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すわ!スミレ!?
今年2009年はそうでも無かったのだが
2008年、名古屋東部ではノウタケの発生がとても多かった。
観察に出る度に大概新たなノウタケに出逢える程だった。



9月2日の事。
何時もの場所を探索していたら
またノウタケの様なキノコが目に入った。
しかも、それが一体に幾つもある。
だが、近寄ってみると
普通のノウタケとは色合いが違っている。





ご覧の様に、妙に紫がかっている。
しかも、表面の質感も通常のノウタケとは
違って見える。
これはまさか……
あの「スミレホコリタケ」なのだろうか!?

スミレホコリタケは当方が一度出逢ってみたいと
願っているキノコの一つだ。
過去にその残骸と思われる物には
遭遇した事があるが(→こちらこちら
ちゃんとした状態の物には出逢った事が無い。
Webで検索すると、たまに発生が報告されている様なのだが
当方の行動範囲には出てくれて居ないのだ。
この場所は、以前残骸を拾った藪に近いので
ひょっとしたらひょっとするかも知れない。

ただ、実際のスミレホコリタケの幼菌は白いと言う(→こちら)。
だが、この幼菌は紫褐色だ。
ノウタケの色違い、と言う可能性が高いが、
万が一と言う事もある。
これは経過観察をしなくては。
と言う事で、可能な限り毎日通う事にした。

翌日、現場へ行ってみてびっくり。
そのキノコが踏みつぶされている!!
それも、ブルドーザーのキャタピラに!



実はこの少し前、近くの斜面で
桜の老木が大雨を受けて根本が緩んだ為に傾き
民家を直撃しそうになってしまっていた。
道路を封鎖して対策が取られていたが
結局老木を伐採する事になり
その作業が行われていたのだ。
そして、伐採木がこの場所に運び込まれる事になった様なのだ。
その為、伐採木の搬入の際に
ブルドーザーが此処を通った訳なのだ。

作業員に取っては、
この場所に何のキノコが生えていようが関係無い。
それが貴重なキノコだろうが何だろうが知ったこっちゃ無いのだ。
そもそも、キノコが生えている事すら知らないだろうしなぁ。

一番大きな個体は無惨にもぺちゃんこになっていた。
だが、周辺にはまだ幾つかの個体が残っていた。
それもこの先踏みつぶされない保証は無いが
取りあえずそれを経過観察する事にした。

9月3日。
成熟が進み、表面の色は紫が薄れ、褐色が強くなって来た。



これはどうもスミレホコリタケとは違う感じだなぁ……

9月11日。
そのキノコはすっかり老熟していた。


スミレホコリタケならば濃紫色になる筈なのだが(→こちら
見た所、生憎と黄褐色だ。
矢張りこれは普通にノウタケで
たまたま個体差で幼菌の時の色合いが紫がかっていただけらしい。
または、そう言う変種なのかも知れないが
とにかくスミレホコリタケでは無い事は確かだ。

うーむ、残念だなぁ……
仕方ないので、取りあえず叩いて胞子を飛散させて帰った。

やはり当方にとってスミレホコリタケは幻のキノコの様だ。
と言って、このノウタケに罪がある訳では無い。
当方が勝手に一人で盛り上がった居ただけだ。
このノウタケにしたら勝手に盛り上がられて
勝手にがっかりされた訳なのだから迷惑この上無いだろう。

その後、この場所はいろいろな伐採木の
貯蔵所になってしまった。
他の経過観察をしていたキノコも
丸太や切り枝の下深くに埋もれてしまった。

ノウタケ、そしてスミレホコリタケは
もうこの場所には生えないかも知れない。
それはちょっと残念だが
その代わり、この伐採木に
今後どんなキノコが生えて来るかを楽しみに観察する事にしよう。


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| 腹菌類 | 00:40 | comments(15) | trackbacks(0) | pookmark |
邪魔!
当方は名古屋市内の街中の
極普通のとあるマンションに住んでいる。
敷地辺縁部には何て事の無い植え込みがあるが
一部は植木が枯れていて
あまり環境は良いとは言えない。

とは言え、何処にでもある様な光景だ。
この場所に住み始めて1年半、
毎日の様にその前を通っている。

7/17の事、何時もの様に
植え込みの横を通り過ぎ様とした時に
ふと目に入った物があった。

お!? これは……

見てみると、コツブタケの老菌だった。


こんな所にコツブタケが生えているなんて思わなかった。
と言うか、この植え込みにキノコが生えるなんて思いもしなかった。

先に書いた様に、この植え込みは
とてもキノコ向きの環境では無いのだ。
管理人さんはまめに世話をしてくれているのだが
それでも沢山の植木が枯れてしまっているのだ。
だが、こうやって逞しくキノコは生えて来ている。
当方はバイクや電車等で
ちょくちょくキノコ探索に出掛けているが
わざわざ遠くに出掛けなくても
こんな身近な所にキノコが生えていたのだ。

他の場所も探してみると
ヒメカタショウロと思われるキノコが沢山あった。



この植え込みは、極限られた種類にかも知れないが
意外にもキノコ向きな環境だった様だ。


更に探すと、妙なヒメカタショウロがあった。

良く見ると、キノコの上にアリがたかっている。


これは一体どう言う事だろう???

最初、このヒメカタショウロから
何か蜜みたいな物が分泌されていて
それを舐めているのか、と考えた。
例えばコツブタケは成熟すると黄色い液が分泌される。

ヒメカタショウロにも同じ様な現象があり
それがアリを惹き付けているのでは?と考えたのだ。

だが、そんな話は聞いた事が無い。
もし、そうだったとしたら
ヒメカタショウロ自体は今迄に何度も見ているので
今日まで一度もその現象に出くわしていない、と言うのも
ちょっと考え難いし、
この植え込みの中でも、数えたら50個体以上はあるのだから
この個体だけがアリを惹き付けている、のも妙な話だ。
これは一体どう言う事だろうか……

色々考えて以下の推論をした。
このヒメカタショウロは
アリの巣の出入り口を塞いでしまっているのだ。
アリ達は、ヒメカタショウロをどかそうとして
悪戦苦闘しているのだ。

当然ながら、キノコは自分の好きな場所に生えて来る。
それがたまたまアリの巣を塞ぐ事もあるだろう。
多くのキノコの成長は早い。
多分、この巣の出入り口は一夜にして
このヒメカタショウロに塞がれてしまったのだろう。
なので、アリ達は右往左往しているのだと思われる。

キノコを栽培する種類のアリは居るが
それ以外のアリはキノコを食べない。
なので、餌にもならないこのキノコは
本当にただ邪魔なだけだ。
数日経てば朽ち果てるかも知れないが
アリはそんな事は知らないのだ。

ヒメカタショウロは地面に根付いているのだから
退かす事は不可能だ。
多分、アリ達はヒメカタショウロを避ける様に
横に新たな出入り口を作るのでは無いだろうか。


今迄知らなかっただけで
世の中にはこんな事例が沢山あるのかも知れないなぁ……


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| 腹菌類 | 00:05 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
ひねくれ者?
2008年09月05日。
名古屋市内の某公園を歩いていた所、
画像の物が目に入った。

クヌギ(?)の枯れ木から何か生えている。

枯れ木から生えている、と言う事で
最初はタヌキノチャブクロかと思った(→こちら)。
が、近寄って見てみると、どう見てもノウタケだった。



見事にクヌギの樹皮を割って
にょっきりと生えている。
ノウタケは地上生のキノコだ。
なので、この様に枯れ木から発生する事は考えられない。
これは一体どういう事なのだろうか……


昨年、枯れ木から発生しているアミガサタケを
取り上げた事があった。

(2008/04/07の日記→こちらより)

アミガサタケも地上生のキノコなので
この時はアミガサタケの菌糸が
地中からたまたま枯れ木に進入して
子実体を形成してしまったのだろう、と結論付けた。
恐らく、今回のノウタケもそうなのだろう。
ノウタケの菌糸がたまたま地中から
この枯れ木に進入してしまったのだろう。
それにしても、これはちょっと珍しい現象なのでは無いだろうか。

以前住んでいた東大阪、毎年観察をしている岐阜県荘川村では
こう言う事例に出逢った事は無い。
してみると、名古屋のキノコの菌糸は
相当に元気が有り余っていると言うか
かなりのひねくれ者なのだろうかなぁ……





【余談】
腹菌類の専門家、吉見昭一氏の資料には
「シワノウタケ」と言う名の
枯木生のノウタケが記載されている。
そして学名に Calvatia fragilis が当てられている。
だが Calvatia fragilis で検索すると
「タマノウタケ(=タマノオオタケ)」がhitする。
シワノウタケで検索しても情報は一切出て来ない。
そこで、タマノウタケの事を調べると
『北陸のきのこ図鑑』には
「朽木や腐植質の上に散生、単生」とある。
どうやら「シワノウタケ」と「タマノウタケ」は同一で、
「シワノウタケ」は採用されなかった和名の様だ。
で、そのタマノウタケ。
画像で見る限り、当方の撮影した物とは
大分と外見が違っている(→こちらこちら)。
矢張り、当方の撮影した物は
普通にノウタケで良いのだろう。


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| 腹菌類 | 01:10 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
黄?
画像はキホコリタケ。

2008/09/14、岐阜県荘川村にて撮影。





こちらは2004/09/19に撮影した物。


こちらは2002/09/14に撮影した物。

白い粉に覆われた、逆洋梨型。
これがキホコリタケの典型的な個体の様だ。

「黄ホコリタケ」と言う割には全然黄色くない。
それ所か、画像の様に真っ白だ。
なのに何故「黄ホコリタケ」かと言うと
白いのは幼菌の間だけで
成熟すると黄色っぽくなるからだ。

幼菌の段階では上の画像の様に地色も白く、
更に白い粉で覆われているのだが
やがて成熟と共に地色が黄土色〜黄褐色になり
表面の粉も落ちて行く。
その状態を指して「キホコリタケ」と言っている次第。

とは言え、この荘川村で発生している物は
黄色とは言い難い個体が多い様だ。

(成熟すると頭頂部が開口し
其処から胞子を噴出するのは他のホコリタケと同様)



webで検索しても「黄色」と言うより、
黄褐色の個体が多い様だ(→こちらこちら)。
なので、これはちょっと誤解を与えかねない命名かも知れない。

こちらの様な個体であればキホコリタケと言う名前に
まだ相応しいだろう(→こちら)。
図鑑に掲載されているのも、こう言う色合いの個体だ。

ただ、こちらのホコリタケ科不明菌の方が
より「キホコリタケ」らしいとは思う(→こちら)。
このキノコに和名を付ける際に
ややこしくならなければ良いけどなぁ、と
勝手に心配してしまったりして。


図鑑で見ると、1〜3枚目、5〜6枚目の画像の様な
本体と柄の境目がはっきりしない
逆洋梨型の個体が掲載されているが
此処、荘川村では4枚目、7〜10枚目の画像の様に
本体と柄の境目がはっきりした、
ウロコケシボウズタケの様な個体が多い様だ。
なので、最初はこれが本当にキホコリタケで良いのかどうか、
ちょっと悩んでしまった。
多分、キホコリタケで良いと思うのだけど。

どちらにしても、少しでも高い位置から
胞子を飛ばそう、と言う
涙ぐましい努力の結果なのだろうなぁ……


こちらの画像は一番上の画像の個体の
すぐ近くに発生していた個体。

本来は腐植上に発生する種類なのだが
余程環境が合っていたのか、
余程根性のある菌糸だったのか、
菌糸が苔上を這い上がり、
その先で子実体を発生させていた。
まるで、ナメクジか何か、別の生命体の様に見えてしまうw
「高い位置から」の努力に
こう言う方向もあるとは思わなかったなぁ……




【余談】
山と渓谷社刊『日本のきのこ』502Pに
ウロコケシボウズタケが掲載されているが
画像の方には「ナガエノホコリタケ」と
キャプションが添えられている。
そして、目次にはウロコケシボウズタケはあるが
ナガエノホコリタケは無い。

ウロコケシボウズタケは林内に発生する種類だが
ナガエノホコリタケは海岸に発生する種類だ。
図鑑に掲載されている物は
画像で見る限りウロコケシボウズタケだし
解説文もウロコケシボウズタケの物だ。

その為、後の増刷分で画像のキャプションは
「ウロコケシボウズタケ」に訂正された。
因みに当方の持っている図鑑は第3刷だが
訂正されたのはその後の版の様だ。



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| 腹菌類 | 02:44 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
スミレホコリタケまとめ

 

 

何と言う事……』・・・・・・・・・・・・スミレホコリタケ(残骸)との初遭遇!

『何と言う事……』のその後』・・・・・・何を見てもスミレホコリタケ???

すわ!スミレ!?』・・・・・・・・・・・・・・・・・・遂にスミレホコリタケ発見!?

持つべき物は』・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・スミレホコリタケの標本を貰う

スミレの園』・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・スミレホコリタケの派生坪発見!

こんにちは菌類』・・・・・・・・・・・・・・・・・・生のスミレホコリタケに初遭遇!

スミレ!スミレ!スミレ!』・・・・・・・・スミレホコリタケに次々続々遭遇!


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| 腹菌類 | 02:47 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
そう言えば……
今迄散々ノウタケの残骸の画像はUPしたけど
成菌の状態をUPしていなかったのに気付いた……(^ω^;)

なので早速ノウタケの画像を。

こちらは2004年10月2日、東大阪市内にて撮影。

とある神社の片隅にポツンと生えていた。

こちらは2006年7月22日、栗東市内にて撮影。

山の中、森の切れた原っぱに生えていた。
正に「脳茸」と言った外見w

こちらは2006年10月29日、栗東市内にて撮影。

確か、一枚上の画像と同じ場所だったかと。

こちらは2008年6月30日、名古屋市内にて撮影。

某緑地公園の林内歩道脇に生えていた。

こちらは同日、同所の道の法面に生えていた物。


この様に、ノウタケは森の中の木の下では無く
裸地や原っぱに単生する種類の様だ。
図鑑やwebで見ても、そう言う画像が多い。

だが、時として群生する事もある様だ。
こちらは2005年9月4日、栗東市内にて撮影。



こんなに群生しているのには
この時以外には出逢っていない。
図鑑やwebでも見た事が無いので、結構珍しい事なのかも知れない。

こちらは2008年7月9日、名古屋市内にて撮影。

これは結構大きな個体だった。
これも正に「脳茸」の外見。
この個体も裸地に発生していた。

例によって1000円札と比較w

当方が今迄に見たノウタケの中では一番大きい。

これだけ大きいとノウタケでは無く、
オオノウタケの可能性も考えられるが
両種は外見だけでの判別は不可能の由。
だが、オオノウタケはノウタケに比べて暗色、とあるが
この個体はそう見えないので、オオノウタケでは無く、
ノウタケがたまたま大型になった個体なのかも知れない。

すぐ近くには3個体分の残骸があった。

この場所は余程ノウタケに向いている場所なのだろうか。

7月14日、同個体はすっかり老熟していた。


たった5日でこんなに激変してしまった。
毎日通って変化を見ておくべきだったなぁ……

折角なので、叩いて胞子を飛散させてみる。

これがノウタケ、ホコリタケの老菌に出逢った時の
楽しみだったりするw
ストレス発散と、キノコの勢力拡大のお手伝い、と言う一石二鳥だし。

試しにGIF動画にしてみたw

大阪きのこ音痴さんトコの動画みたいに綺麗には行かない物だなぁ……

叩いた後は胞子で周りが褐色に。


一部、口の中にも入ってしまった様で
埃臭い様な嫌な味がした……(-_-;)

これでかなりの量の胞子が撒けた筈だw
本当は、一時にこんなに大量に撒き散らすより、
少しずつ長期にわたって飛散させた方が
ノウタケの為なのかも知れないけどね。

更に5日後の7月19日、既に柄だけの残骸になっていた。


老熟してから胞子を全て飛散し切るのは結構早いのだなぁ。

これからも老熟ノウタケを見付けたらペシペシする積もりだw


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| 腹菌類 | 01:52 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
鼻ツマミ
前回のキツネノタイマツの画像で
別種のキノコが写っていた事に
お気付きの方も居られただろうか。

実はこれはツマミタケと言う、
キツネノタイマツと近縁種のキノコなのだ。

キツネノタイマツを見に行った時に
同じ場所にこれがあった。

ツマミタケはキツネノタイマツと同じ環境に発生する。
ツマミタケに出逢うのは10年振りだ。
しかし、これは残骸。
雨に当たってすっかり崩壊し、脱色している。

こちらはそれよりは新しい残骸。

上に、これの物と思われるタマゴの殻がある。

そして近くにツマミタケの物と思われるタマゴがあった。

とは言え、この段階ではキツネノタイマツと見分けが付かないw

で、キツネノタイマツと思って一纏めにしていたタマゴの中から
ツマミタケが顔を出していたのだ。
なので、別の器に移して、経過観察をする事にした。


真上から見ると、四角錐の様な不思議な形になっている。

個体差によっては5角形になったりもするらしい。

こちら、23:56の様子。

1:08の様子。

2:09の様子。

これで成長は止まった様だ。

これもとてもキノコには見えないよなぁ……w


ツマミタケは、キツネノタイマツと同様に
暗色の部分の胞子を含んだ粘液(グレバ)を昆虫に舐め取らせて
胞子の飛散をして貰う。
だが、キツネノタイマツの様に、
未成熟の間は膜で保護する様な事は無い様だ。

成長している間は特に臭気は無かった。
どちらかと言えば爽やかな香りすら感じた。
あれ? これはツマミタケと外見が全く同じだけど
ニオイの全く違う別種なのか?

と思ったら、完熟したらグレバ部分から
イキナリ糞臭が漂って来たよ……(-_-;)
思わず鼻をつまみたくなる。
まさか和名の由来は其処なのか???
  (多分「グレバをつまんでいる様に見える形をしている」から
  ツマミタケなのだと思うけど)


ウンコと全くもって同じニオイ。
これは確実にハエがやって来るね。
色も色だしね。
つまり、完熟する迄は臭気を放たない、
完熟してから臭気でハエを呼び寄せると言う事の様だ。
これはこれで合理的だよなぁ。

それにしても、どう言う進化をして
こう言うキノコが出来たのだろうか。
「胞子の含まれた粘液を作る」「糞臭でハエを呼び寄せる」は
同時に進化をしなければならなかった筈だろうしなぁ。
菌にそう言う意思があって、えいやっ!! と
突然にそうなったとしか思えない。
だが、こう言う成分を合成すれば糞臭がする、と言う知識が
菌にあるとは思えない。
まさか先祖は糞生菌で
その時の記憶を頼りに糞臭成分を合成している訳でも無いだろうしなぁ。

ホント、キノコは不思議だらけだなぁ……


【余談】
近縁種に、先端にピロリンと角が生えているツノツマミタケ
柄が白く、先端が最初から割れているツクシタケがあるが
どちらも採取例が少なく、分類には疑問が残る、と言う話も
確かに、ツマミタケにも先端が角っぽくなっているのもあるし、
ツマミタケでも時として最初から先端が割れている個体もあるので
外見だけでツマミタケとツノツマミタケ、ツクシタケの判別は難しいと思う。

実は最初の残骸を見付けた時、柄が白く先端が割れている点から
ツクシタケか???と思ったのだが
これは多分ツマミタケの残骸が雨で褪色した物で良いのだろう。


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| 腹菌類 | 02:32 | comments(15) | trackbacks(0) | pookmark |
成長と挫折
2008/05/30、雨の翌日に
「タマゴがいっぱいあるよ♪」との連絡を受けて
某公園に行ってみた所、
ウッドチップを敷き詰めた場所に
キツネノタイマツの残骸と卵が沢山あった。



実は当方、キツネノタイマツの成菌に出逢った事が無い。
前回の2004/06/13は干乾びた老菌だった。

で、今回もまたしても残骸とタマゴだった……

一面、タマゴだらけだったので
その中から生えかけの物を一つ取り上げて

カッターで真っ二つにしてみた。

これから伸びようとしていた子実体の断面が露わに。
とてもキノコには見えないw

そのまま放置して、20分ほど後に見たら
切られた状態でも成長していた為に
えびぞってしまっていた。


こんなに新鮮で大量のタマゴに出逢うのも初めてだ。
折角なのでタマゴを幾つか持ち帰って育てる事にした。
その為、菌糸をなるべく切らない様に注意して掘り出した。

こうして見ると、このキノコがウッドチップを分解して
成長している、と言うのが良く判る。

こちらはかなり長い菌糸が出て来た。

まるで深海性のクラゲみたいだw


帰宅後、タッパに水苔を敷き詰めてタマゴを配置。
3時間半後、一つのタマゴが成長を始めた。

5/03、20時30分の様子 ↓ 。

6/01、0時28分の様子 ↓ 。

同、1時21分の様子 ↓ 。

そのアップ ↓ 。まるで羊膜に包まれている様だ。

同、1時45分の様子 ↓ 。根元にちょっと異変が……

同、2時35分の様子 ↓ 。根元に亀裂が入っている。

そのアップの様子 ↓ 。

同、3時19分の様子 ↓ 。

完全に折れてしまった。

挫折した姿が痛々しい……〇| ̄|_

他にも、そうなってしまった個体があった。



実は、公園で発生していた物にも
この様になっていた物が幾つもあった。
思うに、発生を始めてから
湿度や温度の変化で表皮が硬くなってしまった為に
それを上手く破る事が出来なくなり、
それでも一旦成長を始めると、それを止める事が出来無いので
この様な事態になってしまったのだろう。

当方が持ち帰ったタマゴは
公園のウッドチップの中 → 掘り出して持ち帰る
→ タッパの水苔の中、と環境の変化が大きい為に
その様になってしまったのは理解出来る。
水苔に埋めたとは言え、ちょっと浅目だったし、
室内はタマゴが元あった場所に比べたら
どうしても乾燥気味だろうしなぁ。

だが、自然下でも同じ状態になっている、と言うのは
ちょっと不思議だ。
してみると、正常な成長をする為には、
ちょっとした湿度の変化があっても不都合なのかも知れないなぁ。
その為にも大急ぎで成長する必要があるのかも知れないなぁ。

なので、これから成長する個体には
小まめに霧吹きで水分補給をして、
湿度を十二分に確保する事にした。

こちらは6/01、19:16の様子 ↓ 。

同、20:51の様子 ↓ 。

同、22:12の様子 ↓ 。

6/02、0:00の様子 ↓ 。

同、0:15の様子 ↓ 。

同、0:38の様子 ↓ 。

同、2:11の様子 ↓ 。

表面を内膜が覆っている状態で成長が止まってしまった ↓ 。


この仲間のキノコは、胞子が含まれた粘液を
ハエ等の昆虫に舐め取らせる事によって胞子を伝播させる。
その為に、この粘液は糞臭や腐敗臭をさせている。
因みに、キツネノタイマツは生臭い様な、青臭い様な不思議な臭いだった。
だが、このまま内膜が粘液を覆っている状態では
それが出来無いではないか。
これも環境の変化の影響で、正常に成長出来無かったのだろうか。

と思ったら、そうでは無かった。
こちらは別の個体。

0:09の様子 ↓ 。

1:09の様子 ↓ 。

1:57の様子 ↓ 。

どうやら、胞子が成熟すると共に
表面を覆っていた内膜が溶ける様だ。
それまでハエには待って貰う、と言う事なのだろう。
確実に胞子を伝播させる為には、確かにその方が合理的と言える。

その後、別の個体で、
どれくらいの時間で萎れるのか、の観察もしてみた。
こちらは22:10の様子 ↓ 。既に胞子部分は成熟している。

こちらは0:35の様子 ↓ 。もう地面に倒れた状態だ。

こちらは1:05の様子 ↓ 。更にうな垂れている。

こちらは2:54の様子 ↓ 。全体的に萎んで来た。

こちらは9:05の様子 ↓ 。完全にグロッキーだ。

地面に屹立している時間はかなり短いのだなぁ。


こうしてみると、キツネノタイマツは5〜6時間で成長して、
2〜3時間で萎れてしまう、と言う事の様だ。
それでは当方が成菌に中々出逢えないのも
仕方の無い事かも知れない。

それにしても、あまりにも生き急ぎ、死に急いでいる、と言った感じだ。
とてもせわしないと思うのだが、
そうする事によって他の菌との差別化を図り
今まで生き延びて来た訳なのだよなぁ……


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| 腹菌類 | 03:05 | comments(12) | trackbacks(0) | pookmark |
『何と言う事……』のその後
前回の騒動(『何と言う事……』参照)以来、
その場所で質感や色の似た物を見掛けると
「お……!?」と、ついつい目をやる様になってしまった。

こちらはその一つ。5/12に撮影。


これもスミレホコリタケの残骸なのだろうか。

前回のに比べると紫色が弱い気がするので
ノウタケの残骸が古くなって変色した物だ、と言われたら
そうかも知れないなぁ……
(こちら ↓ は前回)

(こちら ↓ は今回)


どちらにしても、この柄の太さ大きさからすると

本体はこれ位あったのでは無いか、と想像される。

かなり大きな個体だったみたいだなぁ。


こちらは明らかにノウタケの残骸。5/20撮影。

湿っていると、紫褐色に見える部分もあるが

乾燥するとそれが消えてしまう。

前回のスミレホコリタケ残骸もそうだったのだが
それが、ノウタケの仲間の特徴なのだろうか。

因みに、この個体はこれくらいの大きさだったのかも知れない。



こちらは薄暗い斜面にあった物。6/4に撮影。

最初、「スミレホコリタケかっっっ!?」と思ったのだが
積もった枯葉の中から取り出してみたら
これもノウタケの残骸だった。

以前、この斜面の上の方に発生していた物の残骸が
転げ落ちてさかさまの状態で枯葉に埋まっていた様だ。


これも中々の大きさの個体だったと思われる。


柄を裂いて見ると、中はフワフワのスポンジ状。


表面はかなり紫褐色だったのだが、中身は明るい褐色だ。
一番上の5/12撮影の物は中まで紫褐色なので
矢張り最初の個体はスミレホコリタケなのかも知れないなぁ。


こちらはやや小さめのノウタケ残骸。6/4撮影。

種不明の粘菌の変形体が表面を這っていた。

ノウタケ本体を食べているのか
ノウタケを分解しようとしているバクテリア類を
食べているのかは不明。


こちらはホコリタケ老菌。5/7撮影。


ホコリタケにしては柄があまりにも太いので
ひょっとしたら別の種類
(例えばCalvatia excipuliformis)なのかも知れないなぁ。


こちらは一瞬「お!?」と思ったが


明らかに別物だった……(^ω^;)


しかし此処は、ノウタケ及びその仲間が
多発している場所なのだなぁ。
これからもこうやってスミレホコリタケを追い求めて
一喜一憂してしまうのだろうなぁ……



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| 腹菌類 | 00:29 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
何と言う事……
画像は2008/04/25、名古屋市内で撮影した物。

これはとある笹藪の中で見付けた。
捨てられたスポンジか何かが古びた物みたいだが
これはスミレホコリタケと言う、ちょっと珍しいキノコ。


スミレホコリタケは
ムラサキホコリタケ、ムラサキチドメとも呼ばれているが
発生が少ない為か図鑑には載っていない。
ノウタケの近縁種で、外見は良く似ているが
成熟すると、ノウタケの場合は黄褐色になるのに対して
紫色になるのでその名が付けられた由。
当方が手にしている物は
確かに濃色のスミレの花の色に似ている。

ムラサキチドメは「紫血止め」の意。
その昔、ノウタケやホコリタケの仲間の胞子を
傷口に振り掛けて血を吸わせ
血止めに使用していた、との事で
「チドメ」はノウタケ、ホコリタケの通称や地方名として
今でも使われている、との事である。

ムラサキホコリタケは文字通り紫色になる為に命名だろうが
粘菌(変形菌)のムラサキホコリと混同されてしまう為か、
あまり使われていない呼称の様だ。

Googleで検索すると(以下、数値は2008年4月29日現在)
「ムラサキホコリタケ」では7件(内2件は粘菌のムラサキホコリ)
「ムラサキチドメ」では9件、
「スミレホコリタケ」では34件なので
用例としては「スミレホコリタケ」が一番多い。
「スミレホコリタケ」を正式和名と考えて
良いのかどうかは判らないが
当方はそちらを使用して行く事にする。
和名が統一されていないのも、
発生が少なく、あまり記事として取り上げられる事が
無いからなのかも知れない。
個人的には「ムラサキチドメ」の響きの方が好きだけどw

で、今回それに出逢った訳である。
因みに画像の物は、
胞子が飛び去って本体が消えてしまい
後に残された、柄に当たる「無性基部」と言われる部分。
つまり残骸だ。
しかもかなり古い物だと思われる。
だが、残骸とは言えこれはかなり貴重な筈。
是非標本にしなければ。

で、持ち帰る事にする。
とは言え、前日の雨でびしょ濡れの状態。
カバンに入れる訳にも行かない。
凹みの部分にはダンゴムシが何匹も入り込んでいたので
他にどんな虫が隠れているか判らないしし。
幸いこの時は原付バイクで移動していたので
バイクのポケットに入れて置く事にした。
ポケットは深いので大丈夫だろう。
このまま乾燥させて置けば丁度良い。

この日はこの後、他に用事があったのでそのまま移動。
時間が経つと段々に乾燥して来た。
すると濃紫色だったのが褐色に変色していた。

この画像は、先程のを撮影した時に露出を変えて撮影したら、
全然違う色に写ってしまった物なのだが
丁度こんな感じになっていた。

あれ? 湿っていないと紫色では無いのか???
これでは標本にしても、スミレホコリタケには見えないなぁ。
まぁ、でもそれはそれ。
とにかく持ち帰ろう。

そして何箇所かで用事を済ませ
走りながらふと見るとスミレホコリタケが無いっ!!
ほんの数十秒前に見た時はあったのにっ!!
そう言えばついさっき、やたらと強い向かい風を受けて
ふらつく程だったっけ。
その時に煽られて飛ばされてしまったのだろうか。
何と言う事だ……

だとしたら、その場所からそんなに離れていない筈だ。
急いで引き返して付近を捜す。
とは言え、都会の道は
一方通行やら中央分離帯、そして信号もあるので
自分がついさっき居た場所に戻りたいだけなのに
大回りを余儀なくされてしまったりする。
実際、その場所に戻るのに、5分近くは掛かってしまった。

で、キョロキョロと周辺を探す。
だが見当たらない。
何回かその場所を往復したが
結局見付からなかった。
スポンジ状の軽い物だから、遠くまで飛んでしまったのか。
それとも歩道の植え込みの中にでも入ってしまったのだろうか。

それにしても、都会の道路脇はゴミが多い。
そんな中に褐色でボロボロのスポンジ状の物が紛れ込んだら
見付ける事は困難と言える。
そんな外見の物を誰かが拾ってくれるとも思えないから
落し物として警察に届け様も無い。
貴重な物なんだけどなぁ……

そんな貴重な物をバイクのポケットに入れるな、と言われたら
それまでなのだけど……(-_-;)

残念だ。
そいつとは其処までの縁だった、と言う事なのだろう。
それも仕方ない。
何時かまた、巡り合いたいなぁ。
次回は是非、残骸じゃない状態で出逢いたいよw


因みに、学名のCalvatia cyathiformisで
世界中の情報を検索しても1660件。
かなり少ない方だ。
画像を見ても、未成熟の状態で
「ムラサキ」の由来が判らない物が幾つもあった。
幼菌だと白く、他の種類と区別が付き難い。
となると、2005/06/25に奈良県御所市で見掛けて
タマノウタケ(又はシラタマノウタケ)???としていた菌は
ひょっとしたらスミレホコリタケだったのかも知れないなぁ……



だとしたら、幼菌、残骸には出逢った訳だ。
矢張り、次回は是非成菌で出逢いたい物だ。


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| 腹菌類 | 13:07 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
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