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スミレの園
当方が追い求めているキノコの一つにスミレホコリタケがある。
スミレホコリタケとは紫色をしたノウタケの仲間。
ノウタケに比べると発生が少なく図鑑にも殆ど載っていない。
スミレホコリタケについては
以前に何度か記事にした事がある。
 何と言う事……
 『何と言う事……』のその後
 持つべき物は

因みに、スミレホコリタケと言う名前だが
別の和名候補として
「ムラサキチドメ」「スミレノウタケ」もあったと言う。
ノウタケはホコリタケとは違うグループなので
どちらかと言えば「スミレノウタケ」の方が
実態に即していると思うのだが
先名権の関係でスミレホコリタケになった様だ。

確かに届け出順、と言うルールは大事だが
実態に則さない和名を何時までも使い続けるのも
どうかと思うなぁ。
世界共通名称である学名は
学問の発展と共にどんどん変わっていくのに
日本人の、しかも極一部の人間しか使わない和名が
何時までも間違ったまま、て言うのも不思議な話だ。

発生が少ない、と言うのも関係しているのかなぁ。
毒にも薬にもならないキノコだから(可食との事)
あまり相手にされていないのかも知れないし。
と、何の権限も力も持っていない当方が
こんな場末のblogで喚いていても仕方ないのだが。


先に書いた様に、スミレホコリタケの発生は少ない。
以前はweb検索をしても情報は殆ど出てこなかった。
だが、2012年は当たり年だったのか
あちこちで発生の報告があった。
以前の記事にも書いた様に
菌友の周辺でも発生していた様で標本を送って貰ったりもした。
名古屋の当方の行動範囲内でも発生していた様なのだが
残念ながらその現場に遭遇する事は無かった。


で、今年の春先、アミガサタケを探すべく
某所を探索していた所、ふと見るとこんな物が。
sumire2014 (3).JPG
sumire2014 (1).JPG
これはスミレホコリタケの残骸ではないか!
恐らく去年発生した物だろう。
と言う事は2012年に続いて2013年も
当たり年だったのかも知れない。


周りを見ると同じ物が幾つもある。
数えてみると全部で15個。
sumire2014 (6).JPG
此処はスミレホコリタケの一大発生地だったのだ。
この15個の残骸が一斉に胞子を飛散させていたとしたら
この辺一帯が紫色になっていたのでは無いだろうか。

この辺り、ちょっとその痕跡が残っていて
落ち葉や地面が胞子で紫色になっている、
sumire2014 (2).JPG
sumire2014 (4).JPG
こんな感じでこの一帯が紫色に染まっていたのだろうなぁ。
いや、その様子を是非とも見たかった!


幾つかをピックアップ。

この個体。
綿状部分の様子が良く見える。
sumire2014 (7).JPG
この繊維の隙間に胞子がぎっしり詰まっていたのだ。

この個体にはまだかなり胞子が残っている様子。
sumire2014 (10).JPG
表皮の痕跡が視認出来る。

こちらの個体も表皮がやや残っている状態。
sumire2014 (5).JPG
因みにスミレホコリタケの学名は Calvatia cyathiformis 。
”Calvatia”は属名で”頭蓋骨”、
”cyathiformis”は”酒盃型の”と言う意味の由で
上掲画像の様な状態を指しているらしい。
何故こんな消滅寸前の状態を取り上げて学名に当てたのかは不明。
没になった学名に Calvatia lilacina があり
”lilacina”は”ライラック色の”を意味している由。
そちらの方がより実態に即していると思うのだが
これも恐らく先名権の問題なのだろうなぁ。 


こちらの個体が綿状部分は殆ど無くなっている。
sumire2014 (8).JPG

試しに裂いてみる。
sumire2014 (9).JPG
断面も、もけもけの繊維状。
だが、この部分は胞子の含まれていない「無性基部」。
胞子の含まれていた部分は、胞子を放出し尽くすと
やがて消え去ってしまうが
この無性基部だけは長期間残存する。
なので、こうやって残骸だけを見付けて
当方は残念がっている次第。
とは言え、発生場所の確認は出来るのは有難い。


今後、この場所の経過観察は勿論する予定だが
今年もこの場所に生えてくれる保証は無い。
種類にもよるが、キノコには発生周期がある様だ。
周期が1年、つまり毎年発生する物もあれば
数年に一度しか発生が観察されない物もある。
そして、中には発生周期が数十年単位の物もあるらしい。

ひょっとしたら数百年単位の物だってあるかも知れないが
そうなると、人間がその存在を知る事が出来無い物も
あったりするのだろうなあ。
そう言うキノコが伝承されていたとしても
現物が確認されていないから
ただの荒唐無稽な作り話だ、
てな扱いをされている場合もあるのかも知れないよなぁ。

多くの生物は地球の自転や公転を1単位として
スケジュールを考えているが
別の座標軸を単位にしている生物だってあるだろう。
竹の開花が60年に一度とか、17年セミなんてのも
何かの単位でそう言う周期なのかも知れないのだ。
その1単位が数百年、数千年だ、と言う可能性だってある。
時間のスケールを人間の感覚だけで考えるのは狭い了見だ。

で、このスミレホコリタケ。
次の当たり年は何年後、何十年後なのだろうか。
当方が生きている間に、
自分の足で歩ける内に来て欲しいなぁ。
スミレホコリタケが
当方の都合を考慮してくれないのは当然だが
出来ればそう遠くない将来に発生して欲しい物だなぁ。

了見が狭いのは承知で、とにかくひたすら祈るのみ。
キノコヌシ様〜〜(-人-) ナム〜


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| 腹菌類 | 00:18 | comments(17) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
先日、ドキドキ!きのこフェスティバル会場で作品を拝見しました。
「遂に体から生えた!キノコ猫」が一番受けました。
あの手描きのあおり?がすばらしいですね。
スミレホコリタケ、昨年はじめて見ました。たしかに、ノウタケのようにどこにでもあるかんじではないですが、あるところにはあるみたいですね。
フェスティバル翌週の兵庫県でも若い個体がありました。若いときは真っ白で表面に亀甲みたいなもようが入ってますね。「キクメタケ」というのがありますが、同一視する見方もあるそうです。
学名には先名権がありますが、和名は明確なルールがないので、国内で新種または新産種発表した人がつけるか、定着したもの勝ちかもしれませんね。
学名は研究によってよくかわることがありますが、むしろ、和名のほうが安定しているようです(あてられる学名がかわっても)。
| 三十九 | 2014/07/26 9:08 AM |
今期、三河地方では7月初めに出ました。家の近所では同じ場所ではありませんが近い所に毎年出ます。腐生菌なので条件が揃えばまた発生すると思います。次回の発生は9月のはずなのでまた観察してみて下さい。この件については「気分はきのこ」様の掲示板に昨年投稿したので参考にして頂ければとと思います。
| gorosuke | 2014/07/26 10:53 PM |

>>三十九さん
きのこフェス、いらして頂いていたのですね。
blogでも取り上げて頂いて、恐縮してしまいます。
有難う御座居ました。
当方、店番していたのは初日だけでしたので
お逢い出来ず残念でした。

以前、標本を送ってくれた大阪の菌友によると
大阪の現場では今年も発生していたそうです。
ある所にはあるのですねえ……

キクメタケも遭遇してみたいキノコですねー
スミレホコリタケ以上に情報の少ないキノコなので
余計に駆り立てられてしまいます。

和名の件。
明確なルールが無いのなら
尚の事一度色々整理した方が良い様な……
専門家でも無い当方が愚痴っても仕方ありませんが
| まねき屋 | 2014/07/28 3:53 PM |

>>gorosukeさん
掲示板の記事のご紹介有難う御座居ました。
キクメタケも追い求めているキノコです。
差異を明確に知る事が手来ました。
勉強になりました。
有難う御座居ました。

スミレホコリタケ。
記事を挙げた翌日に現場に行ってみたのですが
新たな痕跡もありませんでした。
9月に期待したいと思います。
| まねき屋 | 2014/07/28 3:53 PM |
あ、こんなトコでもショーバイしとるw
| きのこ堂  ちば! | 2014/07/30 8:19 PM |

>>きのこ堂さん
世の中銭でっせ……( ̄∀ ̄)
| まねき屋 | 2014/07/30 10:12 PM |
まぬきの爺っつあんは、守銭奴だったのかw

鬼平的には「尾張の貼蔵」かい?w
| きのこ堂  ちば! | 2014/08/01 9:13 PM |

>>きのこ堂 ちば!さん

そこは「尾張の菌三」通称「菌の字」でw
| まねき屋 | 2014/08/02 1:37 PM |
先日京都の西京区大原野の山中に見仏いったのですが、まわりは竹の山ばかりでついつい、まねき屋さんのきのこ話があたまに浮かぶものですから、目をキョロキョロさせましたが、
きれいに管理された竹山にあろうはずはなく・・・ですね。
でも
関西のいろんなところに私は出没しているので、本当は
きのことかにも出くわしているのでしょうが、見えないですねえ。
子供がちいさい時に、年中蛇をつかまえてきたのですが、同じところに住んでいるのに、目をこらしても蛇に出会ったことがない。好きな子供はすぐみつける。
そんなことを思い出しました。
| ポコマム | 2014/08/03 4:46 PM |

>>ポコマムさん
当方も竹の菌の事を調べだすまでは全く目に入りませんでしたねー
キノコにしてもそうですが、積極的に興味を持つ様になると
自然と目に入って来る様になるのが不思議ですね♪

因みに、同じ野外に居ても、
当方には花や鳥は目に入っていない様です……
| まねき屋 | 2014/08/07 6:45 PM |
こんばんは…

で、いったいスミレホコリタケってなんじゃろうか?

きのこのしょもつをえるため今年暑苦しいコミケにいってまいります… 病名増えたしかなり弱っておるので へたしたらしんじゃいます


残念ながらホントに今年は切迫した生命の危機なので はくせんきんは お送りできなく
申し訳ありません!!

仲良きことは うつくしき たきのこ…

とにかく自分も 死なないようひたすら祈るのみ。
キノコヌシ様〜〜(-人-) ナム〜
| WaterFoot | 2014/08/11 5:10 AM |
こんばんは…

で、いったいスミレホコリタケってなんじゃろうか?

きのこのしょもつをえるため今年暑苦しいコミケにいってまいります… 病名増えたしかなり弱っておるので へたしたらしんじゃいます


残念ながらホントに今年は切迫した生命の危機なので はくせんきんは お送りできなく
申し訳ありません!!

仲良きことは うつくしき たきのこ…

とにかく自分も 死なないようひたすら祈るのみ。
キノコヌシ様〜〜(-人-) ナム〜
| WaterFoot | 2014/08/12 4:11 AM |

>>WaterFootさん

当方、白癬菌は守備範囲外ですので
送って頂きましても困りますです……(∩;゚皿゚)ヒイィィィッッッ!

それはともかく、ご存命である事をお祈りします(-人-) ナム〜
| まねき屋 | 2014/08/19 12:47 AM |
 ここのところの雨で、ノウタケがよく生えてきているので、「スミレホコリタケもどうかなっ?」と思っているのですが、今年はまだ見ませんね。私の守備範囲での話ですが。

| 古本まゆ | 2014/08/21 6:53 PM |
だんきちです。先日はスミレホコリタケかキクメタケではないかと教えていただきありがとうございました。

昨日、和歌山県紀北エリアのゴルフ場でまさにスミレをゲットしました。独特の風合いが最高ですね♪色が変わり出すと、かなりの臭気を発するんですけど…

いまベランダに置いて乾燥させてますが、風で胞子が飛んでワイシャツが部分的に紫色にならないか若干心配しております。

今後ともよろしくお願いいたします。

| だんきち | 2014/08/24 11:50 AM |

>>古本まゆさん
情報有難う御座居ます。
矢張り今年はまだなのですね。
gorosukeさんによりますと9月にも発生するそうなので
今後の動向に期待したいと思います。
| まねき屋 | 2014/08/24 10:52 PM |

>>だんきちさん
いえいえ、こちらこそよろしくお願い申し上げますです m( _ _ )m

何と、スミレをgetですか!
激しく羨ましいです……

発生は少ない、と言いながら結構あるもんなんですねぇ。
取り敢えず名古屋でも期待したいと思います(^-^)
| まねき屋 | 2014/08/24 10:56 PM |
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