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<< アミガサタケ追悼 | main | 原種 >>
呉越同舟
昨年、 Xylaria liquidambar (キシラリア リクイダンバル)
の事を書いた(→こちら)。
古くなったフウの実から発生するキノコで
以前は「フウノミタケ」と言われていたが
その名を別のキノコに奪われてしまい(→こちら
現在は和名が無い状態の悲運のキノコだ。

所で、昨年 X.liquidambar を撮影する前に
その場所の近くで
別のキノコを撮影していた。
fuunomi-1.JPG
fuunomi-2.JPG
fuunomi-3.JPG
fuunomi-4.JPG
fuunomi-5.JPG
色合い、質感で言うと
一見、キツネタケの仲間に見える(→こちら)。
が、良く判らない。
でも、何か見たことがある感じだなぁ。
これはひょっとして……

「フウノミタケ」では無いだろうか。
フウノミタケはフウの実だけで無く
フウの実の積もった周辺の地面や
埋もれたフウの枝からも
発生する事がある、と言う(→こちら)。
これはどうやらフウノミタケぽいなぁ。

だが、先に書いた様に
他のキノコにも見えてしまう。
当方は顕微鏡を持っていないので
正確な同定が出来無い。
どうもそれっぽいのだけどなぁ、止まりだ。

念のため、更に周辺を探す。
するとこんな物を発見。
fuunomi-6.JPG
fuunomi-7.JPG
矢張りこれはフウノミタケだった様だ。
だが、干からびてしまっているのが残念だ。
せっかくなら新鮮な状態の物が見てみたいなぁ。

で、今年。
2011年の X.liquidambar の様子はどんな物だろう、と
定点観察をしに行った。
すると今年も X.liquidambar は盛大に発生していた。
X liquid-3.JPG
X liquid-1.JPG
X liquid-2.JPG

幾つかを取り上げてみる。
X liquid-4.JPG
X liquid-5.JPG
相変わらず形は様々。

と、こんな個体もあった。
沢山の子実体が融合して一塊になり
雄々しいと言うか、猛々しい状態になっている。
X liquid-6.JPG
X liquid-7.JPG
まるで縄文の火炎土器や
岡本太郎の作品みたいだ。
本当に形も様々で、それを見るのだけでも楽しい♪

更に色々探す。
と、フウノミタケと思われるキノコが生えている一角が今年もあった。
X liquid-fuunomi-1.JPG
fuunomi-8.JPG

取りあげてみるとフウの実から生えている。
矢張りこれはフウノミタケだ。
fuunomi-9.JPG
fuunomi-10.JPG
fuunomi-11.JPG
新鮮な個体で確認が出来て嬉しい。


と、中にはこんな個体が。
一つのフウの実から
 X.liquidambar とフウノミタケが発生している。
X liquid-fuunomi-2.JPG
こんな事もあるのだなぁ。


探すと、そう言う状態の物が幾つもあるでは無いか。
X liquid-fuunomi-3.JPG
X liquid-fuunomi-4.JPG

この場所はフウの実を巡って
2種の菌がせめぎ合っている様だ。
去年は気が付かなかったなあ。
今年になってフウノミタケが
X.liquidambar の楽園に攻め入って来たのだろうかなぁ。

webで検索してもこんな例は出てこなかった。
と言う事は、これは珍しい現象なのかも知れないなぁ。
恐らくこの2種は共生関係にある訳では無いのだろう。
寄主を同じくする別種の菌が、たまたま同居をし
栄養を奪いあっているだけなのだろう。

キノコと言う物の形がユーモラスなので
一見平和に同居している様に見えてしまう。
フウの実が丸いので
「星の王子様」のイラストを想像させてしまうが(→こちら
この小さなフウの実の中では
熾烈な争い、壮絶な殺し合いによる
2種の菌糸の陣取り合戦が繰り広げられている筈だ。
実際、和名を奪われた憎き相手(?)な訳だしなぁw
それにしても、新旧揃い踏みが見られるとは思わなかった。

来年、フウノミタケは
このX.liquidambar の楽園で
どの程度のテリトリーを獲得しているだろうか。
それともX.liquidambar は新参のフウノミタケを
駆逐しているだろうか。
この争いを暫く見物したいと思う。

この場所が造成されて
2種の菌糸の争い所じゃなくなってしまわない事を
ひたすら祈るのみだ……



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| 複数 | 00:15 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
スゴイ・・・・
フウの実から発生するキノコがあるとは・・・・
私も是非見つけてみたいです。

今年の冬に、ようやくホソツクシタケ(老菌)に出会うことができました。
| act | 2011/06/25 9:20 PM |

>>actさん
X.liquidambar 及びフウノミタケは
こうやって名古屋市内で見れますが
ホソツクシタケはさすがに市内では無理ですねー

そう言う環境が身近なactさんが羨ましいです……(^−^)
| まねき屋 | 2011/06/26 5:00 PM |
おもしろいですね。新旧対決ですか。

フウの実を地球に見立てると色々考えさせられたりもして…

近所の公園には「アメリカフウ」の木がたくさんあるのですが、探せばこうしたキノコも発見できますかね?

一度チャレンジしてみたいと思います。
| だんきち | 2011/07/10 9:23 PM |

>>だんきちさん
新旧対決、世代交代、弱肉強食、環境変異。
色々考えさせますねー……

新旧共に、発生の為には
フウの実が歴年積もる湿った場所が必要の様です。
なので、整備された公園では難しいかも知れませんねー
アメリカフウの実でも生えるのかどうかは判りません。
どうなんでしょうね……
| まねき屋 | 2011/07/12 8:04 PM |
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