2017年の名古屋は雨が少なかった。
たまに降ってもタイミングが合わなかったのか
キノコは例年に比べると驚くほど少なかった。
ここ数年追い求めているミカワクロアミアシイグチも
去年までだったら9月一杯発生を見ていたのだが
今年は8月以降、発生の確認は出来無かった。
それも雨が少なかった所為なのだろうなぁ。
そんな2017年のミカワクロアミアシイグチを以下に
ズラズラダラダラと列挙。
先に書いたが雨が少ないとは言え、8月までの発生は比較的順調だった。
中にはこんな大きな個体も。
場所によってはこんな風に菌輪を描く様に発生していた。
黒いマットな質感のキノコなので
引いた画像だと判り難いのが残念だ・・・・・・
とある一角に発生していた一群は
何故か水玉模様になっていた。
暗褐色地に黒の水玉がシックでオシャレ(・∀・)♪
何でこんな風になったのだろうなぁ。
他の菌やウィルスとかに感染したのだろうか。
同じフィールド内に他のミカワクロアミアシイグチもあったのだが
水玉模様だったのはこの一角のみだったしなぁ。
謎だ。
実はこれは「ミズタマミカワクロアミアシイグチ」とでも
名付けるべき新種だったりしてw
等と言う事は無く、まぁたまたまそうなっただけなのだろうな。
本当にそうなのかどうかも含めて
来年もこの場所の発生には注意して行きたい。
今の所、当方は名古屋東部では4か所で
ミカワクロアミアシイグチの発生を確認している。
名古屋東部はミカワクロアミアシイグチの
多発生地点と言って良いのだろうなぁ。
さて、2017年に確認した柄の具合は以下の通り。
こちらは比較的彫りは浅いが二重構造の網目が判りやすいタイプ。
この画像、右下辺りは網目の中に更に別の網目が見えると言う
二重構造が特に判りやすいかと。
こちらも同じく。
こちらの方が全体に二重構造が判りやすいかな。
こちらは目が粗く、彫りが深いタイプ。
やや干乾びている所為か、二重構造は判り難い。
こちらは目が細かく、彫りが深いタイプ。
目が細かいので判り難いが、二重構造になっているのは何とか判る。
こちらは目が細かく、彫りのやや浅いタイプ。
二重構造なのはちょっと判り難いか。
こちらは目が粗く、彫りのかなり浅いタイプ。
それでも何となく二重構造なのは感じられる。
こちらは縦の稜線が目立つ、目の細かいタイプ。
これも二重構造なのはちょっと判り難い。
こちらも同じく。
こちらの方が二重構造なのは何となく判るかな。
こちらは縦の稜線が目立つがやや目が粗く彫りの深いタイプ。
二重構造なのが判りやすい。
目が粗い/細かい、深い/浅いは当方の主観なので
厳密に捉えないで頂きたいが
何となくの傾向は読み取って頂けたのではないだろうか。
この様に、柄の網目の様子には色々なタイプがあるのだが
これは発生場所によって違っている訳では無かった。
色々なタイプの物が、それぞれの場所に混在していたのだ。
それが個体差の範疇の物なのか、DNA的に異なる物なのかは判らない。
取り敢えず当方はその差異を見て楽しんでいる次第。
所で、以前の記事で
ミカワクロアミアシイグチには2015年に初遭遇、と書いたのだが
過去のキノコ画像を整理して居たら2013年と
2014年にも遭遇して居た事が判った。
当時はミカワクロアミアシイグチの特徴を良く認識して居なかったので
「謎の黒いイグチ」として処理してしまっていたのだ。
そして、こう言うキノコに遭遇して居た事すら忘れてしまっていた。
今回の記事を書くにあたって古い画像を見直していたら
「あれ?」と気が付いた次第。
今は外見的特徴を理解出来る様になったので判明。
何事にも「予習」と「復習」は大事だなぁ。
さて、当方はミカワクロアミアシイグチに遭遇して以来
疑問に感じている事があった。
それは老熟してグズグズになった物や
役目を終えた後に
カビの生えたミカワクロアミアシイグチはあったのだが
当方が以前何回も記事にした Sepedonium (セペドニウム)、
罹患したミカワクロアミアシイグチには遭遇していない、と言う事だ。
Sepedonium は多くのイグチに寄生する菌で
罹患したイグチは最初は白い菌糸で覆われ
成熟すると鮮やか黄橙色に変化する為にフィールドでとても良く目立つ。
今迄、沢山のミカワクロアミアシイグチに遭遇していたのだが
Sepedonium に罹患した物は一つも無かったのだ。
多くのイグチに寄生するとは言え、
イグチも種類によって耐性の差異がある様で
確かに Sepedonium に罹患し難いイグチの種類もある。
ミカワクロアミアシイグチもその一つの可能性もあるだろう。
そうなのかなぁ、と思いながらも
ミカワクロアミアシイグチの観察をしていた所、
2017年になってこんな物に遭遇した。
この鮮やかな黄橙色は Sepedonium では無いか!
そして灰色のモケモケはフタマタケカビと思われる。
フタマタケカビもキノコに良く生える種類のカビだ。
その近くにはこんな個体も。
こちらも Sepedonium とフタマタケカビのコンボ。
Sepedonium に罹患したキノコ、
フタマタケカビに罹患したキノコは何度も遭遇したが
その両方に罹患したキノコは初めての対面だった。
両種は共存できる程に相性が良いのか、
またはフタマタケカビに重複寄生性があるのか、
それともたまたまなのかは不明。
これも中々に興味深い現象だなぁ。
その後、別の場所でも
Sepedonium に罹患したミカワクロアミアシイグチに幾つも遭遇した。
去年までは全く遭遇しなかったのに、今年いきなりの連続遭遇。
これは一体どう言う事なのだろうか。
ミカワクロアミアシイグチと Sepedonium が
今迄永年に渡り攻防を繰り広げていて
今年になってやっと Sepedonium が勝利した、と言う事なのか。
いや、まさかなぁ・・・・・・
これもまぁ、たまたまなのだろうな。
今年の気候がミカワクロアミアシイグチを
Sepedonium に罹患しやすくする何かがあったのだろうなぁ。
来年は果たしてどうなのか。
これからもミカワクロアミアシイグチの発生には注目して行きたい。
※ミカワクロアミアシイグチの記事のアーカイブス→こちら