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新たな食材 その3
9月も中旬になると名古屋にも秋の気配が漂って来る。
その頃から出始めるのがオオワライタケ。
oowarai2015 (13).JPG
オオワライタケに遭遇すると
「あぁ、もう秋なんだなぁ・・・・・・」と実感する。

今年は雨が多かったからか
発生したての幼菌の塊が幾つもあった。
oowarai2015 (12).JPG
oowarai2015 (14).JPG
今年は秋をより楽しめそうだ。

さて、こちらは去年の画像。
丸で市販のエノキタケみたいな形の幼菌。
oowarai2015 (1).JPG
折角なので持ち帰る。

で、調理する事に。
oowarai2015 (2).JPG

石突を取る。
oowarai2015 (3).JPG

沸騰させてお湯を捨てる、を3回繰り返す。
oowarai2015 (4).JPG
オオワライタケは毒キノコだが(以前の記事参照→こちら
毒抜きをして食べる地域があると言う。
茹でこぼすのは毒抜きの方法の一つ。
オオワライタケを食べようとする場合は
毒抜きよりも、苦みを抜くのが重要なポイント。
茹でこぼしを3回すれば苦みも抜けるかと試してみた次第。

で、結果は、と言うと苦みには思った程には抜けていなかった。
幾ら茹でこぼしても細かく切らずに丸のままでは無理だったか。
苦みを楽しむ食べ物も世間にはあるが
楽しめない位の苦みでしか無かった。
これは失敗・・・・・・

その暫く後、新たな株に遭遇。
oowarai2015 (7).JPG

これも早速収穫。
oowarai2015 (8).JPG

今回は縦に細かく切り分けた。
oowarai2015 (9).JPG

それをネットに入れ、水に浸す。
oowarai2015 (10).JPG

暫くすると水に色が出て黄色くなる。
oowarai2015 (11).JPG
それを流して捨て、新たな水に浸す、を4日間続けた。

毒抜きの方法に「流水に晒す」と言うのもある。
近くに小川があれば、それも簡単だが
住宅街の中ではそれも難しい。
水道の水を流し続けるのも勿体無いので
溜め水に浸して小まめに取り換える、にしてみたのだ。
最初は30分で水に色が出ていたのだが
3日もすると殆ど色が出なくなって来た。
念の為にもう一日続け、引き上げる。
oowarai2015 (15).JPG
全体に水が染みて、軽く茹でた様な質感になっていた。

それをそのまま食べてみた所、まだ苦みが。
とは言え、丸のままのを茹でこぼしたのに比べると
各段に苦みは薄くなっていた。

それをゴマ油で炒め、醤油を絡める。
oowarai2015 (16).JPG

ちょっとしたおつまみ風。
oowarai2015 (17).JPG
で、試食。

話には聞いていたのだが炒めると苦みは殆ど消えた。
噛むとコリコリとした歯応えが心地良い。
後口に広がるほのかな苦みがアクセントにもなっていた。
これは酒の肴には良いかも知れないなぁ。
季節の味、大人の味、て感じかな。


所で、以前のオオワライタケの記事で
あまりの苦さに
「当方は食べようと言う気はもう起こらない」
と書いたのだが、今回こうやって食べたのには理由がある。
それはこんな記事を見付けたからだ。

オオワライタケの効能がわかりました
  outdoor life by mizota様の2011年10月12日の記事 より


記事によると、オオワライタケを食べて
酒を飲むと爆睡出来る、と言うのだ。

しかも

 驚くほど寝つきが早く、爆睡できます
 兎に角、今までにこれ程眠った事が無いと思える位深い眠りです

 「爆睡」以外の症状はありませんでした。(責任はもてませんが)
  「深く眠りたい」と思う方は、試してみる価値は充分と思います
 僕はオオワライタケが手に入ったら、迷わず何度でも食べようと思ってます


との事。

自慢できる話では無いが、当方は不眠症だった事がある。
横になっても中々眠れず
寝入っても2時間くらいで目が覚めてしまっていたのだ。
医師から睡眠導入剤を処方され、それで何とか眠れる様になった。
現在はかなり改善されて
導入剤を服用しなくても眠れる様にはなっているが
それでも時には中々眠れなかったり
寝入ってもすぐに目が覚めてしまう事もある。
それがオオワライタケで解消されるのならば
こんな有難い事は無い。
何せオオワライタケは近所に大量に生えるのだ。
これは是非試してみなければ!

で、結果は、と言うと。
当方には効果は感じられなかった。
特に爆睡出来た感覚も無かった。
普通に寝入って、普通に目覚めた状態だった。
当方の体質には効果が無かった様だ。
残念・・・・・・

実は茹でこぼしと水晒しの両方を
菌友の堀博美氏に送り、堀氏にも試して貰った。
結果は矢張り当方と同じだったらしい。

オオワライタケに対する感受性が
当方とmizota氏とでは全く違っているのだろうかなぁ。
それとも、mizota氏の採取したオオワライタケと
当方のオオワライタケでは系統差または地域差で
成分の違いでもあったのだろうか。
そもそも両者はDNA的に本当に同一なのだろうか・・・・・・
とにかくオオワライタケは当方には
色々な意味で「効き目」が無いのは残念だった。

そう言う「効き目」は無かったが
オオワライタケは食材として中々に良いキノコではある。
ただ、食べる為の前処理にとても手間と時間が掛かる。
そして出来上がった物は、美味しい物ではあるが
それでモリモリとご飯を食べる様な主菜では無い。
あくまでも酒の肴、と言った感じ。
当方は家ではあまり酒を飲まないので
わざわざ其処までして
オオワライタケを食べる必要性を感じない。
普通に具材の一つとして料理に使うにしても
其処までの手間を掛けてまで食べたい物でも無いなぁ・・・・・・


今年も名古屋のオオワライタケは
周りを黄色くするくらいの胞子を撒いている。
oowarai2015 (5).JPG
oowarai2015 (6).JPG
来年もきっと生えて来るだろう。
この場所のオオワライタケを唯一収獲して居た当方も
今後はもう収獲しないだろう。
どうか安心してまた生えて来て欲しい物だ。
これからはひたすら鑑賞させて貰う事にするよ。

  



所で、現在発売中の
『OFFICE YOU(オフィスユー)』 2015年11月号に
掲載されているヨコイエミ氏の連載マンガ『カフェでカフィを』に
当方が少し協力させて貰いました。

今回は登場人物がキノコ探索をしているのですが
キノコの小ネタの提供や
キノコに関する情報のアドバイスみたいな事をしました。
吹き出しの中に納めなければならない、と言う
厳しい字数制限の中で、
そのキノコの情報を誤解を与えない様に説明するのは
中々に難しい物ではありましたが
間違っていない内容にはなっている筈です。
お読み頂けましたら幸甚です。
m( _ _ )m

一話のマンガの出来て行く過程に遭遇する、と言う
中々面白く貴重な体験をしました。
ヨコイさん、どうも有難う御座居ました。




ヨコイエミさんのHP→こちら

「食材シリーズ まとめ」はこちら


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| フウセンタケ科 | 00:13 | comments(6) | trackbacks(0) | pookmark |
9年を待たず
以前、タマアセタケの記事を書いた(→こちら)。
その時は収穫した個体をうっかり全て煮てしまい、
色の変化の前後の状態を
標本として保存する事が出来無かった。
そしてその後、その場所でタマアセタケに
出逢う事は出来無かった。
最初の出会いから前回(2011年)までに9年を要した。
となると次回の収穫は更に9年後なのだろうか。
うーん、先は長いなぁ。
2020年、正に東京オリンピックの年だよ・・・・・・

と、そんなある日、
名古屋市内の某所を歩いていたら
見覚えのある黄色いキノコに遭遇。
あれ?これは?
tamaase2012-4.JPG
tamaase2012-1.JPG
tamaase2012-2.JPG
tamaase2012-3.JPG
この色合いと質感。
これはタマアセタケでは無いか!
まさかこんな所で出逢えるなんて。

確認の為に収穫し、帰宅後早速煮てみる。
tamaase2012-5.JPG
tamaase2012-6.JPG
tamaase2012-7.JPG
tamaase2012-8.JPG
と、この様に赤くなった。
やはりこれはタマアセタケだった様だ。

このままの状態で標本にするべく
冷凍庫で凍結・乾燥させた。
乾燥後、ちゃんとした標本に仕立てないまま
ついだらだらと1年。
最近になって取り出してみたら
煮沸前と後との色の区別が判りにくくなっていた。
tamaaseold-2.JPG
乾燥直後は色の違いが黄色と赤で、
もっとはっきりくっきりだったのだけどなぁ。
黄色は赤ばみ、赤は褪色してしまった。
空気に晒した事で酸化してしまったのかなぁ。
証拠の画像を撮っていなかったので
証明のしようが無いけどね。

因みに、前回の記事の中で瓶詰めにした標本 ↓ も


久し振りに見てみたら少し褪色してしまっていた。
tamaaseold-1.JPG
冷蔵庫と言う、これ以上無い冷暗所に保存していたのだけど
矢張りそれでも褪色してしまうのだなぁ。


所で、前回の記事でgorosukeさんから
「そのキノコはサイコクタマアセタケの可能性は無いのか?」
とのご指摘を頂いた。
「兵庫のアセタケ」のサイトによると
サイコクタマアセタケは
タマアセタケと外見上は酷似しているが
生時に傷つけると赤変する点が違う、との事だ(→こちら)。
当方の採取したこのキノコは
傷つけても赤変しなかったので
tamaase2013-4.JPG
tamaase2013-5.JPG
サイコクタマアセタケでは無い、と判断した。
勿論、それが
「このキノコはDNA的にタマアセタケである」
と保証する物では無いが。

で、生時、傷つけても変色しなかったのだが
乾燥後暫く放置していたら赤っぽく変色してしまった。
因みに、老菌もかなり赤っぽくなっていたので
tamaase2013-9.JPG
サイコクタマアセタケとタマアセタケの違いは
キノコの中の成分が変化する速度の差なのかもなぁ。
それにしてもキノコの標本で
色を残しておく、と言うのはとても難しいなぁ。

この標本を作ったのは昨年の事。
名古屋市内の同所を訪れた所、
今年もタマアセタケを収穫できた。
tamaase2013-1.JPG
tamaase2013-2.JPG
tamaase2013-6.JPG
この場所はタマアセタケの安定的な発生坪の様だ。
ざっと数えて50本はあったかと。
元々発生頻度が高くなく、発生数も多くない種類の様なので
この場所は余程タマアセタケに合っているのかも知れない。

で、早速収穫・煮沸。
今回もちゃんと変色した。
tamaase2013-7.JPG
tamaase2013-8.JPG
そして今回も凍結乾燥することに。
今回は乾燥し終わったら速やかに
脱酸素剤と共にケースに収めて
変色が押さえられるかどうか試してみよう。
勿論、乾燥終了直後の色合いも画像に納めて。


それにしても9年を待たずに
実証用の標本が確保できたのは良かったよ。
9年は何と言っても矢張り長いよ。

だが、車で何時間も掛けて出向き
山の中をさまよってやっと収穫していたキノコが
原付バイクでちょっと走って行ける様な
近くのこの場所で収穫出来てしまえた、と言うのは
嬉しい様な、ちょっと残念な様な、複雑な気分ではある。


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9年振りの実証

以前、タマアセタケと言うキノコの記事を書いた(→こちら)。

あれは今から9年も前の話なのだなぁ。
時が経つのは早い物だなぁ……(シミジミ)
で、その9年後の今年、久し振りにタマアセタケに出逢った。

森の中で黄色いキノコは良く目立つ。
tamaasetake-1.JPG
tamaasetake-2.JPG
手頃な大きさと綺麗な黄色。
可愛いキノコだと思う。
とは言え、当方のデジカメでは
その鮮やかさがきちんとは出ていないのが残念。


老菌になると色褪せ、褐色を帯びてくる様だ。
tamaasetake-3.JPG
tamaasetake-4.JPG
こうなると可愛さは失せてしまうなぁ。
まぁ、当然で仕方の無い事だけどw

新鮮で綺麗な3本を収穫。
tamaasetake-5.JPG
tamaasetake-6.JPG
レモンイエローのひだが鮮やかだ。
とは言え、矢張りこの画像ではちゃんと再現されていないなぁ。


傘が繊維状にひび割れている。
これがアセタケの仲間の大きな特徴だ。


所で、前回の記事で

 次回出逢った時は、
 「これはキシメジではなくてタマアセタケ!」と
 判った上で収穫し、茹でて変色した物も
 きちんと画像に納めたい物だ。


と書いた。
その時はキシメジ(→こちら)と間違えての収穫だったが
今回はちゃんとタマアセタケとして収穫したw
そして、せっかくなので、タマアセタケが煮ると赤くなる、
と言う事を実証し、記録に残す事にした。

試しに一つを半切りに。
tamaasetake-7.JPG

ひだが湾生(ひだがカーブを描いて柄に繋がっている)
しているのが良く判る。
実はキシメジも同じ特徴を持っており
それも前回間違えてしまった一因。


で、煮沸。
tamaasetake-8.JPG


一煮立ちさせたらこの色に。
tamaasetake-9.JPG
tamaasetake-10.JPG
キシメジだ、と思い込んでいて
こんな色になったりしたら、そりゃぁ驚くよw


色の変化の様子を動画で。
このblogの仕様で直接の埋め込みが出来無い為
リンクを貼ってみた。

カメラの性能の関係で色合いが若干違うのが残念。
よろしければご覧下さいませ。


所で、こんなにも大きな特徴なのだが
保育社刊『原色日本菌類図鑑』『原色日本新菌類図鑑』には
何故かその件は掲載されていない。
そもそも、タマアセタケが載っている図鑑自体が圧倒的に少ない。
北國新聞社刊『北陸きのこガイド』は
お世辞にも発行部数が多いとは言えない図鑑だし
しかも、出版社のサイトを見ると、もう絶版の様だ。
橋本確文堂刊『北陸のきのこ図鑑』にも
変色の件の記載はあるが、既に絶版。
信濃毎日新聞社刊『信州のキノコ』、
熊本日日新聞社刊『熊本のきの』には
タマアセタケの記載はあるが、変色の件は触れられていない。
変色の情報が記載されている2冊が共に絶版なのだ。

タマアセタケの発生が少ないから、にしても
 ("タマアセタケ"で検索するとhitしたのは
  2011年8月26日現在446件、あまり多い方では無い)

キシメジとタマアセタケを間違える人が
今後も居るかも知れないのだから
掲載しておくべき情報なのだと思うのだけどなぁ。
致命的では無いにしても、タマアセタケは毒キノコなのだから。


所で「タマアセタケ」の名の由来。
「アセタケ」は発汗作用を持つ毒成分を含んでいる為だが
特に丸くも無いのに何故「玉アセタケ」なのか、と言うと
アセタケの仲間の胞子は金平糖の様に
とげとげなのが多いのだが(→こちら、又はこちら
このタマアセタケは、アセタケの仲間には珍しく
球形なのだから、との事(→こちら)。
「この仲間では珍しく、玉の様な胞子を持ったアセタケ」と言う訳だ。

そんな、高価な顕微鏡で無いと判らない特徴を言われてもなぁ。
もうちょっと外見的特長から名付けられなかった物かなぁ。
まぁ、「黄色いアセタケ」と言えば
「キイロアセタケ」と言うのが既にあるから
難しいのかも知れないけどね(→こちら)。
でも、例えば「イロガワリチャアセタケと言うのがあるのだから(→こちら
「イロガワリキアセタケ」とかでも良いと思うのだけどねー

と、それはそれとして……


さて、このタマアセタケ。
せっかく煮たので、そのまま瓶詰めにしてみた。

この状態で保存している。
とは言え、毒キノコなので勿論食べないw

その内取り出して乾燥標本にしようかな。
それで言うと、対比の為に
変色前の状態も乾燥標本にするべきだったなぁ。
両方揃った標本、と言う物的証拠を完備してこそ実証だ。
しまったなぁ……

次回またタマアセタケに出逢えた時に
うっかり全て煮てしまわない様に気を付けよう。
でも、それってまさか更に9年後なのか!?
18年掛けないとこの実証が完結しないのかなぁ……(;´Д`)

 

 

※続編もありますので併せてお読み頂けましたら幸甚です。

   9年を待たず  → こちら



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大笑い
今更だが、当方はとにかくキノコが好きだ。
とにかくキノコが生えているのを見るのが楽しい。
だが、当方の行動範囲では
群生や大物は中々出逢えない。
なので、小さなキノコでも、
沢山生えていたらワーイ(・∀・)♪となるし
一本だけだったとしても
大きなキノコが生えていたら、
やっぱりワーイ(・∀・)♪となる。
だから、大きなキノコが沢山生えていたら
ウヒョー\(・∀・)/♪となる。

で、こちらの画像はオオワライタケ。

2008年9月24日、名古屋市内にて撮影。
とある神社の境内のクヌギ(アベマキ?)の木の根本に
いきなりこれが生えていた。
あまりの迫力に
アヒャヒャヒャヒャヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノヒャヒャヒャヒャとなってしまった。
それこそ大笑いだ。
勿論1000円札と比較。

とにかく迫力があった。

近くには別の株もあった。

こちらも1000円札と比較。

両株共、地面から生えている様に見えるが
オオワライタケは広葉樹に発生する種類なので
恐らく埋もれ木か地下の根から発生しているのだろう。

傘をアップで見ると、鱗片がはっきりと見える。

迫力を更に増している感じだ。

こちらは幼菌。

四次元怪獣ブルトンみたいに見えるw(→こちら


早速経過観察をする事にした。

こちらは3日後、9月27日の様子。
傘がかなり開いている。


幼菌ブルトンの方は萎びて来てしまった。


株の一部を切り取ってみる。

柄の部分が妙に艶かしいw


熟女の豊満な体付きの様に見えたりしてw

断面を見ると、小さなウジムシが見えた。

毒キノコ喰う虫も好き好き、だなぁ。

裏返してみると、ヒダの様子と立派なツバが良く判る。



こちらは更に5日後、10月2日の様子。

役割を終えて、かなり萎びている。


更に5日後の10月7日。
新たな株が成長していた。

例によって1000円札と比較。


以前の株は完全に干乾びてしまっていた。



18日後の10月25日。
カラカラに干からびた株の根元に、新たな幼菌の発生が見られた。


4日後の10月29日。
幼菌はかなり大きくなって来た。



6日後の11月5日。
更に成長して来ている。


12日後の11月17日。
成長途中なのだが、段々に萎びて来てしまった。


15日後の12月2日。
完全に干からびてしまった。

成長がゆっくりな軟質菌は
雨などの刺激で成長を始めても
その後、気候の変化で乾燥が続いてしまうと
こうなってしまうから中々大変だよなぁ。

その点で言うと、ヒトヨタケの仲間の様に
雨の刺激等で発生して、あっと言う間に成長して
数時間で胞子を成熟させて、すぐに萎れてしまうキノコの方が
このオオワライタケの様な無駄な労力を使わないだけ
生物としては賢いのかも知れないなぁ。


今年の2月12日。
残骸が辛うじて残っていた。

冬だから腐敗せずに残っていた様だ。


そして10月5日。
久し振りに現場を訪れたら
今年もオオワライタケが生えていた。
矢張り今回も
アヒャヒャヒャヒャヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノヒャヒャヒャヒャとなってしまった。

どうやらこの場所はオオワライタケに取って
とても良い環境の様だ。

此処にはオオワライタケがしっかり根付いている様だ。

周囲には黄褐色の胞子が降り積もっていた。


こちらは別の株。
まだ瑞々しい感じだ。



4日後の10月9日。
その株は更に成長していた。


18日後の10月27日。
老熟し、既に萎びてしまっていた。


また来年、新たなオオワライタケに出逢えたら良いなぁ。


所で、このオオワライタケ。
幻覚毒のキノコだと言う。
中毒すると興奮状態、狂騒状態になり
わめいたり走り回ったりする事もある由。
マンガ等に良く出て来る様な
へらへら笑ってふらふら踊る、と言う
楽しい症状にはあまりならない様だ。

昔々の事。
当方、オオワライタケを
うっかり食べてしまった事がある。
うっかりとは本当に恐ろしい物だ。
とにかく苦く、ひたすら不味いキノコだった。
うっかりとは本当に恐ろしい物だ。
だが、当方には何の変化も無かった。
どうやら当方には向精神系の成分は効かない様だ。
大笑い出来無くて残念……いや、大事無くて良かった。

因みに、毒抜きをして食べる地方もあると言うが
苦みは簡単には抜けないらしい。
小さく割いた物を塩蔵後、塩抜きをして
程良く抜けた苦みを楽しむのだろうかなぁ。
苦い物が好きな人には堪らないのかも知れないなぁ。
当方は食べようと言う気はもう起こらないけど。


所で、『今昔物語』の一説に
以下の様な話がある。

*********


尼共、山に入り茸を食ひて舞うこと

今は昔、京に有りける木伐人(きこりびと)共
数(あま)た、北山に行きたりけるに、
道を踏み違えて、何方(いずかた)へ行くべしとも思えざりければ、
四五人許山の中に居て嘆きける程に、
山奥の方より人数た来たりければ、
怪しく、「何者の来たるにか有らむ」と思ひける程に、
尼君共の四五人許、極(いみ)じく舞ひ乙(かな)でて出で来たりければ、
木伐人ども此れを見て怖じ恐れて、
「此の尼共の此(か)く舞ひ乙(かな)でて来たるは、
定めてよも人には非じ、天狗にや有らむ、
亦鬼神にや有らむ」となむ思いて見居たるに、
此の舞う尼共、此の木伐人共を見つけて、
只寄りに寄り来たれば、
木伐人共、極じく恐ろしとは思いながら、
尼共の寄り来たるに、
「此は何なる尼君達の此は舞ひ乙でて深き山の奥よりは出で給ひたるぞ」
と問ひければ、尼共の云はく、
「己れ等が此く舞ひ乙でて来ては、其達(そこたち)定めて恐れ思ふらむ。
但し我れ等は其其(そこそこ)に有る尼共なり。花を摘みて仏に奉らむと思ひて、
朋なひて入りたるつるが、道を踏み違えて、
出づべき様も思えで有りつる程に、
茸の有りつるを見つけて、物の欲しきままに、
「此れを取りて食ひたらむ、酔ひやせずらむ」とは思いながら
「餓ゑて死なむよりは、去来(いざ)此れ取りて食はむ」と思いて、
其れを取りて焼きて食ひつるに、
極(いみ)じく甘(うま)かりつれば「賢き事なり」と思ひて食ひつるより、
只此く心ならず舞はるるなり。心にもいと怪しき事かなとは思へども、
いと怪しくなむ」と云うに、木伐人共此れを聞きて、
奇異(あさま)しく思ふ事限りなし。
然(さ)て、木伐人共も極(いみ)じく物の欲しかりければ、
尼共食ひ残して取りて多く持ちける其の茸を、
「死なむよりは、去来(いざ)此の茸乞ひて食はむ」と思ひて、
乞ひて食ひける後より、亦木伐人共も心ならず舞はれけり。
然れば、尼共も木伐人共も、互に舞ひつづけて咲(わら)ひける。
然て、暫く有りければ、酔の悟めたるが如くして、
道も思(おも)はで各返りにけり。
其れより後、此の茸をば舞茸と伝ふなりけり。
此れを思ふに、極めて怪しきことなり。
(以下略)

以上、『ヘテロソフィアの世界』より引用(→こちらの最下段)

【現代約】
 今は昔、京に住むきこり数人が、北山に行ったところ、
道に迷い、どこに進んでいるのかわからなくなり、
山中で座り込んで嘆いていました。
 すると、山奥から尼さんたちが4、5人ほど、
盛んに舞い踊りながら出てきました。
 尼さんたちは、きこりたちをみつけて、
さらに近づいてきます。
きこりたちは、天狗か、鬼神かと、恐れます。
 きこりたちは、尼さんたちに、
「いかなることで尼君たちは、そのように舞いながら、
深い山からでてこられたのですか。」と問いました。
 尼たちは、「我らは、どこそこに住む尼です。
花を摘み、仏にお供えしようと山に入りましたところ、
道に迷って出られなくなってしまいましたが、
きのこが生えているのを見つけました。
飢え死にするよりはと、これを取って食べたところ、
極めておいしいので、良いことと食べていたところ、
心ならずも舞い始めました。」と言い、
きこりたちは、これを聞いてあきれてしまいました。
 さて、きこりたちも、極めてお腹がすいたので、
尼たちが食い残したきのこを、
「飢え死にするよりは、きのこをもらって食べよう。」と、
これをもらって食べたところ、心ならずも舞い始めました。
 尼たちと、きこりたちは、互いに舞いながら笑いあいます。
しばらくそうしていると、酔いが醒めたころには、
どう行ったかわからないままに、各々帰り着きました。

以上、『サワラくんの日誌』より引用(→こちら


*********


このキノコの事を川村清一氏等の先学達は
オオワライタケと比定している。
だが当方は「極(いみ)じく甘(うま)かりつれば」の一節が
どうも引っかかっていた。
オオワライタケはどの図鑑にも「苦い」と書いてある。
それを「美味しい」と食べているのは
本当なのだろうか。

で、体感して判った。
それはオオワライタケでは絶対無い。
オオワライタケはどう考えても美味では無い。
苦い物が好きな人も居るだろうが
数人の尼と猟師の全員が
たまたま苦い物が好きだった、とは思えない。

花を摘みに行って、道に迷った山の中での事だ。
調理道具などを持っている訳が無いので
どう考えても、毒抜きをしたり
手の込んだ料理をしたとは思えない。
恐らく簡単に焼いて食べたか
ひょっとしたら生で食べたのかも知れない。
どう考えても、それはオオワライタケでは
苦くて「美味」と言えた物では無い。
先学達が何故それを
オオワライタケに比定したのかが
どうにも理解出来無い。

当方が想像するに、それはテングタケか

イボテングタケだったのでは無いだろうか。


両者は外見的には良く似ているが
テングタケの傘径が大きくても10cmなのに対し
イボテングタケの方は傘径15cm以上、と
非常に大きな個体になる。

飢え死にを防ぐ為に食べたとすれば
そこそこ大きなキノコだったのでは無いだろうか。
と言う点からすると
イボテングタケの可能性が高いかも知れない。
どちらにしても、毒成分で躁状態になるし
旨み成分もあるので、
簡単な調理で美味しく食べられるだろう。

昔々の事。
当方、イボテングタケを
うっかり食べてしまった事がある。
うっかりとは本当に恐ろしい物だ。
簡単に茹でて塩味を付けただけだったのだが
中々に美味なキノコだった。
だが、何の変化もなかった。
矢張り当方にはその手の毒は効かない様だ。
今昔物語の尼達が羨まし……いや、大変な目に遭ったと同情する。


今は当方はそんなうっかりさんでは無いので
もう食べたりしませんけどね。
わざわざそんなキノコを食べなくても
生えているのを見るだけで舞い上がる事は出来るしねw


※続編も併せてお読み頂けましたら幸いです→こちら


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6年目にして

2002年8月17日。
岐阜県荘川村(現高山市)の山中で一つのキノコに出逢った。
それはキノコらしい形をした黄色いキノコ。
おや? これはひょっとしてキシメジ???

収穫して帰宅後、図鑑を開き様々なキノコと比較。
発生環境。色と形と大きさ。質感。
ヒダの細かさの具合と、柄との結合の仕方。
色々と検討を重ね、「キシメジ」と判断した。
絶対の自信は無いが、多分そうだろう。

キシメジは「キシメジ科」と言う、
大きなカテゴリの基準種になっているキノコで
優秀な食キノコとして人気が高い。
近縁の良く似たキノコに「シモコシ」と言うのがあるが
シモコシは砂地に発生する、との事なので
今回のキノコは、発生環境から考えると
多分キシメジの方なのだろう。
ただ、どちらも主に針葉樹林に発生する為に
肉眼での両者の判別は困難な様だ。
地域によってはどちらも「キンタケ(金茸)」と呼ばれ、
親しまれている、との事。

それに初めて出逢えたのは嬉しい。
一先ず瓶詰め保存する為に水煮にした。
すると、キノコが綺麗な赤色に変わった。
こ、これは……??? (・∀・;)

キシメジもシモコシも、
その様な変化をするとは図鑑には書いていない。
webで色々調べたが、そう言う事は何処にも書かれて居なかった。

火を通すと色が変わるキノコは無いでは無い。
だが、此処までの大きな変化をするのなら
誰かがそれを書いていて不思議は無い。
誰も書いていない、と言うのは
ひょっとしてこれはキシメジでも
シモコシでも無いのでは無いだろうか。
ちょっと不安になったので、
そのキノコは食べずに捨ててしまった。
その後、そのキノコの事は気になりつつ
そのままになってしまっていた。
そしてそれ以降、そのキノコに出逢う事も無かった。

そして年月が過ぎ、今年。
web書店でたまたま見付けて購入した
北陸きのこガイド』を読んでいた。
すると「タマアセタケ」の項に次の様な記述があった。

シモコシなどと間違えられやすいが、こちらはゆでると赤くなる

これはあの謎のキノコの特徴そのままでは無いか!!
急いで過去の画像を探す。
そう言えばあれ以来、その時の画像を見返す事は無かった。
綺麗に撮影出来ていなかった為、削除はしていなかった物の
何となく見返す気になれなかったのだ。
で、掘り出して来たのがこの画像。


今、こうして改めて見てみると、
確かにこれはキシメジでは無い。

当時はアセタケ科のキノコを見た事が無く、
黄色いキノコだったので
「これはキシメジか?」との期待を持って
判断してしまっていたのだろう。
先入観と言うのは怖ろしい物だ。
だが、アセタケ科のキノコを色々見て来た今では
全体に毛羽立った質感から
「これはアセタケ科だろうな」と言うのが
このピンボケな画像からでも何となく判る。
スキルが上がる、と言うのはこう言う事なのだなぁ、と実感した。
6年目にして、偶然とは言え、やっと正体が判って良かった。

タマアセタケはブナ樹林に発生する、との事。
画像のキノコは針葉樹の近くに生えていたので
キシメジかと思ってしまったのだが
そう言えば其処は、ブナ科の樹木もあった混生林だった。
因みに、タマアセタケは毒キノコとの事。
あの時、食べなくて良かったよ。
茹でると変色するのは
「食べてはいけない!」と言う赤信号だったのかなぁw

今にして思えば、
変色後の画像を残していなかったのがとても残念だ。
次回出逢った時は、
「これはキシメジではなくてタマアセタケ!」と
判った上で収穫し、茹でて変色した物も
きちんと画像に納めたい物だ。

しかし、タマアセタケは他の図鑑にも載っているが
そう言う情報が書いてあったのは
この『北陸きのこガイド』だけだ。
この本、小冊子ながら侮れない……
 

※続編もありますので併せてお読み頂けましたら幸甚です。

   9年振りの実証 → こちら

   9年を待たず  → こちら

 


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| フウセンタケ科 | 00:05 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
ヒマワリ

9月ももう半ば。
行く夏を惜しんでヒマワリの画像を。

と言う訳では無くて、画像はキイロアセタケ。
2006/08/30、滋賀県栗東市にて撮影。

アセタケの仲間は傘表面が毛羽立っているのが特徴。
その為、キイロアセタケは上から見ると
まるでヒマワリの様に見えるw

毛羽立ちには個体差が大きく
中にはそれが殆ど目立たない場合もある。
こちらの画像はまだ特徴的でキイロアセタケだと判るが


こちらの画像は殆ど毛羽立っていない。

こうなると、本当にキイロアセタケなのかどうかも
不安になって来る。
全体の色合いや質感等の特徴から
多分キイロアセタケなのだと思うけど……


アセタケの仲間は毒キノコが多い。
食べると発汗作用があるので、その名が付いている。
昔はそれを利用して、風邪の治療にも使われたとか。
適量を服用して一汗かく、と言う事の由。
適量、て……(^ω^;)

発汗以外に呼吸器への影響や、血圧低下ももたらす、との事なので
風邪の病身にそんな物を摂取して
本当に治療の効果があったのかどうかは判らない。
また、このキイロアセタケに
同様の毒成分が含まれているのかどうかは
良く判っていないらしい。

ヒマワリの様なキノコが夏風邪に良く効く。
と言うのだったら面白いのだけどw


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