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赤富士

こちらはニクウスバタケ。

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広葉樹の枯れ木に発生するキノコだ。

多くの場合、画像の様に多数が重なる様に発生して居る。

 

漢字で書くと「肉薄葉茸」。

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傘の裏はヒダでも管孔でも無く、薄葉状の突起が密に並んでいる。

なので「肉色の薄葉茸」との事。

 

「肉色の」と言いながら、褪色しやすい種類の様で

フィールドではとても肉色には見えない個体群を

見掛ける事も少なくない。

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とても肉色には見えないよなぁ。

 

そして、基物である材上に背着的に広がっている事も多い。

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同じニクウスバタケでありながら色と形の個体差がとても大きい。

それが発生環境による物なのか系統差なのか、

実はDNA的には別種なのかは勿論当方には判らない。

 

実際の話、これ↓と

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これ↑が同じキノコだとはパッと見は信じられないよなぁ。

もっとも、当方は図鑑との絵合わせで同定しているだけなので

「これは絶対同じニクウスバタケだ!」と断言は出来無いのだけど。

 

背着的な広がりが垂直方向の時には上掲画像の様な形状になるが

水平方向に広がった時にはまた別の形状になる事が多い。

こちらはまるでバラの花の様な形になっている。

2019nkusbtk (10).JPG

因みに右側に見えるのはカワラタケ。

この枯れた切り株の中で勢力争いを繰り広げている模様。

 

 

こちらは傘状にならずに、ただただ平らに広がっている状態。

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上を向いた不完全な薄葉状の突起が全面的に形成されている。

この不完全な薄葉はこれからちゃんとした薄葉になるのだろうか。

ちゃんとした薄葉になったとして、上下逆になるのだが

それでも胞子飛散は可能なのだろうかなぁ。

謎だ。

 

こちらは同じ場所で10か月後に発生して居た物。

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少し立体的になっている。

これなら薄葉がちゃんと形成されそうに見える。

こうやって成長するからには胞子の飛散が可能なのだろうなぁ。

 

こちらはその2年後の様子。

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かなり立体的な広がり方をする様になっていた。

傘の形成としては不完全だが、

こちらの方が胞子の飛散と言う点では

最初の物と比べるとかなり改善されている様に思える。

この3年程で、このニクウスバタケは此処の切り株の平面上で

どの様に成長すれば胞子を飛散しやすくなれるかを勉強した、

と言う事なのだろうかなぁ。

 

 

さてこのニクウスバタケ。

材上の広い範囲に大量に発生する事が少なくない。

こちらはそんな実例。

一本の立ち枯れの木全体をニクウスバタケが覆っていた。

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とてもじゃないが一枚の画像には収まり切れなかった。

 

こちらもその一例。

大きな切り株全体を大量のニクウスバタケが覆っていた。

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ちょうど雨上がりだったので肉色がとても鮮やか。

まるで赤富士みたいに綺麗だった。

 

実はこの切り株は以前からニクウスバタケが発生していた。

こちらは赤富士状態の一年前の様子。

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全体的に薄く広くにニクウスバタケが分布している感じ。

 

こちらは赤富士状態の一年後の様子。

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赤富士以前の状態と比べると

ニクウスバタケの密度が低くなっている様に見える。

 

この切り株には何年も前からニクウスバタケが発生して居たのだろう。

そして切り株の中で年々勢力を広げていたと思われる。

あの年は余程ニクウスバタケ的に条件が良かったのだろう。

切り株の中をニクウスバタケの菌糸で充満させた時に

タイミング良く大雨が降ったので傘を爆発的に大発生させ

その結果「赤富士」になったのだろうなぁ。

 

あれだけ大発生した、と言う事は

この切り株でのニクウスバタケが吸収できる養分は

もう取り尽してしまったのかも知れない。

一年後の状態はそれを伺わせる。

だとしたら今後はどんなに雨が降っても

もう赤富士は見れない可能性が高い。

当方は運が良かったのかも知れないなぁ。

正に僥倖。
 

 

所でニクウスバタケについては

以前にも記事を書いた事がある(→こちら)。

その時にも書いたが、カワラタケの発生している枯れ木に

クワガタムシの幼虫が生息している、と言うのだが

中でもニクウスバタケの発生して居る枯れ木には

オオクワガタが生息している可能性が高いのだと言う。

その為「赤いカワラタケを探せ」と言うのが

オオクワマニアの間での秘伝、との事。

ニクウスバタケとカワラタケは別物だが

重なり合う様に多数の傘を発生させている、と言う点で

両者は良く似ている。

 

「赤いカワラタケ」と言う意味では

ヒイロタケの方が分類的には近いのだが

当方の知る限りカワラタケやニクウスバタケに比べると

傘の発生させ具合ではヒイロタケは密度が低い(→こちら)。

外見的にはニクウスバタケの方が

よりカワラタケに近く感じるだろう。

オオクワマニアにしたらニクウスバタケの分類的位置など関係無い。

見た目で判り易ければ「赤いカワラタケ」で十分なのだ。

 

で、その為なのか、カワラタケなどが発生して居る枯れ木が

派手に粉砕されている場面に遭遇する事がたまにある。

名古屋の里山にオオクワが居るとは思えないのだが

それでもクワガタの仲間が居る事を期待して

材を破壊して探しているのだろう。

 

この赤富士の切り株がクワガタマニアに

破壊されない事を切に願うなぁ。

出来る事なら、また鮮やかな赤富士を見てみたいものだ。

 

 

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| 多孔菌科 | 00:05 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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