9月になって秋の気配を感じ始めた頃
住居のすぐ近くの公園脇を車で通り過ぎようとした時
これがいきなり目に飛び込んで来た。
そう、それはオオシロカラカサタケ。
幼菌なので開く前の傘が坊主頭みたいで可愛い
公園を取り巻く植え込みを横断する様に
一直線に点々と発生して居た。
ひょっとしたら大きな菌輪の一部なのかも知れないなぁ。
因みにオオシロカラカサタケは以前にも記事にした事がある(→こちら)。
その時にも書いたが、
オオシロカラカサタケは過去に死亡例もある毒キノコだ。
元々は熱帯〜亜熱帯を中心に分布していた南方のキノコで
台風に乗って胞子が日本に上陸し、徐々に北上しているのだとか。
日本では山や森林に発生する事はまず無い様で
この様に人間の生活圏内に発生する事が多い。
で、この公園脇の道路は生活道路なので
普通に車が行き交っている。
そして公園なので、当然近所の子供達が遊んでいる。
動画でも撮ってみたw
因みにヤマもオチもありません。
すぐそばに毒キノコがこんなに生えているのは知ってるのかなぁ。
その翌日。
昨日、幼菌状態だったキノコは完全に開いていた。
で、やっぱりすぐそばを普通に車が通る。
自転車も普通に通る。
皆、此処に毒キノコがこんなに生えてる事なんて
知らないんだろうなぁ。
さらに翌日。
傘は完全に開き切り、老菌の域に。
ヒダは緑色に。
これがオオシロカラカサタケの大きな特徴。
この画像では再現し切れていないが
実際にはもっと緑青色と言う感じだった。
今まで何度もオオシロカラカサタケは見て来たが
こんなに緑色なのは初めて見た。
あまりにも緑色過ぎて、絵の具でも塗ったみたいだった。
その2日後。
完全に萎れてしまっていた。
自分の役割を終え、次代に命を繋いだのだなぁ。
来年もまた生えて来るか、楽しみにして置こう。
所で先にも書いたがオオシロカラカサタケは
元々は熱帯〜亜熱帯を分布域としていたキノコ、との事。
それが徐々にテリトリーを広げており、
日本全土を制覇する日も遠くないと思われる。
だが、日本での発生場所は山林では無く
都市部などの人間の生活圏内が中心だ。
熱帯〜亜熱帯では山野に発生して居た筈だろうに
これは一体どう言う事なのだろう。
日本の都市部と、熱帯地域の山林とで
土壌環境で何か共通点があるのか、
それとも日本の山林と都市部とで土壌環境で何か違いがあって
都市部の土壌環境の方がこのキノコに合っている、と言う事か・・・・・・
等と色々考えていたが、単純に温暖化と
ヒートアイランド現象の関係で山林部に比べて気温が高い為に
都市部はオオシロカラカサタケが発生しやすい、と言う事なんだろうなぁ。
当方が子供時代を過ごしていた埼玉でも
真夏に30度を超える事はそれ程多くは無かった。
30度を超えるとニュースになって居た、と記憶して居る。
だが近年は35度は当たり前、40度がニュースになるぐらいだもんなぁ。
オオシロカラカサタケに取って
それだけ暮らしやすい環境になった、と言う事なのだろう。
とすると、この先日本は
どんどんオオシロカラカサタケ向きの環境になって行く、
と言う事になるなぁ。
以前の記事のコメントで教えて頂いたのだが
2012年時点でオオシロカラカサタケは宮城県まで北上して居る、との事。
この先、何処まで北上して行けるのか、興味があるなぁ。
果たして津軽海峡を超えて北海道でも発生出来るのかなぁ。
ひょっとしたら日本で発生を繰り返している内に
寒さへの耐性が出来て北方系の新種が生まれるかもなぁ。
・・・・・・等と色々考えてしまった。
やっぱり近所にキノコが生えてくれると楽しいなぁ♪