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ぺりぺり

画像はシロオニタケ。
この個体で傘経20cmは勇に超えていた。
shirooni-1.JPG
真っ白な、威風堂々たる容姿には
気高ささえ感じてしまった。

何時もの様に1000円札で比較。
shirooni-2.JPG
傘の大きさが良く判るw

全身を大きな尖ったイボで覆われており
それを角に見立てて
「オニ」と付けられたのだろう。
shirooni-3.JPG
shirooni-4.JPG

アップで見ると、メレンゲのデコレーションみたいに見えるw
shirooni-5.JPG

中にはこんな風にツノの目立たない個体も。
shirooni-6.JPG
当方の徘徊している名古屋市東部では、
このシロオニタケの発生が比較的多い。

実は最初の画像のシロオニタケには
大きな特徴の一つが欠けている。
それはツバだ。
シロオニタケはその堂々たる体躯にふさわしい
立派なツバを持っている。


ツバは胞子を形成する器官であるヒダを
保護する為の蓋の役割をしている。
ヒダは薄く柔らかい部分なので
ナメクジやカタツムリ、その他昆虫等からの食害を受けやすい。
その為、未熟なヒダをツバによって防御しているのだ。

その蓋の大きさ厚さ、
どの時点で、どの様にして蓋の役割を終えるかで
キノコの種類によってツバの形は実に様々な形になる。
以下、シロオニタケの成長過程を見て
ツバの出来方を検証。

シロオニタケは最初、こんな形。
shirooni-8.JPG
まるで雪ダルマみたいだw

少し成長した状態。
ここから3点は滋賀県栗東市内で撮影。
shirooni-9.JPG

更に成長した状態。
shirooni-10.JPG

傘裏を見ると、ツバで完全に覆われているのが判る。
shirooni-11.JPG

こちらは傘がかなり開いて来た状態。
shirooni-12.JPG

傘裏を見るとツバが半分剥がれていた。
ぺりぺり……と言う音が聞こえて来そうだ。
shirooni-13.JPG

そして、。先程の画像の様に
柄にマント状にぶら下がる事になる。
ただ、このぺりぺり剥がれ中のツバは
柄の部分から既に離れているので
縁から完全に分離したらそのままストンと落ちてしまうだろう。

こちらの個体は
傘の縁より、柄の方から先に離れてしまったので
のれんや花傘の様に垂れ下がってしまっている。
shirooni-14.JPG
shirooni-15.JPG

ただ、このキノコ。
ツバの裏側に溝線が見える点と、


柄の途中に段差の様な隆起がある点からすると
近縁種のスオウシロオニタケかも知れない。
スオウシロオニタケのツバも
通常は柄を中心にして垂れ下がるので
この様にのれん状に垂れ下がるのはちょっと珍しいと思う。

ツバがこの様な剥がれ方をするキノコでは
シロテングタケが知られている(→こちら)。
これを最初に遠目に見た時は
シロテングタケか?と思ったのだが
全体の特徴からすると
スオウシロオニタケ?と推定出来た。
ツバの形の違いはキノコを外見で判別する際の
大きな要素の一つなので
こんなにも差があっては困るよなぁ。

こちらは傘がかなり開いた状態。
この個体は滋賀県栗東市内で撮影。
shirooni-16.JPG
shirooni-17.JPG
だが、ツバはまだヒダを覆ってしまっている。
ツバが丈夫過ぎて剥がれ切れない様だ。
これでは胞子飛散の邪魔にしかならないよなぁ。


こちらはツバの一部が剥がれ落ちてしまった物。
shirooni-18.jpg
shirooni-20.JPG
シロオニタケのツバは剥がれやすく
成熟するとこの様になる個体が多い。

ツバはヒダを保護する為の器官。
ヒダが成熟し、胞子を飛散出来る様になれば用済みで
何時までも付着していては
先の画像の個体の様に逆に邪魔にもなってしまう。
だから、こうやってちぎれ落ちてしまうのは
機能的、合理的とも言えるが、
何かちょっと切ない気もしないでも無い。

こちらは粉々になって散らばっている。
shirooni-21.JPG
実はこの様になっている個体も結構多い。
一番最初の画像の個体も
根元周辺に細かい破片となって散らばっているのが
少し見えている。

そして、胞子飛散の役割を終えると
やがてこの様に萎びてしまう。
shirooni-22.JPG
shirooni-23.JPG
どんな雄大なキノコも
こうなっては情け無いと言うか哀しいと言うか。
まぁ、役目を立派に終え、燃え尽きた証しではあるので
本人は満足なのだろうけど。


それにしても、ツバの白い残骸は
藪の中に落ちていると結構目立つ。
使用済みのティッシュみたいに見えて
ちょっとアレな気がしないでも無い(^^;)☆\バキ
または、用済みだからと無惨にも捨てられ、
流れた涙を拭ったハンカチか?

物が白いだけに、
あらぬ想像を掻き立てられてしまうなぁw


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| テングタケ科 | 00:27 | comments(10) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
子実体の一生を端的にレポートされた
すばらしい記事だと思います。

夏休みの自由研究のネタを探しているのですがw
こちらのブログはかなり興味深い内容のきのこの
生態を記述されているので、参考にさせていただきますw

さて、つばってナメクジの食害から守るための
ものだったんですね〜。
建築物のねずみ返しみたいなもんなんですか?
| gikusa | 2010/09/25 12:53 AM |
下の萎えているヤツを見ると今の自分を感じる…… ナンヂャ、ソレ?

あ゙、参考にならない「きのこ堂」です&#9580;

ここでどんでん返しをやっているとは……

で、何時まで夏休みなの?
キノコが出てから提出だと宿題忘れ扱いになると思うのですがw

あ、来年のかw
| きのこ堂 | 2010/09/25 10:39 AM |
ツバが傘のほうにくっついてはがれていく種もあるのですね。驚きです。
しかし幼菌から老菌、さらに朽ちるまでの観察、お疲れ様です。私も腰をすえて一つの個体を観察してみたいとは思うのですが、他の物に目移りばかりしてしまいなかなか実行できません。
| act | 2010/09/25 10:24 PM |

>>gikusaさん
今から夏休みの宿題ですかー
そちらの夏休みは長いのですねぇ……
「夏休みの友」の方はちゃんとやりましたか?w

ツバはナメクジからだけでは無いでしょうが
ヒダの保護全般、て事で。
ねずみ返しみたいな形のは
特にナメクジよけなのでは無いでしょうかねー
| まねき屋 | 2010/09/26 1:40 PM |

>>きのこ堂さん
きのこ堂さんのは既にそんな状態に???

て事はイボイボも生えてたのね(∩;゚皿゚)ヒイィィィッッッ!
| まねき屋 | 2010/09/26 1:41 PM |

>>actさん
ツバが傘縁の方から剥がれる種類が圧倒的に多いのは
胞子の飛散に有利だとか
矢張りそれなりの必然性があるのでは無いでしょうかねー

一つの個体の観察、では無くて
取り敢えず手当たり次第にキノコを写していたら
たまたま成長の一連の様子が浮かび上がって来た次第です。
下手な鉄砲何とやら、ですね(^−^)

| まねき屋 | 2010/09/26 1:41 PM |
すごく丁寧なレポートですね
それにしても シロオニタケは沢山あるのですか?
私も見たことがあるような気がするのですが 最近はとんとお目にかかりません

きっと あまり林に行かなくなったからですね
シロオニタケのノレン状態が見たいなぁ
| yuuko | 2010/09/30 8:06 PM |

>>yuukoさん
有難う御座居ますー(・∀・*)♪

今年は異常気象だったので
名古屋ではシロオニタケもあまり出逢えず残念でした……
またぺりぺりの状態のも見たいです♪

yuukoさんも来年は是非森を探してみて下さい(^−^)
| まねき屋 | 2010/10/02 2:52 AM |
今年の関西の夏は、あちこちでシロオニタケを見ました。
全く水気も感じられない乾燥しきった森の中で、ド〜ンと新鮮なのが立っているとそれは嬉しいものでした(^-^)

シロオニタケって、根元から一体成型というか、とてもまとまってる感じがありますよね。

いつまでも萎びずに元気にいたいものですw
| だんきち | 2010/10/02 8:19 PM |

>>だんきちさん
シロオニタケは大きさと言い、重量感と言い、白さと言い、
かなり傑出してますよねー
森の中で、本当に威風堂々としていて神々しい程です♪

今年の名古屋ではあまり見られず残念でした……

当方も何時までも萎びずに居たいのですが、
中々難しいです……(-_-;)
| まねき屋 | 2010/10/03 3:19 AM |
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