同していると思われる画像もあるが全くの別種。

で、そのクロコバンタケ。
検索しても56件しかhitしない(2015年2月現在)。
発生の少ない珍しいキノコ、との事だが
とても地味で目立たない為に
発生していても気付かれていないだけなのかも知れない。
実際、名古屋でも発生は確認されているので
当方も気付かずにスルーしてしまっているのかもなぁ。
実は何処にでもあるキノコだったりしてw

と、それはともかく、
クロコバンタケは樹皮下に発生するのだが
画像のキノコは材上に露出している。
これは別のキノコなのだろうか。
それとも、発生場所の関係で
たまたま露出してしまった個体なのだろうか。


翌2010年8月。
同所に行くと、こんな状態。
hetatake2010 (4).JPG
hetatake2010 (1).JPG
hetatake2010 (2).JPG
hetatake2010 (3).JPG
矢張り材上に露出している。
しかも幼菌なのか、丸い塊。

試しに一つ、手に取ってみる。
hetatake2010 (7).JPG
実は2009年の遭遇時、コールタールの様な部分を
落ちていた小枝で突いてみた所、
そのベタベタがくっ付いて来てしまった為
迂闊に採取も出来なかったのだが
今回は幼菌で、ベタベタが露出していなかったので
この様に収穫する事が出来た次第。

裏返してみると柄に当たる部分が確認出来る。
hetatake2010 (5).JPG
hetatake2010 (6).JPG
こうして見ると、大きなカイガラムシか何かみたいだ。

ナイフで真っ二つにしてみる。
hetatake2010 (8).JPG
結構硬く、切るのに一苦労。

一つ一つのツブツブは子嚢殻。
此処で胞子が形成される訳だ。
hetatake2010 (9).JPG
断面だけを見ると、チョコクッキーみたいだw
とてもキノコには見えないよなあぁ。


更に翌2011年8月。
こんな状態。
hetatake2011 (1).JPG
hetatake2011 (2).JPG
hetatake2011 (3).JPG
hetatake2011 (4).JPG
矢張りこれはクロコバンタケが
外に出てしまった物では無い模様。
一体何だろう……???

で、調べた所、どうやらこれは「ヘタタケ」らしい。
このヘタタケの「ヘタ」は
「下手」では無く「蔕」、つまりコレ↓の事。
hetatake2014 (3).JPG
ミカンや柿の蔕みたいな形のキノコ、との意味だ。

2011年の分の最後の画像の個体を持ち帰り
乾燥標本にしたのがこちら。
hetatake2014 (1).JPG
hetatake2014 (2).JPG
hetatake2014 (4).jpg
コールタールの様な質感は消え、マットな状態になった。
こうなるとますます「蔕感」が増している。
ひょっとしたらこの様な状態の物を見て
「ヘタタケ」と命名されたのかも知れないなあ。

学名で言うと Camarops petersii。
因みに、クロコバンタケの学名は  Camarops polysperma。
実はヘタタケとクロコバンタケは
同じ「ヘタタケ属」のキノコなのだ。
似ているのも当然と言えよう。

試しに「ヘタタケ」で検索をすると
28件しかhitしない(2015年2月現在)。
クロコバンタケより発生が少ない様だ。
「ヘタタケ属」と、クロコバンタケを自分の配下に置きながら
ヘタタケより目立ちにくい筈のクロコバンタケより観察例が少ない、
と言うのも何とも不思議な話だ。

『日本産菌類集覧』によるとヘタタケの和名登録は1980年、
クロコバンタケは1986年との事。
たまたま日本ではヘタタケの方が先に発見されてしまったので
そんな事態になったのだろうかなぁ。

因みに学名で世界中の検索をしても
Camarops petersii(ヘタタケ)では1360件。
Camarops polysperma(クロコバンタケ)では2450件。
世界的に見てもクロコバンタケの方が多い。
クロコバンタケからしたら忸怩たる思いがあるのかも知れない。

と、それはともかく、ヘタタケ属は全世界でも
10種程度しかない小さな属。
日本産種は今の所、ヘタタケとクロコバンタケだけらしい。
せっかくだからクロコバンタケにも遭遇して
日本産ヘタタケ属を制覇したい物だ。
上述した様に名古屋での発生は確認されている。
あとは当方の探索次第。

そして、栗東市のヘタタケにもまた遭遇したい物だ。
実は2012.2013年には遭遇出来無かった。
2014年は行く機会は無かった。
何時かまた、採取したい物だ。
クロコバンタケも採取・標本にして
日本産ヘタタケ属のコンプリートモデルを作りたいなぁ。

で?と言われたらそれまでだけどw


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| 子嚢菌類 | 00:11 | comments(6) | trackbacks(0) | pookmark |
2014名古屋アミガサタケ事情
JUGEMテーマ:趣味

と言う訳で名古屋にもアミガサタケの季節が来た。
今年は桜の時期に良い感じで雨も降ったので
かなり期待してシロ巡りをした。

何時ものシロA。
期待して行ったのだが、
最初に見た日には全く生えていなかった。
後日再度訪れた所、やっと数本を発見。
amigasa2014-itB-1.JPG
amigasa2014-itA-3.JPG
この場所は周辺の樹木が2本伐られていた。
当方の目にはほんの少しの変化にしか見えないのだが
アミガサ的には致命的な環境変化だったのだろうか。
今後、回復する事を切望する限り。

近くにはこんな個体が。
amigasa2014-itB-2.JPG
柄が異様に太かった。
単なる異常発育なのか、
本来は2本になる筈だった物が融合してしまったのかは不明。


続いてシロB。
こちらは例年安定的に発生する場所だったのだが
今年は妙に少なく、去年の半分以下だった。
amigasa2014-ke-3.JPG
amigasa2014-ke-2.JPG
amigasa2014-ke-1.JPG
それでも何とか収穫はあった。

そしてこのシロは「マガリアミガサタケ」の
安定的発生地点でもある。
今年はそれも殆ど無かったのだが
1本だけ妙に歪んだ個体があった。
amigasa2014-ke-4.JPG
amigasa2014-ke-5.JPG
あまりに歪み過ぎていて
画像にその歪み具合を写しきれなかった。
何がどうなってこんな歪み方をしたのだろうかなぁ。
成長過程を考えると不思議でならない。


そしてシロC。
此処は昨年は結構な発生があったのだが
今年はとても少なかった。
周囲の笹薮が刈り払われてしまった影響なのだろうなぁ。
amigasa2014-itA-1.JPG
amigasa2014-he-4.JPG
amigasa2014-he-2.JPG
amigasa2014-he-1.JPG
それでも何とか収穫はあったので良しとせねば。
来年はどうかなぁ。
ちょっと不安。


そしてシロD
此処もとても発生が少なかった。
amigasa2014-ni-2.JPG
amigasa2014-ni-1.JPG
収穫出来たのはこの2本だけ。

にしても、このシロのアミガサは
傘部分と柄部分のバランスがおかしい。
上画像の個体が顕著だが、
傘部分に比べて柄が異様に大きいのだ。
因みにこちら↓は昨年発生していた個体。
amigasa-nittai-2.JPG
とにかく妙に柄がデカイ。
アシブトアミガサタケと言う
標準和名を持つアミガサタケは既にあるので
「アシデカアミガサタケ」とでも言うべきか。


こちらはシロE。
発生坪が枯葉に完全に埋め尽くされていた。
amigasa2014-mk.JPG
これは自然に堆積したのではない。
一帯の落ち葉を此処に集積した様だ。
此処はちょっとした窪地だったので
20儖幣紊和論僂靴討い詒Δ澄
このシロの個体はトウモロコシの様で
ちょっと独特の形だったのだが
これではアミガサの発生は望めない。

因みに、こちら↓は昨年発生した物。
amigasa-makino-3.JPG
傘部分が円筒形で長く、網目が緻密なので
トウモロコシぽく見える。
名古屋特産?の「コーンアミガサタケ」の
発生坪が消滅してしまっては残念だ。
来年は発生して欲しいなぁ。


それにしても今年は何処のシロも発生量が少ない。
雨もそれなりに降ったと思うのだけどなぁ。
今年の名古屋東部は裏年なのかなぁ。
どのシロも誰かに先を越された訳では無いと思いたい。


そんな中、今年新たに見付けたシロF。
イキナリこんな大型の個体に遭遇したのでビックリ!
amigasa2014-jnA-1.JPG
amigasa2014-jnA-2.JPG
しかも周囲には残骸状態の大きな個体が幾つも。
この場所は大型の個体が密生する場所だったのだなぁ。

実はこの場所。
以前から目を付けていた場所だったのだ。
それが今年初めての遭遇。
狙いが当たって嬉しかった。
とは言え、この個体が発生していたのは
当方が目を付けていた場所の隣の空き地。
ピンポイントで当たった訳では無いのがちょっと悔しい。

それでも新たなシロを発見した訳で
シメシメ、とバイクで帰途に就こうとした所、
道の脇にアミガサを発見!
これ↓が
amigasa2014-jnB-1.JPG
amigasa2014-jnB-2.JPG
に生えていたのだ。

びっくりして周囲を探したら
植え込みの中に多数のアミガサを発見。
amigasa2014-jnB-3.JPG

こんな形の個体が幾つかあった。
amigasa2014-jnB7.JPG
昨年、シロEに発生していた個体に形が似ている。
より鈍頭なのは個体差なのか、そう言う系統なのか。
柄もやや太目かな。

で、結構な収穫があった。
amigasa2014-jnB-5.JPG

此処にもあった「マガリアミガサタケ」。
amigasa2014-jnB-4.JPG
此処まで来ると、マガリと言うより
「オジギアミガサタケ」と言うべきかw

この場所は、ついさっきの
新たなシロ発見!となった場所のすぐ近く。
先程のシロは、元々目を付けていた場所の奥、
とでも言うべき場所で
こちらは元々目を付けていた場所の手前、と言った所。
奥と手前で、何でそう言う風に
ピンポイントから少しズレるのかなぁ……
悔しいw

それにしても、1本のアミガサが
斜面に突き出ていたので気付いたのだが
この場所は何年にもわたり、何度も通っていたのだ。
こんなに素晴らしいシロなのに
今迄気付かずに通り過ぎてしまっていたのだとしたら
実に悔しいなぁ。
それとも、たまたま今年はこの場所が当たり年だったのだろうか。
経過観察が必要だ。
来年が楽しみだなぁ。


更に、新たに発見したシロG。
小ぶりのアミガサが数本出ていた。
amigasa2014-ch-2.JPG
amigasa2014-ch-1.JPG
形と言い、色合いと言い
チブル星人シーボーズ、もしくは吹雪饅頭を連想させるなぁ。

この場所は桜とイチョウがあり
適度に日陰で土壌水分も十分、と
その点だけを見ると実にアミガサ的な場所なのだが
実はあまり期待はしていなかった。
と言うのも、この場所にはスギナが多く生えていたからだ。

アミガサはアルカリ性土壌を好む、と言う。
それに対し、スギナは酸性土壌を好む、と言うのだ。
なので、アミガサハンターの間では
スギナの生えている場所には
アミガサタケは生えない、と言われているのだ
なので、この場所にアミガサタケは
期待出来無い事になる。

とは言え、「絶対!」と言う訳では無いだろうから
ぬるく期待をしていたのだが
今年になって初めてこの場所での発生を確認した。

画像では判り難いが、アミガサ発生地点のすぐ傍に
スギナが生えている。

このタイプのアミガサタケは
スギナの生える様な土質にも発生出来る種類なのかもなぁ。

ただ、スギナと土質の関係には諸説あり
実は酸性土壌とは関係無いのだ、とも言う。
そうなると上記の話もあやふやになってしまうなぁ。
ひょっとしたら酸性アルカリ性関係無く、
スギナの生える土壌はアミガサタケに向いていない、
もしくはスギナが放出する何らかの物質が
アミガサタケを排除しているのかも知れない。
上の画像でもスギナとアミガサタケは隣接しているだけだ。
今後、スギナが勢力を拡大すると
アミガサタケは発生しなくなってしまうのかもなぁ。
この場所も要経過観察だ。
とても小さな個体ばかりで、本数も少ない為、収穫はせず。
あくまでも観賞用シロかな。


そんなこんなで今年収穫出来た中から
特徴が違って見える個体を並べてみた。
amigasa2014.JPG
各々、別種として分類される物なのかもなぁ。
名古屋特産の種類もあるかもね。
顕微鏡もDNA解析機も持ち合わせていない当方には
勿論判らないが。
因みに、シロGの個体は明らかに別種と思われるが
食用として収穫しなかったので此処には無し。
此処に並べても小さ過ぎて良く判らないだろうし。

それはともかく、今年もネグラマーロへのお裾分けが
出来たのは良かった。
osswk2014.JPG
最近、各所で評判のネグラマーロへ
皆様も是非ドゾー(・∀・)つこちら


今年は友人にもお裾分けをし、
残りの一部を生で調理。
coock2014-1.JPG

ポテトグラタンにしてみた。
coock2014-2.JPG
ワインに合って(゚д゚)ウマー


今年は新たなシロの発見もあって
何とか例年並みの収量を確保出来て良かった。
勿論今後も新たなシロ探しは継続する予定。
それと共に、各所の経過観察も続行。
スギナとの攻め合いも見届けたいしなぁ。

今から来年の春が楽しみだ(^−^)


 
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2013名古屋アミガサタケ事情

以前、少し触れた事があるが
『冬虫夏草の科学』と言う本によれば
愛知県の大部分は花崗岩地域の為、
保水力が無く土壌が乾燥しやすく
冬虫夏草に取っては劣悪な環境なのらしい。

保水性が無い、と言う事は
水はけが良い、と言う事で
人間が生活する分には良いのだろうが
冬虫夏草に限らずキノコ的にはとても厳しい事になる。

何と名古屋はキノコにとって鬼門だった様だ。
確かに東大阪に比べて乾燥気味で
キノコが少ないなぁ、とは感じていた。
東大阪より都会だ、と言うのもあるだろうが
そんな要因だったとはなぁ。

だが、多くないとは言え
名古屋にもアミガサタケは発生している。
土壌に水分が補給さえされれば
生えて来るだけのポテンシャルはある様だ。
ただ、そう言う場所がとても少ない次第。

そして、アミガサタケの旬は短い。
その丁度良い時期に、丁度良い具合に
雨が降って水分が供給されないと発生が望めない事になる。
だが、今年はその時期に上手い具合に雨は降ってくれなかった。
なのであまり多くを望めない・・・・・・
そんな中で、とにかく今年も
アミガサタケを求めて名古屋をさ迷った。
で、今年の成果。


去年見つけたシロA。
中々良い環境の場所だったので
今年は大いに期待をして行ったのだが
案に相違して全然生えていなかった。
まさか誰かに先を越された???
amigasa-idaka-1.JPG
amigasa-idaka-2.JPG
それでも何とか収穫はあった。
此処の個体は柄が短く、全体的にずんぐりとした感じ。



こちらは何時ものシロB。
amigasa-kenchu-1.JPG
此処は毎年安定して収穫できる場所なのだが
それでも去年よりは少なかった。

此処の個体は傘の網目が少し大振り。
amigasa-kenchu-4.JPG
ややもするとヒロメノトガリアミガサタケぽく見える(→こちら)。

amigasa-kenchu-5.JPG
そして柄の部分も大きめ。

このシロのアミガサは大きさがまちまちなのも特徴的。
amigasa-kenchu-6.JPG
大小の差があまりにも極端だ。

因みに、今年も生えていた「マガリアミガサタケ」。
amigasa-kenchu-2.JPG
amigasa-kenchu-3.JPG
この場所特産なのかなぁ。

※「マガリアミガサタケ」は
 当方が冗談で勝手に命名した物です。
 余所で使って怒られても責任は取れません・・・・・・



こちらも何時ものシロC。
amigasa-heiwa-2.JPG
今年は此処の環境がアミガサ的に改善していたので
去年より発生が多かった。

と、此処にも「マガリアミガサタケ」が。
amigasa-heiwa-3.JPG
amigasa-heiwa-4.JPG
シロB以外では初めての発見。
「マガリアミガサタケ」は勢力を広げているのだろうか。
このまま名古屋独自のキノコとして発展して行ったら面白いのだけどなぁ。

此処の個体は傘の網目はシロBに比べると細かい。
amigasa-heiwa-1.JPG

柄の部分はやたらと大きいのが多いが
全体的に大型なのも特徴的。
amigasa-heiwa-5.JPG
15cm超級がざらざらあった。



そして、今年新たに見つけたシロD。
amigasa-nittai-1.JPG
此処は前から目を付けていた場所。
今まで見つからなかったのに、何故か今年になって初収穫。 
たまたま今年の気候条件の何かが
此処の場所に取って具合が良かったのだろうか。
不思議だ。

ただ、当方が目を付けていたズバリその場所では無く
その隣の斜面にポツポツと生えていたのがちょっと悔しかった。
取りあえず今後も要注目。
amigasa-nittai-2.JPG
此処の場所の個体は傘の部分は小振りなのに
やたらと柄の部分がゴツく、バランスが悪いのが特徴的だ。



更に、今年見つけた新たなシロE。
この場所も付近を探し回っていたのだが
当方が目を付けていたズバリその場所では無く
そのちょっと脇の3畳程の小さな場所に
ちょろちょろと発生していたのが悔しかった。
此処の個体は今までに見た事の無いタイプ。
amigasa-makino-2.JPG
amigasa-makino-1.JPG
傘の部分が柄に比べてとても大きく、
しかも鈍頭で円筒に近い様な形。
更に傘の網目がとても細かく、緻密。
ちょっとトウモロコシぽい感じw
amigasa-makino-3.JPG
シロBの個体とは対照的だなぁ。


右からシロC、シロB、シロE、シロA。
こうやって並べてみると違いが良く判る。
因みに、シロDの収穫は別の日だったので一緒には並べられず。
amigasa-hikaku.JPG
とてもじゃないが同一種とは思えない。
恐らく、各々別種の「××アミガサタケ」として
分類されるべき物なのだろう。
勿論当方には正確な種類は判らない。
ひょっとしたら新種もあったりするのかもね。

それにしても、色々なアミガサタケが
一斉に生えて来る、と言うのも面白い物だなぁ。
まぁ、当方はただ「アミガサタケ」として全部食べてしまうけどね。


何時もは収穫するとすぐに乾燥保存していたのだが
今年は久し振りに生の物をバター炒めにしてみた。
amigasa-cook-3.JPG
ワインにとても良く合う。
(゚д゚)ウマー


更に一部は焼き肉をした際に
鉄板でカリカリになるまで焼いて食べてみた所、
これはこれで結構美味しかった。
amigasa-cook-1.JPG
amigasa-cook-2.JPG
アミガサタケ本来の味わい方では無いかも知れないけどね。



何だかんだで今年もネグラマーロ(→こちら)に
お裾分け出来る位には収穫があって良かった。
amigasa-share.JPG
来年もそれ位は収穫をしたい物だ。
それには、とにかく雨が降ってくれない事にはどうしようも無い。
花見客と、花見客目当ての商売の人には恨まれてしまうだろうけど
桜の時期に雨を願わずにはおれないよ・・・・・・



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| 子嚢菌類 | 00:05 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
2012年名古屋アミガサタケ事情

今年の春キノコもひと段落。
なので名古屋のアミガサタケの状況の報告を。

聞いた所によると、土壌の関係か
名古屋周辺はアミガサタケ不毛地帯の由。
名うてのキノコ猛者でも中々見付けられていない、との話。
と言う事は、当方のフィールドはかなり環境が良い部類なのだろう。
実に有難い事だ。

それでも今年も新たなシロを求めてあちこちを徘徊。
旬が短いので勢い一日の移動距離が長くなる。
そして見付けた新たなシロ。
amigasa-120413-it-1.JPG
amigasa-120413-it-2.JPG
小規模ながら安定的な環境なので今後に期待出来そう。
2回に分けて5本の収穫。


更に新たなシロ。
此処はミクロなサイズだけだった。
amigasa-120416-hg.JPG
amigasa-120423-hg.JPG
今後も収穫は期待出来無いけど、可愛いから良いかw
あくまでも鑑賞用シロ。
標本にする為に1本だけ採取。

 
昨年、造成されて消滅したと思ったシロは
辛うじて残った周辺部分に少し出ていた。
amigasa-120423-hw-1.JPG
amigasa-120423-hw-2.JPG
amigasa-120423-hw-3.JPG
だがこれも恐らく今年限りだろう。
ご覧の様に、メガ物を輩出していたシロだけに本当に残念だ……
取り敢えず4本を収穫。


昨年見つけた新たなシロ。
大いに期待して見に行った所、造成こそされていない物の
灌木や下草が刈り取られて環境が大きく変わってしまっていた。
amigasa-120418-gk.JPG
「樹木を大切に」の標識が虚しい。

指定樹木さえ伐らなければ
その樹木と周囲が織りなす環境はどうなろうと関係無い、と言う事なのだろう。
いや、アミガサタケが採れなかったから
文句を言っている訳では無いのだけどね(多分w)。

それでも何とか3本を収穫。


そして、何時ものシロ。
此処は安定して発生している。
今年は天候も合ったのか、かなり纏めて発生していた。
中でも目立ったのがひん曲がった個体。
例年、1〜2本は発生していたのだが
今年は何故かとても多かった。
magari-120412-3.JPG
magari-120412-4.JPG


これは転がっているのではなくて
根本から折れ曲がっていた為に
横倒し状態になってしまった物。
magari-110411.JPG
magari-100405-1-2.JPG
こんな個体も多かった。

こちらは更にひん曲がってる。
magari-120416-1.JPG
magari-120412-1.JPG
magari-120412-2.JPG


これは完全に折り畳まれている。
まるで携帯電話を閉じた状態みたいだ。
magari-120416-2.JPG
magari-120416-2-1.JPG
magari-120416-2-2.JPG
良く見たら、アミガサの先端と、柄の根元が癒着していた。
だから此処まで綺麗に折り畳まれた模様。
原基形成(キノコとして成長する前の、菌糸の集合した状態)から
どう言う経過を辿ってこの様に成長したのか、
考えると不思議でならない。

この場所にはこんなにも曲がった個体が多い、と言うのも不思議な話だ。
此処の個体はひん曲がるDNAが固定されているのかもなぁ。
と言う事は、ひょっとして「マガリアミガサタケ」と言う新種かも。
奇形と思われていた、渦巻きにならないアンモナイトが
実はそう言う種類だった、なんて事もあるのだ(→こちら)。
折れ曲がるタイプのアミガサタケがあっても不思議では無い。・
ひょっとしたら、トガリアミガサタケが
「マガリアミガサタケ」に進化している、正にその瞬間に
当方は立ち会ったのかも知れない。
なんてねw

そんなこんなで30本程を収穫。
そう言う訳でこのシロでは収穫量自体はそこそこあるのだが、
綺麗な形の物が中々採れない。
amigasa-120412-get.JPG
勿論、食べる分には問題無いのだけどね。

で、形の良い物を幾つか見繕ってパック詰め。
近くに丁度ヒノキがあったので、それを敷いてマツタケ風にw
amigasa-120416-gift.JPG
何時も色々と無理を聞いて頂いている
近所のイタリア料理店「ネグラマーロ」へお裾分け。

開店準備中で忙しいお店に伺い、手渡す。
イキナリ押しかけて押し付けた訳なので
どう思われたのか、やや不安・・・・
すると、シェフはその事をblogに書いて下さった(→こちら)。
喜んで頂けた様で良かった。

後日、お話を伺うと
イタリアではアミガサタケは利用されてはいる物の
それはフランスからの輸入物で殆ど流通もしておらず、
それこそ超高級食材になるのだとか。
更には、とても小さな物しか使われていない、との事。
ふーん、それは意外だなぁ。

因みに、手元のイタリア語のキノコ図鑑には
アミガサタケが載っていたので発生していない訳では無いのだろう。
ただ、流通する程は収穫出来無い、と言う事なのかもなぁ。
ある意味、マツタケ以上の高級食材なのだなぁ。
マツタケと違う点は、マツタケは日本人以外は殆ど食べないから
海外からどんどん輸入されるけど
アミガサタケは産出国でも人気のキノコの為に
輸出に回されるのはショボイ物だけだ、と言う事か。

ヨーロッパでは何処でも採れる物、と思っていたので勉強になったなぁ。
どうも有難う御座居ましたm( _ _ )m
皆様の名古屋へお越しの際には是非ネグラマーロへ(→こちら)。
イケメンシェフの渾身の料理がとてもお値打ち価格で楽しめます♪


収穫したアミガサタケは全て乾燥保存。
またその内、ネグラマーロに預けて美味しい料理にして貰おうかな。

さて、来年はどうなるか。
既存のシロの充実も願いたいし、新たなシロの発見もしたい。
とにかくこんな風に、平和に収穫が出来れば良いなぁ・・・・・・

(-人-) ナム〜


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Sepedonium 色々
今回は前回の話のオマケ。

前回、 Sepedonium chrysospermum (分生子型アワタケヤドリ)は
色々なイグチ類に寄生する、と書いた。
なので、その「色々」を以下に列挙。


2011年の名古屋東部はベニイグチの発生がとても多かった。
そうなると、それに応じてベニイグチの Sepedonium も
とても多く見掛けた。
ベニイグチとはその名の通り紅色で、
比較的大きくなる為に、とても目立つイグチだ。
beni.JPG

こちらは老菌の傘に白い菌糸が広がり始めている。
beni-sepe-1.JPG

こちらは前回も使った画像。
大きなベニイグチのあちこちに菌糸が広がっている。
Sepe-N110909.JPG

左の個体は全体が白くなってしまっている。
右の個体はまだ傘だけが白い状態。
beni-sepe-2.JPG
左の個体は柄の部分だけが肥大した上に屈曲し
傘の部分は極端に小さい状態の奇形化となっている。

こちらも柄が極端に肥大化している。
beni-sepe-3.JPG
柄の凸凹は、寄主であるベニイグチの柄の網目が
そのまま出ている物。

こちらは分生子が成熟し始めた為に黄色くなりかかっている。
beni-sepe-4.JPG
完熟するともっと綺麗な黄橙色になる筈だ。
この様に「赤→白→黄橙(なりかけ)」と言う変遷を観察出来た。


同じく2011年の名古屋東部はキアミアシイグチも多かった。
kiami-1.JPG

キアミアシイグチは文字通り柄の網目がとても顕著。
kiami-2.JPG

で、キアミアシイグチも多くが Sepedonium にやられていた。
kiami-sepe-1.JPG

こちらは柄の下部が菌糸に覆われていない為に
寄主がキアミアシイグチだと確認出来る。
kiami-sepe-3.JPG

こちらはすっかり菌糸に覆われ全体が白くなってしまっている。
kiami-sepe-2.JPG
傘の付け根の一部が露出していて
寄主がキアミアシイグチだと確認出来る。
こちらは「黄褐色→白」までだったのが残念。


こちらはヤマイグチ。
岐阜県荘川村内にて撮影。
yama.JPG

こちらは4日後の様子。
yama-sepe.JPG
萎びて倒れ、傘が白い菌糸に覆われている。
こちらも「灰黒色→白」止まり。


こちらはブドウニガイグチ。
こちらも岐阜県荘川村内にて撮影。
budouniga.JPG

こちらは傘裏左側が白い菌糸に覆われている。
budouniga-sepe-1.JPG
白い部分の右側の一部は胞子が成熟し、黄色くなっている。
管孔が元々黄色っぽいので良く判らないが……

こちらは全体が真っ白。
budouniga-sepe-2.JPG
発生場所の状況から寄主はブドウニガイグチだと思われる。

こちらは柄の部分に地色のブドウ色が透けて見えている。
budouniga-sepe-3.JPG
こちらは「紫色→白→(一部)黄橙」と言う変遷を観察出来た。


こちらはムラサキヤマドリタケ。
こちらも岐阜県荘川村内にて撮影。
murasaki.JPG

こちらは柄の根元部分がうっすら白くなっている。
murasaki-sepe-1.JPG

やがてこの様に全体が白く覆われる事になるのだろう。
murasaki-sepe-2.JPG
回りの状況と、柄に浮かぶ凸凹模様から
寄主はムラサキヤマドリタケだと推定出来る。
こちらは「紫色→白」止まり。


こちらは成熟した「分生子型アワタケヤドリ」。
Sepe-R060830-1.jpg
菌糸で覆われて白い物も
やがてこの様に、とても鮮やかな黄橙色になる。


所が、一見すると成熟した「分生子型アワタケヤドリ」だが
実は元からそんな色のイグチもある。
それがこちら、ハナガサイグチ。
色の鮮やかさを「花笠」に見立てた命名なのだろう。
hanagasa.JPG
もとから鮮やかな黄橙色な上に、マットな質感なので
遠目では「分生子型アワタケヤドリ」の成熟個体に見えてしまった。

で、そんなハナガサイグチも矢張り
Sepedonium にやられてしまう。
hanagasa-sepe.JPG
成熟するとこれも黄橙色になる筈だ。
つまり「黄橙色→白→黄橙色」と言う変遷を辿る事になる次第。
最終的な黄橙色を見届けられなかったのが残念……


こちらはキイロイグチ。
こちらも元々黄色いイグチだ。
kiiro.JPG

キイロイグチも矢張り Sepedonium にやられていた。
kiiro-sepe-1.JPG
だが、傘の表面にも濃褐色の水滴が点在していた。 

傘裏には大きな水滴がビッシリ!
kiiro-sepe-2.JPG
恐らくこれは分解水だろう。
分解水とは、菌糸が有機物を分解した際に
放出される余分な水分の事。
実は上で真っ白になったブドウニガイグチにも
小さな水滴が点在しているのだが
こんなに派手に水滴が付いているのにはびっくりした。
それだけ菌糸がキイロイグチを旺盛に分解している、と言う事なのだろう。
これもその後の様子を観察出来無かったので
「黄→白→黄橙」の変遷を見届けられず残念。


他に、名古屋東部では白いイグチの発生に遭遇しているが
その時は Sepedonium の寄生は確認出来無かった。
「白→白→黄橙」が観察出来ず残念。

また、黒系イグチ及び緑色系も発生していたが
そちらも Sepedonium は確認出来ず。
「黒→白→黄橙」「緑→白→黄橙」も見たかったなぁ。

もし青系イグチがあるならば
それの Sepedonium も是非見てみたい物だ。
まぁ、見たからどうだ、て話では無いのだけどw

そんな楽しみ方もある、と言うお話でした(^−^)



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