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野良
JUGEMテーマ:趣味

こちらの画像はシイタケ。
某所で大量に発生していた。
shiitake2014-1.JPG

大きな丸太には大きなシイタケが。
shiitake2014-2.JPG
右側の2固体だけだったら
これがシイタケとは判らなかったかもなぁ。

この丸太にはうじゃうじゃと。
shiitake2014-3.JPG
実に見事。

こちらの丸太のはまだ発生したてだった。
shiitake2014-4.JPG
shiitake2014-5.JPG
shiitake2014-6.JPG

別の丸太にも大きなシイタケが。
shiitake2014-7.JPG

例によって1000円札と比べてみる。
shiitake2014-8.JPG
その大きさが判ると言う物。


この場所には長らく
広葉樹の枯れ枝、丸太が放置されていたのだが
そこからシイタケがこの様に発生していたのだ。

今でこそ一年中何処ででも買えるので有り難みは無いが
シイタケも元々は野生のキノコだ。
こんな場所で遭遇すると
シイタケも生き物なのだ、と改めて感じてしまう。

シイタケに関しては以前も書いた事がある。
よろしければそちらもご覧下さい(→こちら)。


で、このシイタケが天然物かと言うと
実はそうではない。
このシイタケ発生地点から20m程離れた場所に
こんな物があった。
shiitake2014-9.JPG
そう、それはシイタケのほだ木。
誰かが此処でシイタケの栽培をしていた様子。
だが、手入れをされてはおらず完全に放置されている。

思うに、場所も良さそうだし
シイタケの栽培でもやってみようかな、と
軽い気持ちでほだ木を買って置いてみたのだろう。
で、置いたら勝手に生えて来る物だ、と
タカを括って碌に手入れもせずにいたので
期待ほどの成果が無かった為に
がっかりして放棄されてしまったのだろう。
所が、其処から放出された胞子が
周辺の枯れ木をほだ化し、この発生を見たのだ。

先にも書いたが
シイタケは生の物が一年中何処ででも買える。
「完熟ほだ木」と称した物がホームセンターでも買えるし
室内で栽培可能な成熟した菌床キットも売られているので
誰でも簡単に出来そうな気になってしまうが
実はシイタケの栽培は、そう簡単ではない。

原木栽培の場合、木の中の水分量が
後々の作業に大きな影響を与えるために
木を伐採する時期がとても重要なのだ。
そして、その後の管理も難しく
素人がいきなりやると凡そ失敗してしまう。
様々な害菌にやられてしまい、
シイタケが全く生えて来ないのだ。

市販の完熟ほだ木は
その辺は上手い事やって完熟させている筈だが
それでもどんな環境の何処に置いても
必ずシイタケが生えて来る、と言う訳では無い。
やはり、それなりに栽培に適した環境に置かないと
シイタケは上手く生えては来ないのだ。

本来なら、栽培する場所を決めてから
その場所の環境に合ったシイタケの品種を選び
そして状況に応じて適切に
ほだ木の世話をしていかなければならない。
シイタケには様々な品種があり
環境や使用目的に沿って細分化されているのだ。

だが、それでは「完熟ほだ木」として
市販する事は出来無い。
なので、品質はともかく、とにかく発生しやすく
更に汎用性の高い品種でほだ木を作り市販しているのだ。
それでも、それなりに適した環境に置かれなければ
シイタケは生えて来ない。
あまりに環境が悪ければ、
また、あまりにも手入れが悪ければ
シイタケは生えて来ないのだ。

此処のほだ木も恐らくそれで上手く行かず
結果として放棄されてしまったのだろう。
結果の出なかったほだ木が
そのままそこに放置されている、と言う事は
このほだ木の設置者はシイタケ栽培に関して熱意も何も無く
本当にちょっと試しにやってみただけなんだろうなぁ。

所が、そこから飛散した胞子は
周辺に放置されていた枯れ木を見事なほだ木にしてしまった。
誰も管理をしていない、
何時伐採されたかも判らない原木を
人間の手を借りず自らの能力だけでほだ木にしたのだ。
他の菌の妨害にも負けず、生存競争に勝ち
勢力拡大を果たし、立派なほだ木を自力で仕上げたのだ。
こんなに大きく立派なシイタケが生えて来るのも当然かも知れない。


上述した様にこのシイタケは天然物とは言えない。
といって、栽培物と言う訳でも無い。
人間用に改作された品種が逃げ出して外で勝手に繁殖したのだ。
それは、「野良」と言う事になる。
つまりこれは「野良シイタケ」の群なのだ。
こんなに見事に育っているのは
自分を見捨てた人間達に対する意地なのかも知れないよなぁ。


所でシイタケは人工的に作られた品種が
何十年にもわたって日本全国あちこちで栽培され
それこそこの様に胞子がバラ撒かれて来たのだ。
山の中でシイタケに遭遇しても
それが本当の天然物のシイタケだとは限らない。
逆に山の中だからこそ
どこかで栽培していたシイタケの胞子が
流れて繁殖した「野良シイタケ」の可能性が
高いと言えるかも知れない。
元々シイタケ栽培は山の産業だった訳だしなぁ。
以前書いた記事のシイタケも
この様な「野良シイタケ」だったのかもなぁ。

ひょっとしたら、本当の「野生のシイタケ」は
日本にはもう無いのかも知れない。
トキみたいに「野生絶滅」なのかもなぁ。
そう考えると現代の日本では
「本来の野生シイタケの味」を知っている人は
殆どいない、と言えるのかも知れない。
だからどうだ、て話では無いのだけど。


さて、この「野良シイタケ」。
今後、勢力を拡大して行けるのだろうか。
それとも「野良」の哀しさで、
やがては滅んでしまうのだろうか。
今後もこの場所、及び名古屋市東部の
シイタケ状況を観察して行きたい。
 

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| ヒラタケ科 | 00:45 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
野良シイタケに関する深い考察 なるほどと頷きながら読ませていただきました
過去に出遭った あのシイタケも野良かもしれないなあ(;^ω^)
| yuuko | 2014/03/29 9:50 AM |
 
>>yuukoさん
過分にお褒め頂きまして有難う御座居ます……m( _ _*)m

聞いた話では野良エリンギや野良アガリクスタケもあるのだとか。
その内「特定外来キノコ」が指定されて
排除対象になったりするのかも知れませんねぇ……
| まねき屋 | 2014/03/30 8:12 PM |
最近ははっきり野生のシイタケとわかるものは見たことがありません。今発生しているものは中低温菌と呼ばれるホダ木栽培用シイタケの子孫がほとんどです。街中では人間の都合だけで植樹されるので生えている樹は皆、息も絶え絶え。シイタケやエノキタケなどの木材腐朽菌は山間部より市街地の方がかえって分布の密度が高いように思います。
| gorosuke | 2014/04/22 10:36 PM |

>>gorosukeさん
>木材腐朽菌は山間部より市街地の方がかえって分布の密度が高い
成る程、確かにそうかも知れませんね。
それだけ不健康な樹木が市街地には多いのでしょうね。
カシナガの問題もありますし、放置木材も少なくありませんし。

野良キノコはこれからも増えて行くのかも知れませんね……
| まねき屋 | 2014/04/23 1:50 PM |
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