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タマネギ?
こちらの画像はタマネギモドキ。
tamanegimodoki (5).JPG
tamanegimodoki (6).JPG
一見ジャガイモに見えてしまう。
実際、地面に転がっている様子は
小さなジャガイモにしか見えない。
大きめの個体でも手に乗せるとこんな感じ。
tamanegimodoki (8).JPG
小イモと言うにもかなり小さい感じ。
だがキノコなので
裏を返すと当然菌糸の束がある。
tamanegimodoki (7).JPG
地面の下に菌糸が張り巡らされており
その結果、こうやってキノコが姿を現した訳だ。


実は「ジャガイモタケ属」と言うキノコはあり
実際にジャガイモぽい外見だ(→こちら)。
見た目はこのキノコにも良く似ているが
質感的にはジャガイモタケよりも
こちらのキノコの方が、よりジャガイモぽい。
だがこちらは「タマネギモドキ」と言う名のキノコなのだ。

外見は似ていても中身は丸で違う。
ご覧の通り、ジャガイモタケは
中身はあまりジャガイモぽくは無い(→こちら)。
タマネギモドキは更にジャガイモぽく無く
薄皮の中にゴマ餡がぎっしり詰まっている様に見える。
なのでこれがジャガイモタケの仲間では無く
ニセショウロの仲間なのだと判明した。
そして色々調べて、
これは「タマネギモドキ」では無いか、と判断した次第。
tamanegimodoki (3).JPG
tamanegimodoki (4).JPG
拡大すると、ただの真っ黒の塊では無く
組織が分かれているのが見える。
これが成熟すると胞子になるのだ
尚、タマネギモドキの所属するニセショウロの仲間は外見的に似た物が多く、
図鑑にもあまり載っていない為、判別がとても難しい。
webで検索しても、ニセショウロ目の別のキノコに見える画像がhitする。
勿論、当方のこの「タマネギモドキ」にしても
確実に「タマネギモドキ」である保障は無いのだが・・・・・・


こちらの個体は表面をネズミか何かに食べられたのか
中の黒い部分が表に出てしまっている。
tamanegimodoki (1).JPG
tamanegimodoki (2).JPG
美味しいのかなぁ???

所で、実は同じ「タマネギモドキ」と
言う名を持つ物がもう一つある。
それはキノコではなく、植物。
こちらは本当にタマネギに良く似ている(→こちら)。
名前の由来は一目瞭然。
ただ、この「タマネギモドキ」は通称の様子。
正確には「オーニソガラム」と言うユリ科の仲間で
園芸種が多数あるらしい。

翻って、このタマネギモドキ。
どう見てもジャガイモにしか見えないのだが
何故「タマネギモドキ」なのだろうか。
タマネギの匂いでもするのだろうかなぁ。
残念ながらその確認をしていなかったので
次回遭遇した際には
是非とも匂いを嗅いでみなければなぁ。

因みに学名は Scleroderma cepa(スクレロデルマ ケパ)。
Scleroderma は「硬い皮」、cepa は「タマネギの」、
つまり「タマネギの硬い皮」。
皮がタマネギぽいとは思えないのだけどなぁ。
益々もって判らない。


さて、上掲画像の様に
断面を見ると美味しそうには見えない。
とても食べようと言う気にはなれないのだが
実は平成24年に、このタマネギモドキによる
中毒事故があったらしい(→こちら)。
 (リンク切れ対策の為に以下に当該記事をコピペ)
  ○平成24年10月15日、奈良市内の山中で採取したキノコによる食中毒事例が発生しました。
     奈良市内の山中で採取した毒キノコ(タマネギモドキ)を、
    10月15日に自宅で調理して喫食した1名が、
     喫食後30分で嘔吐・嘔気等の症状を呈しました。

   ○タマネギモドキ
    ・発生時期 夏から秋
    ・発生場所 林内地上に群生する
    ・特徴 表皮は厚く、球形
    ・中毒症状 食後30分から2、3時間で嘔吐、下痢などの消化器系の中毒症状
    ・毒性成分 毒性物質は明らかではなく、詳細は不明
    ・間違いやすいキノコ ショウロ科、ホコリタケ科、セイヨウショウロタケ科など



また、平成26年に茨城県土浦市でも 
60代男性による中毒事故が(→こちら)、
 (リンク切れ対策の為に以下に当該記事をコピペ)
  ◆毒キノコで食中毒/茨城・・・
    毒キノコの「タマネギモドキ」を食べ、色覚障害などの食中毒症状を発症
    (2014年11月17日 21:11)

    県は15日、土浦市の60歳代の男性が毒キノコの「タマネギモドキ」を食べ、
   色覚障害などの食中毒症状を発症したと発表した。男性は治療を受け、快方に向かっている。
   タマネギモドキによる食中毒の認知は県内初という。
   男性は13日昼頃、稲敷市の林で食用キノコと間違えて採取。
   14日夜、土浦市内の友人宅でゆでて1人で食べた。
   直後に発汗や白い色が紫色に見えるなどの症状が出たという。
   県によるとタマネギモドキは丸い形で茶色がかっており、トリュフに似ているという。
                               (11/16読売新聞)


そして『毒きのこ今昔』と言う本によると
昭和49年に学校の花壇に生えたタマネギモドキを
キツネノチャブクロ(ホコリタケ)と間違えて
4人の男子高校生が中毒をした事故もあったらしい。

良くもまぁ、食べようと思ったもんだなぁ。
大阪府のサイトによると、間違いやすいキノコとして
ショウロ、ホコリタケ、セイヨウショウロ(トリュフ)を
挙げているが、かなり違うと思うがなぁ。
実際、昭和49年の例ではホコリタケと間違えているし。
思い込みてヤツかなぁ。
とにかく無謀としか言い様が無い。

無謀ではあるが、多くのそう言う先人達の挑戦によって
これは美味しいキノコだ、これは毒キノコだ、と言う
それぞれのキノコの素性が判った訳だ。
逆に言えば、そのキノコが美味なのか、美味しくないのか、
そして毒なのか無毒なのかは食べてみないと判らないのだ。

化学分析が発達した現代では特定の性分の検出は出来るので
この成分が含まれているからこのキノコは毒キノコだ、と
判断する事は可能だが
それが未知の毒成分だった場合は検出も判断も難しい。
まして、そのキノコが美味かどうかの判断は
機械による分析だけでは不可能だろう。
それこそ、実際に食べてみないと判らない。

その昔、無謀な試食者が居たからこそ
マツタケやシイタケ、マイタケが
美味なキノコとして定着、流通しているのだ。
タマネギモドキは毒キノコだった為に
無謀扱いされてしまったが
そう言う無茶をしてくれたからこそ
タマネギモドキが毒キノコだと言う事が知れたのだ。
貴重な情報を提供してくれた人として頭が下がる思いだ。

とは言え、当方はどんなキノコであっても
人類初の試食者になりたくは無いなぁ。
誰も知らない美味しいキノコを見つける、
と言うのはとても魅力的な話だけど
やっぱり毒には中りたくないからなぁ。


所で先述した様にジャガイモタケと言うキノコはあり
この様にタマネギモドキと言うキノコもある。
もし「ニンジンタケ」と言うキノコがあれば
シチューやカレーが出来そうだが
残念ながら「ニンジンタケ」は無い様だ。
将来、当方が新種のキノコを発見したら
「ニンジンタケ」と命名しようかな。
そしてジャガイモタケとタマネギモドキと共に
意味無く煮込んでみたい。
食べはしないけど、楽しそうだ。
で?と言われたらそれまでだけど。

先のタマネギモドキでの中毒者。
実は、まさかそれの先駆者なのだろうか。
遊びで煮込んでいた物をうっかり食べてしまったのだろうか。
または、別の人が遊びで煮込んだ物を
知らずに食べてしまったのか。
当方みたいなアホな事を考える人が
他に居るとは思いたくないのだが
世の中広いからなぁ・・・・・・


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| 腹菌類 | 00:32 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
相変わらずの楽しいきのこ談義
あ、談義とは言わないかな?・・・

つい笑いを漏らしつつ読ませていただきました

山と渓谷社の「日本のきのこ」を読んでいると 試してみたがというような記述がよく出てきますね
それで、なるほど・・こういう先生たちが試食してみて味とか毒とかが分かるんだなぁと感心しましたが
たしかに誤食して中ったとかいうことも 後世の人たちに役に立つのですね

私ももう少し若かった時には 役に立てそうなこともしましたがもうその元気がなくなりました
ジャガイモタケ タマネギモドキ etc.  きのこって楽しいですね(○´ω`○)ノ
| yuuko | 2015/05/30 2:32 PM |

>>yuukoさん
有難う御座居ますー

研究者の方々は我々とは違って深い見識と洞察の上で試食をする訳ですが
それでも思わぬ中毒があったりするみたいですね。
正にイチかバチか、宝くじかロシアンルーレットですよねw

| まねき屋 | 2015/06/01 1:41 PM |
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