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釈迦

こちらの画像はシャカシメジ。

sksmj2008 (1).JPG

飛騨市、旧荘川村の某所の斜面に発生していた。

 

遠景はこんな感じ。

sksmj2008 (2).JPG

斜面の窪みの中に、まるで其処に置かれたかの様に発生していた。

 

シャカシメジはキノコ好きの間では有名な食菌だ。

余程優秀な食菌と言う事なのか、

大概のキノコ図鑑に掲載されている。

まぁ、似た外見の毒キノコが無い(多分)と言うのも

図鑑に掲載しやすい理由の一つなのかな。


山渓カラー名鑑『日本のきのこ』によると

シャカシメジは一度発生すると同じ場所に生え続ける、との事。

だが、その年によって気候は違っている。

気温や雨量、風の変化で、

去年と今年が全く同じ気候の推移と言う事はあり得ない。

年に一度、夏休みと言う決まった時期の数日しか訪れないこの場所で

毎年遭遇するとしたら奇跡以外有り得ないだろう。

 

実際、この場所には20年以上通い続けているが

シャカシメジに遭遇出来たのは5回のみ。

それも、全く同じ場所では無く、微妙にポイントが違っている。

この界隈にはシャカシメジの発生ポイントが幾つかある様だ。

 

となると、この付近全体がシャカシメジの発生坪だ、

と言う事になるのだろうかなぁ。

この近辺に住んで通い続ければ毎年幾つものシャカシメジを

収穫出来る事になるのかも知れないよなぁ。

その為だけに此処に移り住む事は出来無いけどw

 

 

因みに、上掲画像は2008年撮影の物。

こちら↓は最初に遭遇した2004年撮影の物。

sksmj2004 (1).JPG

 

こちらは収穫後に撮影した物。

sksmj2004 (2).jpg

如何に密集して発生して居るかが判る。

 

こちらは2005年。

sksmj2005.JPG


こちらは飛んで2012年。

sksmj2012 (1).JPG

sksmj2012 (3).JPG

sksmj2012 (4).JPG

sksmj2012 (2).JPG

この時はタイミングが良かったのか、3つの株を収穫出来た。

 

こちらは2016年。

珍しく2012年と同じ場所で遭遇出来た。

sksmj2016 (2).JPG

 

下の株はやや育ち過ぎか。

sksmj2016 (4).JPG

食べれない事も無いかも知れないがスルーで。

また来年以降に向けて胞子を撒いて貰おう。

 

上側には大小3つの株が。

sksmj2016 (3).JPG

 

一番右の株はこの大きさ。

sksmj2016 (6).JPG

 

根元は菌糸の塊になっている。

sksmj2016 (7).JPG

この部分はキノコ本体とはまた違った歯触りで美味しいとの事。

 

大きい株のみを採ったのだが、掘り取りの際に割れてしまった。

折角なので、シダを添えて映えさせてみた♪

sksmj2016 (10).JPG

そしてこれは菌友に。

美味しく食べてくれた由 (^-^)

 

その近くにこんな状態の物が。

sksmj2016 (8).JPG

sksmj2016 (9).JPG

これは育ち過ぎを通り越してかなりの老菌。

既に溶け始めている様子。

かなり急な斜面の上の方だったので

思い切りのズームで撮影したのだが当方のカメラではこれが限界。

近付いて撮影出来無かったのは残念だった。

 

図鑑にしてもwebにしても

キノコ画像を掲載する時にはどうしても綺麗な物を選んでしまう。

図鑑は基本的に、その種類の典型的な、

一番良い状態の物を取り上げざるを得ないので仕方無い。

webの場合も、判りやすい状態の物を採用するし

綺麗な画像を選んで自慢したい旨もあるので(だよね?w)

こう言う溶けかけの老菌を掲載する人もまず居ない。

当方も今迄、まるで図鑑にある様な

若い状態のシャカシメジにしか遭遇して居なかったので

老熟した株がこんな感じになるとは考えてもみなかったなぁ。

その必要も無かったしw

 

これは大きな株だったので、

これだけ崩れていてもシャカシメジである事は推察出来たが

もっと小さな株だったりしたら

それが老熟したシャカシメジだと判断出来無かったかも知れない。

その点はラッキーだった。

これで今後、老熟してたり溶けている状態の物を見ても

シャカシメジの判断は出来る様になったと思うよ。

だから何?と言われたらそれまでだけど。

 

 

さてこのシャカシメジ、別名は「センボンシメジ」。
上掲画像の様に沢山のキノコが密集しているので「千本シメジ」だ。
名は体を表すと言った感じで、実に判りやすい呼び名と言える。
だが、標準和名はそれにはならず「シャカシメジ」。
漢字で書くと「釈迦占地」となる。

 

「占地」は元々は地面に群生するキノコの総称。
ただ、今では群生しない種類でも
「〜シメジ」と名付けられている物も多い。

では「釈迦」は。


これは仏教の開祖、お釈迦様から来ている。
シャカシメジの小さな傘が密集している状態を
お釈迦様の頭の螺髪(ラホツ)に見立てているのだ。
螺髪とは、例えば大仏様の頭のあのブツブツの事。

        いらすとやフリー素材より
決してこれはパンチパーマなのではない。

 

 話は脱線するが。
 今時はパンチパーマの人も中々居ないからナウなヤング(←)には通じないかもなぁ。
 パンチパーマが出来る理髪師も少なくなっているらしいし。
 今の10代に伝えるとしたら超ショートのドレッドヘアー、の方が通じやすいかもなぁ。

 

面白い見立てだが、何故わざわざお釈迦様の頭にしたのかなぁ。
センボンシメジの方が判りやすいと思うのだけどなぁ。
センボン〜て名前のキノコは他にもあるのだし。
他のセンボン〜のキノコは不食菌が多いのでそれと間違えない様に
美味しいキノコであるシャカシメジを区別したかったのかなぁ。
まぁ、命名者に聞かないと判らない所。

 

ただ、密集して生えるから「センボンシメジ」にした場合、
同じ様に密集した発生の仕方をするニオウシメジと
画面上は区別が付き難いから敢えて変えたのかも知れない。
因みにニオウシメジはこちら↓。

sksmj1.jpg

                 ブログきのこ三十郎さんのサイトより引用


サムネイルで見るとシャカシメジと大差ないが大きさが決定的に違う。

sksmsj2.jpg

                              ブログきのこ三十郎さんのサイトより引用

大きいのを仁王様にしたから
小さい方はお釈迦様(の頭)にしたのかなぁ。

 

と思ったので色々調べてみた所、

「センボンシメジ」は江戸時代のキノコ図鑑と言うべき

坂本浩然による『菌譜』の記述に由来しているとの事。
1954年刊行の川村清一著『日本菌類図鑑』でもそれを踏襲している。
だが、1957年刊行の本郷次雄著『原色日本菌類図鑑』では
「シャカシメジ」で掲載されている。
その辺りで和名が変更された様だ。

 

そして『日本産菌類集覧』によると
「ニオウシメジ」の命名・登録は1981年との事。

順番は逆だった。
何故「釈迦」にしたのかは結局判らなかったよ・・・・・・

 


さて、先にも書いたが、「シャカシメジ」の名は
お釈迦様の螺髪を由来としている。
では、お釈迦様は何故あの頭なのだろうか。

それは、お釈迦様、つまり仏様は悟りを開いた特別な人なので
他の一般人とは外見から違う物なのだ、と言う思想が元になっている。
その沢山の差異を纏めて「三十二相八十種好」と言う。


詳細は検索して頂きたいが
悟りを開くと色々な身体変化が現れるのだ、と言う。

仏像はそれを元に形作られている。
曰く「足は偏平足になって足の裏に輪相と言う
   めでたい模様が現れる(これが仏足石の由来)」、
曰く「指の間に水かきが出来る」etc・・・・・・
そして「体の全ての毛の先端が全て上になびき、右巻きになる」
と言うのがあり、螺髪はそれを表現している次第。

 

所で、仏像には色々な種類があるが
無理やり大きく分けると「如来」と「菩薩(及びその他)」となる。
「如来」とは「悟りを開いた人」の事。

お釈迦様もこちらに含まれる。
「菩薩」とは「まだ悟りを開いていない人」の事で
「悟りを開けるけれど、敢えて悟りを開かないで
民衆を救う為に我々の側に居る」と言う立場を差す。
悟りを開いてしまうと「あちら側の世界」に行ってしまうので
敢えて「こちら側の世界」に留まってくれているのだ。

 

菩薩やその他の仏像は悟りを開いていない為に
装飾品を身に付けていたり、色々な衣装まとっていたり
更には色々なグッズを手にしているのだが
如来は悟りを開いた、つまりあらゆる欲望から解脱しているので
身なりは極めてシンプル。
装飾品は一切身に着けず、衣装もあっさりとしている。
つまり螺髪頭の人は欲望にまみれてはいけないのだ。

 

と、仏教の話を長々として来たのだが
何が言いたいのかと言うと

 

 「欲望を解脱したお釈迦様」を命名の由来としているのに
 シャカシメジは美味なキノコゆえに
 キノコ探索者の欲望を刺激してしまっているよなぁ

 

と言う事。
シャカシメジの命名者は其処までは考えてなかったのだろうな、と。


当方も今後シャカシメジに遭遇出来たら
欲望に忠実に行動する事にするよ( ̄∀ ̄)

 

 

 


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| キシメジ科 | 00:08 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
こんな風に結構なシメジって感じなんですね。

本でしか見ていないので、もっと白く粉っぽい印象だったので、非常に参考になりました。
| よしむり | 2019/10/18 4:21 PM |

>>よしむりさん
有難う御座居ますー

質感については個体差はあると思いますが
こんな傾向もある、と参考の一端にして頂けますれば嬉しいです。
| まねき屋 | 2019/10/21 2:27 AM |
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