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Sepedonium 色々
今回は前回の話のオマケ。

前回、 Sepedonium chrysospermum (分生子型アワタケヤドリ)は
色々なイグチ類に寄生する、と書いた。
なので、その「色々」を以下に列挙。


2011年の名古屋東部はベニイグチの発生がとても多かった。
そうなると、それに応じてベニイグチの Sepedonium も
とても多く見掛けた。
ベニイグチとはその名の通り紅色で、
比較的大きくなる為に、とても目立つイグチだ。
beni.JPG

こちらは老菌の傘に白い菌糸が広がり始めている。
beni-sepe-1.JPG

こちらは前回も使った画像。
大きなベニイグチのあちこちに菌糸が広がっている。
Sepe-N110909.JPG

左の個体は全体が白くなってしまっている。
右の個体はまだ傘だけが白い状態。
beni-sepe-2.JPG
左の個体は柄の部分だけが肥大した上に屈曲し
傘の部分は極端に小さい状態の奇形化となっている。

こちらも柄が極端に肥大化している。
beni-sepe-3.JPG
柄の凸凹は、寄主であるベニイグチの柄の網目が
そのまま出ている物。

こちらは分生子が成熟し始めた為に黄色くなりかかっている。
beni-sepe-4.JPG
完熟するともっと綺麗な黄橙色になる筈だ。
この様に「赤→白→黄橙(なりかけ)」と言う変遷を観察出来た。


同じく2011年の名古屋東部はキアミアシイグチも多かった。
kiami-1.JPG

キアミアシイグチは文字通り柄の網目がとても顕著。
kiami-2.JPG

で、キアミアシイグチも多くが Sepedonium にやられていた。
kiami-sepe-1.JPG

こちらは柄の下部が菌糸に覆われていない為に
寄主がキアミアシイグチだと確認出来る。
kiami-sepe-3.JPG

こちらはすっかり菌糸に覆われ全体が白くなってしまっている。
kiami-sepe-2.JPG
傘の付け根の一部が露出していて
寄主がキアミアシイグチだと確認出来る。
こちらは「黄褐色→白」までだったのが残念。


こちらはヤマイグチ。
岐阜県荘川村内にて撮影。
yama.JPG

こちらは4日後の様子。
yama-sepe.JPG
萎びて倒れ、傘が白い菌糸に覆われている。
こちらも「灰黒色→白」止まり。


こちらはブドウニガイグチ。
こちらも岐阜県荘川村内にて撮影。
budouniga.JPG

こちらは傘裏左側が白い菌糸に覆われている。
budouniga-sepe-1.JPG
白い部分の右側の一部は胞子が成熟し、黄色くなっている。
管孔が元々黄色っぽいので良く判らないが……

こちらは全体が真っ白。
budouniga-sepe-2.JPG
発生場所の状況から寄主はブドウニガイグチだと思われる。

こちらは柄の部分に地色のブドウ色が透けて見えている。
budouniga-sepe-3.JPG
こちらは「紫色→白→(一部)黄橙」と言う変遷を観察出来た。


こちらはムラサキヤマドリタケ。
こちらも岐阜県荘川村内にて撮影。
murasaki.JPG

こちらは柄の根元部分がうっすら白くなっている。
murasaki-sepe-1.JPG

やがてこの様に全体が白く覆われる事になるのだろう。
murasaki-sepe-2.JPG
回りの状況と、柄に浮かぶ凸凹模様から
寄主はムラサキヤマドリタケだと推定出来る。
こちらは「紫色→白」止まり。


こちらは成熟した「分生子型アワタケヤドリ」。
Sepe-R060830-1.jpg
菌糸で覆われて白い物も
やがてこの様に、とても鮮やかな黄橙色になる。


所が、一見すると成熟した「分生子型アワタケヤドリ」だが
実は元からそんな色のイグチもある。
それがこちら、ハナガサイグチ。
色の鮮やかさを「花笠」に見立てた命名なのだろう。
hanagasa.JPG
もとから鮮やかな黄橙色な上に、マットな質感なので
遠目では「分生子型アワタケヤドリ」の成熟個体に見えてしまった。

で、そんなハナガサイグチも矢張り
Sepedonium にやられてしまう。
hanagasa-sepe.JPG
成熟するとこれも黄橙色になる筈だ。
つまり「黄橙色→白→黄橙色」と言う変遷を辿る事になる次第。
最終的な黄橙色を見届けられなかったのが残念……


こちらはキイロイグチ。
こちらも元々黄色いイグチだ。
kiiro.JPG

キイロイグチも矢張り Sepedonium にやられていた。
kiiro-sepe-1.JPG
だが、傘の表面にも濃褐色の水滴が点在していた。 

傘裏には大きな水滴がビッシリ!
kiiro-sepe-2.JPG
恐らくこれは分解水だろう。
分解水とは、菌糸が有機物を分解した際に
放出される余分な水分の事。
実は上で真っ白になったブドウニガイグチにも
小さな水滴が点在しているのだが
こんなに派手に水滴が付いているのにはびっくりした。
それだけ菌糸がキイロイグチを旺盛に分解している、と言う事なのだろう。
これもその後の様子を観察出来無かったので
「黄→白→黄橙」の変遷を見届けられず残念。


他に、名古屋東部では白いイグチの発生に遭遇しているが
その時は Sepedonium の寄生は確認出来無かった。
「白→白→黄橙」が観察出来ず残念。

また、黒系イグチ及び緑色系も発生していたが
そちらも Sepedonium は確認出来ず。
「黒→白→黄橙」「緑→白→黄橙」も見たかったなぁ。

もし青系イグチがあるならば
それの Sepedonium も是非見てみたい物だ。
まぁ、見たからどうだ、て話では無いのだけどw

そんな楽しみ方もある、と言うお話でした(^−^)



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| 子嚢菌類 | 00:07 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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