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ツバキン

キノコは秋のイメージが強いが

早春にだけ発生する、と言う種類も少なくない。

そのキノコの発生を見ると春を感じる。

言わば「春の訪れを告げるキノコ」だ。

 

その一つがこちら、ツバキキンカクチャワンタケ。

tbkn2010 (1).JPG

漢字で書くと「椿菌核茶碗茸」で

「椿で菌核を作る茶碗茸の仲間」の意。

早い物では1月から発生を始めると言う。

 

茶碗の直径は1cm程度の物が多く、色もご覧の通り地味なので

その気で探さないと見付ける事は中々難しい。

全くの偶然で遭遇すると言う事はまず無いだろう。

ツバキキンカクチャワンタケの事を知っているマニアでないと

見付けられないキノコだと言えるかな。

 

先に「椿で菌核を作る」と書いたが

このツバキキンカクチャワンタケの発生環境はかなり独特。

椿の樹下で、椿の落花が何年も放置される場所限定なのだ。

 

例えばこんな環境。

tbkn2019 (11).JPG

tbkn2019 (12).JPG

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古い落花が降り積もり、雑草で覆われている為に湿度も高い。

 

この草むらを掻き分けるとこんな感じで遭遇。

tbkn2019 (3).JPG

この場所は余程環境が合っていたのか、他にも多数発生していた。

 

例えばこの場所。

tbkn2019 (10).JPG

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民家の軒先で比較的地面は乾燥していたが

枯葉が厚く積もっており、それを掻き分けたら出て来た。

もっと探したかったけど、ご覧の様に他人の敷地内だったので

急いで探して一つ出て来たのでそれで納得し、

住人に見付かる前にそそくさと退散した。

 

この場所はどうか。

tbkn2019 (15).JPG

此処は落花がすぐに排除されてしまうので見付からなかった。

 

矢張りあまり手入れをされていない、

落花が何年も放置されている様な環境でないとダメなのだなぁ。

tbkn2010 (6).JPG

tbkn2010 (3).JPG

逆に言えば、そう言う環境の椿の樹下を探すと

結構な確率で遭遇出来るキノコではある。

そう言う意味では

キノコマニアでなくても見付けやすいキノコとも言えるかと。

 

 

さて、このツバキキンカクチャワンタケ。

古くなった椿の花びらを母体にしてキノコの菌が

「菌核」と言う、球根のようなものを作り

其処から柄を伸ばして先端に茶碗を広げる。

 

地上部はこんな感じだが

tbkn2013.JPG

 

掘り出してみたらこんな状態。

tbkn2010 (5).JPG

tbkn2010 (8).JPG

 

この部分が菌核。

tbkn2010 (10).JPG

古くなった椿の花びらを菌糸が取り込んで

この様な菌糸の塊を作り、其処から柄を伸ばして

先端に茶碗を広げる次第。

 

菌核の形や大きさ、柄の長さには個体差が大きい。

こちらはまだ若いのか、小さくて茶碗の広がりが深い。

tbkn2010 (2).JPG

 

こちらは老菌なのか、縁が波打っている。

tbkn2010 (4).JPG

 

こちらは大きさが様々。

tbkn2019 (2).JPG

一番上はツバキキンカクチャワンタケとしてはかなり大きい個体。

 

1円玉と大きさを比較してみた。

tbkn2019 (1).JPG

1円玉は直径2cmなので、上の茶碗は直径2.5僂な。

直径1cm以下が中心なので、かなりな大きさだよなぁ。

 

こちらの個体は柄がやたらとまっすぐで長い。

tbkn2009.JPG

 

こちらも結構長い。

tbkn2014.JPG

 

当方が見た範囲ではこれくらいが多いかな。

tbkn2018 (2).JPG

 

並べて比較。

tbkn2010 (11).JPG

 

こちらは花びらではなく、萼(がく)を菌核にしている。

tbkn2019 (4).JPG

tbkn2019 (5).JPG

tbkn2019 (6).JPG

これまで結構な量のツバキキンカクチャワンタケを見て来たが

こう言うのは初遭遇。

画像検索すると他にも例があるので

全く無い訳では無いみたいなのだが、あまり多くは無い様だ。

 

右側の個体は例の2.5僂了鰻造諒。

菌核は小さいが傘はやたらと大きい。

tbkn2019 (7).JPG

左のは幾つもの傘に栄養が分散したので小さくて

右のは一つなので傘が大きくなったのかなぁ。

 

 

このツバキキンカクチャワンタケ。

先に書いたように古い椿の落花のみに発生するのだが

似た様な生態を持つキノコは少なくない。

 

・イチリンソウ等をホストとするアネモネタマチャワンタケ

・ドングリを菌核化するドングリキンカクキン

・朴の木の実を菌核化するCiborinia gracilipes (キボリニア グラキリペス)

      ※ホオノキキンカクキンまたはホオノキチャワンタケの仮称がある由

・ハンノキの花序を菌核化するCiboria amentacea(キボリア アメンタケア)

      ※ハンノキキンカクキンとも言う由

・桑の実を菌核化するキツネノワン

 

他にもあるだろうが、当方は何れも未遭遇。

生態が似ているのならば「〜キンカクチャワンタケ」で

和名を統一した方が判りやすいとも思うのだけど

まぁ、事はそう単純には行かないのだろうなぁ。

 

尚、似た様な生態と書いたがアネモネタマチャワンタケだけは

ツバキキンカクチャワンタケ等とは異なっていて

生きている根に寄生する為に「根腐れ病」の病原菌となっている。

実はツバキキンカクチャワンタケも古い資料には

「ツバキキンカクビョウキン」と書かれている物もあるのだが

椿の生木に対しては病原性が無い為に

ツバキキンカクチャワンタケと改称された物と思われる。

 

さて、LINK先を見て頂ければ判るのだがどれもとても良く似た外見だ。

子実体だけを見たらどれが何だか良く判らない。

tbkn2008 (2).JPG

それ以外にもチャワンタケの仲間は大体こんな見た目だしね。

 

なので、撮影する場合は

ホストの植物を入れるのがお約束となっている。

ツバキキンカクチャワンタケの場合は当然椿の花。

tbkn2018 (1).JPG

こうすれば「あぁ、これはツバキキンカクチャワンタケなんだな」

と他人にも判るし、後で画像がごっちゃになったとして

自分で迷う事も無くなると言う物。

なので、上掲の画像でも椿の花を映し込んでいるのが多い次第。

 

 

さて、このツバキキンカクチャワンタケ、食毒は不明。

何となく毒ではない可能性が高いと思うのだが

今の所食べた人はいない模様。

食キノコとして扱われるのには毒ではない事は勿論当然なのだが

「食べで」がある事が重要だろう。

何せツバキキンカクチャワンタケは小さい。

そして、一か所でそう大量に採れるキノコでは無い。

 

ツバキキンカクチャワンタケを食べようとした時に

食べた!と言う感覚を得られる量を採取するのはとても大変だ。

それこそ「歯に挟まって終わり」になってしまうだろう。

これでツバキキンカクチャワンタケが美味でなかったら

苦労して大量に採取する意味も無い事になるしなぁ。

 

誰かツバキキンカクチャワンタケを食べてみてくれないかな。

それが頗る美味であったとしても、ゲロマズであったとしても、

または何の味が無かったとして、そして猛毒だったとしても

「あ、そうなんだ。なるほど〜」と納得したいしなぁ。

いや、自分でする気は無いのだけど本当にただ知りたいだけなのでw

 

どなたかどうぞよろしくお願い致しますm( _ _ )m

 

 

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| 子嚢菌類 | 00:10 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
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| TylerTom | 2019/04/17 11:19 AM |
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