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身近な所に

夏になると当blogへのアクセスが増える検索ワードに
「白いキノコ」と言うのがある。
恐らく、その多くはオオシロカラカサタケの事を
検索しようとしていたのでは無いかと思われる。

オオシロカラカサタケは山や森の中等より
市街地に多く発生する。
なので人の目に触れる機会も多く
その為に検索語句として多く登場しているのだろう。
「白いきのこ」「白いキノコ」の語句検索でこの記事に辿り着かれた方は
こちらの記事もご覧下さい(→
こちら)。
お探しのキノコがあるかも知れませんw



こちらはとある公園の歩道際に発生していた個体。
ooshiro2014 (4).JPG
ooshiro2014 (5).JPG
ドーナツ状の厚手のツバが特徴的。

こちらは幹線道路の歩道植え込みに発生していた個体。
ooshiro2014 (3).JPG
ooshiro2014 (2).JPG
やや古い個体だったのでヒダは緑色掛かっていた。
これがオオシロカラカサタケの最大の特徴。

こちらは近所の児童公園の植え込みにあった物。
ooshiro2014 (7).JPG
恐らく公園に来た子供が掘り返したのだろう。
折角ならと、ちょっと土を掘って植えて
成長を観察しようとしたのだが翌日には姿を消していた。
誰か大人が始末したのだろうなぁ。

こちらは近所の神社の境内に発生していた個体。
ooshiro2014 (8).JPG
ooshiro2014 (9).JPG
ooshiro2014 (6).JPG
古い個体もあったので念の為に裏を見ると
矢張り緑色掛かっていた。

こちらはとあるマンションのフェンス際に発生していた個体。
ooshiro2014 (10).JPG
ooshiro2014 (11).JPG
ooshiro2014 (12).JPG
発生したてなので、
マンション住人はこのキノコの存在に気付いていないかもなぁ。

こちらはとあるお寺の境内に発生していた個体。
ooshiro2014 (13).JPG
ooshiro2014 (14).JPG
ooshiro2014 (15).JPG
すぐそばには盂蘭盆会の順番待ちをしている人達が。
皆、ここにキノコが生えてるなんて知らないんだろうなぁ。


オオシロカラカサタケは毒キノコなので
ニュースになる事も少なくない。
オオシロカラカサタケを食べると
強烈な下痢、嘔吐、腹痛を引き起こし、致死例もある由。
近年では、2005年9月に大阪城公園でバーベキューをしていた若者が、
2008年9月に大阪市内、及び2009年7月に広島市内の河川敷で、
それぞれに発生していたキノコを食べ、救急搬送騒ぎになり
調べた所、どれもオオシロカラカサタケによる事案だった、との事。

実はオオシロカラカサタケに良く似た食キノコにカラカサタケがある。
ooshiro2014 (18).jpg
ooshiro2014 (16).jpg
ooshiro2014 (17).jpg
これはたまたま成長段階の違う3個体が生えていた様子。
この傘をフライにすると絶品!との事だが
残念ながら当方はまだ食べた事は無い。
で、ご覧の様にオオシロカラカサタケと実に良く似ている。
このキノコと誤認してオオシロカラカサタケを食べ、
オオシロカラカサタケが毒キノコである、と判明した由。

カラカサタケの方が大きく、柄も長いのだが、
それは個体差もあるだろう。
カラカサタケはヒダが緑色にならない、と言う差異も
若い個体では表面化しないので
食べられる程の若い、新鮮な状態では判別のしようも無いだろう。

だが、先の中毒例が全て、このカラカサタケとの誤認かどうかは判らない。
多分、「あ、キノコだ!わ〜い♪」てな感じで
その場のノリで食べてエライ事になってしまったのだろうなぁ。
大阪城公園の事例は特に、
関西人のイチビリ(悪ふざけ)が裏目に出たのだろうなぁ。

因みに、オオシロカラカサタケは南方系のキノコの由。
それが温暖化の影響で、分布域をどんどん北上させているのだとか。
数年前に群馬で発生が確認された、との記事を見た記憶がある。
今は何処まで行っているのだろうかなぁ。
遠からず東北地方でも中毒被害が出るのかも知れないよなぁ。
  『千葉菌類談話会通信29号』の河合繁好氏の報告によりますと
  2012年現在、宮城県での発生が確認されているそうです。
  日本全土制覇も遠くないのでしょうね……
  gorosukeさん、情報有難う御座居ました!



尚、別の良く似たキノコにドクカラカサタケがある。
ooshiro2014 (19).JPG
ooshiro2014 (20).JPG
オオシロカラカサタケと同様の症状を引き起こす由。

オオシロカラカサタケに比べると華奢な点が差異だが
それも個体差があるだろう。
決定的な差異はヒダが緑色にならない点だ。
ooshiro2014 (21).JPG
ooshiro2014 (22).JPG
この個体は近所の高級住宅街の
とある家の壁と、その隣の家の石垣の隙間に発生していた個体。
画像の通り、老熟してもヒダが緑色掛かってはいない。

食キノコの「カラカサタケ」に似た外見の毒キノコとして
「ドクカラカサタケ」と命名されているのは判るのだが
ドクカラカサタケより強烈な毒キノコなのに
毒の要素が無い「オオシロカラカサタケ」との命名、と言うのも
ちょっと不思議な話だ。
恐らくその毒性が判らない内に
「オオシロカラカサタケ」と命名されてしまったのだろうなぁ。

『日本産菌類集覧』及び『毒きのこ今昔』によると
カラカサタケの和名登録は1948年、
オオシロカラカサタケの和名登録は1954年、
ドクカラカサタケの和名登録は1970年との事。
そして、記録に残る
オオシロカラカサタケでの最初の中毒例は1974年、
ドクカラカサタケは1969年、との事。
ドクカラカサタケは当初、「コカラカサタケ」と命名されていたが
中毒事故を受けて「ドクカラカサタケ」に改名された由。
矢張り、そう言う事だった様だ。
それだったらオオシロカラカサタケも
「オオドクカラカサタケ」と改名されても良いと思うのだけどなぁ。
名付けのタイミング、と言うのも何かと難しい物だなぁ。



さて、この様にオオシロカラカサタケは猛毒キノコだ。
上掲の画像も、子供達が普通に遊ぶ公園だったり
幸せな家庭生活が多数営まれているであろうマンションの前庭だったり
地域を鎮護する神社だったり
先祖の供養をし、子孫の安寧を祈る寺だったりしている。
当方が最初にオオシロカラカサタケに遭遇したのも
東大阪で美味しいと評判だった近所のパン屋の向かいの駐車場だった。
そう言う、さりげない身近な場所に
猛毒を秘めたキノコが存在しているのだ。
そして殆どの人がそれに気付かず通り過ぎたりしているのだ。
そのひっそりとした禍々しさが、
当方がキノコを好きな一面だったりしているw
 

 

※オオシロカラカサタケについてはもう一つの記事があります。

 そちらも併せてお読み頂けたら幸甚です(→こちら)。

 



所で、毒キノコを語るトークイベントを開催します。
その名も『毒キノコナイトin名古屋』w


菌友・畏友であり世界で唯一?のキノコライター堀博美氏と
啓蒙とか云々は一切考えず
ひたすら毒キノコについてダベりたいと思っています。
キノコのトークイベントは数あれど
その中でも一番ディープな内容になる???
いや、なったら良いなぁ、とw
よろしかったら是非お越し下さいませ m( _ _ )m
会場情報等、詳細はこちら→スペースたのしい




【余談】
上掲のドクカラカサタケの老菌を撮影中、
色々な角度から撮ろうとして石垣に足を掛けた瞬間、
巡回していた若い警官に声を掛けられた。
高級住宅街で怪しい風体の男が路上にうずくまり、怪しい動き。
そしてついに石垣を乗り越えようとした!だったのだろうなぁ。
「何をしてる!」と詰問され、がっつり職務質問。
「キノコの撮影を……」と説明するが、信用していない様子。
無線で免許証や、乗っていたバイクの照合までされてしまった。
デジカメの撮影内容を全て確認されたのだが
当然写っているのはキノコだけ。
バイクの荷台には別の場所で収穫した生のノウタケ。

最初は犯罪者を見る様な目付きだったのが
次第に別の意味で不審者を見る目付きに変わって来た。
そして遂には「気持ち悪く無いんですか?」と聞いて来た。
結局(当然)犯罪的要件は満たしていなかったので
「……気を付けて下さいよ」と説教され、解放された。
若い彼に取って、自分の常識の及ばない種類の人間が居るのだ、と
勉強になってくれたのだとしたら
当方が犯罪者扱いされた甲斐がある、と言う物だw



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| ハラタケ科 | 00:21 | comments(20) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
こんばんは、オオシロカラカサタケで検索をして拝見しました。
小学三年生の娘の、夏休み自由研究がオオシロカラカサタケでした。
キノコ好きの娘にも明日ブログを見せようと思います。
| チー | 2014/08/30 11:34 PM |
やはり……w
| きのこ堂  ちば! | 2014/08/31 5:31 PM |

>>チーさん
コメント有難う御座居ますー♪
自由研究がオオシロカラカサタケ、てのも凄いですね!
どんな内容なのか、とても気になります。

またよろしければ覗きにいらして下さい(^-^)
| まねき屋 | 2014/09/01 2:19 AM |

>> きのこ堂  ちば!さん

(`皿´#)ノキィーーーッ!
| まねき屋 | 2014/09/01 2:20 AM |
コメントをありがとうございました。
夏休み自由研究ですが、
題名「がんばれ!オオシロカラカサタケ」
キノコを採取してスケッチ、写真撮影したものと論文(*_*)地球温暖化を表す、同定した様子、毒キノコで嫌われものですが、一生懸命仲間を増やしていると云うことを熱く表現した作品に仕上がっていました。
本日学校に持っていきましたが、先生にドン引きされないか心配です。

ブログはこれから定期的に拝見させていただきます。
これからも楽しみにしていますo(^o^)o
| チー | 2014/09/01 12:03 PM |
一番上の写真は、マッシュルームみたいで
つい口にしそうです。
今日フェイスブックに「奈良県生駒市の生駒山麓で、猛毒のキノコ「カエンタケ」が見つかり」という記事があって
読んだら、
見た目の気持悪さと、その猛毒にびっくりです。
で、
こちらに来たら毒キノコのお話!

名古屋に住んんでいたら「毒キノコナイト」観覧したいです。
| ポコマム | 2014/09/01 3:34 PM |

>>チーさん
詳細をお教え頂きまして有難う御座居ます。
毒キノコを単に「怖い・気持ち悪い」では無く
地球環境の変化と、
生物多様性の一部として捉える視点が素晴らしいですね!
大人にも中々出来る事ではありません。
その目線をこれからも持ち続けて欲しいですし
そこを先生にキチンと評価して欲しいです。

これからも何かお手伝い出来る事がありましたら
是非お知らせ下さい(^-^)
| まねき屋 | 2014/09/02 1:57 AM |

>>ポコマムさん
いえ、口にしないで下さいねw

カエンタケの件。
中毒症状や事例・関連情報については
当方の記事が一番詳細に書かれているのでは、
と自負しています( ̄∀ ̄)
お蔭で当blogのアクセス稼ぎに貢献してくれていますねーw

毒キノコナイト。
どうなるのか実は結構不安だったりしてます……
| まねき屋 | 2014/09/02 1:58 AM |
大丈夫ですよ!
| 堀博美 | 2014/09/02 4:41 PM |
キノコの自由研究は金賞!!ヽ(´∀`)/

校内→市内→県内ブロック→県展→地方ブロック→全国→

学者が盗用w

まぬき屋とか(笑)
| きのこ堂  ちば! | 2014/09/02 6:43 PM |

>>堀博美さん
おぉ!ご本人御自らコメント有難う御座居ます!

当日はどうぞよろしくお願い申し上げますm( _ _ )m
| まねき屋 | 2014/09/02 10:14 PM |

>>きのこ堂  ちば!さん

(`皿´#)ノキィーーーッ!
| まねき屋 | 2014/09/02 10:15 PM |
カエンタケのブログ見ました。
手にお持ちの写真が数点ありましたけど
大丈夫なのですか?
汁っていうのか分泌物がつかなければいいのですか?
しかし読めば読むほど猛毒ですねえ。
| ぽこまむ | 2014/09/03 4:53 PM |
>職務質問。
まねき屋さんもついに私達の仲間になりましたね。私はまだですが仲間が何人か経験しています。幸い今は地元自治体の自然調査員を拝命していて身分証を貰っているのでその心配はないけれど、それでも誰かに見られると説明に苦労します。

>今は何処まで行っているのだろうかなぁ
20年ほど前、愛知県で初めて発見された時は新聞に載りました。「千葉菌類談話会通信29号」で比較的新しい情報が見られます。
| gorosuke | 2014/09/03 11:09 PM |

>>ぽこまむさん
わざわざご覧頂きまして有難う御座居ます。
そんなに汁気のあるキノコでも無いのですが
手にする時には一応気を付けました。

それにしても、何でこんなに猛毒のキノコがあるのか
不思議ですよね……
| まねき屋 | 2014/09/04 12:50 PM |

>>gorosukeさん
肩書があってすらそう言う状況なのですから
野良マニアの当方が犯罪者扱いも当然でしょうねー

「千葉菌類談話会通信」の情報、有難う御座居ました。
既に宮城まで行っているのですね。
しかも高地変異種・可食種まであるなんて!
シロテングタケ:シラフタケと逆パターンなのでしょうかね。
色々と想像を掻き立てられてしまいます。
| まねき屋 | 2014/09/04 12:51 PM |
「スケジュールきびしい…」
「お財布さみしい…」
でもきっと「煮込みうどんはおいしい…」

あれ?…なにやってんだろ?!自分
ヾ(@゜▽゜@;))ノ…
| ぜんっぜん大丈夫じゃないですよ! | 2014/09/04 5:04 PM |

>>ぜんっぜん大丈夫じゃないですよ!さん

どうぞお気を付けて下さいませ……
| まねき屋 | 2014/09/11 10:46 PM |
通りすがりの者ですが、ウスムラサキシメジの検索でこちらへ辿りつきました。

不審者扱いされるのは辛いところですが、実際刑法に抵触してしまう場合もあるのでお気を付けください。
森林法の197条、森林窃盗がこれにあたります。
自己所有以外の土地は全てこれに該当し、正式な許可が無ければ法律上植物として扱われるきのこも対象となりますので。

実際のところ面通しをし損害もなければ訴えられることもないわけですが、標本を送る場合などは正式な許可での採取が無難ですね。
| 通りすがり | 2014/12/04 10:42 PM |

>>通りすがりさん
ご丁寧に有難う御座居ますー

不審者扱いだけで済む様に心しますです!
| まねき屋 | 2014/12/08 4:18 PM |
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