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霊験あらたか
画像はマンネンタケ。名古屋市内にて撮影。
こちらの画像は2006/07/31に撮影した物。


こちらの画像は2006/07/03の幼菌の状態。

この時点では正体不明の物体だw
この二つの幼菌が成長し、
最初の画像の様に傘同士がくっ付いてしまった。

この場所は某公園の桜の木の根元で
年に何回もマンネンタケが発生している。
だが、生える度に誰かの手によって
折り取られてしまい、中々成長出来無い。
こちらの画像は同じ場所で05/25に撮影した物。


この時の幼菌は06/12の時点では
完全に折り取られてしまっていた。
だが、7月に発生した個体は
たまたま邪魔者が居なかったので成長出来た様だった。
でまぁ、それを当方が切り取ってしまったのだがw

マンネンタケは「霊芝レイシ」とも呼ばれ
漢方の世界では古くから珍重されている。
現在では多く栽培され
粉末や様々な加工品が結構な値段で取引されている。
また、単体では縁起物の床飾りや
魔よけとしても利用されている。
そう言えば以前、神戸の博物館で
天然のマンネンタケを形そのままにくり抜いて
矢立に仕立てた物を見た事があった。

「マンネンタケ」は「万年茸」の意だが
マンネンタケその物はその名に反して
多年生では無く一年生である。
自然下では虫の食害にも遭いやすく
成菌になった頃には内部がボロボロになっている事が多い。
画像の物も柄の内部が食害されている為に断面が黒く見えている。

「万年茸」と言う聞こえと、硬い質感の割には
自然下では案外長持ちのし難いキノコでもある。

マンネンタケは古来より中国で吉祥とされている。
漢の武帝の為政時、宮殿の柱からこのキノコが発生したのを
「これが伝説の、めでたい不老長寿のキノコだ!」と言い出して
「施政天に通ずる時に発生するのだ」と
政治利用したのがその始まり、との事で、
マンネンタケはそれ以来、「霊芝」の名で
天子の権威と徳の象徴とされた。
その為、大きなマンネンタケが見付かると
献上品とされ、宮中に運ばれた、と言う。
日本にもそれが伝わり、「サイワイタケ(幸茸)」と呼ばれる様になった。
「万年茸」の名も、乾燥させれば長持ちすると言う
実際的な意味だけで無く
「不老長寿のおめでたいキノコ」のイメージも
含まれての名称なのだろう。
だが、実はマンネンタケは割りと発生の多いキノコである。

マンネンタケは広葉樹に発生するが
針葉樹に発生する物に「マゴシャクシ」と言う近縁種がある。
色や艶の違いはあるが、典型的でない個体では
判別が付き難い事があるらしい。
だが、民間薬、漢方薬の世界では、
名前は別でも同じ用法で扱われている。
考えるに、「霊芝」の名の元に珍重し、
良い物だと信じて薬用にしていたら
偶然実際に薬効があった、と言う事なのでは無いだろうか。
ただ、両者に薬効に差があるのかどうかは判らない。


所で「如意」と言う法具がある。
棒の先端に雲形の板が取り付けられた形の物で
高僧が法会の際に持ち、権威と威厳の象徴とされている。
板の部分は「雲形」と呼ばれ、
その名の通り雲を模った物とされている。
一説には「孫の手から発展した物」とされているが
当方にはどう見ても当方にはマンネンタケを
模った物にしか思えない。
こちらは別の素材で作られた物
こちらで見ると、色形共にマンネンタケその物に見える。

他方、「如意」は幸福、開運のお守りとされている。
中国では、権力者や財産家が、パトロンとなるべき相手に
「如意」を下賜した、との事である。
此処では「如意」は、権威の象徴でもあり
主従関係の象徴でもある。
其処から敷衍したのだろう。
現在でも「事業経営者は如意を持つべきだ」とされている、との事で
その為の飾り物の如意が通販でも売られている。
因みにこちらは縁起の良いコウモリとの組み合わになっている。
更にこちらはイカツイ亀との組み合わせになっている。
龍に変化する途中の亀は出世の象徴との事。
つまり、より縁起の良い組み合わせと言う事なのらしい。


背中の痒い所を掻く為の道具の「孫の手」が
その様な意味を持つ物に発展するのはちょっと考え難い。
やはり「如意」はマンネンタケが元だった、と
考えるのが自然では無いだろうか。
「如意」の読みは「意の如し」。
恐らくマンネンタケが持つ「権威の象徴」「幸福の象徴」
「不老長寿」の性格が「如意」の名を生み、
形はマンネンタケをそのまま引き継いだのだろう。
「孫の手」説は元の意味が忘れられた為に
マンネンタケの事を知らない人が言い出した
こじ付けなのでは無いだろうか。


冒頭にリンクした如意は「心字型」と呼ばれる形式の物。
如意の素材は、古くは玉や水牛の角等だったが
時代が下るに連れ青銅や紫檀に変わり、
それと共に形態もマンネンタケ型から
心字型に変化して行ったのらしい。
その為にマンネンタケが忘れられ、
孫の手説になってしまったのだろう。

心字型もやがて簡略化され「笏(コツ)」となり
更に簡略化され「笏(シャク)」になって行った、との事。
この様に形が変わって行っても
「威厳と権威の象徴」と言う性格がずっと引き継がれているのは
実に興味深い。



因みに孫悟空の如意棒は
長さが意のままになるのでその名が付いた物。
マンネンタケとは多分関係無いだろう。




【オマケ】
他に様々な形の如意。
よろしければご覧下さいませ(^−^)
その1】【その2】【その3】【その4
その5】【その6】【その7】【その8

この辺りになって来ると、マンネンタケも孫の手も忘れられて
かなりデザイン的に暴走している感じがする。
その1】【その2】【その3
龍のイメージも付加されているのかも知れない。


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| 多孔菌科 | 01:50 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
まぁ……( ゚Д゚)…良く集めましたね……

スンバラスイ(・∀・)b

それよりも、成長過程の画像もよく根気よく撮影しましたねぇ……ダッツ・ボーデスヽ(´▽`)/


                      でわ、ポチットな!w
| きのこ堂 | 2007/09/19 6:59 AM |
>>きのこ堂さん
有難う御座居ますー
調べている内にどんどん広がっていって
段々収拾が付かなくなってしまいました……(^ω^;)
何とか無理矢理纏めましたがw

成長過程。
「根気良く」では無くて、何回か通ったら
上手い事幼菌と成菌が撮れた、と言う次第ですw

ポチ、有難う御座居ましたー♪
| まねき屋 | 2007/09/19 10:26 AM |
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