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裏と表と

画像はベニヒダタケ。
2008年9月2日、名古屋市内にて撮影。
 
名古屋市東部ではベニヒダタケを良く見掛ける。
広葉樹の枯れ木に発生する、
北半球一帯に分布する普通種、との事だが
東大阪東部をフィールドにしていた時には
一度も出逢った事の無かったキノコの一つだ。

木材腐朽菌なので、土壌に発生するキノコに比べて
環境の影響は少ない様に思うのだが、
何か目に見えない環境の違いがあるのだろうか。
それとも、当方の徘徊していた東大阪東部には
別の木材腐朽菌が優先種として君臨していた為に
ベニヒダタケは中々発生出来無かったのだろうか。

で、名古屋東部に転居して以来、
ベニヒダタケは良く見掛けていた。
だが、それはポツンポツンと生えている物ばかりで



1枚目の画像の様に、密集しているのは初めて見たので
ワーイ(・∀・)♪と感激してしまったw

ベニヒダタケの名は、成熟するとヒダが紅色を帯びる事による。
だが、幼菌や未成熟の個体の場合はヒダが白い。
それでなくても傘の鮮やかな黄色が良く目立つ。
なので、由来を知らないと、何故こんなに傘の表が黄色くて、
ヒダの白いキノコがベニヒダタケなのだろうか、と悩んでしまいそうだ。


ヒダの紅色具合には個体差がある様で
今まで当方の出逢って来た個体は
4枚目画像の様にほんのり紅色を帯びるのが多いのだが、
こちらの画像の様に、老熟しても全体が褐色を帯びてしまって
ヒダの紅色が目立たない個体もある。

そうなると、益々名前の意味が判らなくなってしまう。

こちらの画像は1枚目の個体群の翌日の様子。
かなり萎れている。

ベニヒダタケはとても成長が早いのだ。

成長の様子を前日の画像と並べて比べてみた。

たった一日で、これだけ変化してしまうのだなぁ。

こちらは老熟した個体。

ヒダがかなり紅色を帯びている。
なるほど、確かにベニヒダタケだ。


こちらは別の場所で出逢ったベニヒダタケ。
2本が隣り合って生えているのだが
傘を良く見ると二つは融合していた。



こちらの個体も、ヒダがかなり紅色だった。



このベニヒダタケが木材腐朽菌だと言うのは先に書いたが
かなり腐朽が進んだ段階で発生する菌、との事。
他の木材腐朽菌が栄養を取り尽くして
競争相手が居なくなってから、ゆっくり生えて来るのだろう。
確かに発生していたのは
かなり腐朽して柔らかくなった枯れ木だった。

また、シイタケの古いほだ木に良く発生が見られる、との事。
そして、これが生えて来ると、ほだ木はもう終わりなのだそうだ。
実際、最初のベニヒダタケが群生していた切り株は
ベニヒダタケが萎れて消えた直後に粉々に崩壊していた。
本当に、木材腐朽の最後の段階に発生するのだなぁ。
その画像を撮って置かなかったのが
今更ながらとても悔やまれる。


所で、近縁種にウラベニガサと言うキノコがある。
こちらは傘は灰褐色と地味な色合い。



老熟すると矢張りヒダが紅色を帯びる。



他に、傘が鮮やかな赤色のヒイロベニヒダタケと言うのもあるが(→こちら
残念ながらまだ当方は出逢った事は無い。

ウラベニガサとベニヒダタケ。
何ともややこしい名前だ。
両種ともウラベニガサ属のキノコなのだから
和名も「ウラベニガサ」を基準にするべきだと思うけどなあ。
「ヒョウモンウラベニガサ」と言うキノコもある事なのだし(→こちら)。
そもそも、一番目立つ傘の黄色を敢えて無視して
何故ヒダの色の微妙な変化だけを和名として取り上げたのだろう。
無用の誤解を与えてしまう命名だと思うなぁ。

つまり、

 ベニヒダタケ    → キウラベニガサ
 ヒイロベニヒダタケ → ヒイロウラベニガサ

とすれば、すっきりすると思うのだが。
今後、この属に新種のキノコが発見された際にも
和名が付けやすいと思うのだけど。


世界共通語の学名ですら色々と変更されるのだから
単なるローカルネームに過ぎない和名は
実用に便利な様に、整理すべきだと思うのだけどなあ。



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| ウラベニガサ科 | 00:15 | comments(12) | trackbacks(0) | pookmark |
ヒダ? シワ?
こちらの画像はカサヒダタケ。

10/20、裏山にて撮影。

こちらの画像は10/10、同じく裏山にて撮影した物。


腐朽の進んだ広葉樹に発生する小さなキノコ。
図鑑では最大4.5cmとあったが、
画像の物の傘径は、1枚目で約2cm、2枚目で3cm程だった。

色も大きさもとても地味なのだが
傘の表面の大きなヒダが特徴的で
一度見たら忘れられないキノコの一つだと思う。

名前も、その見た目から来ている。
ただ、見た目が特徴的な割には
発生が多くない為なのかwebでの情報は多くなかった。

こちらの画像は2枚目の個体を裏から見た所。

実際のヒダは普通で、特別変わっている訳では無いw

それにしても、何の為に傘表面にこんなヒダがあるのだろうか。
理由は判らないみたいで、
図鑑でもwebでも一切その点には触れられて居なかった。
確かに、究明してもあまり意味が無い問題なのかも知れないけどw


所で、命名の元になった傘表面のヒダ。
ヒダと言うよりシワだと思う。
だから本当なら「シワカサタケ」と言うべきだと思うなぁ……


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| ウラベニガサ科 | 14:00 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
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