2013.02.23 Saturday
正に見たまま
画像はカニノツメ。
名古屋市東部にて撮影。


その形と言い、色合いと言い、正に「蟹の爪」。
上手い事名付けた物だよなぁ。
蟹を知っている人なら誰でも納得する命名だと思う。
因みに、カニノツメは日本以外では中国と北米に発生する、との事。
なので中国名、英名を探したけど見付ける事は出来無かった。
北米では通名が付けられる程メジャーでは無いのかもなぁ。
中国で、カニノツメの含まれるスッポンタケの仲間は
「鬼筆」と総称されているので「蟹爪鬼筆」とでも言うのかもなぁ。
いや、勝手な想像だけど。
カニノツメは、以前に書いた事のある
ツマミタケやキツネノタイマツの近縁種だ(→当該記事)。
この仲間は卵の状態で幼菌が出来、
それが割れて中身が伸長する、と言う独特の生態を持っている。
こちらの場所の個体は既に萎びてしまっているが、伸長前の卵もあった。


折角なので、卵を持ち帰って育てて見る事にした。
水ゴケに埋めて早速観察開始。

寝る前はこの状態。
翌朝見てみたら、既に伸長していた。


経過を見られず残念……
こちらの個体は最初の画像のに比べると、かなり色が濃い。

見れば見る程「カニノツメ」だよなぁ。
この黒い部分がグレバと呼ばれる、胞子の含まれた粘液。

これが糞臭を放っていて、ハエを呼び寄せ
舐め取らせる事によって胞子を拡散している。
所で、幼菌の中身はどうなっているのだろうか。
試しに一つ切って見た。


真っ二つにする。
更に1/4に。


高貴な果物、と言えばそう見える様な……w
半割りにした物の表皮を剥いてみる。


グレバが脳みその様に見える。
後にカニの腕になる部分が脳梁みたいだなぁ。
こちらは別の幼菌。

割れて頭を出し始めている。
約2時間半後。

かなり顔を出している。
別角度から。

カニノツメを真上から見るとこんな感じなのか。
裏面は表皮の割れ具合が綺麗。

8時間後。

完全に伸長していた。
こちらは別の卵。


グレバの脳みそ具合が良く判る。
約4時間後。

脳みそ具合が判りにくくなっている。
5時間後。

脳みそは溶けてしまい、粘液状になっている。
当然グレバからは糞臭が漂う・・・・・・
所で、ツメの根本はどうなっているのだろう。
ふと気になったので、調べてみる事にした。
早速、外皮を開いてみる。

と、根本はイキナリ始まっていた。

ブツ切りにした様な断面で外皮の袋に包まれていたのだ。
根本はすぼまって卵の外皮、
そして菌糸に繋がっているのかと勝手に想像していたら
唐突に柄が始まっていたのでびっくりだった。
まるで、どうせ外皮に包まれて見えないのだから
此処は適当にして良いや、と
ぞんざいに工作された手芸品の様だった。
実は以前、キツネノタイマツの追培養の際、
変な成長の仕方をした個体があった。
それは、何故か卵の底が抜けた為に
上にも下にも伸長してしまった個体だったのだが
その個体も柄が、
まるでブツ切りにされたかの様になっていたのだ。


その時は、それは正常に成長出来無かった為の
奇形化だと勝手に思っていたのだが
このカニノツメの様子を見ると
あれはあれで正常な状態だった様だ。
この仲間の根本は、菌糸で繋がる事無く
唐突に始まる物みたいだ。
そう言えばカゴタケも
本体に菌糸で繋がっては居なかった。
卵の中で、黄身の如くカゴ部分が
成長・熟成していたのだ(→当該記事)。
してみると、カニノツメやキツネノタイマツの柄が
唐突に始まるのも当然なのかも知れないなぁ。
それにしてもキノコの形態や生態は
当方の想像を遙かに越えているなぁ・・・・・・



名古屋市東部にて撮影。


その形と言い、色合いと言い、正に「蟹の爪」。
上手い事名付けた物だよなぁ。
蟹を知っている人なら誰でも納得する命名だと思う。
因みに、カニノツメは日本以外では中国と北米に発生する、との事。
なので中国名、英名を探したけど見付ける事は出来無かった。
北米では通名が付けられる程メジャーでは無いのかもなぁ。
中国で、カニノツメの含まれるスッポンタケの仲間は
「鬼筆」と総称されているので「蟹爪鬼筆」とでも言うのかもなぁ。
いや、勝手な想像だけど。
カニノツメは、以前に書いた事のある
ツマミタケやキツネノタイマツの近縁種だ(→当該記事)。
この仲間は卵の状態で幼菌が出来、
それが割れて中身が伸長する、と言う独特の生態を持っている。
こちらの場所の個体は既に萎びてしまっているが、伸長前の卵もあった。


折角なので、卵を持ち帰って育てて見る事にした。
水ゴケに埋めて早速観察開始。

寝る前はこの状態。
翌朝見てみたら、既に伸長していた。


経過を見られず残念……
こちらの個体は最初の画像のに比べると、かなり色が濃い。

見れば見る程「カニノツメ」だよなぁ。
この黒い部分がグレバと呼ばれる、胞子の含まれた粘液。

これが糞臭を放っていて、ハエを呼び寄せ
舐め取らせる事によって胞子を拡散している。
所で、幼菌の中身はどうなっているのだろうか。
試しに一つ切って見た。


真っ二つにする。
更に1/4に。


高貴な果物、と言えばそう見える様な……w
半割りにした物の表皮を剥いてみる。


グレバが脳みその様に見える。
後にカニの腕になる部分が脳梁みたいだなぁ。
こちらは別の幼菌。

割れて頭を出し始めている。
約2時間半後。

かなり顔を出している。
別角度から。

カニノツメを真上から見るとこんな感じなのか。
裏面は表皮の割れ具合が綺麗。

8時間後。

完全に伸長していた。
こちらは別の卵。


グレバの脳みそ具合が良く判る。
約4時間後。

脳みそ具合が判りにくくなっている。
5時間後。

脳みそは溶けてしまい、粘液状になっている。
当然グレバからは糞臭が漂う・・・・・・
所で、ツメの根本はどうなっているのだろう。
ふと気になったので、調べてみる事にした。
早速、外皮を開いてみる。

と、根本はイキナリ始まっていた。

ブツ切りにした様な断面で外皮の袋に包まれていたのだ。
根本はすぼまって卵の外皮、
そして菌糸に繋がっているのかと勝手に想像していたら
唐突に柄が始まっていたのでびっくりだった。
まるで、どうせ外皮に包まれて見えないのだから
此処は適当にして良いや、と
ぞんざいに工作された手芸品の様だった。
実は以前、キツネノタイマツの追培養の際、
変な成長の仕方をした個体があった。
それは、何故か卵の底が抜けた為に
上にも下にも伸長してしまった個体だったのだが
その個体も柄が、
まるでブツ切りにされたかの様になっていたのだ。


その時は、それは正常に成長出来無かった為の
奇形化だと勝手に思っていたのだが
このカニノツメの様子を見ると
あれはあれで正常な状態だった様だ。
この仲間の根本は、菌糸で繋がる事無く
唐突に始まる物みたいだ。
そう言えばカゴタケも
本体に菌糸で繋がっては居なかった。
卵の中で、黄身の如くカゴ部分が
成長・熟成していたのだ(→当該記事)。
してみると、カニノツメやキツネノタイマツの柄が
唐突に始まるのも当然なのかも知れないなぁ。
それにしてもキノコの形態や生態は
当方の想像を遙かに越えているなぁ・・・・・・


