CALENDAR
S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< April 2018 >>
ARCHIVES
CATEGORIES
MOBILE
qrcode
<< サル年なので…… | main | コロ? >>
前衛絵画
こちらはチャウロコタケ。
chauroko (3).JPG
chauroko (4).JPG
chauroko (5).JPG
各種の広葉樹の枯れ木に長径3〜4cm程の茶色の傘を
魚の鱗のようにびっしりと発生させる事が多い為に
その様に名付けられたのだろう。

このキノコも東大阪時代には全く見かけなかったのだが
名古屋では毎年何処かで必ず遭遇している。
名古屋の環境はチャウロコタケに取って、かなり居心地が良い様だ。
あまりにもしょっちゅう遭遇するので
小規模の発生状況ならばスルーしてしまう程だ。

チャウロコタケは、はっきりとした環紋が特徴的だ。
上掲の画像の個体では判り難いが
数種の色を交えた鮮やかな環紋の個体になる事が多い。
chauroko (6).JPG
chauroko (7).JPG

こちらは古くなった個体が色褪せた事によって
環紋がより露わになった物。
chauroko (8).JPG

多くはびっしりと子実体を発生させるのだが
時としてこの様に閑散とした状態の個体群もある。
chauroko (1).JPG
何か、とても貧相で可哀想に見えてしまうなぁ……


同じ様にびっしりと発生するキノコにカワラタケがある。
こちら↓がカワラタケと呼ばれ


こちら↓がウロコタケと呼ばれるのは
chauroko (5).JPG
色合いの関係もあるだろうが
各々の個体の厚みの違いがあるからだと思われる。

カワラタケも厚さ1〜2mm程度の薄いキノコだが
チャウロコタケはそれよりも更に薄い0.5〜1mmだ。
その薄さと、薄さから来る縁の鋭さが魚の鱗を連想させるのだろう。
各個体のうねりの大きなカワラタケに比べて
チャウロコタケはうねりが小さく全体に平らで
より鱗っぽい事も関係しているかもなぁ。

試しにチャウロコタケの一枚をむしり取ってみる。
表側。
chauroko (9).JPG

横から薄さを。
chauroko (11).JPG
っても、これではちょと判り難いなぁ。

こちらは裏面。
chauroko (10).JPG
裏側にも環紋がある。
表面に比べると薄い色合い。


先にも書いたが
チャウロコタケの各個体は3〜4cm程度の物が多いが
時としてとても大きな個体になる事がある様だ。
こちらは切り株全体に発生していた個体群。
chauroko (12).JPG

上から見たらこんな感じ。
chauroko (14).JPG
長径7〜8cmの大きな個体が多く
中には複数の個体が癒着していて10cmを超えている物もあった。
余程栄養状態が良かったのだろうなぁ。

こちらはすぐそばにあった倒木から発生していた個体群。
chauroko (15).JPG
こちらも大きな個体ばかりだった。

先の個体群の一部を拡大してみる。
chauroko (13).jpg
この画像だけを見たらキノコには見えないかもなぁ。


円形のヤツはメノウの断面みたいだし
Argentina003.jpg
(アルゼンチン産のメノウ)
(ailoveiさんのサイト『世界の最も美しい鉱石・鉱物』より引用)

全体で見ると前衛抽象絵画みたいだ。
20150603085908.jpg
滋賀県立近代美術館公式blogより引用)
frank-stella-1.jpg
(『アート×現場』サイト内、「アートの視点」より引用)
(どちらもフランク・ステラの作品)

もっとそっくりな絵画があった様な気もするが思い出せない……


ローマ帝国の政治家・哲学者・詩人、
ルキウス・アンナエウス・セネカの言葉に
「すべての芸術は自然の模倣に過ぎない」、
手塚治虫の『火の鳥』の中のセリフに
「人間の作ったものは、すべて自然の模倣に過ぎない」があるが
こう言うのを見ると正にそうだなぁ、と思わされてしまうなぁ。


ただ、これは芸術作品では無いので時間と共に朽ち果ててしまう。
こちらは約4か月後の様子。
chauroko (17).JPG
chauroko (16).JPG
冬場だからかなり形は残っているが、全体に萎びた感じだ。
これも遠からず、完全に消滅してしまうだろう。

今回はたまたまこの光景に遭遇出来たので
「前衛絵画みたいだ」と愛でる事が出来たが
こう言う「決定的瞬間」はあちこちで発生しているのだろうなぁ。
これからも可能な限り、そう言う光景に出逢いたい物だ。

勿論それは、ただの自己満足でしか無いのだけど。


にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村 花ブログ きのこへ人気blogランキングへ
| 多孔菌科 | 00:43 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
私はあまり他所を知らないので何処でもこのきのこはたくさん生えているものと思い込んでいました。環紋がきれいで、私も好きです。それと、いらんことかもしれませんがキノコを「個体」と呼ばないほうが良いそうです。以前ある研究者の方から注意されたことがあります。
| gorosuke | 2016/03/22 9:42 PM |

>>gorosukeさん
他にはチャカイガラタケも東大阪では見掛けなかったけど
名古屋ではしょっちゅう遭遇するキノコですね。
木材腐朽菌も土壌の影響を受けているのでしょうか。
不思議ですね。

>キノコを「個体」と呼ばないほうが良いそうです
それは知りませんでした。
だとすると何と呼べば良いのでしょうか?
お教え頂けましたら幸甚です。
| まねき屋 | 2016/03/25 1:56 AM |
まねき屋さん

>何と呼べば
菌類は「個体」の定義に合わないため学問的には「ジェネット」を使うべきだそうです。ただ一般的な言葉ではないので、そういった時私は状況に応じて、「きのこ」「子実体」「標本」の中から使い分けています。

| gorosuke | 2016/03/25 9:17 PM |

>>gorosukeさん
「ジェネト」初耳でした。
調べたら「栄養繁殖集合体」と言う意味なのですね。
確かに、特にこのチャウロコタケみたいな物は
「個体」と言うより「栄養繁殖集合体」と言うべきなのでしょうね。

今後は気を付けたいと思います。
ご教示頂きまして有難う御座居ました。
| まねき屋 | 2016/03/26 11:42 AM |
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://kinoko-nikki.hariko-manekiya.com/trackback/994005
トラックバック